未来かたるが語る

今日の市況

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2010年11月30日

11/30

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一日の動きを検証するのに、最近は翌日の朝に勉強することが多く、昨日は面白い事がありましたね。最近、多いのが持ち合い株式の売却です。自己資本比率問題を含み銀行・生保・損保などは地銀株などを盛んに売っています。26日の引け後の発表は29日の市況に反映され北國銀行が持ち合い株の売り出しと自社株買いの売りで下げています。基本的な内容は変わりませんが、浮動株が多くなるので値動きが悪くなると言う見方なのでしょうか? カゴメもそうですが、こちらは僅か200万株前後です。面白いのが、同じ売出しですが、シロキというシートやドアの骨組みを作っている会社です。東急電鉄が大株主でしたが持ち株を売り出し、トヨタやアイシン精機に売り渡すのです。此方は系列傘下入りを好感したのか? こちらは株価は高かったですね。同じ売出しでも内容が違うと反応は違います。

欧州の金融システム不安は面白いように弱気論が表面化しています。
例えば…「著名エコノミストのヌリエル・ルービニ氏は29日、ポルトガルが今後、国際支援を要請するとの見通しを示した。スペインも金融システム安定化費用が政府予想を大幅に上回るとして、支援要請に追い込まれる可能性があると予想した。」とこんな感じです。日本人は極論を述べる外人に弱いですからね。どうしても未だにコンプレックスがあるようです。英語が話せない僕だけかな?

上海株式市場は続落し7週間ぶりの安値水準で取引を終了しました。国内マネーマーケットでの資金不足を受けて、株式市場の流動性がひっ迫していることが背景にあるそうです。
30日の短期金融市場では金利が幅広く上昇。指標となる7日物のレポレートは56ベーシスポイント(bp)上昇し、ここ6週間の引き締め措置の結果、中国市場で流動性がひっ迫していることが示されたのだそうです。

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同じ新興国でも…インドは好調で政府が30日発表した7─9月期のインド国内総生産成長率は、前年比プラス8.9%で、ロイターがまとめた予想中央値の8.3%を上回ったそうです。QE2の成果でお金が流れている様子が窺えます。

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この二つの相対する流れは面白いですね。踊るインドに、堅実な中国との印象です。
中国は共産党一党支配なので、一番恐いのは国民の暴動です。格差の拡大で不満が蓄積し爆発するのは政策の焦点を何処に合わせるかです。あまり下まで下げすぎると財政が破綻し、効率が悪くなります。日本国民はなんでもお上頼みです。実は僕の政策批判も似たようなものでしょう。嫌なら早く証券マンなど辞めれば、よかったのです。あるいは日本国を裏切るなんていう罪悪感を抱くより、効率的な資金配分に協力していると…言う名目で自分自身を納得させ、空売りを仕掛ければ良かったのですね。でも多くのお客さまが主流の現物株投資では限度がありましたね。

今日が最後の証券マン人生の一日でした。
一番いいポジションと思われるものを残してきたつもりですが。明日以降、どんな展開になるのでしょう。簡単ですが…今日の相場のポイントは抑えておきました。

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2010年11月29日

11/29

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なかなか好調な日本株の推移です。不満はありますが、欲を言っちゃキリがありません。今日は二つの材料で株価が堅調だったと言います。一つは「ブラック・フライデー」(感謝祭後の金曜日=26日)が好調だったと言います。ネット上の統計では8.7%増だといいます。さらに宝飾品を買った人は12%の前年を2%上回り14%になったそうです。ただ悲観的な見方もあるようで小売販売の調査会社、ショッパートラックの発表によれば「ブラック・フライデー」は前年から0.3%の増加に過ぎないと述べています。でも概ね好調のようです。この動きと…

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為替相場ですね。84円台に入り円安が進んでいます。
本来の常識では…QE2の影響でドルが増え、需給バランスが崩れるので、ドル安・円高になると考えられていました。この考え方は自然ですね。しかしQE2が仮に成果を上げたら、米国の経済は完全に立ち直り、財政赤字は減り金利は上がりドル需要は引き締まりますね。つまり予想通りQE2の政策を切っ掛けに、円安の流れへ変化して、QE2の政策効果が大きいと市場は肯定しているのでしょう。米国の消費は戻り、為替も円安にぶれるということは、米国のみならず世界的にも立て直しが成功するということなのでしょう。

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同時に新興国のインフレ懸念も存在しますが、今の所はそんなに気にする必要はないでしょう。頭の片隅に入れておく程度の話しなのでしょう。新興国の中心地はアジアでインフレは先進国との価格差を縮めますから、日本にとってハンディが薄れます。日本の社会インフラ設備は世界一でしょう。鉄道の時間は正確だし…電気にガス・水道は完備され停電などはあり得ません。さらにネット環境は整い光ケーブルで結ばれています。環境の状況も世界ではトップクラスですね。それにひきかえ中国の大気汚染などの環境は劣悪で、電力なども止まることが良くあるそうですね。さらに…最近では上海の物価水準は、東京よりも高いものが出てきたそうですね。

ここで日銀様が本気になって、資産デフレ対策を実行すれば、日本株は海外から羨望の眼差しで見られる可能性が出てきましたね。やはりQE2は日本が一番、恩恵を受けるのでしょう。アジアも近いし…。背景を考えていくと強気な物事の考えに至ります。弱気な解説はヨーロッパの通貨問題、北朝鮮の戦争リスク、米国ではソフトダラー(マイレージのような存在)に絡むインサイダー疑惑などでしょう。勿論、QE2不発説もありますが…。考えていくと…年初の予測した自動車、さらに携帯コンテンツなどの限られた銘柄になるのでしょう。今日はある株を追撃買いしています。

なん銘柄か、強い展開を示している株式があります。安易な売りは自重すべきでしょう。「強き相場は悲観のなかで生まれ、懐疑の中で育つ…」この懐疑とは高値を買えない、儲かるから売りたいという人間心理の微妙な心の状態を示していますね。でもね。4月から下げ続けた後の相場は、まだ始まったばかりですね。人間は記憶の残像より行動が制限されます。それより時間的な概念を重んじるべきでしょう。テクニカル・アナリストは日柄をよく気にしますね。同じことです。

為替も株価もQE2の成功を前提として動いています。後は日銀さんの熱意がどの程度かなのでしょう。白川様は日本人の幸福感を定める権限を有しています。今、このタイミングで果敢に政策を実行することが重要なのでしょう。しかし今日の白川さんは名古屋市内の講演会でFRB批判をしたといいますね。流石、日銀出身のプロパーです。武藤さんの出番だと思うのですが…(過去の歴史では大蔵出身者が拡大策を実施し、日銀出身者は引き締めなのです。)


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2010年11月26日

11/26

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流石に休みが入るためか…少し弱含みの印象をもつ相場付きでした。
背景に朝鮮半島事情があるのでしょうか? 北朝鮮の実力からいって戦争を仮に起こしたとしてもデメリットよりメリットが大きいと思いますが…。何しろ、北が地上戦で破壊活動を実施し仮にサムソンの工場が破壊されれば、エルピーダや東芝が有利になります。破壊は創造を生みます。常識から考え戦争勃発で、日本が攻撃されても米軍基地などへのミサイル攻撃程度でしょう。まぁ、1ヶ月も持つかどうか…。専門家ではないから分かりませんが1~2週間程度でしょう。よって、この問題は調整の口実に過ぎないでしょう。

でも…相変わらずリード銘柄は不在です。
個人投資家が参戦しないコマツやファナックなど…あることにはありますが参加が少ないからね。サンリオは影響度が低いし…。QE2と言う政策は、当初は新興国にはプラスに働き、結果、所得が向上し格差が広がり、問題が露呈する可能性もあります。WSJには「上海の空気は不良、北京はクレイジーなひどさ」と言うレポートが掲載されていました。さらにネット上では、カーディアンが報じている「中国は超大国にはなれない」と言うレポートが話題になっているとか…無理をしているから健康保険問題や年金など様々な問題を抱えています。まぁ日本も似たようなものですが…。

相場の焦点はやはりQE2の影響などが中心です。
米国の個人消費を押し上げお金が動くかどうか…日本は初動に失敗し流動性の罠に陥り、低金利状態がさらに消費を低下させ空洞化が加速しました。長年培った年功序列、終身雇用のシステム崩壊の傷跡である修復は大変ですね。日本以上に、中国はひどい状態です。一人っ子政策の弊害は、目先の利益と引き換えに将来の崩壊が約束されているのでしょう。やがて共産党一党政権も崩壊しますね。何故ならQE2は確実に所得を引き上げ、人々を豊かにします。豊かになれば堕落し没落するのが道理です。日本もユトリ教育? 森元総理は馬鹿な政策を実施したものです。鉄は熱いうちに鍛えないとならないのです。小学生から道徳教育や国語力が欠けた教育をしているから、国家が没落します。残念ですね。

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でも…目先は春節を控え最後の華やかなパレード相場が進行する可能性がありますね。
様々な問題を抱え、華やかな山場の舞台は整っています。まだインフレ率が低いから…コマツやファナックの空売りは要注意でしょう。もともと立ち上がり初期は、売りたい誘惑に駆られるものです。下げの押し目買い心理と似ていますね。人間は過去の残像に縛られ行動しています。故に過去の経験が邪魔になるのです。小手川君はビギナーズラックの部類かな? でも…彼は素晴らしい人間なのでしょう。相場に勝ち続けることは、余程の精神構造を持たないと負けるものですから…多くの人が敗れるのが道理です。

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この売りたい心理を克服し、買いたい心理の逆を行かないと、なかなか儲かりませんね。故に株式市場には「人の行く裏に道あり花の山」と言われ続けるのでしょう。先程、リード銘柄がないと嘆きましたが…、まもなく生まれる可能性もあります。石川君が何故、あんなに人気があるのか? それは常識外のプレーを見せるからでしょう。スター性ですね。この素質が必要ですね。さらに記録です。20連続高とか…短期で10倍になるとか…。最近ではヤフーが成長株として育ちました。果たしてスターが久しぶりに誕生するかどうか…、人々の心を魅了するかどうか…、もう直ぐ判明する事でしょう。

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2010年11月25日

11/25

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今日は遅くなりました。実はかたる君、今日は引越しで…今回は貧乏したのでお任せ引越しではなく、自分たちで荷造りをしました。いやはや大変です。10万円程度の違いだと思いますが…専門家に何もかも任せるべきでしょう。夕方には終ったのですが…今度は外した配線を作り直さねばならず…インターネットの接続に手間がかかり…何時間も掛かった次第です。慣れと言うのは恐ろしいもので単純な作業はだんだんコツが分かってきますから慣れるに従い時間が短くなります。しかし引越しなど最近はやったことがなく…ウロウロするばかりで。

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だから相場を見ていませんが…。依然、強いようです。しかし昨日も述べましたが昨日などは非常に強い相場展開なのですね。日経平均株価は下げましたが148銘柄も5日間連続の陽線を引くあたり活況に近い現象なのかな?まだデータが充分になく検証はされていません。しかし今回も前回同様に金融セクターの株価の動きは鈍いようです。前回(4月)は最後に金融が来て住友信託などが高値を付けたので買いに行ったら損をしたわけですね。どうも似ています。双日は何時もラストアンカーで…最初にスタートして登場した試しがありません。

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相場の物色範囲は広がり出遅れていた株と低位株の上昇が目立っていたようです。低位まで波及するのは相場が盛り上がっている現象ですね。アノマリーは生きるのでしょう。昔から「半値戻しは全値戻し」と言う格言がありますが…今回はどうでしょう。さてそろそろ難しくなってきましたね。先駆している銘柄の動向などにも注意を払うべきでしょう。今日はこの辺で…あぁ~疲れたな。

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2010年11月24日

11/24

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不思議なもので、市場心理は完全に逆転した印象です。これまでの日本株なら…北朝鮮の軍事行動で大幅安を覚悟しなくてはなりません。しかし諸外国に比べると…今日は強い物色意欲に包まれていました。仲間の歩合セールスの話では、4月以降の下げを買った優良株派のお客様は買うチャンスがなくて売るばかりだそうです。今日は絶好の買い場と構えていたら、下値の指値が買えずに僅かに1000万円分しか買えなかったのだそうです。僕のお客様は、利食いに慣れてないせいか…売りたがっているようで、どんどん売り注文が出来る始末です。お客様も期日が近くなると、多少の損でも売りたい心理のようですね。

しかしやがて優良株派のお客さま心理に、変わるから不思議なものですね。
既に4月からの期日を終え、多くのお客様の信用買い残はガラガラの状態です。買うチャンスがなく売るばかりなのです。一体、誰が日本株を買っているのでしょう。おそらく多くの市場参加者は同じ心理でしょう。10月5日に、日銀は21年ぶりの政策転換を実施しました。この意味を良く考えないとなりません。実はある株が急騰し始めています。この株は隠れた含み資産株ですね。日本経済が元気になると必ず上げてきます。2006年の高値は3900円を付けていましたが今日は589円です。仮に日銀が本当に政策を転換したなら、この株の天井は高いでしょうね。何しろ銀座の一等地の地主さんです。

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一見、関係ない事象を切っ掛けに株価が大きく上がることがありますね。
今日は軍事関連と言うか防衛関連銘柄の株式が賑わっていましたね。石川製作に豊和工業、東京計器は御馴染みの銘柄です。しかし本当なら三菱重工などがメインでなければなりません。故に状況にもよりますが、偽物と株式市場は判断しているのでしょう。北朝鮮に戦争を起こせる能力があるからどうか…。むしろ欧州は、アイルランドなどが問題になっています。全く影響ないとは言いませんが、予想された事態に対しは、株式市場の反応は鈍いものです。

ただ流石に、連騰し続けた国際優良株は一服気味ですね。アノマリーから言って年末年始は高いので個人の物色意欲は強いのでしょう。今回も昨年12月から4月までの上げパターンと似ている現象ですね。本当に日銀がデフレ資産対策を実施するなら、やはり総資産経営をしている邦銀の株価は安のでしょうね。三菱は総資産が204兆円です。僅か1%のインフレで2兆円もの隠れ利益が生まれます。中国並みに固定資本形成をやるような社会心理に変われば、あっという間に…希望の星が輝くのです。

孤軍奮闘の孫さんはNTTの光分離の再審議を要望していますね。原口さんが内閣から去り片山さんに代わりましたが、やはり官の壁は強いですね。お金を掛けずに需要を生む方法はたくさんあるのです。何故、仕事の出来る人の意見が、出来ない人に負ける社会なのでしょう。悲しい現実です。ハードを持っている権力者は、ソフトの力を理解していません。ソフトバンクがパラソル戦略で、既存の壁を破ったからインターネットと言う巨大産業が生まれたのですね。そうして、まもなく日本独自の文化である携帯コンテンツの文化が世界でも注目されるでしょう。DENAの過小評価はやがて改善される日が来るでしょう。たぶん南場さんは応じないでしょうが…。グーグルはグルーポンを欲しがったり…、M&Aが加速すれば時間を節約できますね。新しい勢力が充分な力を発揮できるような社会構成が重要なのでしょう。

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2010年11月22日

11/22

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最大の関心はやはりQE2の成果でしょうが…、今のところ混沌としている様子です。
この量的緩和に反対する急先鋒は共和党の次期大統領候補のサラ・ペイリン前アラスカ州知事です。米国は女性でも能力があれば認められますからね。彼女はこの処置が過度のインフレを招く恐れがあると批判しています。でもFRBは期待インフレ率の高まりを狙っているわけで…、問題はむしろ、大手債券ファンドのピムコのモハメド・エルエリアン最高経営責任者が指摘するように…『計画への批判がFRBのイールドカーブ・コントロール能力への疑問を強めたとし、「こうした批判によって、FRBへの政治の干渉や自律性の喪失に不安を抱きがちな市場を不安定にしている」と話した。』との副作用でしょう。

金融政策は難しいのです。
市場参加者の心理をコントロールする訳で…しかもその結果が出るのは、時間差がかなりあります。結果論は誰にでも言えますが、行動は日銀を見ればわかるように、なかなかできないものです。日銀は21年も間違っています。インフレよりデフレは厄介な問題です。人々から希望を奪う政策なのです。

でも米国の市場を見ると…、消費関連である婦人服小売りチェーンのリミテッド・ブランズが株価の上昇がみられ、今日はグーグルのグルーポン買収の噂が起こり、確実に成果が生まれている様子です。ここにきて商品相場のボラティリティーが高いのだそうです。この商品相場の変動率の上昇は二つの意味があります。QE2が効き流動性の増加から景気を刺激し経済活動が活発になりインフレが加速する。所謂、新興国の所得を引き上げる話です。しかしインフラが激しくなればエンゲル係数が上がり、所得格差が問題になり社会問題になります。故にインフレを鎮めるために金融の引き締めが起こり、その作用で景気が悪化します。つまりボラティリティー(変動率)が高いということは、天井圏の可能性を秘めています。

これら一連の現象はQE2の政策効果とも言えます。期待インフレ率が高まり寝ているお金が動き、企業活動が活発になり景気が浮上します。消費が伸びる現象は、株高が消費を刺激すると述べたバーナンキ議長の狙い通りですね。まもなく遅行指数の雇用統計や住宅関連指数も改善します。落ち込んでいた米国の自動車も売れるでしょうね。

前から述べているように…中国のインフレ率は上がったとは言え、まだ4%台ですからコマツの株価は高値を追うとの予測は当たりそうです。勿論、設備投資のファナックも一緒です。まだ空売りは早いのでしょう。買う必要はありませんが、下がるようには見えませんね。日本株も国際優良株は強いですね。あの負け組みトヨタが連日の連騰をしています。証券株の上がり方はマズマズですが、銀行は若干弱いかな? でもみずほは公募の130円の打ち返しを消化している様子です。ただジャンク債の買い手は鈍っているようで…、薔薇色の展開ではありません。このあたりの見極めは難しいですね。

今日の個人投資家の一番人気はレオパレス21です。
リース会計が変わるので大きく売られました。会計法の変更で痛手を受けた新興株はコテンパンに叩かれました。インデックスもUSENも高値で買った赤字会社は、公認会計士の査定が安く減損会計を迫られ赤字を計上、その赤字を見て銀行が融資を引き上げると言う悪循環を生みました。仕方なく高値で買った会社を安値で売り、銀行に借金を返済しましたね。会計法の変更はサラ金株のような可能性も秘めています。

さて来年の銘柄と…予てから指摘し、一貫推奨の007は今日も元気が良く、ハイリスク・ハイリターン派のかたる銘柄らしく、まもなく倍増するかな? 僅か10日間ぐらいで80%高ぐらいでしょうか? この時期に株価が急騰しているのは沢山あります。ルネサンス・エレクトロニクスも休みがなく急騰していますね。

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このように初期波動が強い株は大物になる素質を秘めています。大物になるには幾つかの条件が整わないとなりません。時代背景が一番のキーワードですが、やはり全体の相場の強さが問題になります。確かに上がっている銘柄も多いのですが…、まだ大型はそんなに強いわけでもありませんね。しかし多くのお客様は戻りを売り方針で臨んでおり、この兆候は株が上がる現象の一つです。今日も三菱UFJを利食いしました。先日は野村證券ですね。利食いできると言うことは、株を高値で買う人が居るのです。買っている人はどんな気持ちで臨んでいるのでしょうか? 今の時期に買い向かえる人は、かなりの資産家でしょう。やはり金持ちと同じ行動をするべきなのでしょうね。4月から7ヶ月も下げ続けた相場なのです。強気一貫。

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2010年11月19日

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米労働省が発表した今月13日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、前週水準から2000軒増加し43万9000件となったそうです。前週は43万7000件と速報値の43万5000 件から小幅上方修正されたそうで、相変わらず雇用統計に変化は見られません。昨日、アイルランドはユーロ圏加盟国から「数百億」ユーロに及ぶ融資を受けいれることになる公算が大きいと、アイルランド中央銀行総裁が明らかにしたことを受け、問題は峠を越したとの見方がありました。更にゼネラル・モーターズ(GM)がニューヨーク証券取引所などに株式を再上場し、取引開始時の初値はGMの売り出し価格を6%上回り、同社の新規株式公開(IPO)設定価格が高過ぎる可能性があるとの懸念は一掃された事が相場を押し上げたと言います。

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GMの株価には今後も注意を怠れません。
いくら政府の出資金の回収が命題とは言え、一民間企業に税金の優遇策を設けるのはいただけない政策です。フェアではありません。よく米国民が納得するものです。僕には不思議ですね。でも僕の考え方はきっと異質なのでしょう。最近は世間の流れを理解出来なくなってきました。自分にはおかしいと思える判決が、最高裁で決まったり…、世の中のルールが歪んで見えるのですね。真面目に頑張るのが、アホらしいと思うようになっています。競争で敗れるのは仕方ありませんが、歪んだルールの下で競争を強いられるのはフェアではありません。

りそなの公募も双日も…経営者は期間利益で返すと言っていたのです。株屋は基本的に発表された資料で行動を起こしますが、その前提条件が崩れるので方向転換をしなくてはなりませんが、お客様に説明するのは大変ですね。僕はどちらかと言えば、一途な性格だから証券マンに向かないのかもしれません。ただ儲かれば何をしても良いという観念が納得できないのですね。損をしても自分のルールは曲げられない性格なのでしょう。困った性格です。

今の処方箋のキーワードは「資産デフレ対策」です。その対策を実行する日銀、QE2の米国と…役者は揃ってきましたね。もともと金融政策や財政政策の結果は、かなり時間的なズレが在りますから、いずれにしても来年にならないと成果は分かりません。だから米国でもQE2は効かずに、バーナンキはQE3、QE4…と追い込まれ、量的緩和政策は失敗するという意見も多くあります。一方、金融と財政の違いはありますが、英国は緊縮財政でケインズ経済学ではマイナス効果になりますね。でも日本は、この論法でガンガンと景気対策を打ち、財政出動をしましたが、結果は失敗で赤字だけが膨らみました。

でも僕はバーナンキ議長の政策のタイミングは的を得ており、民間の自浄能力があるうちに対策を躊躇なく実行に移していますから大丈夫だと考えています。日銀はまだリートやETFの買い入れを実行していませんね。10月5日に発表し既に11月19日です。政策に自信がないのか…、嫌々のポーズだけの現象なのか? 定かではありません。だから相場にアヤが生まれますね。しかし外人投資家は日本株を買い増しています。つまり日銀の政策は確実に実行され、仮に効かなかったら第2、第3の緩和策が用意されていると踏んで、きっと株式を買い入れているのでしょう。上がると信じたら…間髪入れずに、株価も問わず、必要な株式数を用意するのが投資なのでしょう。人間ですから多少安く買いたいと…願い、下値に指値を入れるのでしょうが…。やはり自分が安いと思うなら、積極的に自分自身の仮説を信じて投資をすべきでしょう。

米国では差し押さえられた住宅物件の投資利回りは12%~15%なのだと、お客様が話してくれました。米国も量的緩和を実施しており10年もの長期金利は2.9%前後ですから充分に採算に合うのでしょう。充分に裁定を始められる利鞘です。つまり更に物件が下がる心配がないならお金が動くのでしょう。GMは株式公開を果たしましたが…他の企業による大型のM&Aはこれからなのでしょう。このようなお金の流れは必ず株価に現れます。日本のように流動性の罠に陥ると、どんなに良い銘柄を薦めても、お金に動きがありませんから、ドンドン疲弊していきます。やはり人々が行動を起こす気力があるうちに、政策転換をしなくてはなりません。

今日の相場は良かったのですが、残念ながら、先物からの指数売買が、売り買いの流れを主導しているように感じました。まだまだ一般投資家にやる気を起こさせるような銘柄が提供されていないのでしょう。「祭り」が始まりました。来年の銘柄と位置づけている銘柄が動き始めてきました。証券マンらしく素直に、高値を追ってもセールスが出来る銘柄ですね。

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2010年11月18日

11/18

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今日は簡単にします。
最近は忙しくごめんなさい。なんと5ヶ月ぶりの1万円台の回復だそうです。基本的な背景は予てから述べている現象です。皮肉なものでFRBは自国経済を助ける為に的確な手段を講じているのですが、実はワールドマネーの増大で一番恩恵を受ける市場は日本株市場なのかも知れませんね。理屈は前から述べている通りです。基本的に新興国と先進国のギャップに苦しむ日本は世界の先輩格です。何でも日本仕様でないと気がすまない独自基準の日本は、ダーウィンの進化論のようなグローバル変化が出来ずに、ガラパゴス化したわけです。しかし…失われた21年を経て…ようやく日本銀行は10月5日に半信半疑ながら的確な政策手段を用いたのですが、政策態度は煮えきらず規模も子供の遊びに終始しています。しかしQE2が効いてきましたね。

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ワールドマネーの増大は先進国と新興国のギャップを埋めるスピードを速める政策ですから、まもなく完成を向かえる日本にとって好都合ですね。だから野村を中心に公募価格が130円のみずほも高値を追えるようになってきたのです。こんな事は子供でも予想できる仮説ですね。おそらくこの後もコマツやファナックを空売りしている人は損失を受けるでしょう。何故なら、中国のCPIはまだ4.4%ですよ。GDPの成長率より低い水準だから問題ありませんね。

しかしやがて…特に食料品の上昇率がGDPを上回るようになると異変が起きます。食料品の上昇率は二桁になっているから、そろそろ要注意なのですが…。理屈から言えば、内外価格差に泣いていた日本は躍進できる環境ですね。この意味が分かる人には、きっと優秀なのでしょう。今日の日経新聞には、貸し出しと投資有価証券(国債)の比率の話が掲載されていました。「新規制、国債依存に影」と言う記事ですが、清貧思想の発想丸出しの内容です。金融規制の縛りが厳しいから、融資が伸びずに国債を買い入れるのですね。

3メガバンクの貸し出しと投資のグラフが掲載されていましたが、まもなく逆転しますね。貸し出しが伸びずに、国債などの有価証券の投資額が増える現象は、明らかに民間資本を愚弄する政策です。21年も失敗している官に、これから何を求めるのでしょう。いい加減に引退して欲しいのです。政府に頼らずに、僕らは民間の力だけで改善をします。あのようなネガティブな記事にも拘らず、5年ぶりに1万円台を回復する市場は「かたる仮説」が実証されているのでしょう。まだほんの走りの段階です。21年ぶりの政策転換を信じるか? それとも現状を受け入れるのか? 全ての決断は投資家ご自信の判断によります。

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2010年11月17日

11/17

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昨日は中国もインドも大幅安で…先進国のEUに米国も株式市場は安くなっていました。理由は新興国のインフレによる引き締め(11/11の今日の市況で解説)と…、それにアイルランドなどの資金不安と解説されていました。欧州通貨危機の話しは、今年の春にギリシャ危機として世間を賑わせ、それが発展してスペイン、ポルトガルなどの財政状況に不安を抱える国々のリスクを一度は市場が受け入れています。ただ考えてみれば分かりますが…スペインを除き、世界経済にとってそんなに大きなGDP比率ではなく影響度は低いですね。要するに株価が上げたので、下げるための口実なのでしょう。メディアは大げさに報道するで、その影響により多くの人は戸惑います。確かに足元のユーロの金利は若干上がっていますがワールドマネーのドルに影響はないですね。

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昨日は米国金利の話しをしましたが…
同じように日本も長期国債の金利が1%を越え上げ始めています。期待インフレ率の上昇が背景に存在します。もともと1%割れの長期金利の水準が問題なのです。仮に昨日指摘したようにQE2が成功し景気が立ち上がると債券金利は上がり価格は下がります。同時に株式相場は上がるでしょう。おそらく都市銀行や大手損保などの国債の利食い売りが原因なのでしょう。日銀の21年ぶりの政策転換やQE2が影響を与えお金が動き始めている現象でしょう。政策への信頼感が増せば、その資金がやがて株式に向かい株高が演出されます。FRBの議長が指摘するように、株高が個人消費を刺激し正常な経済状況に向うのです。まぁ日本は…金融の専門家が居ませんね。グリーンスパンにでもお願いして代行してもらえばいいのに…。

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今の大学生の内定率は、就職氷河期(‘93~’05)より低いのだそうですね。外国人枠は増えるようですが、資質の落ちた日本人大学生には厳しい内容なのでしょう。唐行きさんからジャパユキさん。再び今度はシナ行きさんかな? 直動システムのTHKは設備投資の大半を中国に投じると報道されていましたね。日本は更新需要だけだそうです。

今日の新聞で目に付いた記事は、日産自動車の英国工場の記事でした。昔、ポンド高の時、日産は通貨対策で部品を輸入してイギリスの組立工場を動かしていましたが、しばらくして通貨が落ち着き、イギリス内で部品を調達しなおそうとしたら、その部品工場が壊滅していたと言う話です。一度、壊れた仕組みは失われるという事なのでしょう。トヨタさんの下請けは大丈夫かな? 必ず、製品メーカーは下請けを叩きますからね。果たして政策担当者はこの記事を読んでいるかどうか…。

今日の相場を見ていると、海外市況悪にも拘らず日本株は確りしていました。おそらく昨日の述べた仮説(QE2は日本を救う政策支援)が当たっているかもしれませんね。この仮説に従うなら、金融セクターを中心に株式は本格的な上昇に向います。もともとガラパゴス・システムで産業障壁を高くした鎖国制度が崩壊し、ニトリ、ユニクロの内外価格差対応組みが活躍したように日本は世界で先端を走っています。米国やEUはこれからです。先進国と新興国のギャップはQE2により加速度的に縮小され、この影響の恩恵を一番受けるのは日本です。今日の動きは昨日の仮説どおりの株式市場の動きになっています。黒字で配当を実施して解散価値のPBR1倍を下回る企業がゴロゴロしている現象は必ず裁定が働きます。例え最高裁の今井判事のような横暴が一時的に通っても、歴史の裁定には敵いません。

2012年は国際会計基準の導入が完了し世界競争が始まります。日本のように多様な文化を受け入れ、美味い食事を提供している民族が負けるわけがない。いくら若い人の資質が落ちたといっても、拘りの精神がある「もてなし」の食文化を持つ国が世界競争に敗北し続ける道理はないですね。今は自信を喪失している民族ですが…QE2が力を与え、日銀が21年ぶりに政策転換を実施したのです。日銀は早く行動を起こしTOPIXを買い入れるべきでしょう。5000億円で足りなければ、5兆にすれば良いし、5兆で不足するようなら50兆円にすれば良いのです。日銀が本気になって損失が生じるという馬鹿げた議論を日経新聞は論じるから…正しい方向性への姿勢が歪むのです。こんな理屈は小学生でも分かりますね。日銀が負ける道理がありません。インフレを起こすことは簡単です。

相変わらず文句が次々に出るね。そろそろ笑いが止まらない時代を迎えたいなぁ~。


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2010年11月16日

11/16

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QE2に対する否定的な報道をたくさん見るようになって来ました。
しかし…奇妙ですね。本日だけの現象かどうか…新興国を代表する中国とインドの株式は大幅に安くなっています。更に米国の30年国債の利回りの上昇は、ある程度は理解できますが10年債も上がり始めています。加えて…米建設機械大手キャタピラーが、鉱山用重機メーカーの米ビサイラス・インターナショナルを76億ドル(約6300億円)で買収する計画を明らかにしました。更に記憶装置メーカー大手の米EMCコーポレーションは15日、同業のアイシロン・システムズを1株当たり33.85ドル、総額22億5000万ドル(約1870億円)の現金で買収することで合意したそうです。

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FRBが大量の国債を買い取るので、普通なら国債価格は上がり利回りが低下しますが、逆の現象が起きていますね。株式が上がり、債券が下がるのは期待インフレ率が上昇している現象ですね。つまりFRBの狙い通りの現象が起こり始めています。

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かたる君はQE2の先には大型のM&Aが起こり、お金が動き始めると推測していましたね。その動きが出てきたのかもしれません。新興国の株式が下がるのはインフレ過熱により金利に引き上げのために投資活動の採算が悪化し経済活動が鈍ることが考えられます。当初は溢れるマネーは資源を上げ、投資採算の高い(GDPの高い成長力)新興国へのお金の流れが加速するという読みが働きましたが…第2段階は、新興国はインフレにより賃金などが上昇し、先進国とのギャップが縮まり(内外価格差)、高度成長が鈍化するという観方が進行しますね。

この動きは、やがて先進国への資金還流を招き、日本を救うという見方を掲げてきました。故にひょっとすれば…QE2の過剰流動性は、日本を救う原動力になるかもしれない…とも思っていたのです。FRBの政策は日銀が本来行うべき政策を支援していると言う観方ですね。

その可能性を米国債の上昇、特に30年債より10年債の利回り…更に2年債と進めばFRBの政策は正しかったといえます。あるいは大型のM&Aが続出するようになれば、期待インフレ率が高まった結果で、やがて眠ったキャッシュはゾロゾロ動き始めるわけです。まだ早いかどうか…分かりません。これはかたる君の一つの仮説です。仮に、この仮説が正しいなら日本の金融株は上がる事になりますね。三菱UFJなど総資産の大きな銀行株。更に証券株は21年ぶりの春が来るかもしれません。

最近、かたる君の解説は難しいとの発言も聞きますが…
要するに日本にお金が向ってくる可能性があります。だから株が上がるという発想です。株屋と言うのは…外れるか、当たるか分かりませんが、仮説を元に行動します。僕が会社を辞めるのも仮説の上に成り立っています。そもそも人間の行動はみんな期待仮説なのです。こうすれば…こうなるだろう。その結果、自分の生活が今より良くなるかどうか? 僕も本当はユトリがあれば、もっと株価上昇を待ちたかったのかもしれません。出来ればお客さまの資産を回復させるまで、待ってからこの業界を去りたかった。理想論かな? でもその期待は裏切られ…食えなくなり辞めざる得なくなった。まぁ、一般的に考えれば冒険でしょう。年収800万なら一般の人は満足する水準なのでしょう。でも僕は喰えなかったのです。最後の2年は、何とか我慢したのですよ。本当はもっと早く辞めようとも考えたのです。不思議なものですね。僕の話しなんかどうでもいいけれど…

株式市場は奇妙な景色です。弱いようにも見えるし…強いようにもみますね。今日だって円安の影響か…先物からの上昇のようですが、朝方は高く途中で安くなり再び上がり最後はマイナス圏でした。まもなく力強い助っ人である日銀様がお通りになります。庶民は道を空け、お公家様にタップリ活躍してもらいましょう。白川のお公家様の通り道はどんな坂道なのでしょう? 

新聞紙上に、久しぶりに明るい話題が載っていました。
「トヨカワ」の微粒子が確認されたそうです。はやぶさか…。スーパー・コンピュータは中国に抜かれましたが…日本も捨てたもんじゃありません。アジア大会でも中国に負ける場面もありますが…サッカーのように勝てば、やはり応援のしがいもありますね。これだけ長い低迷期間だから…さぞ反転したインパクトは大きいのでしょうね。これからの日本に希望などを抱いちゃ駄目だ…と反省もしていますが、やはり、心のどこかにはいつも…明るい未来を描いています。

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2010年11月15日

11/15

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GDP統計値が年率3.9%増と発表され予想の2.5%増より良く、米国株安にも拘らず日経平均株価は高くなりました。でも不思議ですね。何故、何年もGDPデフレーターが問題にされないのでしょう。社会的な閉塞感は、名目GDPと実質GDPの差がマイナスになっているために起こります。

僕らは毎日、名目の世界に生きているのです。
パンを買う時に100円、給料をもらう時は20万円と数字で判断しますね。物価が下がりパンが90円になったらといって、給料が増えたような豊かな気持ちになりますか? 毎月もらう給料の20万円が22万円に増えたほうが物価高で使う価値が減っても頑張ろうという意欲が湧きます。この辺りの問題点である内外価格差の是正が、かなり進んだと思っていましたが、まだこのギャップが開いているということは、この社会的閉塞感は消えないわけです。下のグラフは(名目GDP-実質GDP)/名目GDPの比率推移です。この四半期はー13.3%でした。つまり13%もデフレギャップがあるのです。総額64兆円ですから大きな数字ですね。この解消にQE2が寄与するのではないか?と僕は密かに期待しているわけです。

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日本は長年ガラパゴス政策を実行します。ガラパゴス
社会的なハードルを高くして産業障壁を高めてきました。一例を掲げると米などの関税もそうですね。このGDPデフレーターを解消すれば閉塞感が減り、人間のやる気が出てくる社会になりますが、まだ時間が掛かりそうに見えます。ただ日本は社会保障費の増大で財政赤字が膨らみ、もうすぐ内部資金で手当てが出来なくなれば、日本は食糧や資源などを輸入に頼っていますから、急速な円安と物価高で調整されます。一番、恐いシナリオはこれですね。

その前に緩和処置を講じなくてはなりませんが、菅内閣や日銀総裁にその意欲があるのかどうか…。緩和処置が遅れ、ギャップが増大すれば劇的な変化を迫られる事になります。財政赤字の削減や円安が対策の一つになります。勿論、今話題のTPPもそうですね。必要な処置ですが…掛け声だけでなかなか進みません。何故、QE2が寄与するかといえば、QE2でワールドマネーが増えて新興国の物価が上がり日本との差が縮まります。だからこのQE2政策は日本の株式市場にとって神風かもしれません。

21年ぶりの日銀の資産デフレ対策、そうしてワールドマネーを増やすQE2は日本の株式市場にとって良薬です。この効き方が問題です。それは日銀のリートやETFの買い入れ姿勢や新興国のインフレの進行度によります。でもこの考え方は的を得ていると思っています。もう直ぐ夜明けに違いありませんが…どの程度のスピードか…ですね。その時に活躍するのは21年苦しんできた業種です。証券株などは値上がり上位筆頭銘柄なのです。

中国が米国債から実物資産にお金を流し始め…世界中の株式も同時に買っています。世界で期待インフレ率が高まっています。もう直ぐ米国のキャッシュは動きます。アップルやマイクロソフトなどの現金保有企業はM&Aに力を入れるでしょう。WSJにはウォルマートが日本や中国で規模拡大を考えていると報道されていますね。これはヒントになります。

今日のみずほは131円を付けましたが引けは127円でした。量的緩和政策の効果が出るなら総資産経営をする日本の銀行株にスポットがあたります。考えてみれば分かります。世界のだぶつく資金を吸収できるのはGDPの大きな国だけです。新興国では経済規模が小さく資金を吸収できません。しかもどちらかと言えば新興国の通貨も高く株価位置も高いですね。だから日本は最適ですが…問題は為替ですね。まだその兆候と…いえる段階ではありませんが、このような考え方を抑えておくと良いと思います。さてどうなるか…。

今日はソニーが決算を発表している筈ですが…
最近の市況は業績の変化率が乏しく、サプライズも少ないです。仮にサプライズが出ても先行きの読みが難しく…相場が反応するかどうか…。少し難しい時期ですね。ただ若干の時間のズレだけでしょうが…。

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2010年11月12日

11/12

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決算発表がピークを迎えており、概ね好調な水準なのですが…。何故か、株価の反応は弱いですね。一時、あれほど為替水準に左右されていた株価も、円安方向に動いても反応が鈍くなってきました。グローバル企業はどちらでも対応できます。1985年のプラザ合意の時分から比べれば、現在の円高など可愛いものです。トヨタと日産の対応の仕方を考えると経営者により考え方がずいぶん違うものだと思います。TPPは先送りの方向性のようで…官僚ロボットの菅内閣は決断力がありません。

幕末の攘夷論と開国論のように意見は割れています。
しかし農業水産省の恣意的な数字の出し方は鎖国政策そのもので…失われた時代が長引くだけ…誰が得をする政策なのでしょう。自分達の存在感を考えるから、あのようなアナウンスを流すのでしょう。日本の農業が競争力を失った原因は農林水産省にあり、その反省もないですね。程度が低い要らない省庁という事なのでしょう。解体すれば良いのです。結局、目先の利害調整で、本質論が歪められ国民が疲弊しているのが実体です。それに引き換え…今のところ中国の政策は素晴らしいですね。下のグラフは各都市のGDP推移です。

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今日は株価が下がっていますが、ドル評価では一服して当然の株価の位置に日経平均株価もきています。ここは正念場です。日本は恵まれているかもしれません。まさに神風が起こっているのかも知れないと思います。2003年からの復活は外資に助けられました。金融デリバティブの多様化により、リスク負担が減り大量の外国資本が日本に流れ、一度は立ち上がったのですが…折角のチャンスを、既得権力者の一度は失敗した連中が、再び権力を主張した為に沈みました。ライブドアとフジテレビの構図を考えると納得できるでしょう。今、再びチャンスが訪れています。BRICsバブルに湧く新興国はインフレで苦しみ始めます。この元凶はQE2ですね。世界の基軸通貨であるドルの流動性の供給により、溢れるマネーはデフレを緩和します。所詮、兆円単位の流動性を受け止める器は、米国と日本しかありません。米国株の水準が上がれば出遅れている日本株にも波及するのが当然の結末です。

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皆さんにはまだ実感できないでしょうが…。10月5日は歴史的な転換点ですね。日銀が初めて方向転換した日です。更にその現象は、やがてじわりと広がります。国債金利を見てもらえばわかります。1%を割れていた金利が上がり始めています。日銀は国債を買い入れているのに…金利が上がる? 一見矛盾する現象ですが…QE2の成果でしょう。ここで飛び込んでいるニュースが「リーマン・ブラザーズの超高頻度取引(ハイ・フリークエンシ-・トレーディング、HFT)チームがマーケットに戻ってきた。」…と、WSJでは野村の立ち上がりを書いていますね。ひょっとすれば…。

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我々金融マンは常に先のことを考えます。皆さんもQE2が成功した現象を思い浮かべて行動されると良いと思います。勿論、失敗もありますが、おそらく効くでしょうね。何故なら、中国は米国の量的緩和を批判し、新興国はインフレの対応に追われ始めています。何故、中国のGDP推移のグラフを取り上げたか? お分かりいただけると思います。中国の人口は13億人、米国は3億人、2012年に総額が逆転するとも言われています。21年間の長い厳寒の冬が終ろうとしているのでしょう。金融株の自己資本比率問題など…小さなことですよ。仮に1%のインフレを起こせば、総資産200兆円を誇る三菱UFJは2兆円の含み利益が生まれますね。少し資産を売れば利益が生まれ、簡単に世界基準のルールは達成できます。全てはお公家様、白川殿の采配次第です。


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2010年11月11日

11/11

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色々書きたい内容が豊富な時ですが、時間がないので簡単に…
本日は中国の主要経済指標が発表されています。そのなかで関心が高かったのはCPI(消費者物価)でしょう。下のグラフはその動きを示しています。10月は4.4%だったのです。まだ経済成長率(GDP)よりCPIの上昇率は低いので、中国の人は可処分所得が増えていますね。日本は過去オイルショックを経験し急激な物価高に見舞われました。トイレットペーパーがスーパーからなくなる事を経験するなど…混乱が生じました。でも中国は今のところ、多くの人は平静のようです。しかし消費者物価にも、色んなものがあり、電化製品などは技術革新により単価が下がります。一例を挙げるとDRAMなどの半導体価格は、時間の経過で単価が下がっていますね。

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しかし食料品だけを見ると、物価の上昇は意外に高いのです。
昨年8月頃までは横這いでしたが、今年に入り6%台前後だったものが、8月は7・5%、9月は8.0%、先月の10月は10.1%と、とうとう二桁の伸び率になりました。GDPの成長率と同じような数字ですね。このようになると低所得者はエンゲル係数が高いので不満が溜まります。日本の場合はこの数字は23%ほどですが…中国はもっと高いでしょう。2009年のある調査によれば、都市部は37%、農村部は43%となっています。当然ですね。資源などの物価高は、一人あたりのGDPが低い国にとって大変な負担になります。

このような状態になると、物価を下げるために生産活動を抑える政策、つまり金利を引き上げる…など、引き締めの金融政策が採用されます。中国では先頃、預金準備率を0.5%引き上げましたね。しかし為替によっても調整できます。元の価値を上げれば良いのです。つまり米国のQE2は、新興国にとって物価高と言う副作用をもたらします。さて、ここで考えて下さい。金利が上がると投資採算が悪化し経済活動が弱まります。素材や設備投資などの関連企業が影響を受けますね。QE2は先進国の経済活動を助けるが新興国ではマイナスに働く可能性があります。新興国の物価高は先進国との格差を埋めます。その縮小スピードが速まります。

さて具体的に銘柄の動向を考えれば、最近人気になっているコマツやファナックですが、CPIの数字が高くなれば、なるほど目先の業績の伸びは大きいですが(物が売れるからその需要に応える為に設備投資をする)、少し先の業績は減速して当然ですね。(物価を下げる為に引き締め政策が採用されるから…)ただ中国は為替介入しているから貿易黒字も増え物価が上がります。仮に介入をやめると黒字は減りますが、同時に国内物価は低くなるのでしょう。QE2などの過剰流動性により、お金が中国などの新興国に流れ、経済活動が活発になるという読みも出来ます。採用の当初はこの動きでしょう。この境目を図る目安がCPIとGDPの差でしょう。だからこれからの中国のCPIは何度も注目されていくのでしょう。

でもあまり神経質になる必要はありません。
2008年のリーマンショック前の中国のCPIは8%代後半まで上昇し食料品に至っては、なんと23%も上昇した月があったのです。でも理屈を押さえておくことは必要ですね。おそらく中国のCPIは4%台だったので、まだ設備投資の勢いの方が強いのでしょう。つまりコマツは、もう一段高しても不思議ではないから、安易な空売りはすべきではないのでしょう。でも僕も売ってみたいね。いずれピークを打つのです。さらにこんなことも考えられます。資源価格が上がれば鉱山会社などは増産投資をするから、一概に減速するとも言えません。どうでしょう? 理屈を知って居ても株価の判断が難しいでしょう? 更に世界は中国だけではないですからね。

株価の読みはこんなプロセスで考えられています。今日はCPIとコマツを取り上げました。まるで株式教室みたいですね。相場のほうは昨日指摘したみずほが130円の公募を回復し、日銀の資産デフレ対策を評価する声に変わるかどうかが見所ですね。

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2010年11月10日

11/10

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僕らは所詮、猿回しの猿かな?
証券マンなど…その辺に転がっているチンピラのような手先集団なのかもしれない。金融の世界は神秘的です。一つのアイディアが巨万の富をもたらし世界を思うままに動かすのです。1910年ジギル島に集まったロスチャイルドやロックフェラーなどのユダヤ資本の人達がFRBを創ります。その緑色の紙屑のドルが基軸通貨になり、世界中のものを買えるようになるのですから…皆が信じればそうなるし…要するに、人間がどう感じるかの話しですね。

その100年後の今年、FRBはこのジギル島に集まり、QE2を始めたのは、何かの因縁でしょうか?「a promised land of rational expectations」合理的期待の約束の土地か…
株の上下は偶然の産物ではなく、作られた演出なのかもしれないと思うことが良くあります。(定められた運命に逆らうことは出来ない。)日経新聞は一所懸命に理由付けをしています。合理的な期待を抱かせるために…。今日、一番に感じた記事は「日銀納付金の減額容認」という5面の記事です。もっともらしく、合理的な期待を抱かせるために解説してあります。

でも…日銀が株やリートを買って損失を受けることが本当にあるのでしょうか?
だって日銀券は無尽蔵に刷れるわけですが、株式やリートは増えませんね。昔、加藤あきらと言う歩合セールスが小型株を買い集め、市場に出回っている浮動株を買いました。あとは思いのままに株価を上下させることが出来ます。しかし皆が、その会社に対し株価に見合う価値が見出せなければ…所詮、独り舞台ですね。だから合理的な期待を抱かせて、緑の紙屑を売りつけます。ここで飛び込んで来たのが…『中国の格付け会社、大公国際資信評価有限公司は9日、米国の自国通貨建て及び外貨建て長期信用格付けの国債格付けを「AA」から「Aプラス」に2段階引き下げたと発表し金融市場で話題を呼んだ。』と言うニュースです。おいおい、米国のギリシャ化…かよ。でも軍事力が背景にあるから日本の米国への評価はいつでもAAAでしょうね。

今はQE2の成功を思わせ世界の株高を演出させ、皆が成功を信じ始めると…今度は中国のCPI(明日発表)は、上昇しているでしょうから…中国経済の減速からショック安を演出させる舞台を用意しています。巧妙に仕掛けられた舞台は、布石を色んな所で打ちます。スペインの国債金利だったりGSへの罰金だったり…。昔の名前の手段が有効なら、何度でも繰り返しますね。今回の世界景気の二番底のように…。この材料に乗る大新聞の記者に、踊る猿か…。ハハハ…笑っちゃいますね。そろそろ猿から猿回しの方の役割に格上げして欲しいものです。

このFRBに立ち向かう中国は、投機資金の流入規制を強化すると言います。恐い国だな。集めるだけ集めさせ、買わせられるだけ買わせ。散々、資金を吸い上げてポイと捨てますね。ところが馬鹿な日本人は、中国人に土地が買われると…と言って驚き、中国人に会社が乗っ取られると…と言って、後出しジャンケンをして守ったり…資本に対する考え方が出来ていないから資産デフレを何年も続けていました。でも21年ぶりにやはり政策転換したのを実感している相場付きのようにも感じますね。

大切なことは、現時点では分かりませんが、自分がその路線も見えるかどうか…気付かない奴は、何時までも何も感じません。でも色んな資料を読んで、いつも考えていれば市場は株価の値動きを通じてヒントをくれます。そのヒントを生かせるか、生かせないか?それはあなた自身の運なのでしょう。

米国の金融改革法では、マクロ・プルーデンス監督を担う機関がSIFIsを特定する役割も担うのだそうで…「システム上重要な金融機関(Systemically Important Financial Institutions、SIFIs)」への対応という観点で、金融規制・監督のあり方を見直すことが重要となっており、今日はFT(Financial Times)でアジアの銀行を分離する話が載っており、日本の銀行株が買い戻しで賑わっていた…と解説されていましたが、本当かな?

日本銀行の態度が金融株を後押ししているかもしれません。同じ金融株の上げでも解釈により、株高が続くかどうか…意見が別れます。少し難しい書き方だったかな? 今日は…簡単に言えば、本格的な上げ相場になるかどうかの分岐点にいるということです。

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2010年11月09日

11/09

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面白い事に人間の気持ちはコロコロ変わります。
多くの証券マンは躁鬱状態でしょう。株価が上がると嬉しくなり、株価が下がると憂鬱な一日になります。今日のように市場全体が一服して株価が下がっても、自分の持ち株が上がれば豊かな気持ちに変わります。そうして株が上がり気持ちがいいから、今日は390円の弁当から1000円の昼飯にしようか…と、財布の紐が緩み消費に走ります。経済の原点は人間の気持ちですね。良く「景気はどうですか?」と聞きますね。回りに笑顔の人が増えれば、自然に自分自身も気持ちが豊かになります。利害関係がなくても…安らかな空気は良いものですね。

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今日は内閣府が景気ウォチャー調査を発表しました。
実際の鉱工業生産指数の動きと比べて下さい。連動性がやはり高いですね。このアンケート調査は、多くの職業をしている人に実施されます。内閣府の依頼を受けて三菱UFJリサーチ&コンサルティングが調査しています。北海道から沖縄まで、およそ2050人の様々な業種の人にお願いして、「景気は良くなっていますか?」「悪くなっていますか?」…と、アンケート調査を実施していますね。本当に多様な職業の人に聞いているようです。パチンコ屋さんの店員から、ゴルフ場の係員や車を製造している人から不動産屋さんまで…もちろん金融業の人にも聞いていますね。僕が聞かれれば、勿論、「最悪ですよ。」と愚痴を言いながら応えるのでしょう。

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今日の相場は安いけれど、個人投資家が好むネット関連などや、自動車関連産業などの好業績銘柄が賑わいを呈していました。ニッパツやKYBなど大幅高していますね。だっておかしいですよ。日本の自動車部品の会社は、好業績の増額増収でもPER5倍台の評価の銘柄がかなりあります。PER5倍と言うことは、5年分の利益で投下資本が回収できることを意味しています。中国の10月の自動車販売台数は120万台(乗用車)でトラックとバスを含めると154万になっており、年間では1600万台だと言われていますね。日産は中国での販売に力を入れています。車の環境は中国だけでなく、2億人以上の人口を誇るインドネシアでも急速に伸びていますね。インド向けも当然ですが、世界ではみんなが車を欲しいのです。部品メーカーは大変、忙しいのです。ニッパツなどは4つの工場を一気に立ち上げるとか…。

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かたる君は以前、好業績銘柄として紹介した不動産株が、新高値を付けています。株主割当増資を実施したタカラレーベンですね。好業績なら…株は何れ上がってきます。車と好業績の二つをヒントにして、上がる銘柄を想像してください。PERは5倍台ですね。しかも日産系なら、尚、注目度は高くなります。この銘柄は明日、注目の決算を発表します。これまでの所、多くの自動車関連銘柄は好業績の発表です。ただ一昨日のサンデンは、減額しましたね。もともとの会社予想が高すぎたのかな? まぁ、株はこのように連想ゲームのようなものですね。そうして自分なりに仮説を立てて、実際に投資をします。

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しかし…。株が下がると不安になりますね。多くの人が安い日に株を買いません。高くなったら売り、安くなったら買わなくてはなりませんが、お金がないとか…それまでに無理して買ったために、安い時に買う余裕がなく、逆に追証なんてケースもありますから、自分の力量を知ることは大切ですね。でも理屈ではそうですが、儲かると思うから、目一杯買うわけで自分の気持ちのコントロールは難しいものです。安い時に株を買うために、知識武装が必要です。経済環境などを考慮し…先程のタカラレーベンではありませんが、やはり好業績の銘柄は、何れ株価が反応するのでしょう。

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2010年11月08日

11/08

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QE2(Quantitative Easing)量的緩和第2弾の話題が世界で持て囃されています。
日経新聞はGDPとワールドマネーの比較グラフを持ち出したり…いろんな観測が市場を賑わしています。しかしこれだけは言えますね。政策評価は結果論が全てです。要するに、どんな詭弁を有しても、結果が悪ければ批判されて当然なのです。

日経の書き方は既にバブル状態と思わせる表現を用いていますが…米国株の出来高はどうですか? 少ないですね。バブルと言う表現は相応しくありません。起きてもいない現象の先行きを悲観するより足元を見つめるべきでしょう。このような記事の影響もあり、日銀総裁は金融緩和=インフレと言う空想を描いて政策を実行しています。先ずはデフレ克服で…それも資産デフレを止めることですね。正反対の動きを心配するような詭弁はもう、うんざりです。

このQE2は政策効果がなく、このままでは3弾、4弾に追い込まれるという評価もありますが、現実の市場は政策効果に応え、NY市場の株価は上がり続けています。更にWSJによれば、ジャンク債への投資が増えてきたというニュースが載っています。投資適格はトリプルBが最低ラインです。それ以下の格付けの債券も買われているということです。15%前後の社債を発行する企業も、QE2のおかげで資金繰りが楽になり、更に資産効果で消費が伸びて、景気が回復するシナリオを市場は描いているわけです。

中間選挙の布石から惨敗した民主党は、早くも再来年の大統領選に向けて景気建て直しに躍起になるのでしょうか? 毎回、大統領選挙の前の株式市場は高いのが、アノマリー(習性)なのだそうです。まだ金融危機から立ち直れない市場経済なのに…、今からバブルなどの言葉が踊るのは、如何にも心配性の日本らしい考え方です。他国の話より自国の政策です。その日銀は本日1500億円の国債買い入れをしたのかな? 水を飲まない馬に、無理やり水を飲ませようとするのが「流動性の罠」ですね。それにひきかえ米国は必死ですね。日本と同じ轍を踏まない為に努力をしています。

ただ金融政策の舵取りが難しいのは、遅効性が大きいからです。
最低6ヶ月、普通は1年と言われていますね。つまり今回FRBが果敢にQE2を実施しても効果が確認できるのは、来年の夏以降なのでしょう。10月5日に日銀は政策転換を実行しましたが、政策規模や政策担当者の覚悟が、全然違うレベルです。市場が全ての評価を決めるという市場主義の考え方が正しいのかどうか…。国民が満足できる社会なら、どんな体制でも構いません。「東電」に続き「りそな」の大型公募が決定し一抹の不安が影を落としています。でも今日の市場は木曜日、金曜日と先物が主導の展開でしたが、同じ上げでも脇役銘柄への広がりが感じられました。確実にQE2や日銀の金融緩和政策が効きはじめています。

コマツやファナック、サンリオなどの売り込み御三家が新高値更新です。
この時期に、安易な空売り実行する人は良く考えて欲しいのです。政策を馬鹿にする行動は、やはり厳しいんじゃないかな? 4月から下げ続けている市場ですからね。1999年のIT相場を思い出してください。あのソニーが年末に掛けて5割も急騰するのです。たしかに金融セクターの株価の動きは鈍く、日本は別格と言う見方もあるでしょうが…慎重に行動したほうが良いでしょう。

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さて日経新聞にはLTE(Long Term Evolution)の話が載っています。
銘柄的にはフィデリティーが買っているアンリツを連想しますが…この技術革新は世界でも日本が進んでいる分野です。いち早い普及で技術などの蓄積により世界をリードできる分野です。同時に携帯コンテンツの時代がやってきますね。かたる君は、ずっと以前からこの時期を待ち続けていました。ようやく実用化の段階を迎えますね。勿論、DENAのことを言っているのですよ。幅広い時代の読み、そうして株屋としての専門知識が銘柄の着想を与えます。所謂、創造力です。でも…、いくらこの読み筋が素晴らしくても市場に流動性がなくては効果を発揮できません。

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一番、大切なのは、なんと言っても先ずは流動性ですね。
市場には活気が必要なのです。人が集まるから色んな情報が集まり、やがて力強い輪が波及するのです。景気とは人間の心の問題ですね。日経の記者は社会的使命感を考えて欲しいものです。メディアも質が落ちました。やはり食えないということは…質が劣化しますね。残念ながら市場も同じです。証券マンのレベルは落ち、どんどん劣化しています。至るところで技術力が落ちています。技術の伝承は必要ですから、やはり清貧思想は行き過ぎているのでしょう。


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2010年11月05日

11/05

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色んな観測がありますが、昨日のNY市場の上昇は、FRBが実施するQE2を市場が評価しているのでしょう。通常の反応を市場は示し、「流動性の罠」に陥った日本とは違うと、市場はFRBの政策に応えたわけです。下院で共和党が主導権を握った効果は大きく、早くもWSJは「次期米下院銀行委員長の有力候補であるバッカス下院議員(共和、アラバマ州)は4日までに、各金融規制機関に書簡を送り、銀行の自己勘定取引規制などをうたったボルカー・ルールを柱にした金融規制改革法を「厳格」適用した場合、米経済に「大きなコスト」になると懸念を表明、同法の運用規則を緩和するよう要求した」と報道しています。

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このような環境を受け、昨日は横這いだった米国金融株に動意が見られています。
上のチャートはこの5日間のバンカメの動きです。どちらかと言えば、バンカメは問題行の一つで、シティーバンクと並び健全度が低いほうだと言われていましたから、出遅れていたバンカメやシティーが上がっている効果は大きいと言えるでしょう。しかしシティーなどは、まだ「りそな」と同じようなものです。その「りそな」は21年前のバブルの清算を早める為に、増資を行うと報道されていました。その影響を受け、この相場の中でもストップ安の売り気配でした。

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お客さまの話では…「妥当価格は20円とか…?」テレビで暴論を述べていたそうです。でも本当かな? たしかに純資産は低く、四季報の数字では1株純資産価格は80円となっています。他の大手銀行に比べると高すぎるともいえますが…。最終利益は1500億円前後ですからPER10倍で1兆5000億円だから、現在の発行済み株式総数は12億1495万株なので、株価は1234円が妥当価格で、仮に、新規発行を二倍にすると半分の613円になります。いくら現在の純資産が低いと言っても、20円なんて評価がおかしいな…きっと、お客さまの聞き違いでしょう。

実はこのようなデマのような話は、市場で横行しています。
今日は日銀の政策会議が開かれていましたが、既に日銀がリートやETFを買い始めていると話しを聞きました。しかし来週から、まずは国債から…随時買い入れを始めるとの話しで、今回の金融政策会議は10月5日に発表されたものの追認ですから、市場に大きなインパクトを与えるものではないでしょう。確か記憶によれば、1年かけて効果を見極めると、いつか発言している筈で…日銀は非常に鈍い対応なのでしょう。

ところが、FRBは来年の6月までに6000億ドルの国債の購入を決め、更に償還になるMBSなどの資金も再投資を決めており、両方合わせると8500億ドルから9000億ドルになると言いますね。1ドル80円として72兆円です。それも6月までに実施するのです。驚く事に、足りなければ更に増額すると述べています。日銀と対応が違いますね。日銀の30兆円は既存分で、今回は5兆円の追加です。それを来年中と言う話しだと記憶しています。

果たして、米国の期待インフレ率は高まり、企業の現金が投資に振り向けられるか?
更にバーナンキ議長は「株式が上昇する事による資産効果を…」発言したと伝わっており、市場関係者はFRBが、株高にお墨付きを与えたと解釈したのでしょう。だから高値圏でも大幅高したのでしょうね。株高は投資家の可処分所得を増やしますから、当然、消費を刺激します。企業は期待インフレ率が高まり、現金を保有していても目減りするばかり、故に投資活動に移ります。消費が刺激されますから、企業経営者なら機会損失を避けるために、在庫を積み増し生産活動を活発にします。ここに共和党の金融規制緩和策が銀行の融資活動に火をつけますから、空前の過剰流動性相場がスタートするとの読みも、当然、成り立ちます。

日本のマスコミは雇用統計を気にしますが、こんな統計は遅行指数ですね。住宅価格もそうです。いよいよQE2が過剰流動性相場に火をつけるかどうかは…やはり米国金融株でしょう。それも二番手の出遅れているバンカメが有望かな? GSやJPMなどより変化率が高い筈ですね。そんな想像が働きます。

それでは…日本はどうなるの?

やはり日銀さんの対応次第でしょう。
しかし日経新聞にあるように、ドル評価なら出遅れ感は緩和されますね。一応、並べて円評価とドル評価を掲示します。でもね。昨日、今日の株高は、残念ながら…先物の主導による見せかけの上昇かな? このような相場の時は主役の動きが大切です。今日はファナックにコマツか…共通項は新興国の設備投資に絡む動きですね。まぁ、今日は時間がなく、ざっと、今の感想を述べました。明日にでも、もう少し考えてみよう。

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2010年11月04日

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本日の相場は何故、高いのか? 理由は見当たりませんでした。
あえて理由をつければイベントの通過(中間選挙やFOMC)と言うことでしょうか? しかし相場の中身は相変わらずで…先物からの展開です。グローバル展開を加速させるユニクロ(ファーストリテイリング)、好業績が続くコマツなども相場を支えているのでしょう。今日は小野薬品が自社株買いを発表していました。相場をみていると…付和雷同の目先筋の動きに翻弄されているようです。代表的な事例は個人に人気株があるDENAです。何れ日経は225に採用するのでしょう。

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6000億ドルの国債買い入れを決めたFRBの行動は賛否両論ですね。
嫌がる馬に水を飲ませることは出来ないとか…壮大な実験が始まるわけです。一番恐いのはスタグフレーションでしょう。お金をばら撒けば、当然、物の価値は上がります。中国が米国の政策を批判するのは当然で、一人あたりのGDPが低い、躍進する中国は困りますね。国民に不満が溜まるでしょう。二極化している格差が崩壊する可能性もあります。今後、米国の動向は勿論ですが、中国のCPIの動向に注意が必要になります。ユニクロは生産基地を中国以外に移転し始めていますが、為替操作が難しくなります。やはり金融は米国に軍配です。

でも燃費が悪い自動車の販売(大型車)を抑える政策を実行したり…。流石、エリート集団が経済を運営していますね。温家宝との首脳会談が、突然、キャンセルされた背景には、おそらく権力争いが激化しているのでしょう。月間「選択」の記事だったかな? 温家宝さんの息子さんが狙われているようで…外交も内部抗争の道具に使われている印象も持ちます。米国の自動車販売で気になるのは、トヨタの凋落振りで…母体が大きいからこそ、ジワジワくる退潮への対策は難しいですね。まぁ、トヨタだけに限りませんが、製造業の日本は既に多くの産業で、3流の烙印が押され始めています。余談ですが、内の娘が今回の引越しで購入した冷蔵庫はハイアール製です。今日はLGのテレビの宣伝が新聞に載っていましたね。

今の政権はポーズだけの内閣です。
為替介入も中途半端で失敗ですし、話題にのぼっているTPPも進展はないのでしょう。何のための個別農家への所得保障なのか? まぁ、新日鉄の三村さんが選択を間違う時代ですから、難しい選択ですね。

ネガティブな反応を示す市場は、完全に世代構成が変わったようで、株価が動くようになりましたね。しかも間違った判断で動くのです。おそらく見切り売りと言うか…損切りも早いのですね。ロスカットが横行していますから、短期での相場もチャンスが拡大していますね。要するに振幅が激しいのです。むかしは余裕のある個人や機関投資家が逆張りをして流れを緩和していましたが、今はその層が薄くなって…目先筋が主流になっていますね。面白くなってきました。正しい銘柄の選別眼が大きな利益を生むのでしょう。

どういうことかと言えば、QE2に対する考え方を的確に捉えないとなりませんね。
多くの投資家は株価の値動きで反応します。でも一時的に株価が押されても、経済の流れは変化しませんから、何れ収縮します。ここにチャンスの目が転がっています。一例を掲げれば商社株もそうです。当然、ものの価格は上がるので株価動向はロングです。しかし短期的には疲れているから株価は休みますが、その振幅が大きくなっています。しかし日本国全体が浮上するわけではないから、所詮、株価の行方は知れています。かたる君が得意とする大相場の強き相場は、政策官僚が確りしないとなりません。新聞を見ても…政策方針を見ても…人がいませんね。みんな小粒で…嘆かわしい。時代の変遷時期は来ているとは思いますが、なかなか兆候が感じられません。

やはりITなどの新しい産業(情報)のリーダーが、世界で活躍する流れでしょう。車だとか…半導体(DRAM)だとか…言う既存の製造業ではありませんね。そんなものは産業革命後の鉄道株のようなものでしょう。それを新聞や政治家などは…大切に思っています。歴史を見れば後進国の産業ですね。樟脳からセルロイド、造船と…一大商社の鈴木商店が、何故、倒産したのか? 時代の読みは難しいけれど…、市場は既に、完全に世代交代しているわけです。僕のような石器人は遺跡化しています。アハハ…、こりゃ駄目だ。

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2010年11月02日

11/02

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最近の相場をみて感じることは…非常に市況は弱いのですが、間違った解釈で株価が大きく動くということです。一例を掲げるとDENAですね。先日、増資と言うことが理由で希薄化懸念が生じ株価が2000円を割れました。…が、この増資はM&Aに絡みで相手の会社を買収する為に、現金とDENA株を割り当てたわけです。

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問題は買収相手の価値ですが…PSRで100倍の評価をして買うので、かなり高い評価で相手の企業を評価していますね。この金融危機の最中なのに、ITバブル時と同じ価値で買収企業を評価しているわけです。一般的に考えればPER10倍のDENAが、PERではなくPSRで評価した会社を買うのですから、余程の技術力がなければ…、または成長性がなければ説明が付きません。それでもDENAは時間を優先したのかもしれません。この辺は南場さんに聞いてみないと分かりませんね。相手先の企業評価もしなくてなりません。

でも赤字を埋める増資と違い、将来の成長を買う増資で、一般的な時期なら株価が高くなるのが普通なのです。何しろ、携帯電話のソフト産業は黎明期で、DENAが世界NO1になるかどうかの際どいタイミングの時期なのですね。この買収が成功し英語圏のソフトビジネスで一定の成果を収めれば、日本と言う市場の何倍も獲得できるから、普通ならPER10倍ではなく50倍以上に買うのが普通の市場です。DENAが売上げ100億円以下なら、当然、PSRの評価に変わりますね。PERではなくPSRの成長性の評価を用います。(成長が確実なら小さい会社は高評価なのです。)

いいですか…
中国大手銀行の建設銀行は616億元の大型増資を実施しますが、株価は連日高値を付けているのです。日本とは、180度違う評価ですね。世界ではPBRの評価が、ひとつの世界基準なのです。邦銀のBPSは三菱UFJが601円で、三井住友は3431円、みずほは189円が、1株純資産です。自己資本が充実するので、会社の価値が上がるという判断なのです。中国では希薄化などと…後ろ向きの評価をしませんね。

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何とか、負の考え方の連鎖を止めたいものです。
日経新聞の末村さんは、時代を逆行させ配当利回りの世界だと言うレポートを書いていましたが、あきらかに清貧思想の考え方です。たしかに成長性を失った経済は利回りが一つの基準になるのでしょう。それなら株主割り当ての額面増資に移行すべきですね。ヤマハの公募から日本は時価評価が基準になっています。新聞社は投資家目線、株主目線の尺度へ世論を誘導するのが、マスメディアの仕事でしょう。それを…いい加減な観測記事ばかり並べ、どうしてポジティブな発想で記事を書かないのでしょう。悲しい現実です。仕事の出来ない奴が、みんな上に行きましたね。現場の声がなかなか世間に反映されません。

金融界では、今度は格付け会社が狙われていると言います。要するに自由な雰囲気がどんどんなくなっています。失政が続かなければ文句は言いませんが…デフレをCPIばかりにスポットを充てて報道し、資産デフレの恐さを解説しないで論点を曲げて日本を誘導した日経新聞は、極端な話しを言えば、失われた時代の主犯者ですね。多くの日本人は間違った情報で誘導され躍らされています。戦争に突入した戦前の朝日新聞のように…反省すべきでしょうね。偏った意見の反対には、必ず、相対する別の意見がたくさんあります。

丁度、実験が始まった米国経済と英国経済のようなものでしょう。
米国は期待インフレ率を煽る為にQE2を実施します。一方、英国は不況からの大切な立ち上がり期に、財政規律を重んじ、緊縮財政を実行し投資を削ります。金融政策と財政政策の違いはありますから、全く反対ではありませんが、非常に面白い実験ですね。この結果は2年後ぐらいに判明するのでしょう。まぁ、前倒しする日銀政策会議の次の一手に、期待する次第です。

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2010年11月01日

11/01

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壮大なる実験がもう直ぐ開始されます。
QE2(量的金融緩和政策パート2)のことですが、既に為替はドル安に移行しています。実は米国でもS&P500社の企業では、総資産に対する現金比率は10%を超えると言われています。米国でも期待インフレ率が低下し、キャッシュを保持する企業が増えているということです。先日、日本のソニー株が買われる場面がありました。その背景はアップルが買収するという噂が飛んだのだそうです。マイクロソフトもそうですが好調な企業業績で溜まる現金を何処に振り向けるのか?

でも市場の関心はFOMCや中間選挙後の株価の動きですが、かなり上昇したので、当然、一服するとの読みが一般的です。米国のみならず中国株も堅調な動きで、個別株では連日10%の値上がりを示す企業が続出しているとか…。世界は金余りで過剰流動性相場を演出しています。しかし日本株は、本日も年初来安値を記録する銘柄が続出して、暗い影を落としています。代表的な三菱UFJ、野村證券の金融株を始め、製造業のトヨタなどが今年の安値を更新していました。

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不思議です。業績はそれほど悪化する訳ではないのですが…株の買い手が乏しいのでしょう。一般的に公募増資懸念や持ち合い解消の需給面に加え、業績の回復も鈍いと思われているようです。補正予算も人質に取られ、国会は空転し国民生活不在の様相です。加えて日銀の政策転換もポーズとの評価が多く、かたる君のように素直に反応しませんね。
本来なら金融セクターの株価が、新安値を更新するわけがないのですが…。馬鹿にされたものです。日銀は無尽蔵に紙幣を増刷できますが…完全に市場から舐められている形です。

米国のQE2で、世界の物価が上がり始めています。
意図的な為替政策を実行している中国では、CPIの上昇が話題になっており4%台の観測もあるようです。故に、まもなく連続で金利を引き上げるだろうとの読みが背景にあるようです。しかしそんな引き締め観測も何処吹く風で中国株は力強い上昇を示しています。

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一方、慎重な業績予想は続き、市場は過剰に反応しているようです。
先日のガイシに続き今日はノーリツや山武、日立化成などが大幅に売られています。何れも通期の見通しを堅めに見積っている点が毛嫌いされたようです。一方、CDKのような大幅な増額修正銘柄もありますが、人気は売りに傾いていますね。今の市場感覚は7割以上でネガティブな捉え方をしているようです。不思議ですね。失敗体験が続き自身を失い僅かな売り物が売りを呼ぶ展開のようですね。機関投資家も債券は買いますが、株式は減らされるような環境にあるために政策支援が必要ですが優遇税制が廃止される冷たい態度に、市場は反乱を起こし始めている様子に見えますね。残念な結果です。

日刊工業新聞の一面に東芝やルネサンスエレなどが組み込みソフトの共有化の話が報道されていました。実はARM社も世界連合を組んで共通化をやっています。組み込みソフトに、何故、かたるが関心を抱いているかといえば、この分野は世界でも有数な高成長業種なのです。DRAMなどの汎用品は既に後進国のものです。だからエルピーダが頑張っても、所詮、競争に勝てませんが、高い付加価値が要求される組み込みソフトは儲かりますね。半導体の価格が100倍程度になるのです。その為の開発費は膨大です。

この弱い市況の中でも、今日は3Dのザインは上がっています。
これも組み込みソフトの分野ですね。今日はかたる君が、ご執心の007がメインの取引先企業が大幅な減額修正をする環境下で、60%もの増額修正を発表していました。何故なら新開発の組み込みソフトが大幅に伸びているからです。この007は、組み込みソフトを主体にした会社で高成長が期待され、この環境下でも高いPERで評価されています。日本が勝てる分野に資金を集中させ、世界競争を勝ち抜くべきでしょう。ベトナムでの原子力の誘致は官民あげての作戦ですが、僅かな支援が、やがてアップルのような大企業を育てる事に繋がります。

株屋としては、やはり新興企業を応援したいですね。
大企業は自らの努力で頑張るべきでしょう。ナフサのような世界競争力のない所に税金を投入しても無駄ですね。米を見ればわかります。無駄なお金を使うより世界競争に勝てる産業を応援して産業構造を変化させるべきでしょう。いつまでも「鉄は国家なり」などと寝ぼけた戯言を言っているから失われた時代が続くのです。

皆が売り仕掛けをする風潮を、何とか変えねばなりません。
日銀さん、貴方の出番です。所詮、目先筋は懐が浅いのですから、一度、12000円程度まで買えばムードは変わりますね。

なぜなら、世界は過剰流動性が続き、生産活動は盛んになります。円高の環境下で、マツダはデミオの生産をタイから国内に移管するなんて…信じられませんね。それくらい売れており、タイでは生産が間に合わないのです。TOBを掛けられれば、投資家の考えも変わるのでしょう。既にPER5倍前後の割安企業も出ています。計算上は5年で資金が回収できますね。ブルドックの判決の意味を今井判事は分かっているのでしょうか?

上に人がない仕組みは、改革が必要ですね。現場に裁量権を与えれば、社会の仕組みはたいぶ変化します。マニュアルに頼ったり規制を強化するより、現場の人間を信じて裁量権を与える仕組みにしないとなりませんね。おかみが決めるのではなく、現場の国民がルールを決めるのです。


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