今日の市況(2010年07月16日)
今回の株価の急落は4月16日にSECがGS(ゴールドマンサックス)を訴追した事に始まりました。歴代の財務長官を輩出する名門企業のGSを、米国政府が訴訟に持ち込むことは景気を回復させるのに、足枷になります。株価が示すように世界一の投資会社GSの行動を縛ることは、世界金融を人質に戦っているようなもので、決して景気にプラスになりません。景気動向と金融機能は二人三脚なのです。一緒に頑張らないと景気は上向きませんね。
日本はサラ金規制から始まり、現在は振興銀行を虐めています。
振興銀行は中小企業の最後の救世主だったのでしょう。金融庁の母体が検察庁だから、経済のことよりルールの厳格化を求めます。冤罪の裁判が行われているのと同じように、経済の解釈は難しいのです。経済は生き物で犯罪とは違いますね。おそらくサラ金規制からSFCGに向かい、振興銀行と言う流れになっているのでしょう。しかし小泉・竹中改革で三和銀行の岡崎さんや早川さんを立件し、その流れが未だに続いています。金融庁は正義を貫いているのでしょうが…経済は生き物なのです。
昨年、100億円で買収した会社が、今年、赤字転落したら経済的な価値がゼロになりますか? しかし金融庁はゼロ査定を強要するでしょうね。だから楽天はエディーなどを安値水準で手に入れることが出来たのでしょう。エディーは2001年から370億円ぐらいソニーなどが注ぎ込んで育てた会社ですね。それをたった30億円で手に入れるのです。すこい語弊はあるでしょうが、こんなイメージでしょう。楽天は儲けを隠したいので赤字会社は歓迎です。
デフレとは「あそび」を認めない世界ですね。
非常にギスギスしています。5年程度なら分かります。浮かれる社会を戒める期間としては充分でしょう。しかしサラ金株を見てもわかるように、清貧思想もここまでくると弊害ばかりです。振興銀行もやり過ぎはどうかな? 木村さんは辞任して経営者は変わるわけだから…、僕には、やはり理解できない社会現象が続いています。
さて話しを戻しましょう。
約3ヶ月で米国は手打ち式になりました。GSとSECは5億5千万ドルで和解になりました。流石、米国です。市場原理が行き届いていますね。やり過ぎは行けません。肝心な経済を壊します。4月16日から7月16日、上院では金融規制法案が通過し、BPは原油流失を止める。そうして来週には欧州のストレステスト発表と、次々に懸念材料が消えます。日本は永遠とネチネチとやっていますが、米国はスピーディーですね。
日本株は日本人が買って上げるのではありません。
日本では不労所得と言って市場原理を否定するマスコミ関係者が多く、証券市場は廃れています。兜町に昼食を食べに来れば分かります。昔は行列が出来た食堂は、今は直ぐに座れますね。本屋さんもつぶれ…。市場の中心地が陥没する国が栄えるはずがありません。日本株を買うのは外人投資家だけですね。何れ、買収され日本人は慌てて株式の価値を見直すのでしょう。しかし後の祭りですね。
前にも述べましたが、GSとSECの和解は非常に大きな出来事だと考えています。今日は3連休を控え信用期日などの需給圧迫もありましたが、基本は短期売買志向の人達が先物から相場を売って鞘取りをした動きでしょう。悲観論が蔓延していますが、まもなく流れが変わると考えています。本当に最近は目先張りの人たちばかりです。確かに目先は弱そうに見えるかもしれませんが、そんな事はないでしょう。欧州の落ち込み、米国の減速を補う、新興国の躍進があります。中国だけではありません。金利を引き上げたインドやブラジルの成長率の加速は、落ち分を埋めてもお釣りがくるのでしょう。
連休もお勉強。ビスタの読者に人に重要なポイントなので、休みに原稿を書く予定です。

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株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ投稿者 kataru : 2010年07月16日 18:22
