未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年07月12日)

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総選挙の結果はねじれ国会で決着し、私のお客様は自民党の回復を喜んで居られましたが、私は複雑な気持ちです。理由は消費税の引き上げが困難になるのでは…。みんなの党の渡辺代表も消費税の引き上げは景気にマイナスと訴えていました。しかし…最近の私の考えは、兎に角、財政を再建し国債の発行残高を減らさないと株は上がらない。…と言う考え方に変化しています。むかしは違っていました。通常の景気状態なら、減税が可処分所得を増やし有効なのです。だから渡辺代表が言うように、消費税の引き上げは可処分所得を減らすから消費にマイナス効果で、景気に対してはマイナス要因と言う考え方が一般的でした。

それでは、何故、変化したかと言うと…。
清貧思想の蔓延が正常な経済観念をなくしてしまったのです。最近はそう考えています。頭の良い官僚は低金利で財政の破綻を防いでいるのです。その為に国中のお金を国債に向けているのです。故に、お金があるのにお金が回らずに景気が失速しています。国債は過去に投資しているようなものですね。その額がどんどん増え、前向きな投資にお金が回りません。貸し出し基準の厳格化でお金が寝るようになっています。例えばINDEXやUSENは借金の返済のために、資産を投げ売ってお金を作り借金を返済しています。何故ならば、銀行は借り換えに応じてくれないのです。それくらい金融庁の貸し出しに対する検査は厳しいのでしょう。

地価が20%下がれば、下がった分を埋め合わせなくてはなりません。だからダヴィンチは債務超過になり上場廃止になりました。デフレが続く以上、どんどん景気はマイナスになります。だから土地ならば何でもかんでも使用目的を問わず、お金を貸し出せば資産デフレは止まりプラス成長に向いますね。株式も同じです。株を担保にすれば100%融資してくれれば、配当利回りが4%以上の会社なら、3%で借り入れを起こし株式投資をすれば鞘が抜けるから株価は下げ止まります。ところが…現実は負の連鎖が働く構図です。銀行が自己資本比率を上げる為に持ち合い株を売ります。当然、相手の企業は銀行株を売る。全体の株が下がるから年金運用がマイナスになり、この埋め合わせで企業利益が減るから、更に業績が悪化し株式をもてなくなります。故に機関投資家の生保は株式を売却し、その資金で国債を買います。

ところが買う国債がなくなれば、運用先に困り、仕方なく貸し出しを掘り起こしたり、株式投資などに資金が還流しますね。だから財政の健全化が株式を徐々に上げる構図になる。最近はそう考えています。既に減税などで消費を盛り上げようとしても難しいでしょう。デフレ環境が続けば、景気は悪くなり、どんどん保守的になります。政治家は株式投資をしてないから、市場の深刻さを分かっていませんね。むかしなら、みずほは公募増資を実施できません。前回の公募価格を割っているからです。モラルを欠いた安易な増資が横行し、市場に節度がなくなっています。この原因はブルドックソースの判決です。株券が紙屑化したわけですね。経営権が握られないなら、好き放題に株式を発行できます。

純資産割れなら、通常はTOBの対象になるはずです。だって会社を買って資産を売却すれば利益が得られます。事業をする必要がありません。そのような企業がゴロゴロしていますね。経営者は株価に配慮せず、好き放題やっています。だって経営権は心配ないからです。でもいずれ株価に反逆される日が来るでしょう。ブルドック事件当時、ここまで深刻になるとは考えませんでしたが、軽い危惧が現実化していますね。東証一部市場は先物の影響で上下する浮き草市場に変化しています。もろもろの条件が重なり、市場が悲鳴を上げていますが、だれも気に留めません。トホホ。

実はこの2日間、新たな投資方法の研究で、たくさんの銘柄の株価水準を調べたら…兎に角、こんなに株価水準がおかしいのかな? それとも私の頭がおかしいのか?
通常、売上げも利益も倍増すれば、PERの評価は50倍以上が妥当なのでしょう。30%増益を18年出来るなら、112倍になりますね。3年ぐらいで倍になりますからPER評価は30倍以上でしょう。売上げも利益も横這いでPER10倍、プラス純資産。これが基準のはずです。基本的に投下資本をすべて回収できますから…。でも今は3年で売上げを100倍にしても、PERが30倍にもなりません。これじゃ会社を乗っ取った方が良いですね。でもTOBが出来ない構図なっているのです。その元凶はブルドックです。私が野村證券の社員なら、公募で稼ぐより日立を丸ごと売りますね。中国に買ってもらえば良いのです。三菱UFJ銀行へもTOBをかければ良いのです。兆円単位の仕事だからおいしいですね。そうして売れるものは、みんな売れば良いのです。投下資本を回収してもお釣りが来るでしょう。

最後にゴタクより、日刊工業新聞に「英ARM社」の記事が載っていました。改めてすごい会社ですね。売上げ規模は、まだ5億ドルほどですが…携帯電話端末の市場シェアは90%以上だそうです。PCのインテルに何れ対抗できるのでしょうか?ARMコアの出荷個数は右肩上がりで、グラフの推察では四半期で14億個ほどですね。携帯電話のほかゲーム、家電、車と急速にシェアを拡大しています。このCPUコアがマイコンやシステムLSIに組み込まれているのです。最近、関心を持っている組み込みソフトの成長分野の話です。

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投稿者 kataru : 2010年07月12日 17:49