今日の市況(2010年06月28日)
折角、木曜日の株式TOBの話で明るい気持ちになったけれど、金融改革法案の実際の運用をみるまで霧は晴れそうもないですね。と言うのも…「プライベートエクイティ投資会社やヘッジファンドに対する銀行の出資上限を中核的自己資本の3%とするボルカー・ルールの修正に関して、一段の明確化が必要だ。これは大きな影響を及ぼす可能性がある。第1四半期末時点で、ゴールドマンはファンド投資155億ドル、Tier1資本の3%は20億5000万ドルだった。モルガン・スタンレーは46億ドルの投資に対しTier1の3%は15億ドルだった。」と言う観測があるからです。既にポジション調整はかなり進行していると思われますが、現状はどの程度か分かりません。
加えて、みずほ銀行が公募増資を発表し、金額が多額なので全体相場に与える影響も大きく株を押し上げる力はないのでしょう。ただ企業業績は好調で、株が下がるなんて…ありえるのかな? 半導体価格は5月の安値を切っていませんね。しかし本日のエルピーダは新安値を形成し、トヨタも出来高を伴っての新安値を形成しています。兎に角、大型資本銘柄も安く、更に高水準の信用買い残を抱えた個人好みの銘柄は軒並み安でした。


今日は仕方なく売ったタカラレーベンが値上がり第一位です。マンション販売は好調で業績も良く株価は安いので上がりやすいですね。しかしどの銘柄も株価が伸びず、完全に売り手市場の展開です。株は基本的に下がるものです。上がらない以上、時間の経過と共に下がります。この下げ波動を転換させる原動力は、業績や材料ですが、株を買う勢力が乏しくテクニカル上のリバウンド相場に多くは終っているようです。

日本の新聞は都合の良い書き方をしていますから、なかなか真実が伝わってきません。例えばG8やG20の共同声明ですが、ドイツは明らかに経済的な配慮より、財政規律を優先させていますし、北朝鮮批判決議をしましたが、ロシアは韓国の調査結果を踏まえた上で非難に同調したのです。それなのに同調査を基本的に認めていませんね。この話しで普天間の問題が布石としてあると思っていましたが、驚いた事に韓国軍の指揮権は2012年まで米国軍にあり、この移譲が更に2015年まで延びたそうです。なんだか、嫌な連想をしました。つまり世界経済が悪化した時に、戦争を仕掛ける可能性が残されたともとれます。北朝鮮の魚雷説を、米国の陰謀とか…。兎に角、株屋は色々読み過ぎます。
まもなく始まる企業業績発表、通常は6月のファンド決算など考え、反発シナリオを描いていましたが、どの銘柄もなかなか綺麗に上がらず、実際は下値模索をしている始末です。個人は連休以降、やられ続きで、投資マインドはネガティブな状態な所に、大型増資です。悪い事は重なるものですね。野村證券が公募を受けたということは、既に買い手は決まっているわけです。今のところ、2004年型と読んでいますが、金融改革法案の施行の形がどうなるのでしょう? 狙っている好業績銘柄を買おうにも…、先が見えないと、なかなか薦め辛いものがあります。信用は投げている人も居ますが、基本的に信用建て玉は現引き対応で、小口に分けて少しずつ買いを入れていますが、いつになったら上昇するやら…。
焦点は企業業績に対する株価の反応。みずほの増資の行方。欧州のストレステスト、金融規制法案の具体化? 更に「経済危機を乗り越えるため赤字になっても財政支出が必要と説くのは、米国のノーベル経済学賞受賞者ポール・クルーグマン氏、オバマ大統領、ガイトナー財務長官、それにサマーズ国家経済会議(NEC)委員長らだ。かれらの忠告は、経済的に不合理であるほか政治的にも不適切である。さらに欧州の現実をあまりに理解していないことを露呈している。」と言う分かれた意見が対立し、どちらを採用し、どういう結果になるかどうか…。この辺りが相場の焦点でしょう。
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株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ投稿者 kataru : 2010年06月28日 17:56
