未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年06月25日)

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米国の金融法案は大詰めを迎え早ければ今週末に…、基本的に来月の4日までに成立される見込みのようです。この方向性は厳しくなるかどうか…。4月16日に提訴された民事証券詐欺の提訴について、GSは米証券取引委員会(SEC)からの了承を受けて提訴への反論提出までの期限に猶予を得たようだと報道されています。まだ和解まで至ってないようですが、米マサチューセッツ州のコークリー司法長官は24日、サブプライムローン関連の不正行為をめぐる係争で金融大手モルガン・スタンレーと和解に達したと発表しました。この金融規制がメインの山場で、二番目が欧州銀行のストレステスト、この間に米国企業業績の発表があります。4-6月期は好決算ですが、この数字を受けても株価が下がるかどうか…。現在は2番底懸念が強く世界的にポジション調整が続いています。

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日経平均株価は5月末、6月上旬、そうして今日と…3点底になるかどうか?
日経平均株価の下値は、まだ余裕がありますが、実は多くの銘柄で下値を切り下げています。例えばわが国を代表する製造業のトヨタ自動車は新安値を付けています。リコール問題で揺れた安値を更新しているわけですね。このような優良企業は多く基本的にポジション調整が続いているものと思われます。米国では2番底懸念が広がり始めました。昨日述べたように米国の企業業績は好調のようですが、市場は2番底を懸念しています。

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UBSのオズワルド・グリューベル最高経営責任者は、現地紙ターゲス・アンツァイガーに対し、スイスで新たな自己資本規制に従うのは難しいと語ったそうですね。つまり金融規制が強化されると金融機能が麻痺して実体経済に影響を及ぼすということです。これでは、リーマンショック以来、折角、努力した金融・財政政策の効果が打ち消されます。果たしてどうなるのでしょう。市場の懸念は払拭されるどうか…。

私はこの行動は上海総合株価指数に表れると考えています。現在、上海総合株価指数は低迷しており2500を挟んだ下値模索の動きをしています。中国は順調に不動産価格も上がり物価も上昇し上手く金融危機を回避しています。欧州は民間負債を肩代わりした政府の信任が問われユーロ安を演じました。未だにドルLIBOR金利は高止まりしています。米国はFRBの膨れ上がった資産を解消できずに失速した印象ですね。全ての出来事は先程紹介した4月16日のGSの訴追から流れているようです。

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世界景気に確信が持てないから新興市場になりますね。
ソフトバンクの孫氏は30年後の長期目標ですが、世界のトップ10入りを目指すと時価総額の目標を200兆円と、現在の70倍に相当する高い目標を掲げました。日経新聞の解説にはipone4の販売好調で株価が堅調との解説を掲げていましたが…違いますね。基本的に財務体質が強固になるから資金調達金利が下がります。現在でも有利子負債は2兆円を越えていますが、昨年の6月11日払い込みの2年債のCB金利は600億円調達で5.1%です。今年6月2日払い込みの3年債のCB金利は250億調達で1.17%です。つまり4%弱の金利が軽減されていますね。2兆円なら800億円です。純利益が1600億円予想ですから大きなシェアになります。50%増の材料ですね。おそらくこのような背景が株価を上げる原動力として大きいのでしょう。的外れな材料を掲載する日経新聞の質は低下しているようです。

同じ新聞記事でも感じる心を持つかどうかです。ブリヂストンは増額修正されましたが株価は1500円を割れたままです。まぁ、自動車株から見れば下がっていませんが相対評価で論じる話ではありません。既に逆業績相場に移行しているのかどうか…。中国はそうなのでしょう。世界に先駆けて上昇した中国株は世界に先駆けて調整局面入りしています。そうして米国も追随しているように感じますね。この見方が正しいのでしょうか? つまり増産体制を整えつつある電子部品や自動車、半導体などは再び下降局面に入るのかどうか? この観測は難しくこれからの金融規制改正法案や下期の景気動向に左右するのでしょう。難しい場面ですね。実体経済は残業を増やしそれでも注文が賄えず設備投資に乗り出しているのに…このあとは可処分所得が増え購買力が上がるので、消費を刺激し更に増産の輪が広がる筈なのです。

金融機能が弱体化しているからリスクの許容度が減っている所に更なる規制で自分達の首を絞めるのでしょうか? 僕には過剰な警戒感に見えますね。あと1ヶ月でだいたい把握できるでしょう。秋に…あるいは来年初めに中国株が再び上がりだすなら、世界景気は安泰です。しかし…金融規制が貸し出し減になり、資産価格の悪化から長期のデフレ状態に陥っているのが日本の現状ですね。この轍を欧州も踏みそうで米国も…まさかとは思いますが、懸念はなかなか払拭できません。仮に杞憂に終るなら溢れるマネーが株価を力強く押し上げますね。難しい局面だから新興株が物色の中心と考えています。

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投稿者 kataru : 2010年06月25日 18:47