未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年06月16日)

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なるべく正確に現状分析をしないと、相場の方向性が見えなくなります。
日本のメディアは米国株の上昇を「6月のニューヨーク連銀景気指数が小幅に改善した一方、5月の米輸入物価指数は下落した。米景気回復の持続や物価上昇圧力の弱さを示したとして好感された。」と解説していたようです。このような解説の中で一番大きな事はユーロの上昇でしょう。しかしその背景が報道されていませんね。

何故、ユーロが買われたか、闇の中です。
シティーの世界BIG債券インデックスからギリシャ国債が除外され、独ZEWとユーロ圏のAEW景況感指数は市場予測の半分にも満たなかったそうです。このような悪材料を受けたのに…、今までなら大きく下落した筈のユーロが逆に買われたそうですね。だから株式相場は大きく反発したのでしょう。米国株の上昇には様々な要因があるのでしょう。例えばテクニカル面で、200日の移動平均線を上回ったことも一つの安心材料なのでしょう。

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日本株は世界経済の景気敏感株。
ドイツと並び設備投資(工作機械)では、世界トップ水準です。その景気循環(設備投資)を見るには、工作機械の受注動向を見る方法もあります。下の通りです。通常は方向性を見るために前年度比の伸び率に注意を払うのですが、今日はあえて受注額を掲載しました。2番底を懸念するような段階でしょうかね? 本日の日刊工業にはルネサンスエレクの工場稼働率が順調に回復して、那珂や山形で工場では稼働率が90%を越えてきたと報道されていました。つまり2番底懸念は杞憂に終る可能性があります。何故なら負け組みの半導体製造会社が忙しいのです。ただ欧州は予断を許せません。

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現時点は非常に難しい読みが要求されますね。米国では税優遇措置は4月30日に終了し全米住宅建設業者協会(NAHB)が15日に発表した6月の米住宅市場指数は17となり、5月の22から低下しました。一方、FRBの正常化作業はこれからです。此方のホームページは分かりやすいですね。現状が良く把握できます。

故に市場が懸念している2番底は、一概にありえないとも否定できませんね。しかし可能性は薄いと考えています。2006年は不動産投資の総量規制まで銀行は実施しました。バブル崩壊の反省が、過度の警戒感を生み失敗したのです。同じ過ちをEUはしています。ドイツは輸出型の国でユーロ安の恩恵を受けます。先日、メールで指摘を受けたとおりです。しかし根底のユーロ崩壊を読んでいれば、当然ドイツの株式も下がります。だってギリシャやスペインは、ドイツ国民の豊かさの犠牲になっているとも考えられます。だからユーロから離脱すれば良いのです。そうすれば公務員の給料を過度の下げなくても為替がカバーしてくれます。故に識者は、みんなユーロ崩壊を念頭において行動したのです。しかしドイツは下げなかったから、今回の騒動も早晩、終局を迎えると認識が6月始めの見方ですね。

その通り一回は要求どおりに動いているけれど…。
ギリシャ国民やスペインは我慢するでしょうか? やはり火種は残りますね。金融規制もこれからです。このように書くと皆さんは直ぐに弱気論の復活を考えますが、そんなに単純ではありません。だから株は難しいのです。6月はヘッジファンドの決算月なので、株価は戻ると信じられています。問題は戻ったあとですね。既にそこまで考えながら、行動しているかたる君、故に景気動向に左右されない時代背景をテーマにした銘柄の選択になったのです。そうです、スマートフォンは世界中で売れ始めています。サムソンはアップルの成功に刺激され、携帯端末の新規発売を検討しているようですね。世界経済の短期の読みは難しいが、時代背景の流れは変わりません。

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投稿者 kataru : 2010年06月16日 19:05