今日の市況(2010年06月14日)
とりあえず日本株も戻り相場に入ったようです。
実は先週は日本株が世界で一番、弱かったようです。何度も述べますがユーロ問題の当事国のドイツの株価は4月の高値が6341で、5月25日が5607の安値を付け、現在は6047です。最大下落率は11.5%でしかありません。現在は僅かに4.6%の下落位置です。ところが…日本株の高値は11408から9378まで下がり、本日は9879です。最大17.7%まで下がり、本日株価は上がったとは言え、現在は13.4%も下げたままです。この違いはマスコミの清貧思想などが原因でしょう。ネガティブな社会環境が原因です。今日は1兆円の売買代金も割り込みました。

日本の新聞や雑誌を読むと、弱気な見通しばかり…心配性にも程があります。既に配当利回りのイールドスプレッドの世界で、日本生命や東京海上は、国債を売り株式を買うのが常識のラインです。年金基金も同じですね。正常な市場環境を作るべきです。何故、利率が1%台の国債を買っているのに、配当利回りが4%台の株式は買わないのでしょう? こんな馬鹿げた運用を許している社会システムが間違っているのでしょう。今日はツガミの株価616円と人気になっていました。とうとう業界大手のオークマと、株価557円は完全に逆転しましたね。何れ森精機の株価970円も視野に入るのでしょうか?


普通は…このような逆イールドスプレッド状態の場合、国債などの債券の運用比率を落として株式の組み入れ比率を上げるのが市場経済の原則です。それを責任逃れから、極端に保守的な運用しかしない年金基金のファンドマネジャーは給料泥棒ですね。それを容認している幹部の役人は職務怠慢でしょう。本来なら金利が5%~6%程度の状態を作るべきなのです。それだけ貸し出し基準を、厳格に金融庁が指導しているから、資産デフレが起こっているのです。UFJの検査忌避から振興銀行か…。少し政治家である大臣や日銀総裁は、真剣のこの現状打破を考えるべきでしょう。
確かに日銀はやっていますが空回りです。無尽蔵のお金があるわけだから、メザニンローンを使い不動産投資を直接行えば良いのですね。リートでも良いのですよ。同じことです。アホが上にいると末端の国民は苦労します。会社も同じです。先程のツガミの社長と、オークマの社長の力量が違うと、社員は何れリストラされます。市場経済は過酷ですね。
さて今日は意外に感じたのですが…。僕は相場観の基礎的な考え方を考え直さねばなりません。ホンダや富士康(フォックスコン)の賃金問題が象徴とされていますが、深センでも最低賃金を7月から月額1100元に引き上げるそうです。先日のホンダの広東省の部品工場は初任給を1544元から2割アップの1910元に引き上げたそうです。富士康も月900元から3割アップの1200元に賃上げしたそうですね。上海は最低賃金960元から1120元に引き上げ、中国の労働コストは上がっています。下の表は日刊工業新聞のものですが、この表を見ると根本的なイメージを変える必要があります。

同時に…一人っ子政策の弊害など度外視すれば、購買力は当然上がり、ものは売れます。つまり中国は3割も購買力が上がるのです。マイナス要因と、プラス要因をしっかり見据える必要を感じます。今日はツガミと言う会社の株価を見て、色んな事を考えた次第です。まだオークマの方が受注残は圧倒的に多いのですね。確かに海外受注は肉薄してきました。株というのは勢いなのでしょう。業績をバックアップする力強い材料があれば、株価も予想外に上がるのでしょう。この意味は…分かりますね。楽しみ、楽しみ。

投稿者 kataru : 2010年06月14日 17:52