今日の市況(2010年06月07日)
5月に入りそれまで燻っていた悪材料が、一気に実力者に変身したようです。
しかし考えてみると面白いものですね。前からハンガリーが債務不履行に陥る可能性があるとの懸念はあったのです。故に2008年11月にIMFが123億ユーロ、EUも81億ユーロ、そうして世界銀行が13億ユーロの支援を発表し実行されたのです。それにも拘らず、再び、このような事態になるとは…。支援体制への不信感が世界の市場不信に繋がっているのでしょうか? ガイドナー財務長官がストレステストを求めるわけです。
ハンガリーは昨年6月に追加の支援の必要性について明確に否定しています。通常、支援体制計画は堅い読みで実行されています。どうも無理やり仕掛けている「やらせ」の印象を抱くのは私だけでしょうか? 他にもソシエテジェネラルがデリバティブ取引で多額の損失を抱えているとか言う噂が広がっているようです。
昨日の株式教室にも書きましたが、今のところ…今回の下げ相場は通常の調整範囲ですね。NY市場では20%以上の変動が、相場の波動転換の目安とされています。NYは11309ドルが高値ですから9047ドル前後がその転換点と思われます。今週はSQの清算があり、その為に思惑で上下しやすい相場環境です。本日の相場も先物からの上下の相場です。しかし個別株を見れば分かるように下値が強い印象を持ちませんでしたか? 最初の追証の時にポジションの整理を余儀なくされ、売れるものは減っていますね。だから2度目の下げは売り物が減ります。3度目の下げはもっと減りますね。丁度、地震のようなイメージです。地震には余震があり最初の揺れより通常は弱いですね。だんだん地盤が固まるからでしょう。株の調整も同じ形態を考えて良いでしょう。

昨日の株式教室で説明しましたが、5月6日の9787ドルを、1ヶ月も経過していますが、未だに下回っていません。つまり基点は発生の一発目の9787ドルなのです。まもなく整理は終わるでしょう。弱い相場に感じるのは業績が好調と言う読みで買った人気株のポジション整理は、まだ終わっていないものがあるからでしょう。自動車のホンダは本日は先程の安値を下回っていました。三菱商事も三菱UFJ銀行も同じです。前によく採り上げたガイシもそうですね。しかしエルピーダをはじめエレクトロンも電子部品各社などは強い動きです。スバルを見ると、北米が好調なことが分かりますね。まだ若干売り物があるのでしょうが大方は片付いているのでしょう。
まぁ今晩のNY市場、あるいはここ数日の動きをみて決めますが、時間の経過を考えると、たぶん下値の上下を繰り返す底入れパターンを形成するのでしょう。金融規制も下旬にはかなり展望が開けるのでしょう。…と言うことを考えると、やはり今週は買い場になります。お金にユトリのある人は、何度かに分けて打診買いを繰り返すと良いでしょう。

投稿者 kataru : 2010年06月07日 18:03