未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年05月31日)

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スペインの国債引き下げにより揺れた欧米市場ですが、日本市場は大きな売り物もなく堅調な展開で推移しました。5月の下げ幅としては110年ぶりと言う大きな下げを演じたNY市場です。不思議な事にギリシャ危機でユーロが売られているのに、ドイツの株価が世界で一番強く、次はNY、日本が一番大きな影響を受けています。影響力を検証する為にマツダの輸出割合をざっくり見ると、欧州は1/4で、日本、中国、米国の四分割なのですね。他の企業も同じようなものでしょう。これほど下げた懸念は、やはり米国の金融規制なのでしょう。金融規制が強化されると総資産が圧縮され、外国株を買う余裕がなくなるという見方があるのでしょう。だから外人投資家の売買に左右される日本株が大きく下げたと言う仮説が成り立ちます。

ギリシャ問題で、多くの人が考えているのは、ギリシャのユーロ圏からの離脱ですね。国民の不満を緩和するのには、離脱は適切な対応になります。もともと通貨統一は矛盾がありますから…。下げが一服しましたが、この問題が片付いたわけではありません。今日の市場には、物色意欲が戻っています。中国資本が入ったレナウンに、関連のルックなどをはじめ新興株を中心に強い展開でした。もともと追証による投げがなければ、売り崩されることはありません。すこぶる業績は好調なのです。戻り相場は利食いの売りですから、下値を叩いてまで売る人は居ませんから、売り株数はずっと減ります。

最初は戻り相場は売り物が出やすいのですが、だんだん少なくなり、僅かな戻りの壁を消化すると、再び面白いように株価が上がり出すゾーンになります。昔から「半値戻しは全値戻し」と言われています。何度も解説していますが、金融規制から流動性が不足し世界経済全体が減速するシナリオや、欧州の緊縮財政姿勢が、全般経済に与える影響などの懸念材料が消えたわけではありません。このような問題は長く続くのです。しかし一度、相場に織り込んだ以上、更なる新規の悪材料が出現しないと、落ち着いた株価を更に売り崩すのは、かなりエネルギーが必要です。時間の経過と比例して、だんだん株価が固まるものです。

本日の海外市場はお休みで、明日以降、注目されますね。
しかし人間と言う動物は株価が上がりだすと買いたくなるものですね。だから損をしてまで売ろうとはしませんから、前の安値を下回らないことが上がる為の必要条件になります。何処で押しが入るか分かりませんが、次の下げが前回の安値を下回らずに切り返し、最初の戻りの高値を抜くと市場心理は一変します。下の日経平均株価を見ると2月のパターンが、今、説明した形ですね。逆に12月のように一気に上がるパターンも底入れの形になります。

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2006年はこのまま下げました。
日銀が引き締めをしたためです。しかし今回は昼過ぎに日銀の白川総裁は日本記者クラブで講演し、『日本経済は物価安定の下での持続的な成長経路への復帰に向けて「着実に歩を進めている」と述べた。金融政策運営については「引き続き極めて緩和的な金融環境を維持していく」考えをあらためて示した。』と報道されているのです。あまり心配する事もないでしょう。


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投稿者 kataru : 2010年05月31日 10:16