未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2010年05月27日)

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最近の報道は金融規制に対する見方が緩和されているようです。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によれば「バー米財務次官補は26日、上下両院がそれぞれ可決した金融規制改革法案の一本化作業に関連して、銀行からデリバティブ部門を分離させる条項について政府にとっては重要なものではないと述べ、削除を受け入れる姿勢をほのめかした。」と報道されていますね。更に「フランク委員長はリスクを取る行為自体には反対していない。」とも伝えられています。木曜日、金曜日に膨らんだ金融株の出来高、一昨日の大幅安からの戻し相場など…、買戻しの動きが背景にあるようです。仮に、この見方が正しいなら、今晩のNY市場は高くなりますね。NY市場の1万ドル割れが引け値で実現したので、一つのパターンが実現しました。だが当初、考えたユーロの1.2ドル割れは実現していません。だから完全とは言えませんが…たぶん落ち着く水準なのでしょう。

日経平均株価は、昨日、今日と上がり、ここから2週間程度は観察する必要があります。
何度も述べていますが、テクニカル面では既に底打ちの条件を満たしています。本日は貿易統計が発表され自動車や自動車部品中心に輸出が伸びており4月7423億円と黒字幅が増えています。しかし今年は、日産マーチなどは逆輸入されます。さらに日本の輸出企業は部品メーカーも現地生産化を進めています。EMSの台湾鴻海グループの子会社フォックスコン(富士康)グループの深セン竜華工場では、この1年間に飛び降り自殺した従業員が多く10人にのぼったそうで、生産委託しているアップルやHPは調査に乗り出したとか…。ホンダのストの話と絡み合わせ、最近の中国事情が窺えます。現地生産も慎重さが要求されるようです。

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ゴールドマン・サックスのジム・オニール氏は、ユーロ圏の政策危機を起点にして、世界の金融市場に危機が伝染していく公算は小さいと見ているそうです。「ユーロ圏経済の70%近くはフランス、ドイツ、イタリアの3カ国で構成されている。今回のソブリン債危機がこの3カ国の経済を脱線させない限り、ユーロ圏経済が(世界全体を危機に陥れるほど)ひどく弱体化する事態は考えにくい」と述べています。まぁ、当たり前の話ですね。米国では 4月の米耐久財受注額は予想を上回ったそうで、新築一戸建て住宅販売は前月比14.8%増加し、予想を上回り50万4000戸になったそうです。

何度も述べていますが実体経済は好調なので、世界景気の2番底に繋がる金融規制が相場の焦点ですが、市場経済の米国が日本と同じ間違いを犯すかどうか? だからこそ、今回の下げは単なる調整で作為的な動きを感じているわけです。このところNY市場の株価は下げていますが、米国の消費は回復していますね。日本の新築マンション販売も同じですが、景気回復の動きや、緩やかなインフレが感じられれば、消費は回復し景気も良くなり、税収も増えて財政は再建されます。

本日、自動車株は不透明な為替相場などを理由に、新安値を付ける銘柄が多いですが、米国経済の回復を考えると利幅が出てきますね。数量増で為替損をリカバリーできるのでしょう。ただ、私は日産やホンダの現地生産化が進むので貿易黒字が減り、更に回復が遅れる日本経済と順調な回復の米国との金利差が生まれますので、円安方向になると年後半を見ています。だから自動車株や自動車部品は買い場です。

日本はユニクロやニトリに代表されるように内外価格差がようやく是正されています。更に空洞化懸念で経団連は、これまで無理して国内の生産基地を残していましたが、民主党の労働政策やCO2などの環境問題への対応から、空洞化を恐れないで海外展開を図るようになって来ました。だから主役がやがて交代するのでしょう。昔、「鉄は国家なり」と言っていた時代がありましたが、インフラ整備を終えた国ですから、当然、衰退しました。「ものづくりの国 日本」と、最近まで言っていましたが、技術移転が進み半導体など負け続け家電も負けています。だから新産業を育てる新興企業が有望なのでしょう。

例えば携帯コンテンツが有望と…長く言ってきましたがDENAなどの業績数字は素晴らしい数字です。新しい産業がきっと伸びるのでしょう。組み立てソフト分野は年率20%以上の伸びですね。長く実質が、名目を上回る時代が続きましたが、ようやく頑張る人の春かな? 欧米が日本と同じ失敗をする可能性は否定できませんが、普通に乗り切れれば2003年からの薔薇色相場が再び復活するでしょう。たぶん、あの相場は失われた時代からの脱出相場の前兆で…、これからが本番のスタートと…なるんじゃないでしょうか? デフレの失われた清貧思想からの逆転です。この欝の暗い時代が20年ですから、世代交代を含めた時代変化が起こる可能性が充分あるのでしょう。

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投稿者 kataru : 2010年05月27日 18:22