今日の市況(2010年05月17日)
今日の下げは少し意外でした。やはり日本株は海外に大きく影響を受けるようですね。ここまでの流れは世界経済の回復でした。中国を中心とするBRICsの成長率は金融危機を克服して高いものでした。しかし景気回復のために財政出動したギリシャの弱みを突かれ、ユーロと言う統一通貨の信認までを問う流れに変化しています。財政悪化に市場経済は改善を求めています。今回のユーロ安はスペインの新聞が、サルコジがユーロの離脱を示唆したという表現が引き金だと言います。今週はアイルランドやスペインの国債入札が試金石だと言います。表面上はこのようなユーロ危機を問題にしています。

しかし私には違う動きが見えますね。金融規制の行方が問われているように感じるのです。中国の銀行の増資ラッシュ、日本はみずほです。AIGを買収したイギリスのプルーデンシャルは1兆9000億円の株主割当増資を実施するそうです。チャートだけをみるとそろそろ下値ですが、まだハッキリしませんね。6日のNYダウ平均株価の急落は投資会社ワッデル・アンド・リード・ファイナンシャルの売りだという話が報道されていました。運用総資産は740億ドルで、うち250億ドルがフレキシブル戦略の運用だと言います。だんだん実体が見えてきましたが、まだ確定ではありません。
私はGSの制裁金支払いが確定すれば手打ちと思っているのですが…、日本株の今日の安値は先日の安値を下回っています。ユーロ相場も1.2割れは確定に見えますね。NY市場は先日の安値が下値と確認できない状態が続きます。日本株は好業績を買ったアルプスは売りを飲み込み元気でした。物色意欲は辛うじてあるようです。しかし反面、ソニーの続落をはじめ、急落しだす小型株の動きが広がり確実にエネルギーを奪っている様子です。今の時期の株価の戻りは砂上の楼閣のように脆いのですね。

私のお客様はようやく4月になって参加し始めた人がかなりいます。ところが…ようやく参加したのに、また冷や水を被せられています。困ったことです。短期間の下げなら新たな参加者が加わりますが、長い時間調整になると…折角の投資心理の回復がご破算になります。みずほの増資を控え市場は神経質な展開を迎えます。早い段階で相場が落ち着かないと整理が長引きます。今週が買い場だと思っており、今日も買いを入れていますが…あまり買うわけにも行きません。困ったな。
表面上の悪材料の底入れは為替相場をみると、まだ分かりませんね。ただ今回は2006年と大きく違うのは日銀が資金供給に真剣だということです。昨日の日経新聞報道は異例ですね。一度、清貧思想を浸透させると、なかなか心理は改善しませんね。火種が残る内に相場が落ち着いて欲しいな。まぁ、日銀の動向や民主党の成長戦略に話題が移る6月は明るい展開だと思います。だから乗り遅れ組みが参加するチャンスと考えていますがどうなるかな? まぁ、基本的にNHKや雑誌がガンガン叩く時期が転換点なのですが…どうなるかな?

投稿者 kataru : 2010年05月17日 19:24