詩と真実・・・

マーケット三国志

「ロシアとインド」(2006年10月23日)

どうもロシアの動きが目立ちます。
一つは周辺のグルジアやモルトバなどへの圧力。
東ヨーロッパでのパワーを拡大している姿がアリアリ。
先日の外貨準備に円を採用の報道も、この一貫。
ロシアの西側が東欧なら、ロシアの東南は、まさしく日本。
このパワーポリティクスは、それこそ地政学リスクの一部となるのでしょうか。

アメリカに対しては、ロシアの有力資産家オレグ・デリバスカ氏がGM株10%以上取得の報。
政治的・軍事的冷戦は終焉を迎えましたが、経済冷戦が拡大の感。
そんな中、新日鉄は韓国ポスコとの提携を拡大。
持ち合いになりますが、新日鉄はポスコ株を2%、ポスコは新日鉄を3%程度買い増す方向。
新日鉄株1%が概ね340億円。
計算上は1000億円の買いということになる。
もっとも既に取得済かどうかは明らかではありませんが・・

ゴールドマンサックスは関西アーバン銀行を「買い」でカバレッジのレポート。
コメントは「成長余地の乏しい地銀セクターの中で際立つ独自の成長戦略」。
というよりも・・・。
先週木曜の日経朝刊の講談社インターナショナルの広告。
『宇宙が味方する経営』・・・関西アーバン銀行頭取伊藤忠彦著。
サブタイトルは「本当に必要なものは、目の前に存在するものではなくその背後にあるものだ!」。
そして「幸運が必然的に起こる成功の奥義」。
加えて、推薦者が目立ちます
「伊藤頭取にお会いすると、かならずいいことが起こります。本書でその秘密がわかりました」。
これはAPAグループの元谷外志雄会長。
先日、アパマンと間違えられた話題になった「安晋会」の重鎮。
この関係は面白いです。

インドの鉄鋼大手タタは、ヨーロッパの大手コーラスを買収するといいます。
買収額は、約1兆1000億円。
一方、新日鉄が発表した増資の額は3000億円。
それに、もしも新日鉄とポスコとJFEが一緒になったとしても、生産量は9300万トン。
ミタル・アルセノールの1億1000万トンには及びません。
まだまだスケールが小さい。
逆に・・・。
インドは英国の元植民地。
その企業が英蘭の企業を買収するということは大きいこと。

加えて・・・。
情報各社はインドでのソフト開発を拡充するそうです。
富士通は2000人雇用。
日立は要因を15%増加。
堀田善衛氏が「インドで考えたこと」を書いたのは50年前。
人種のるつぼと言われたインドの50年は、それこそドッグイヤーとなったの感。
そういえば、数年前有名なったサイババもインドの人でした。

七五三までは祝祭の予感です。