未来かたる・時代や・トロ・神主さんの

今日の市況

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2007年08月31日

8月31日

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かたる:米商務省が30日発表した4―6月期の実質国内総生産(GDP)の改定値は、前期の1―3月期に比べ年率換算(季節調整済み)で4.0%増となったそうで、設備投資や輸出の伸びが高まり、7月末に公表した速報値の成長率を0.6ポイント上方修正したと言います。今日のメインニュースは、ブッシュ米大統領が米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に関し、対策を発表する見通しだと言われます。この話しが事前に漏れていたのか分かりませんが、朝から日本株式は強く、正式に複数のメディアが後場からこの話を伝えると株式は一段高になりました。

内容によりますが、やはり市場主義の国、アメリカです。日本とえらい違いです。株屋をやっているとアメリカの政策が羨ましく思えます。日本の対応は遅いし小さいのですね。やはり国民性でしょうかね。残念です。そんな中で嬉しいニュースもあります。渡辺喜美金融担当相は閣議後の記者会見で、株式の配当にかかる税率を10%(本来20%)に軽減する証券優遇税制について、「貯蓄から投資へ」の流れを確実にする点で、恒久的なものにしていくことが非常に大事との認識を示したそうです。選挙区の人は応援して下さいね。

このブッシュ大統領の政策の内容次第で、サブプライム問題は落ち着きますね。安全資産に投資していた資金は徐々に戻ることだと思います。しかし今回の問題は、過剰にリスクを軽視した方針を見直すものとなるでしょう。やはり今までのような過剰流動性が維持されると思わないほうが良いでしょうね。最初にECB、そうしてFRB、最後に日銀の順番で金融政策が9月は決定されます。ブッシュ大統領の政策はどんなものになるのか…何時、発表されるか分かりませんが楽しみです。

相場のほうは、前から言っている流れに芽が徐々に明らかになっています。通常、このような下げのあとの人気株を気軽に空売りしてはいけません。しかし力強く戻る相場は今のところ想定していません。どの程度まで戻るか…そうしてボックス相場でしょう。相場の流れが変ることがあります。ソニーは戻り高値を更新、楽天、ヤフーの新興株も確りしています。さらに日電工、大同特殊製鋼などのBRICs絡みの銘柄も注目されます。しかし今の出来高では大型株の新高値を臨むのは難しいと考えています。

今日は簡単に終わります。それではまた明日。

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2007年08月30日

8月30日

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かたる:日本を取り巻く株式の環境は、あまり良いとは言えないようですね。BRICs関連銘柄で多くの人が高値を掴まされて苦悩している様子が、出来高や売買代金などから推測されますね。目先筋もかなりやられたのでしょう。市場には活力がないようです。

時代や:まぁ、BRICs関連銘柄が少ないとは言え、新興株もずいぶん下げているからね。1年と8ヶ月も下げ続け未だに底が見えない株もたくさんあるね。

神主さん:まぁ、そんなことより純資産倍率1倍を割り込んだ配当をしている黒字企業が多いのはどういうことなのかね?

かたる:嫌な展開だね。1989年から失われた時代を僕らは経験したけれど、日本には改革を実行しようとする勢力が乏しいことが分かるね。少し景気が回復すると直ぐに清貧思想が跋扈するのだからね。

トロ:まぁ、批判しても仕方ないよ。株屋は政策に逆らっちゃ駄目だよ。もともと、かたるの失敗は日本国が間違っており、自分が正しいとの奢った見方が原因だよ。若い者が新しい時代を作るから新興株を上げなくてはならないという論法なのだろうが…その発想はどうかね? 根本的に間違っているよ。

かたる:僕の考えが間違っているなら、株は下がるしかないよ。PBR1倍の基準以下に株が売られるということは基本的にコーポレート・ガバナンスの欠如なんだろうね。会社は誰のものか?と何年も論争をしてきて、持合い株式制度を縮小してきたのに…少し景気が回復すると、余裕のある会社は株式を持ち合い、無駄な投資をする。ブルドックのような形が日本で通用するなら、日本にお金を投じるのは誰だって馬鹿らしくなるよ。無駄金だもの。

トロ:お前も極端だね。確かに持ち合いは広がりつつあるが、同時に自社株買いも広がっているよ。故に全体のPERは低い水準になっているよ。サブプライム問題も先が見えれば怖いものはないよ。サブプライムを切っ掛けに金融工学の仕組みが疑われたから、金融市場は動揺したが、かなりの期間が経過し動揺は収まりつつあるね。やはり好業績の銘柄が物色されると思うよ。

時代や:世界の流動性が低くなり金融工学の仕組みが維持できなくなるという心配もあるよね。

かたる:もともと色んな債券が生まれたけれど、相対売買が主で、流動性のある市場がないので乱高下するんだよね。ここが問題だね。いろんな形を認めすぎているのかな? まぁ、金融工学の過渡期だから変動幅が大きくなるのは仕方ないか…。

神主さん:昨日のNY市場は上がってけれど、その前は大幅安で落ち着きがないね。どっちに行くか、みんな心配で模様眺めをしている様子だよ。この動きは何時まで続くのかな?

かたる:次の山場はFOMCかな? まぁ、日銀も利上げをしたがっているしね。なかなか株を安心して買える環境にならないね。新政権の評判を読むと成長路線が後退している様な記述が多いね。与謝野氏を起用したり…株は政策が大切だからね。この1年8ヶ月間で嫌と言うほど身に沁みついたね。

それにしても今日の朝日新聞を読んでいたら、いるんだね。清貧論者が多いんだね。あれは社説だったかな? 3%のGDP成長と言うような机上論ではなく現実論を用いて…と書かれていたね。ビックリしたよ。安倍政権は演出が下手だね。小泉前首相は郵政民営化だけにスポットを当てて国民を煽ったんだね。同じようにターゲットを、一つに絞ったほうが仕事はやりやすいよ。

トロ:かたるの政策批判が出るときは、いつもそうだけれど、株が下がっているときだね。まぁ、ここは好業績銘柄の下値を丹念に拾うのが良いだろうね。確かに、かたるの市況ものに対する懸念も分からないではない。故に市況より加工産業が良いかな?

時代や:どういう事なの? 建設機械とかを指すんだね。つまり住友鉱山を買うよりコマツを買えということかな?

トロ:まぁ、市況ものでも業績の数字が良いので、株価がどんどん下がる可能性は低いんじゃないの? むしろ悪くて横這いでしょう。9月のFOMCでアメリカがFF金利を引き下げると、好業績のBRICs関連銘柄は新高値を取るものも出てくると思うよ。既にサブプライムなどの問題は周知の事実だからね。

かたる:僕は順番だと思うよ。新興株の押し目は魅力的だね。新興株の物色に対し日経新聞では「目先筋の介入で…」と述べられていたが…信用算の推移や出来高、買い方を見ると筋が介入しているんじゃないのかな? 楽天などは1本で4億の注文が、この上げ過程であったんだよ。だから信用の買い残などが激減しているんだね。

トロ:あまり期待しないほうが良いよ。新興株の上値を追いかける奴は誰もいないよ。

かたる:僕は時代の流れの風が、そろそろ吹いても良いんじゃないのかな?と思っているね。

時代や:しかし物色の範囲は広がらないよ。それに新興株に限らないが、新安値を更新する銘柄も依然多いね。

かたる:ここはじっくり流れが変り、株価が動き出してからでも良いから、よく市場の動きを観察しておくんだね。さて今日は遅くなりました。ゴメンね。


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2007年08月29日

8月29日

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かたる:NY市場は住宅価格の下落による不安感から株式が下げているという。ケース・シラー住宅価格指数と言うのがあるとか…そのチャートを金融新聞で見たが…バブル崩壊の日本と比べるとたいした事はないように見えるが…実は別な視点が背景にあるのだろうね。

トロ:まぁ、アメリカより深刻なのは日本市場なのだろう。何しろ、この体たらく…アメリカが下がるのは分かるし、被害を受けたドイツやフランスなどの銀行株が下がるもの理解できるが、日本の金融機関は病み上がりのために体力がなく、今回の問題の影響は少ないといわれているのに…この弱さだからね。しかし企業業績は好調なんだよ。建設機械などは、当分、高水準の生産高を維持するよ。新たな設備投資も実施しているしね。

時代や:やはり予想されていた事態が起こった感じだね。NY市場が下げて、二番底は予想の範囲だからね。問題はこのあとの展開だね。

神主さん:市場では意見が二分されているね。株式相場が深刻な場面を向かえているという考え方と、下がっても一時的で、早晩、好業績銘柄から株価が切り返すという見方だね。かたるはどうなの?

かたる:僕だって基本的には強気だよ。日本は13年以上、株価が低迷しての切り返し場面だからね。残念ながら政策の失政が続いているように感じるね。故に景気動向が中弛み現象を迎えたんだろうね。やる気のある若者が頑張る社会構成に仕組みを変えないと駄目だね。何しろ、日本は年寄りが隠居もせずに、しゃしゃり出て若者の足を引っ張るんだから…はやく世代交代が望まれるよ。

トロ:そうかな? 最近の若い奴は礼儀も知らないし…、社会の秩序と言うものを無視しようとするね。犯罪など見ても幼稚なレベルが多いよ。

神主さん:そのような基本的な意見の差が、相場観にも表れているんだね。トロは好業績のBRICs銘柄を絶好の押し目のチャンスだと言っているし…かたるは相場の流れが変ると言っているみたいだね。

かたる:色んな現象からBRICsの勢いのある相場は望めないよ。しばらくは、ある程度の高値圏で株価はもみ合いに終始するんじゃないの? 僕だって、どんどん下がるとは思ってないよ。むしろ今の価格より、多少、上のラインじゃないの?

時代や:そういえば、昨日、かたるが解説していた三銘柄が、今日も人気銘柄になっていたね。ピッタリだったね。日計りを狙っている読者から見れば神様みたいな解説だったよ。

かたる:珍しいね、おだててる。確かに今日は昨日、挙げた3銘柄は売り気配から始まり、揃って切り返したね。楽天がストップ高をつけ、日電工は新高値を更新し、ヤフーも高くなっていたね。

トロ:やはり新高値を付ける背景が、日電工にはあるからね。好業績だし…

かたる:好業績ね。目先は異存ないよ。ここに来てこの動きだから、かなりのカラ売りを飲み込んでいるのだろう。楽天も先日ストップ高して、また下げた時に買ったんだけれど、やはり駄目かと思っていたところの切り返しで、楽天もヤフーも一目の雲を抜けてきたね。需給動向をみても8月が終るので、期日のピークを過ぎているよ。まぁ、この3銘柄が当面の注目株だろうね。

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神主さん:BRICsに新興株が、がっぷりのよつ相撲のイメージだね。市場には、かなり弱い観測もあるね。昨日の夕刊の十字路に中前忠さんが、「過剰流動性時代の終焉」と言う記事を書いていたね。この指摘と、かたるのビスタのレポートは似てないか?

かたる:FRBなどの政策を見ないで、ここまで弱気に言えないよ。僕は、アメリカは市場主義の国だから株が下がれば手を打つから大丈夫だと思っているよ。しかしビスタニュースに書いた、これから更なる試練も頭の隅に入れておく必要はあるね。

時代や:最近のかたるは強気なのか? 弱気なのか? サッパリ分からないね。

かたる:昨日の日経産業新聞にF22Aの戦闘機の素晴らしさが書かれていたね。本当かどうか少し信じられないが…昨年の演習でF22Aは相手戦闘機242機を撃墜し、自分達の被害はたったの2機だったという。本当なら素晴らしいね。驚異的な数字だよ。アメリカが日本に渡さないわけだね。

時代や:経済と次期戦闘機の話が、どうして結び付くのさ…

かたる:分からない男だね。お前は僕のビスタニュースの原稿を読んだ? これは非常に意味がある事だよ。分からなければ仕方がないね。

時代や:ところで、かたるは楽天を以前から薦めていたが、決算前に一旦売り、また買い直していたね。

かたる:あれは悪い決算を想定しており、信用の維持率の問題で安全を見て一旦売ったんだね。翌日に日経新聞は減収減益と悪く報じていたが、僕には非常に決算が良く見えたんだね。故に買いに行ったんだよ。でもストップ高した後、また37000円台まで売られるとは…読みでは、あまり下げずに上がると思っていたが…まぁ、上がってよかったね。

神主さん:TBS問題を抱え、買い辛いよ。業績面の裏付けはあるの?

かたる:難しい質問だね。クイックの通期予想は、関連会社の売却利益で増額修正されて一株あたりの利益は5240円だね。つまり特別利益だがPERは10倍以下だね。仮に10倍としても5万2400円だね。PER20倍なら10万円を越えるよ。

トロ:馬鹿らしい。特別利益は一期限りの利益だよ。評価できるかよ。

かたる:うん、フィージョンの再建もあるし評価は難しいよ。しかし外人投資家は最終利益で株価を判断するというし…楽天は新興株の中でも魅力のある存在だよ。マイナス面だけを見て考えれば、TBSの処理などがあるし、赤字の子会社を抱え再建が大変だね。しかし幾つかの問題をクリアできたなら、素晴らしい会社になる可能性を秘めているね。故に仕手株化する可能性があるんだね。ヤフーはまともな評価だが、楽天はきっと意見が大きく割れるだろうね。僕は楽天を支持するよ。ハイリスク派だから…

トロ:ハイリスクではなく、お前は駄目リスクだよ。博打も穴ばかり狙っている感じだね。それも滅多に出ない大穴ばかり…数年に1回の確率じゃ…お客さんに見放されるよ。

かたる:うん。言えている。先日もお客様に言われたよ。もう少しまともな株を薦めてくれと…でも同じなんだけれどね。新興株の復活はヤフーや楽天が上値を追わなければ駄目だし…ここが筋だね。BRICsは日電工じゃ、所詮、幕間つなぎ…知れているよ。カラ売りだろうと思うよ。しかし今は、駄目だね。危ない。空売りなどみんなが見放してから売れば良い。丁度、僕の人気みたいなものだね。

時代や:本当だよ。サッパリだもんね。政策批判ばかりして…

かたる:新興株式の復活もやはり政策の追い風が必要だよ。昨年から逆風だから駄目なんだね。故に全体の景気が中弛みをするんだよ。折角、設備投資に火がついて企業が儲かっているんだから…。春からは人件費が少し上がり、その動きが広がり消費に活気が戻れば、良い景気循環になるんだけれど…今日は、長くなったね。果たして明日はどうなるかね? 楽しみになってきたね。

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2007年08月28日

8月28日

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かたる:今日は、時間が遅くなりましたので簡単に終ります。

アメリカでは住宅関連銘柄が相変わらず安いですね。カントリーワイド・フィナンシャルは安く20ドル丁度の水準で推移しています。当面は仕方ない動きなのでしょう。一時、話題になった中国の特別国債が発行されると報道されています。この報道にも拘らず株価は強い動きを続けていますね。この意味は重要なのですよ。考えてみて下さいね。

そう言えば、昨日、SNSで中国への対内直接投資が3年ぶりに減っているとジェトロの白書で伝えていると書きましたが、この意味が理解できました?

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私はこう考えたのです。中国の成長率の伸びは基本的に固定資本形成と輸出です。輸出は分かりやすいですが、固定資本形成って?と思われる方がいるかもしれません。つまり長期の資本財ですね。道路や鉄道をはじめとする社会資本もこの範疇でしょうし、外資が中国で工場を建てたり、設備投資をしたり…このような投資も入るのでしょう。このような活発な投資活動が内需を刺激し、建設ブームを起こしているのですね。つまり、この数字の意味はこのような投資にブレーキが掛かっているかもしれないという示唆ですね。

何故、CRB指数の一次産品の価格が上がったのでしょう?BRICsの国々をはじめとする新興国の旺盛な設備投資需要がこれら一次産品の価格を押し上げてのですね。この投資に陰りが見え始めたということは…分かりますね。ここまで書けば…昨日の「今日の市況」でさりげなく書かれている、あの一文は非常に大きな意味があるのですね。まぁ、考えないで読んでいる人は気付かないし、ざっと読んでいてもポイントを理解している人はあの一文で「えっ?」と思うでしょう。

新聞もそうですね。丁寧に解説されれば、なるほどそうかも知れないと思う人がいるでしょうが、ただの記事の中で言葉の意味を理解している人と理解していない人がいますからね。まぁ、このように表などを付けて解説すれば、なお分かりやすいのでしょうが…ボランティアに多くを求めても無駄ですね。今日は特別国債が大きな意味を持っています。私がカントリーワイド・フィナンシャルの話を、度々、書くのは意味があります。まぁ、この話は何れにしましょう。

さて市況の焦点ですが、日電工などの仕手株とヤフー、楽天の新興株をどう考えるかにより見方が分かれます。今日の出来高を見ても分かるように、当分はこんな感じでしょうね。…と言うことは、相場の流れは必然的に決まっているのでしょうね。この点を含めビスタニュースでは解説していますね。あわせて読むと分かりやすいですね。

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IRNETのSNSは誰でも参加ができます。まぁ、ただ見ている人は困りますが、10日に一度ぐらい日記を書いてくれる方なら大歓迎です。自分の意見を述べて他人のコメントを見て考えれば、少しずつ力がつくと思いますね。先ずはチャレンジです。自分の持ち株が下げたからと言って、諦めちゃ、老後の格差で負け組みに転落しますね。人間いつも日々努力なのでしょう。最近、怠けているかたる君も頑張らないとね。今日は簡単ですがこの辺で…

頑張れ、新興株!

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2007年08月27日

8月27日

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かたる:NY市場は7月の住宅販売件数は2.8%増の87万戸と予想に反し増加したのを受けて、住宅市場への警戒感が後退し株式相場は堅調な展開になったという。それにしても下のチャートを見ると分かるように、NY市場は強い展開を示しているのに、日本はどうしてこんな動きなのだろう。この8月に起こった異常な現象はクォンツ・ファンドに多大な影響を及ぼしたという。何しろ、計算上は何億回に一度ぐらいしか起こらない確率なのだそうだ。…少し大げさだったかな?兎に角、標準偏差がこれほど動くのは非常に珍しいとか…

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時代や:前回、起こった5兆円の売買代金の時の話だね。あの時は、確か日経平均株価は高かったよね。

かたる:うん、8月9日の現象だね。出来高が38億株、売買代金はSQでもないのに、なんと5兆2673億円だね。しかし日経平均株価は141円高だったんだよ。ロング・アンド・ショートの解消など、いろんな憶測を生んだ日だね。ストップ高やストップ安が多かったのを記憶しているよ。

神主さん:そのクォンツ・ファンドってなんなの?

かたる:僕も専門家じゃないし…クォンツというのは英語の quantitative analysis のことで直訳すれば「数量分析」の事らしいね。この言葉からわかるとおり専門家が思い思いの分析モデルを組立てては、その要素として様々な数字をモデルに投入し、コンピューターに計算させた上、モデル独自の指標に照らして、売りなのか、買いなのか、あるいはそのまま持ち続けるのかを判定する仕組みのファンドだって…標準偏差の数値が今回は異常値に振れたんだね。故に、きっと大損したんだね。株式投資はやはり難しい。平時に有効な投資方法も絶対ではなく10年分の収益を一瞬にして吐き出す事もあるという事例だね。コンピューターの売買を信じる奴も絶対はないんだね。

トロ:NY市場は戻り始めているよ。早晩、動揺が収まり好業績銘柄は戻るだろうね。やはり株価を決めるのは業績だよ。今、業績が良いのはBRICsの関連会社だよ。

かたる:分かっちゃいないね。まぁ、良いよ。そう思う奴がいても…僕はビスタニュースで解説したよ。業績は市況の後追いだと…ジェトロの白書には中国への投資が3年ぶりに減少したと報告されているとか…僕はまだジェトロの資料を見てないが、詳しくあとで見て、また何れ原稿にも反映させるよ。たぶん、僕の推測は当たっていると思うよ。分からないのが今後の展開のスピードだね。

時代や:なにやら不気味な発言だね。どういうことなの?

かたる:金融新聞には9月20日評価替えがあると載っていたね。詳しく読んでいないが、たぶん…今回のサブプライムの問題の事の起こりの一因は、格付け会社の引き下げにあると言われていたよ。つまり格付けを引き下げられると、金利は上がり価格は下がる。その評価替えをして資産を再評価するんだね。そうして評価損を積み立てなくてはならない。

その評価替えが9月20日にあるということなんじゃないかな? 詳しく分からないが…そんな記事を見たね。つまり3週間ほどしか値戻しの時間がないとも捉える事ができるね。逆に、その時にあまり大きな影響はなく、今回も問題は終焉になるかもしれない。既に激震のように揺れたからね。なにしろ中央銀行様のお出ましだから…

時代や:やはり、かたるは珍しく弱気になっているような気がするね。

かたる:そんな事はないよ。既に僕は業績から判断して株価は下げないと思っているよ。銀行がガンガン売られると心配になるが、この程度では大丈夫でしょう。問題は大型株が上に行けないという現実だね。流動性が失われ仮にFRBが9月にFFレートを引き下げないとすれば、日銀の利上げ説は今のところ10月11月が多いが、9月にも可能性があるね。為替も落ち着いているし…やはりその時の影響が気になるよ。故に新しい展開が始まるとすれば、それから、なんじゃないかな?

神主さん:…と言うことは、しばらくは模様眺めだね。それで仕手っぽい銘柄が賑わっているわけだね。日電工―5563、丸山製作―6316、石原産業―4028などが…

かたる:時間つなぎの相場だね。このような銘柄は内容がない銘柄が多いから、カラ売りの対象になるが、安易に売ると逆日歩などえらい目に合うからね。今日はヤフー―4689などの一部の新興株式は強かったね。8月期日も明け、動きやすくなってきたかな?

トロ:お前の話はいつも希望的観測だからな。アホらしい。だいたい、かたるの訳の分からない銘柄より、企業業績が確りした優良株の方が良いね。流動性が高くて売りたい時に売れるし…お前の選ぶ株は売り買いがあまりなくて…とてもとても…

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2007年08月24日

8月24日

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かたる:今日は遅くなったので簡単に…
どなたか、千葉ニュータウンの建売住宅を買いませんか? 私の知り合いがそこで営業をやっており、多少安く買えると思います。購入希望者の人がいれば教えてくださいね。サイトは此方です。実はこの人は、僕が買った別荘地をお世話してくれた人でとってもいい人です。だから応援してあげたいのです。

今日の相場は模様眺めと言う感じですね。やはり外国人の動きが少なくなると、こんな動きになりますね。当初はドイツが、かなりCDOを買っているらしいとの話だったのですが、ECBは動きませんでした。ところがトリシェECB総裁のお膝もとのBNPパリバ銀行が傘下のファンドの応募や償還を締め切ると、途端に大量に、市場に資金供給し始めました。この動きが切っ掛けとなり、実態は深刻で大変なんじゃないか?との憶測を呼び、金融市場が動揺したのですね。そのパリバ傘下の3つのファンドの営業を再開したそうです。

アメリカでは話題になっているのが「カントリーワイド」ですね。バンク・オブ・アメリカによる20億ドルの資金供給で落ち着くに様子に見えましたが、同社のモジロCEOがテレビ出演し、悲観的な住宅事情の見通しを述べたので株価は上げ幅を縮めたといいます。

これらの動きを見て日本では、いつもの如く模様眺めの展開で、機関投資家自らが果敢に動くことがないのですね。故にリバンウンドも今のところ限られている様子です。アメリカは住宅市況の悪化から景気後退懸念はありますが、既にサブプライム問題が直接の原因になり、新たな大きな動きはなさそうですね。きっと、このあたりで落ち着きを取り戻すのでしょう。

誰にでも先のことは分かりませんが、これからの株価の動きを考えるにあたって、昨年の株価の動きなどは参考になるでしょうね。為替が115円前後で落ちつけば、日本の増益基調は間違いなく既に株価は割安水準と言われています。しかしこの低い成長率で大きくなる株価が存在するのでしょうか? 故に難しい相場展開になっています。大きくなりそうな銘柄は限られており、多くの銘柄は何割か上がるだけなのでしょう。

昨日は三菱商事の自社株買い発表があり、今日はキャノンが発表していましたね。このような時にこそ、経営者は会社の内部留保を使い積極的に株主還元を進めるべきでしょう。流石、経団連の親方です。トヨタも続くべきでしょうね。さて今日はこの辺にして、週末のビスタニュースでBRICsの戻りの検討や新しい流れの方向性を考えてみたいと思っています。それでは今日はこの辺で…おやすみなさい。

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2007年08月23日

8月23日

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かたる:高級住宅大手のトール・ブラザーズ(TOL)が決算発表し、5-7月期の売上が21%減の12億1000万ドル、純利益は85%減の2650万ドルだったという。一方、受注契約も減っており30%減の7億2700万円にとどまり、キャンセル率は24%に高止まっているという。株価は業績に反し上がり22.15ドルと1.06ドル上昇している。

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一方、注目されているカントリーワイド。フィナンシャルはバンク・オブ・アメリカが優先株を20億ドル購入すると伝えられ、引け後の市場株価は上昇し4.43ドル値上がりし26.25ドルになっていると言う。実に20.3%の上昇だという。しかし金融機関の人員削減の報道は続いている。

シティーバンクモルガンなどの金融機関が公定歩合で融資を受けているという。相変わらず、住宅関連の新規融資受付停止の報道も見られ、一応、事態は鎮静化に向かっているが完全に終息しているとは言えない状況らしいね。

神主さん:予想通り日銀は公定歩合の引き上げをやめ、現状維持になったね。しかし来月もしFRBがFFレートを引き下げると、日銀政策会議の日程が直後で金利差が一気に狭まるので、円・ドル・キャリー取引解消が加速し円高に触れるという見方もあるようだね。

かたる:推測ではヘッジファンドの流動性を狭めようという動きは、昨年からポツポツ出ているからね。M&A関係の報酬の高さも問題になり、税金をかけようと議会に動きが出たことだし…日銀がある程度金利を引き上げるのは、既成の事実なのだろうね。これまでも、なんどかG7などで話題に出ているみたいだからね。今回の引き上げ見送りは欧米に配慮した結果なんだろうね。

時代や:為替の対応は大丈夫みたいだね。今日は終日、115円後半だったね。

かたる:うん、アメリカでもハイテク株の話題が出ていたが…この水準なら増額は間違いなくハイテク株にも歩があるかもね。

時代や:今日は朝、寄り付いた後、鈍い動きだったけれど、公定歩合据え置きの決定の辺りから、多少、強くなってきたね。新日鐵は800円台を回復したね。

トロ:三菱商事の自社株買い報道も前向きな動きになったようで…やはり好業績の銘柄は良いね。安心してられるよ。日立建機、コマツは普通の調整の値幅に戻りつつあるね。

時代や:しかし住友鉱山なんか、下がった割りにあまり戻りが鈍いような気がするよ。

かたる:やはり市況産業と言うハンディがあるんじゃないの。この辺に、「利益の質」の差が生まれていると思うよ。

神主さん:かたるはBRICs銘柄(鉄鋼・商社・海運・建設機械など…)の動きは自律反発だと見ているんだよね。一方、新興株の楽天はストップ高したけれど、此方は本格反騰だと考えているんだよね。

かたる:そうだね。自律反発は下げた反動による上げだからね。丁度、ボールが弾む動きだと思えば良いよね。だんだん反発は小さくなるんだね。一方、本格反騰は新高値を更新するような動きをイメージしているんだね。果たしてどうなるかな?

トロ:逆だよ。お前はBRICsが自律反発で、新興株が本格反騰派だよな。その考えは逆だろう。これまで同様に、新興株はカラ売りの買戻しが一巡すれば、また蚊帳の外だよ。中身のない怪しい会社を傷付いた投資家がリスクを取って買えるのかな?

かたる:同じ事を言ってやるよ。サブプライムから発展した色んな問題は流動性を削減する過程にあるんだね。正常な経済状態のリスク管理だよ。実は今だから分かることだけれど、サブプライムローン大手のニューセンチュリー・フィナンシャルが、3月13日に取引銀行から融資の打ち切りを通告され、ニューヨーク証券取引所で上場廃止になったよね。

あそこがターニングポイントだね。BRICsの銘柄は巨大なシコリを抱えているよ。この壁を乗り越えるためには、相当なエネルギーが必要になる。相場とは面白いもので…金融の状態で相場の中身が変るのさ。どの程度、回復するか…せいぜい、戻り売りの判断を上手くすることだね。ビスタニュースの原稿には多少書いたけれど…、今週は色んなパターンを書いてみようと思うよ。

トロ:ふん、ハズレやさんが…偉そうに。好業績は充分に評価されていないよ。お前だって商社だと言っていたじゃないの。

かたる:強いて挙げれば、そう言う見方もできると言っていただけだよ。僕は昨年来から、ずっと新興株しか興味を持ってないよ。やはり時代は若者が築くんだね。今日は楽天サイバーエージェントがストップ高していたね。ようやく底入れしたのだろうね。

時代や:なんども、その言葉を聞かされたからね。どうも疑心暗鬼だね。

かたる:うん、気持ちは分かるよ。僕は買い場だと思うが、お客様は、既に力はなく戻りを売っているのだから…、これはリスク管理上、仕方がない。相場観とは違うからね。やはり株は難しいね。頭の中では流れも分かっているが、現実には限りあるお金だし…もう少しタイミングを考える必要があるね。まぁ兎も角、昨日以来相場に躍動感が戻りつつあるから…ようやく長かったトンネルの出口が見えてきたね。

神主さん:出口が見えてきたって、どういうことなの?

かたる:その点を含め、週末にまとめて書く事にするよ。今日はこの辺で…

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2007年08月22日

8月22日

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かたる:バーナンキFRB議長は「金融不安の回避に向け万全の対策を講ずる」と伝えられたが、リッチモンド連銀のラッカー総裁は「FF金利の誘導目標の変更は必要ない」とちぐはぐな展開をみせている。住宅ローン大手のカントリーワイド(CFC)に動向が注目されている様子。市場にはバッフェトによる買収説まで出ている様子。金融新聞にも解説がしてあったね。しかし、概ねクレジットクランチ現象は落ち着いてきた様子だね。

時代や:最近は全体的に出来高、売買代金、共に落ちてきたね。やはり金融市場の動向が不安定な為かな? ところで明日の日銀の金融政策会議では、引き上げ見送りだよね。まさか引き上げないよね。こんな状態だもの。

トロ:多くの市場関係者の意見は見送りで一致しているね。まぁ早晩、金融も落ち着き再び好業績銘柄が物色されるんじゃないの?

神主さん:今日は新興株のヤフー―4689、決算を発表した楽天―4755などが高くなっていたね。

時代や:そうそう、かたるが今年始めに力を入れて大きくやられた銘柄だね。好業績だからTBS問題なんて関係ないと言い、買い進んだんだよね。何が好業績ものもか…実態は減収、減益じゃないの。でも、なんで高かったのかな?

神主さん:悪材料、織り込み済みじゃないの?

かたる:正直に言えば、僕は最近のサラ金業者の動向を見ていて、かなりの引当金を、さらに積まされるのかな?と考えていたんだね。故に大幅な赤字かと思っていたが…一部をオリコに売却しているので、どの程度の影響かと心配していたんだね。しかし結果は僅か3億3千万円の赤字に留まりホッとした次第だよ。EC事業は良い伸びをしているね。売上はなんと35.5%も伸びて347億97百万円だよ。営業利益は22.7%しか伸びずに97億65百万円だったけれど、オークションの新サービス立ち上げ費用を吸収しての伸び率ですごいね。やはり魅力的な会社だね。

ただ、クレジット部門に続きフュージョン・コミュニケーションの赤字が今期から加わるからね。この会社の昨年の売上は701億58百万円で7億44百万円の営業黒字だったけれど、今年3月は売上が541億11百万円に激減し14億52百万円の赤字だからね。この動向は楽天の今後に影響されるね。しかし楽天はやはり魅力的だね。TBS問題はあるが、僕は三木谷さんを応援したいね。この試練を乗り切れば良い経営者になりそうだね。あの勝気な性格で色んな噂を流されるが…

トロ:おいおい、借金の多い会社だよ。確かにネットショッピングが伸びるのは認めるよ。しかしクレジットやフュージョン? 何故、手を広げるのかね? TBS株をどうやって処分するつもりなのかね? 総会前ならいざ知らず、負けが確定している勝負だよ。市場では売れないね。大変な損失になるよ。

かたる:どうするのかな? 僕にも分からないが、TBSの筆頭大株主だからね。僕は井上さんの態度は理解できないね。株主に挨拶に行くのが普通だよ。やはり楽天を応援するよ。

神主さん:先日も新興株を買って、BRICs銘柄を売る動きがあったね。今回もそうだよ。ヤフーなどは3連騰だよね。

トロ:ロング・アンド・ショートポジションの解消なんじゃないの?

かたる:僕は、新たなリターン・リバーサル戦略かな? この動きは続く可能性があるんじゃないの。ゴールドマン・サックスだった?レーティングを引き上げた証券会社は…。

時代や:確かに新興株の中には、連日上がっている株や、ストップ高している銘柄もあるね。

トロ:続くかな? 株価に見合う業績が、裏付けされるのかな?

かたる:既に多くの新興株はPER20倍程度に売られ、純資産倍率さえ1を割っている会社がゴロゴロしてきたよ。やはり、やり過ぎだね。1年半以上も下げ続け…

神主さん:BRICs銘柄に元気がないが…その影響があるのかね?

かたる:僕は前から言っているが、流れが変る可能性があると思うよ。今日の動きはヤフーにしても、楽天にしても大きな出来高を伴っているからね。このような動きの輪が時間と共に大きくなるよ。参加者が増えるんだね。

時代や:上げるなら持っている新興株にして欲しいね。

トロ:おいおい、与太もんの株より、業績の裏づけのあるBRICs関連の方が良いんじゃないの?

かたる:どうかな? ハリケーンの影響もあるだろうが原油価格は70ドルを割ってきたね。このような背景はビスタニュースに書いた原稿の予想通りの展開だよ。果たしてあの通りの形になるかな? 僕はやはり業績と言うのは金融から変化すると思うね。このまま信用収縮が進めば、当然、世界の景気は減速するよ。待ちに待った新興株相場がやってきた可能性があるね。新高値を更新し続けているMUTOH-7999は200円を割っていたんだね。そこから反転して、今では520円か…昔の武藤工業だよね。懐かしいね。

何を言いたいか分かるよね。200円から500円は一つのステップだね。さらに業績がよければ、次のステップは800円になる。そうして4桁に、いずれ向かうんだよね。まぁ当面、MUTOHは好業績を評価したので一服だろうが…。相場の中身は中小型株に向かうのだろう。さて明日が楽しみになってきたね。最近の相場はつまらなかったけれど、今日は久しぶりにワクワクした気持ちを、感じられる相場だったね。それではまた明日。

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2007年08月21日

8月21日

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かたる:NY市場は落ち着きを取り戻しつつあるが、未だに動揺は残っている様子で、住宅ローン大手のカントリーワイド(CFC)は従業員の削減を検討し、クレジット大手のキャピタル・ワン(COF)は住宅ローン部門を一時閉鎖、住宅ローンのソーンバーグ(TMA)は高格付けの住宅ローン担保証券を205億ドル売却するとか…住宅がらみの話しが話題に上っている様子ですが、VIX指数は12%下落したという。

時代や:昨晩のNY市場は、どうにかプラス圏で引けて良かったね。しかしまだ動揺している様子だね。故に日本株も戻りが鈍いのかね? 昨日458円株が上がって、今日は168円上がったけれど、金曜日の874円安の分もまだ戻してないね。弱いね、日本市場は…上海総合株式は新高値だというのに…どうなっている?

トロ:大丈夫だよ。早晩、落ち着きを取り戻し好業績株から株価は戻るよ。昨日も言ったけれど業績は好調だからね。実体経済が良いのだから株は上がるよ。銘柄は選別されるかもしれないが、新高値を更新できる銘柄も出てくるよ。

かたる:どうだかね…。
僕だってある程度リバウンドをすると思うよ。しかし実態景気が好調だから株価が上がるという論理は間違っていると思うよ。いつもそうだけれど、金融が先を走るんだね。景気が良くなる前にお金をジャブジャブにしなくてはならないよ。ところがどうだろう? 昨年の3月9日に5年続いた量的緩和政策を日銀は解除し、今年の2月21日まで2回金利を引き上げ0.5%に戻したね。

時代や:金利の正常化に向けて日銀は金利を引き上げるのは当然だという声もあるね。かたるも引き上げ賛成派じゃなかったの?

かたる:うん、難しい問題だね。実際に相場や経済環境を見てみると、日銀の金融政策による影響が世界の流動性を決めているようにも見えるね。つまり日銀のゼロ金利政策が世界に流動性をもたらした。しかし正常化への過程で、既に日本株は弱含みの展開だからね。住友不動産の株価をみると、すごい展開だったけれど、今後は横這いになるかどうか微妙な展開だね。

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日本には外人投資家の資金が、ずいぶん不動産関連に流れているからね。日本の金融機関はサブプライムローン問題でも被害がなかったように、まだ、金融機関にゆとりが生まれないんだね。本当に銀行が儲かっているなら税金を払うし、多少のリスクを取る冒険をするよね。日本は二極化現象なんだろうね。つまりBRICsの成長の恩恵を受けている業種と未だに後遺症の整理に追われている業種と…

神主さん:なにか、最近のかたるの言動は、相場に対し弱い見方のようだね。

かたる:そんなことはないよ。僕は何時だって前向きだよ。しかしやはりブルドックをはじめ様々な現象を見ると日本と言う国は…と言う印象で、この辺りでボックス相場かな?と言う印象を持っているね。日本の政策金利を含め様々な問題を消化する時間が必要なんだろうね。その間、やはり中小型株の材料株物色が続き、再び、銀行株から本格的な相場がスタートすると思っているよ。

神主さん:その銀行株の相場と言うのは…いつ頃を想定しているの?

かたる:さぁ~、銀行が税金を払う2年後程度かな? 2009年かね?

時代や:それまで株は駄目なの?

かたる:目先は戻るよ。そのあとの展開だね。僕はBRICs銘柄が新高値を抜けるとは考えていないよ。理由は流動性相場が正常化の過程を歩むからだね。今回のサブプライム問題も正常化へのステップの一環だよ。

時代や:でもトロは違うんだよね。

トロ:僕は上がると思っているよ。BRICs銘柄の業績は落ちないよ。日本の企業はようやく海外進出を加速させ始めているね。建設機械などは空前のブームが続くよ。日立建機、コマツは増産体制を整えているんだよ。このような下げは絶好の狙い目じゃないの? 商社だって低いPERだし…上げ過ぎた反動もあり一服しているに過ぎないよ。

時代や:意見が分かれているんだね。でもかたるトロも株が下がると言う意見ではなさそうだね。まぁ、ここからさらに下がるようでは大変だけれど…

神主さん:鍵はアメリカ景気が握っているのかね? 住宅から消費への減速を懸念する声も出てきたね。

かたる:僕はグリーンスパンの論理が分かるよ。ゴールマンサックスは今年の3月に流動性相場の終焉を指摘していたね。グリーンスパンの金融政策批判もその頃だよ。アメリカ景気は減速していると…僕は前議長に歩があると思っているね。ただそうひどくはならないよ。やはりBRICsの成長は続くからね。

でも正常化への過程において流動性が減少したのが、昨今の異常な出来高だね。おそらく、この水準で落ち着きくだろうが時間が掛かるだろう。故に、すぐにBRICs銘柄が新高値を追うとは思えない。これから色々なデータが固まるのを待つ必要があるからさ。だから新日鐵などの大型株を持ち上げるのは無理だよ。戻りに限界があり、いずれ、みずほのような展開になると思うね。

時代や:それではどうなるのさ?これからは…

かたる:前回はリターン・リバーサル相場か?と言われたよね。僕の勝手な解釈かどうか分からないが、今までの流れの銘柄を売り、今まで不人気だった銘柄を買う動き。…と解釈しているが、あの日はBRICs関連が売られ、新興株のヤフーなどが買われていた。しかし結局はロングショート戦略の解消だったみたいだけれど…、意外にあの解説は正解かもね。

大型株を上げるのが無理な以上、好業績の中小型株を取り上げるのが僕のシナリオだよ。もう一つは日本に対する失望だ。故にみずほなどの銀行株が下げてきたときは、嫌な印象を感じたけれど…幸い、昨日、今日と上げているね。大きく下がらなければ大丈夫だと思うよ。

時代や:どうして銀行が下がると嫌な感じなの?かたるは銀行が、次に上がるのは2年後ぐらいの予想なんでしょう。

かたる:仮に、銀行株が下がるような相場展開になれば、どんな割安株を買っても無駄だね。失われた時代の再現になる。長期下落相場だね。業績も関係ない。だから嫌な印象を持ったの。可能性がないとは言えない。ブルドックに代表されるように一連の現象を見るとね。今回の防衛庁人事は、完全な小池大臣の敗退だね。守屋氏の勝ちで、役人天国の強さを印象付けた事件だったね。小泉政権時代も田中真紀子氏がやられている。役人の壁は強いね。

こんな現象を見ていると、改革は進まないね。公共事業投資を毎年3%ずつカットした為に、自民党の集票マシンは壊れ一人区で総敗退したんだね。片山虎之助や島根の青木幹夫前自民党参議院会長の側近の影山氏は落選しているからね。役人は安倍政権を舐めている。次の衆議院選挙が待たれるよ。おそらく新高値を越えることができる銘柄は、ほんの一握りじゃないかな?

時代や;やはり相場観は弱いんだね。珍しいね。かたるが弱いなんて…

かたる:だから誤解だって…僕はガンガンの強きだよ。BRICs銘柄や日経平均株価が大きく上がる路線が見えないだけ…2万円相場の可能性が…見えないんだね。中国は戦略的に孔子学校を世界中に180校出しているようだね。残念ながら日本には覇権を取るという気構えも戦略もないようだね。これではインドに与える円借款程度では、新しい相場を描けないよ。日本はチマチマと仲間争いをしているよ。新日鐵のような経営者意識が日本のリーダーだからね。残念だよ。TBS問題もそうだし…みんな敗退している。

トロ:新興株派のかたるは追証で弱気になっているんじゃないの?まぁ、人間1年半も下げ続ければ弱気になるもんだよ。

かたる:夜明け前が暗いだけだよ。既に時間をみれば夜が明けるよ。8月は最後の期日を迎えているからね。やはりみんなが儲けるのは難しいのだろうね。必ず株は上がる前に下がるからね。今回のBRICs銘柄は逆だね。下げる前に超人気になって株が上げ続けるし…僕はリターン・リバーサル戦略に歩があると思っているよ。さて強気に対処だよ。頑張るぞ!

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2007年08月20日

8月20日

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かたる:ようやく日本市場は反発しましたね。しかしアメリカ株と比較すると戻りも鈍いし、何か日本市場に問題があるような相場の中身だね。ところで、みんなは何処か行ったのかな?

トロ:休みだからね。家族サービスだよ。でも先週はすごい相場だったようだね。僕は、実体経済は強いという見方だけれど、ビスタニュースかたるの原稿を読んだ印象では、強気のお前にしては相場観が弱いんだね。

かたる:弱いというわけじゃなくて、「大きく上がることはないな」と言う印象だよ。可能性があるとすれば、アジアの覇権を握りリーダーシップを発揮するべきなんだろうが、日本の外務省も政治家もみんな戦略がないし…どう考えても中国の上海協力機構の方が有効に機能しているような…何でもインドも参加の意向らしいからね。中国、ロシア、インドはBRICsの主要メンバーだからね。

神主さん:珍しく、強気のかたるにしては、最近はずっと弱気だものね。昨年の新日鐵-5401が上がってくる辺りから、嫌いだとか言って…

時代や:本当だよ。おかげで良い相場に乗れずに…丸紅-8002なんか良い相場だったよ。別子-5713もそうだし…ぜんぜん否定的だったからね。

かたる:悪かったね。僕には理解できないんだよ。そりゃ、需要があり背景があり業績は好かったけれど、あまりに上がって行くからね。どうも誰かが逃げるために株価を上げているような…世界の標準の市況関連はPER10倍だと思っていたんだね。ところが、IRNETのコラムで「鉄の出来るまで…」と言う6月10日の原稿を書いた時に驚いたんだね。いつの間にか、世界の鉱山会社のPERが12倍~15倍まで上がっていた。ビックリしたね。

その後アルキャン(al)リオ・ティントのよる買収の株価のPERはなんと驚く事に19倍前後だったと思うよ。馬鹿高値だね。僕はレポートで採算に合わない買収だと述べたけれど…おそらく数年後に危うくなっているんじゃないのかな? 同業のアルコア(aa)は48ドルまで行き、週末の株価は33ドルだね。PER12.8倍だね。まだ高いような気もするが…アルキャンは依然、高いけれどね。

時代や:そんな事より、この下げの後の話だけれど…どうなのかな? サブプライムを切っ掛けとした信用収縮の動きはアメリカの利下げで一巡したのかね?

かたる:どうかね? CDSの意味も分からなかったけれど、今では一般的になりつつあるからね。

時代や:何?それCDSって…

かたる:なんでも債務保証をデリバティブに置き換えたものらしいよ。クレジット・デフォルト・スワップと言うんだって…この証券をドイツやフランスの銀行が買っており損失を出したので、中央銀行があわてて資金供給したから大変だという事になったらしいね。

神主さん:わしは詳しく知らないが、ビスタニュースのかたるの原稿を読むと、金額はそう大きくないという話だったよね。全部の住宅ローンの14%ぐらいがサブプライムローンで、その内、10~20%が焦げ付くといっても全体から見れば1%とか2%とか言うレベルの低い話だと…

かたる:うん。詳しくはビスタニュースの原稿を読んで欲しいが、問題はレバレッジなんだね。なんでも良い気になりすぎて、破綻したファンドはレバレッジを20倍程度まで膨らましていたらしいよ。しかし大げさに報道されているような気がするね。何しろ一部企業だからね。多くは適正な水準だから…。この影響の見極めのために、アメリカはFFレートではなく公定歩合を引き下げたというね。今回の処置は実態把握の意味もあるらしいよ。

時代や:それで相場観はどうなの?

かたる:落ち着きを取り戻すよ。それにしても日本市場はビクビクしているが、この環境下で上海総合は新高値? すごいね。本家を差し置いて、日本が一番、共産国家のような戦略だね。アメリカは、すかさず金利を下げるし…。日本は23日、まさかとは思うが…利上げ懸念がくすぶっているのだから…。明確に日銀総裁が談話を発表し、急激な円高にも介入を侍さない構えで臨むべきだよね。残念だね。市場経済が確立できなくて…

神主さん:それでBRICs関連はどう思うの? 相変わらず弱気なの?

かたる:目先は強気だよ。しかしあまり強くないよ。

トロ:今回の問題は一時的だろう。なにしろ実体経済は好調だよ。海運市況も最高値を示し資源高を背景にする相場を、市況産業だから…どうのこうのって、言いすぎだね。僕はしばらく休めばまた上がると思うね。故にここでの下げは、乗り遅れた奴が参加する絶好の機会だよ。中国の成長はまだまだ続くよ。ほんの1割程度の人達の繁栄だけで、これだけの需要が膨らむんだよ。新しい時代に入り、まだまだインフラ需要は続くよ。

神主さん:かたるは違うんだよね。

かたる:うん、基本的に過剰流動性が資源高を押し上げたと思うんだね。投機資金がコモディティー(商品)を押し上げたと…確かに背景にはBRICsの繁栄があったけれど、それとて流動性が背景にあったので、背中を押すことが出来たんだよ。ところが既に、充分、BRICsは成長したよ。この20年の間に…ベルリンの壁崩壊から考えてね。

最近ではロシアの傲慢さや中東の力のつき方など含め、富の偏りが目立ち始めたよ。故に本来の金融を支配する市場主義者たちはそろそろ方向転換を始めている。その動きが2月から出始めているんだね。考えて御覧よ。REF(プライベート・エクイティー・ファンド)のブラックストーンが上場するなんて…

時代や:どうも少し難しい話になってきたなぁ~。要するに、かたるは弱気だし、トロは強気と言うことなの?

トロ:好業績の銘柄は限られるよ。確かに投機資金は引き上げられるだろうが、現実の経済はまだまだ元気だね。かたるは昨年から既にBRICs関連に対し弱気だったんだよ。鉄鋼など市況関連でどうのこうの…と文句を言って…しかし現実はどの銘柄も上がって来たよ。市場経済のパイが大きくなって資源需要はまだまだ衰えないよ。故に好業績は続くから、このようなショック安のときは買い場だよ。

かたる:僕も目先は買い場だと思うが、新高値を更新できるとは思えないよ。所詮、戻り売りの相場さ。そんなのは相場じゃないよ。

時代や:そう言われて買った新興株は上がる時は上がらずに、下がるときばかり付き合って…。一体、何時になったら上がるのかね? 全然、そぶりも見えないよ。

かたる:8月は絶対期日だからね。1月2月と少し強気になった期日が重なっているよ。この壁を乗り越えれば、新しい世界が見えるよ。投げちゃ駄目だよ。買い場だよ。今日だって買っているが…誰が投げるのか?トホホ…

トロ:呆れるね。まだ新興株を買っているの?

神主さん:よく買える力があるね。

かたる:みんな信じてくれないよ。残念ながら…。当たり前だと思うが、相場観は買えと言っているね。だから買っているんだが…僕の基本方針は買わない。新しい時代は若者が創るのだよ。そういえば、今週号の東洋経済に田中直毅さんの「保守、リベラルともに衆参分裂は僥倖である。」と言う記事は面白かったね。ガバナンスの話が載っているが、僕も同調できるものだね。安倍さんは国民に説明すべきだね。ちゃんと…どうも説明不足のような気がするよ。

僕はくどいほど同じことを何度もIRNETを通じて言っているね。何故、新日鐵を支持できないか?持ち合い株制度を復活させる体質だからね。三村さんが変れば、また違ったことを言うかもしれないが、資金を効率的に使うべきだよ。株を持ち合わねばならない提携なんてしなくても良いよ。明らかに甘えだよ。折角、企業統治の意識が芽生えてきたのに…残念だよね。少し長くなったね。是非、今週号の東洋経済を買って読んで欲しい。

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2007年08月17日

8月17日

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かたる:いやはや、すごい値動きになってきましたね。推測するに個人の株式先物取引、為替取引の動きが相場を加速させているのでしょう。しかし、この値動きを見るとみんなが動揺しているような動きですね。確かにかなりきつい下げです。昨日はテクニカルで騰落レシオを見ましたが…、昨日は61だったですが今日は56となっていました。昨年はこの水準が5日間ぐらい続いたので、昨年通りならあと4日かな? しかし、13週線の乖離率では、すでに昨年のマイナス11%を下回りマイナス13%と言う数字になっています。

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今日の日経平均株価の下げの引き金は為替相場だと言われています。企業業績の上積みは少なくなると言うことですね。まさか、このスピードで円高になるとは…112円台に入っていましたね。この動きを見て輸出企業を中心に株は下げたようです。値嵩株の下げは日経平均株価の下げに直結しますから…。終日、確りしていた銀行株を見て大丈夫かな?…と、思っていましたが、引け間際にかけ売り直され下げましたね。残念です。全く持っていませんが重要なことです。

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下げがきついのは、今年に入って中心となったBRICs絡みの市況関連株です。人気銘柄の住友鉱山は今年に入って上がりましたからね。それにしても下げもきついです。7月23日が高値3280円でした。今日の安値は1932円なので、実に41%の下落です。まぁ、下落率なら新興株ほどではありませんが、期間が短いですから精神的なショックは大きいですね。市況価格が崩れるという読みなのですね。(ビスタニュースの原稿では指摘済み)

それにしても、まるで博打相場を演じているようです。値動きの粗い銘柄を好む私も驚く動きですね。実に恐い思いをさせるものですね。いやはや…追証の嵐って感じです。新日鉄がこの動きをするのですから…カラ売りだと思っていましたが…心情的には下げて欲しくないですね。ようやく日本製鋼所も崩れてきました。支えきれないのでしょう。人気株が総崩れになっているのを見ると、個人投資家中心に相当やられたのでしょう。

幸いと言っちゃなんですが…私は新興株派なので、追証は何件かありますが、急激な下げではありません。しかし既に1年半も続いていますからね。みんなが儲かっている時代の流れに乗っておらずに…新興株に拘った為に…長い時間やられっぱなし…。BRICsでは双日や丸紅が少しあり、売らなかったお客様が一人居るだけです。丸紅の買値は確か580円台です。やはりBRICs銘柄と言うか市況関連と言うか…上がったのですね。そう考えると、今日のストップ安でも当たり前なのかな?

問題はこれからの予想ですが、来週には落ち着き、通常なら反転するのでしょうね。しかし悪い事は重なるもので8月は期日もありますね。最後の山場を来週は迎えるのでしょう。仕方がないから、耐えて、耐えて、耐え忍ぼうと考えています。何か昔の精神論を語る軍隊みたいですが…BRICs関連が嫌いな僕でも、流石に、この急落はスケベ心が疼きます。リバウンドを狙ってみたいのですが…駄目なのでしょうね。常識では…戻ったらカラ売りをすべきかな? 円ドルキャリー取引の解消、サブプライム問題と続いたあとに第三幕があるのです。まだ先の話だから関係ないと思いますが…11月にくると思っていた、この下げが早めに来ているので…まさか、、、週末のビスタニュースに、この三幕を軽く触れ、このあとの展開を考えて見ましょう。

たかが株、お金が絡むので安易に考えているわけではありませんが、深刻になっても仕方ありません。なるようにしかならないから、最善を尽くすのみです。

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2007年08月16日

8月16日

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かたる:いやはや…、日本株はだらしがないですね。外人投資家が模様眺めになると、途端にこの始末。どうも分からないけれど、NYダウに比べ下げ方がきついですが、やはりブルドック、村上氏の判決が響いているのでしょうか? 勿論、支持率が落ちた安部政権への失望もあるのでしょう。防衛庁の人事抗争などはその一例です。困った問題ですね。

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正直、ある程度の下げは、グッドウィルの事件から覚悟していましたが、しかしここまでひどいとは…BRICs関連の行き過ぎは感じていましたが、こんな感じで調整が入るとは…7月の初めまで僕は高値の持合い相場を想定していたのです。理由は低金利と好業績です。しかし結果は無残にも昨年6月に続く調整相場になり、追証の投げが広範囲に出ている模様ですね。これで相場の流れが変るのしょうか? しかし何処に行くのでしょう?

来週の日銀の動向が見えないだけに不安定な相場展開なのでしょう。為替は115円台に入りポジション調整が続いている様子です。8月9日、10日の異常な売買代金は、かなりの資金逃避が行われ、その穴埋め相場が続いている様子です。こうなればテクニカル指標に頼るしかありません。騰落レシオは現在60.1の水準で、昨年の6月6日に61.2でしたが、その後5日間下値を探る動きで、54.3まで下げて反発しています。

テクニカル指標では、最大、あと1週間で調整が続くことが考えられます。来週の23日ごろまでかな? 日銀の政策会議の時ですね。FRBは日銀と違い株価が下げれば、金利を下げるのでしょう。緊急利下げも視野にあると噂されています。それにしても日本株の弱さは、どういう事なのでしょう? 日経新聞の夕刊の解説もピントが外れているかんじです。何故、こんな解説しか出来ないのでしょうか? もっと深く考えれば分かると思いますが…、この事は週末のビスタニュースで、かたるの懸念を書こうかな?と思います。

しかし目先はそう心配することはないでしょう。今日は追証の投げなど相当出たと思われます。売買代金などが膨らんでいます。昨日は防衛庁と産業再生機構のはなし、一昨日は新日鉄の持ち合い株の話しを書きました。日本の村論理をこのまま続けると世界競争から置いていかれ、生産性がどんどん下がります。そうして…少子高齢化社会が到来し、負担に耐えられなくなる。

ある読者からのメールを紹介します。

『私は株の素人ですが、いつも楽しく読ませていただいています。今までに何度かメールを出させていただいた事があります。最初は、オーストラリア在住の1999年頃、その次はアメリカ在住の2002年頃。そして今はドイツからメールを書いています。私は外資系に勤めていますが、エルピーダのように果敢に世界に挑戦する企業は日本人としてがんばって欲しいと思います。

しかし、挑戦してもその挑戦に見合う成果を出せる企業は(日本企業に限らず)ほんの僅かでしょうし、今のところの日本の生活水準を考えるとわざわざ難しい挑戦をしなくても日本の中で“なんとなく”満足できるのでしょう。しかし、ドイツ在住の4年間に1ユーロは125円から一時は169円にまでなって、日本の物価が随分と安く感じるようになりました。日本行きの飛行機には昔よりも多くのヨーロッパ人が乗っていますし、東京のホテルも外国人でいっぱいです(これはこれでビジネスチャンスだと思うのですが。)。これを企業の値段に置き換えてみると、ユーロ圏の企業にとって日本企業の価格は以前に比べればかなり安く感じられる事でしょう。

日本がこのまま“なんとなく“満足しながら、気がついたら経済大国から脱落していたと言うような事になるのか、また他国よりも高い成長率を示せるようになるのかは、ひょっとしたらハングリーになれるかどうかかもしれませんね。あとは日本人以外の人たちとも仕事が出来るようになることも重要ですね。外国人にとって日本人のやり方には見習うべきところも多いはずですが、それは日本人とだけ働いていたのでは判りませんから、そういう意味ではどんどんと世界の人たちと意見を交わしながら成長できるようになって欲しいです。それでは。』

どうもありがとう。

このような危機感をみんなが持って生活をすれば日本は大丈夫ですね。若い力が日本を再生するのです。出来ることなら、村意識の残っている先輩達は、後進の若い人を導いて欲しいのです。既に50歳以上の人は時代の流れを理解できないのでしょう。この時代のギャップはどうしようもないと考えています。なんとか若い人の力を良い方向にむけて、日本経済が力強さを取り戻して欲しいものです。

市場に参加をすると様々なことを考えます。豊かな日本を創造する為に、仲間で足の引っ張りあいをしている場合ではありませんね。人事抗争は昔もあったのでしょうが、マスコミが報道できるようになっただけ進歩だと言えるのでしょうかね。再び、2003年の日本経済の危機状態に陥らせないためにも僕らは頑張らないと…良い株が安くなっている。背景の理論を良く考えて行動してくださいね。

私は強気に対処します。11月に予想していたパニック相場が前倒しになっている様子ですね。今日は600円を超える下げの後に戻し、目先、良いところに来ましたね。心配する必要はないですね。頑張ろうね。最後は精神力が勝負です。

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2007年08月15日

8月15日

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かたる:なんでこうなるのか? 不思議な展開ですね。サブプライム問題はアメリカの問題で日本の問題ではなく、世界中で一番、損害が少ない日本株が下げて、当事者のアメリカは今年の2月の高値より上に位置しているのです。ようやく、26週線を割り込む水準なのですね。情けない日本の機関投資家は、安くなった株を独自の判断で買うことが出来ないのです。悲しい現実です。

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何故、こうなったのでしょうか?
防衛庁の守屋事務次官の後任人事を巡り、小池大臣と揉めているようです。不思議な国ですね。大臣は会社で言えば社長です。昔なら大名ですね。家老職の守屋がゴタクを述べることがおかしいと感じるのですが…小池大臣は後任に西川さんを押し、退任を決めた守屋氏は山崎氏を押していると読売新聞に報じられています。政治家を選ぶのは国民で民意によって選ばれていますが、事務次官を選ぶ権利はありません。法律上は大臣の専任事項です。

この現象は役人が「僕らが国を動かしている」という自負でしょう。その気持ちは必要でしょうが、自分の考えが正しいと思うなら責任も取るべきですね。しかし過去の歴史の中で役人の間違いで役人が責任を自ら取ったという話を聞いたことがありません。社会保険庁の歴代の長官の罰金のその後はどうなったのでしょうか?マスコミはその結果を最後まで報道したのでしょうかね?

先頃、鳴り物入りで登場した産業再生機構が支援していた石州瓦の製造販売のアメックス協販と子会社が倒産しました。負債総額は39億7千万円だそうです。産業再生機構が支援したのは2004年の7月です。カネボウは結局解体され、一部が花王の傘下になったのですね。あの時も民間で出来ると言ったのに、強引に産業再生機構が入ってきました。

なんと言っても揉めたのはダイエーです。産業再生機構は強引に入ってきてダイエーの財産を搾取して利益をあげ解散しましたが、その後を引き受けた丸紅は食品の商権を手にするとダシを取ったダイエーはお荷物といわんばかりに、次々に財産を叩き売り借金の返済を始めました。そうしてあろう事か、イオンに経営指導をお願いしているのです。おそらくイオンの傘下に何れなるのでしょう。可哀想に…ダイエーはもぬけの殻。

一体、産業再生機構と言う存在はなんだったのでしょうか?その産業再生機構社長の斉藤氏は次期東証の理事長だそうです。はぁ~やりきれない思いを抱くのは僕だけでしょうか?昨日は新日鉄の三村さんのことを書きました。1985年から2年間、三村さんは経営企画部長代理だったそうです。そうして合理化の先陣を切ったと言われていますが、一番苦しいのはその後ですね。1993年~1995年だったかな?リストラクチャリングと言う言葉が流行ったのは…だから一番の苦しみは味わっていないのでは…と推測します。

冒頭の防衛庁の人事問題と新日鉄の持合い株行動などブルドックも含め、みんな同じ根っ子なのですね。その為に日本には市場主義の概念が育たない。最高裁の判事は国民投票によって審判を受けるのですよね。違ったかな?その判断材料の判決は発表されているのでしょうか?最高裁のインターネットサイトってあるのかな?

何故、日本株が下がるのか…日本が世界競争に負けるのか? 良く考える必要がありそうです。僕が政策批判をするのはこのことが株と密接に結び付き、銘柄の選択に影響を及ぼすからです。僕は地検が宝刀を抜きライブドア、村上逮捕に及んだ影響だと思いますね。中国を見れば分かります。大らかなものです。GDPの数字も捏造と言われている国に競争で負けるのでしょうかね? 日本人は細かすぎます。清貧思想なんて「糞食らえ!」です。こんな下品な言葉を使うとまた叱られるかな? バブルは大歓迎です。文化は無駄から生まれるのです。ゆとりが成長を促進させるのです。

財務官僚を初めとする政策官僚は良く考えるべきですね。防衛庁の人事は一見、株価に関係ないように見えますが、実は大きな問題ですね。西川氏になるのか山崎氏になるのか?この話は重要なのです。株が下げ政策批判をしていますが日本株に対して悲観的なんじゃないですよ。ちゃんと克服できると思いますが、人事抗争のような泥沼を見ると、潔くないね。武士道の精神は何処に消えたのでしょうか? 

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2007年08月14日

8月14日

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かたる:一時の動揺から落ち着きを取り戻した世界の市場は、今後どういう展開を歩むのでしょう? 基本的に驚いたことがあるのですが、今日の金融新聞では投資信託がロングアンドショート戦略を用いて運用しているということです。私はヘッジファンドがやっているものと思いましたが、投資信託もやっているのですね。今まででは考えられない連鎖が市場にあるのでしょうね。

誰かが上手く行くと、それを真似て同じポジションの運用額が多いということですね。今回の動きをみると…つまりボラティラティーが高くなっているわけです。日本の金融機関も運用能力がないために、お金をヘッジファンドなどに運用委託するわけです。効率化が争われ、常に競争が起こるのですが、多くの動きが似通っている為に、それほど危機的な状況でない問題も連鎖の輪が広がり大きくなっているのですね。

私の予想は、模様眺めが続くというものです。やはり日銀の金融政策に、世界の関心が集まっているのでしょう。日銀は正常化への過程を急ぐのか?

多くの市場関係者も、政策担当者も景気回復したと思っているようですが、私の認識は多少違います。まだ退院はしたけれど、自宅療養のようなイメージですね。理由は大手銀行が税金を払ってないこと。りそなは、依然、国に借金を抱えています。日銀はまだ金融危機の時に買い入れた株式を売っていません。つまり飛行機で言えば二つのエンジンのうち一つのエンジンで飛んでいるようなもの。景気の回復は弱いのでしょう。

しかしBRICs関連は、この世の春を謳歌しています。何れも過去最高利益を更新しています。しかし、なかなか人件費の上昇までいっていませんからね。労働問題をどう考えるのか? 日本は結論を出していません。移民を受け入れるべきではないかと思いますが…難しい問題もあり議論が進んでいませんね。力強い景気回復に至らないのは、金融が弱いからでしょう。この原因は政策だろうと思いますが…

昨日のFTの社説にブルドックソースのことが書いてあったそうです。あの最高裁の判決がある以上、日本はどう対処するのでしょうね。やはり私には分かりません。新日鉄の三村さんの論理は、もっともらしく聞こえます。会社は従業員のものであり、技術を奪われたら大変だというものでしょう。ミタルが仮に新日鉄を統合すると研究開発費が減らされるというものです。

確かに75%もの従業員の削減をした話を読めば、すごいリストラだな?と感じましたが、新日鉄は子会社への出向がほとんどですからね。あれほどのリストラをしながら、子会社の多くが傘下に残っています。双日とは比較になりませんね。今回は利益が上がっていますが、何十年も低い一株利益で5円程度の配当しかしなかった時代を考えると、やはり納得できませんね。無駄が多すぎますよ。それに世界トップのメーカーだといっても、シェアを見れば、数%と僅かなものです。トヨタ、GMなど自動車メーカーのような統廃合が必要なんじゃないでしょうか? やはりミタルの戦略の方が正しいように感じます。

通産省の北畑事務次官は買収ファンドを嫌っていますね。しかしファンドの存在があるから、効率化を追求され合理化されるのではないでしょうか? ブルドックソースのような世界では、日本はますます世界の中から置いていかれるような気がします。日本だけで争っているわけじゃないですからね。上場企業はグローバル企業なのです。

エルピーダが力晶と組んで台湾に工場を作る時代ですね。税法もグローバルになります。日本だけが鎖国政策のような選択をして生き残れるのでしょうかね。どんどん国民の生産性が落ち、GDPの成長率は世界のレベルから、どんどんおいていかれる。やはり私は三村さんの考え方はおかしいと思います。技術進歩は必要で開発費も必要ですが、先ずは利益であり成長でしょう。株主をあまりに軽視しすぎるイメージを持っています。

日本の「ものづくり」は素晴らしいかもしれませんが、このような思想があり金融技術を軽視している風潮があるから、何時までも三流国なんじゃないのでしょうか? 月刊「文藝春秋」を読んで、色々考えさせられましたね。日本の鉄鋼界など1社になれば良いと思っています。調和、村論理、秩序を保つことが美徳か…やはり私の考え方は少し異常なのかな?

日本を代表する企業が、小さな世界で安住の道を歩むなんて…極端な言いかたをすれば、日本にはなくなっても良い産業なのかな? とも考えます。「鉄は国家なり」か…、もっと合理化をすべきですよね。新日鉄に不動産部門は要らないし、遊園地など必要ないよね。私の論理からすれば、新日鉄はカラ売り銘柄になるのですが…。株式の持合を正当化し…提携など株式を持ち合わなくては出来ますよ。

相場観はあまり変りませんから、今日は日本の政策の愚痴を述べてみました。勿論、色んな考えがあって良いのです。僕の考えが正しいとは思っても居ないし…僕はこう考えているから、相場が曲がっているのでしょう。現実の政策は違いますからね。ここが問題。果たして時代は変化するのかどうか?

さて既に大型株の相場は一服していますね。流動性の問題が指摘され中央銀行が市場に資金供給をしているわけですから…やはり相場の流れは変るのでしょう。この見方は当たるかな?

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2007年08月13日

8月13日

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かたる:今週は遅くなりそうです。毎日、このくらいの時間にアップする予定です。だいたい10時頃でしょうか?

さて、奇妙なポジション調整もほぼ一巡したようで、今後、この動きは広がるのかどうか?懸念されていたサブプライム問題もカントリーワイド・フィナンシャル(CFC)まで混乱説がありましたが、株価はどうにか…マズマズの動きで推移し27.86ドルでした。この背景にはFRBの金利引き下げ説が、市場で噂され株価が持ち直したようです。

一方、内閣府はGDPを発表し、設備投資はマズマズでしたが輸出が落ち込み0.5%増と低い伸びになりました。このような状況で果たして日銀は利上げをするのかどうか?非常に興味のあるところです。通常は環境の悪化から避けるでしょうが…、景気指標に関わらず、日銀は金利水準を正常値に戻したがっていますからね。

金利を上げることは通常、株価にはマイナスですが、今回は別の見方があります。金利を上げ金融収益を増やし消費を刺激するという効果と、為替が円高に向かい国内にお金が還流するという見方ですね。故に株式が上がるという考え方です。どちらも一理あります。通常、金利高は株価にマイナスで景気も冷やしますから、企業業績を悪化させるので避けるべきというのが一般的な考え方ですね。日銀がどのような金融スタンスをとるのか? その影響はどうなるか? 非常に興味をそそられる見所です。

サブプライム問題はおそらく一服するでしょう。次は11月だと考えていますが…どうかな? 来年かもしれないし…、市場は一時的なリバウンド相場に入ると考えていますが、高値を追うことは危険です。相場の流れが変化することがありますからね。景気の中弛み現象なのか? それとも後退するのか? 難しい判断を求められますね。資源価格の推移と中国経済の動向、アメリカ景気…金融はグローバル時代になり連鎖していますから、中央銀行の役割は大きくなっており、世界的な協調姿勢が求められますね。故に日銀はどうするのでしょう?

さて相場はBRICs銘柄のリバウンドは誰にでも予想できますが、続くかどうか非常に危うい存在です。ヘッジファンドのホジション解消があったので浮動株が増えていますね。株は誰かが株を買う時に上がります。特にヘッジファンドのような存在が大きいのです。彼らは短期決戦を求められており、仕掛けを意識しますからね。その主役が痛手を覆っている。やはり流れは変る可能性が高いと思っています。

どちらにしても、この8月の日銀の動向が当面のポイントですね。多くの個人投資家が相場で痛手を被ったようで、今日の出来高急増銘柄リストからも閑散症状がうかがえます。リーダーが新しく生まれるか? 昨年は新日鉄がBRICs相場を牽引しましたからね。今度は新しいスターが出てくるか? 仮にスターが誕生すれば、その銘柄に乗ることは重要ですね。このことも相場の見所です。

景気は一時的な中弛みなのか? それとも米国景気の後退は保護主義の台頭を許し、中国経済を失速させるかもしれません。そうなると本格的な調整相場になる可能性がありますね。そう言う目からもディフェンシブストックの動きにも注目しなくてはなりません。長らく相場がない薬品、バイオなどの新技術群の銘柄など…注目する時期になるかもしれませんね。果たしてBRICs銘柄は終ったのか? それとも絶好の買い場で再び新高値を追うのか? このあたりのポイントは元の為替相場であり、米中関係に注目が集まるわけです。

ビスタニュースで次期主力戦闘機F22の話を書きましたが分かりますね。相場の展開を読むには色んな要素を総合して考えねばなりません。まぁ、あくまでも予想なので実現するかどうか分かりませんが、考え方が重要なのですね。今日はこの辺で…

今週はこんな感じで終りたいのです。明日は新日鉄の三村さんの話が、月刊「文藝春秋」に載っていましたから書こうかと考えています。それでは今日はこの辺で…株は心配ないと思っています。強気に対処です。

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2007年08月10日

8月10日

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かたる:折角、持ち直しつつあるところに、BNPパリバの傘下の三つのファンドが応募や償還を一時停止すると発表し、ECBが948億ユーロも市場に資金供給した額に、市場関係者が驚き、一気に警戒感が再び広がった感じですね。夜間取引では住宅ローン大手のカントリーワイド・ファンド(@CFC/U)の株価が25ドル代前半に推移していると伝わっています。

時代や:かたるは大きな問題にはならずに、早晩落ち着くとの見方だったけれど、今日も東京市場は大商いだったね。4兆7156億円も売買高が膨らんでいるよ。

かたる:昨日の市場解説ではリターン・リバーサルとの話だったけれど、どうも…幾つかのヘッジファンドの手仕舞いが有力のようだね。今日になってロング・ショート戦略を組んでいたヘッジファンドが、ポジション解消しているとの話があったね。まぁ、実際は色々なんだろうね。いやはや…僕はBRICs銘柄を持ってないからあまり関係ないが、考えてみると大変な下げだね。

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人気だった住友鉱山は高値が3280円だよ。今日の引けは、なんと2280円だから、わずか1ヶ月たらずで1000円も下げているね。まぁ、上げ過ぎだったのだけれど…人気株だったから被害も大きいだろうね。僕の嫌いな新日鉄も節目の823円を割り込んでしまったね。

時代や:他人のことより、僕らだって、すごいよ。かたるの期待の星のベンチャリは値下がり第二位だよ。何でこうなる?

かたる:さぁ~、窓埋めが完了だね。でも平均は228円ぐらいで、引け間際に買い物がない時に売り叩いた印象だね。もっと買いを入れておけばよかったな。失敗。

トロ:大丈夫だよ。来週はもっと安く買えるから…それにしても…すごい下げだよ。サブプライムからの波及は何処まで行くのかな? なんでもドイツがひどいらしいね。

かたる:僕は心配ないと思うね。羽ばたきに脅えているように感じるよ。ブラック・ストーンのファンドが締め切られ、なんと217億ドルも集まったとか…人気に陰りは見られないね。ただ市況ものをPER20倍近くまで買う行為は行き過ぎだよね。アルコアはPER13.6倍か…商社の下げも強烈で軒並み2割から3割下げているようだね。

最近まで賑わったBRICs関連株が上がってきても、当面は自律反発だと思ったほうが良いね。せいぜい1割を、すこし超えるぐらいかね? 来週には落ち着くだろう。そうして日銀の政策会議後に反発して10月に天井を打つと思っているよ。明らかに流れが変化すると思うね。

神主さん:たしかに、かたるの言うような展開になってきたね。新日鉄は下がりヤフーは上がる。ロング・ショート戦略のポジション解消を受けた動きかね?

時代や:ポジション解消なら、買戻しが終れば一巡する? リターン・リバーサルなら、今日の動きは継続するの?

かたる:この半年、特に2月以降は色々批判されたけれど、僕が市況ものを嫌う理由を理解できると思うよ。眉唾の利益は価値がない。しかし継続され蓄積される利益は何倍もの価値がある。故に、ベンチャリなんだね。何故、拘るか分かるかな?

トロ:そういえば、今日は説明会? 行って来たの?

かたる:本当は行く気はなかったんだよね。最近はネットで分かるし…でも美人のOさんに、会えるかも知れないから行ったんだ。だって株式新聞のSくんが美人だというからさ…ところが彼女はお休みなんだって…ありゃ、行かなければよかった。僕の母校が甲子園に出ているからね。丁度、第4試合だから…時間帯が重なるの。エヘへ…8年ぶりの1回戦突破だよ。やったね。頑張れよ! 株どころの騒ぎじゃないよ。

時代や:そんな事より説明会は?

かたる:うん。あとでIRにビデオが載るんじゃないの? それを見れば分かるよ。僕の意見は変らない。大物だと思っているよ。要するにスピードの問題だね。僕の感じた事を今週のビスタニュースで、公開しようかな? でも帰るんだよね。田舎に…。墓参りに行かないと…先祖が居て今の僕が居るから夏は毎年帰って墓参りをしないとね。日曜日の夜に帰ってくる予定だから…書けると思うが…。

神主さん:個別株の動きより、この売買高の多さや先行きはどう思っているの?

かたる:だから、先ほどいったよ。水鳥の羽音に脅えて…サブプライムはそう大きくないよ。しかし、今の世の中は世界的なポジションが色んな形で組まれているから…影響を及ぼすんだろうね。ガス抜きになって良い現象だと思っているよ。しかし僕の意見は変らないよ。BRICs相場は明らかに行き過ぎていたよ。

チャートを見れば分かるよ。住友鉱山を見て御覧よ。今年の初めは1400円台だったんだよ。その株が、あっという間に2倍以上に上がったんだね。しかも、その背景は市況高だよ。誰が考えてもこういう相場が来ることは想像が付くよ。常識がものを言うよ。

トロ:株が下がって、いやに嬉しそうだね。

かたる:別に…ただチャート波動だけでは分からないことがたくさんあるね。ビスタニュースの原稿を読んでいる人は分かると思うが…このIRNETでも、僕はずっと言い続けているよ。僕は、市況ものは嫌いだって…本来の株式投資は育って欲しい会社を応援すること。儲けようとする心が目先の動きに飛びつくんだね。悲しい事だよ。株が動くから、毎日、相場を見てないと駄目だと思っている人が大勢いるよ。

しかし本来は違うね。応援する企業の株を、最低3年、長ければ5年、10年と持ち続けるべきだと思うよ。BRICs銘柄を持って追証の人も、たぶん来週は落ち着くね。早晩、戻りの相場があるよ。しかし戻りだろうと思うね。これから…もう少し発展する考え方があるからね。相場観は大切だよ。色んな現象から自分自身の相場観を持たなくてならないね。

トロ:たまに…BRICs相場の見方が当たったからと言って…えらそうに…

時代や:三菱UFJの宮田氏が今年10月から来年の7月に向け、14000円予想を立てているが…あり得るのかね?

かたる:どうかな? 僕は好業績が支えにあるから、大丈夫だと思うよ。しかしアメリカが保護主義に走り、中国の動きが止まると大変だね。しかし現状ではそう心配することはないよ。みんながサブプライム問題を認識しているし…。でも発展系は頭に入れておかないと…

…と言う事で、明日の株式教室はお休み、コラムもお休みです。ただしビスタは休めないと思うので…日曜日に書くつもりです。まぁ、そう失敗することはないよ。ブラック・ストーンの217億ドルが証明しているよ。それでは、また来週。

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2007年08月09日

8月9日

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かたる:NY市場は堅調な展開、高級住宅大手のトール・ブラザーズ(TOL/U)の業績は悪化しているが、その度合いが予想より良かったらしく、株価は上がっているという。住宅関連の動向が気にされるが、とりあえずは良かったようだが…ナスダックの上げ幅は今年最大だという。51.38ポイント高の2612.98。

東京市場は異常な現象が見られる。高い銘柄と安い銘柄の二極化がすごい。ストップ安している銘柄も散見され、出来高、売買代金が膨らんでいる。理由はさっぱり分からない。解説によればリターンリバーサル戦略の影響だというが…どういうことなのだろう?

時代や:ヘッジファンドの売り買いだと言う話があるね。これまで上がった株を売って、これまで下がっていた株を買っているという。

神主さん:しかし、こんなに出来高が出来るとは…少し警戒しないと駄目なんじゃないの?僕らが知らない何かが、市場で起こっている可能性があるね。なんだろうね。

かたる:分からないね。ブルドックの問題、民主党の小沢氏の態度、サブプライムローンからヘッジファンドの手仕舞い…兎に角、色々考えられるね。

トロ:BRICs銘柄と言うより素材と言うか、市況関連と言うかな? 今まで人気の銘柄が大きく売られていたね。外人投資家の売りだと思われるが…これまで人気のBRICs銘柄が売られ、今まで人気のなかった内需株が買われているね。

かたる:リターン・リバーサルと言う解説が多いね。今まで上がってきた銘柄を売り、今まで下がっていた銘柄を買う動きだそうだね。ヤフー、楽天が上がり、非鉄や鉄鋼、商社、海運などが下げているね。それにしても、こんな大きなポジションを組んでいるファンドがそんなに多くあるのかな?今日の動きを予想すると、売っているBRICs関連は好業績なので、たぶん外人売りの国内機関投資家の買いだろうね。

時代や:どうして、そう思うの? 

かたる:北朝鮮と韓国の首脳会談、北京オリンピックまで1年なので建設需要は減るよね。来年は大統領選挙なので貿易赤字を気にする可能性があるよ。どうもアメリカでも素材がらみは弱いね。ビスタニュースで解説してきたBRICsの変化が見られるから、ファンドの手仕舞いが一斉に起こったというのが、自然な考え方じゃないのかな? しかし好業績には違いない。故に絶好の買い場だと思っている国内機関投資家がBRICs銘柄を買ったのだろう。だって短期間で2割も下がっているから、普通は買ってみたいね。素人はこのラインで買うが、僕は危険だと思っているよ。故に売買代金が膨らんでいる。

トロ:そういえば、お前は先週、BRICsが崩れ始めた時に、嬉しそうに話していたね。お前の読みどおり相場が動き始めたのかな?

かたる:分からないよ。でも月曜に買ったヤフーは久しぶりにタイミングよく儲かったね。売ったけれど、買いだと思うがね…。楽天も、今日は一時ストップ高した。

時代や:ソフトバンクも高いね。新興株の復活かな?

神主さん:いや、新安値を付けている新興株も多いよ。全部が全部、上がっているわけじゃないよ。

かたる:うん。不思議な事に、新興株の中でも売買が出来る比較的大型資本の会社が賑わっていたよ。なんだか…、5月14日の「今日の市況」を読んでよ。大平金を売り、インデックスを買うポジションを載せているよ。今日の相場はその動きを拡大したイメージだね。

トロ:確かに、お前の読みが当たりはじめているね。しかし、どうかな? BRICs関連は好業績でそう下がる道理がないよ。

かたる:最近の人気株の急落は「僕が市況ものが嫌いだ」と言った理由がわかると思うよ。でも重工は、比較的、確りしているよ。しかし大平金をはじめ住友鉱や商社など素材高を背景に利益を積み上げた会社は、概ね株価が下げているね。日本製鋼所は好業績ですごい決算だったけれど、僕はやはり高いと思うね。

時代や:なにか最近、強気のかたる節が聞こえないね。そういえば、かたる一押しのベンチャリの決算はどうだったの? 今日、発表だったよね。

かたる:詳しく見てないが、中間期は期待していた黒字転換は出来ずに、ほぼ四季報予想通りだったようだよ。しかし第二四半期だけを見ると黒字だったとか…。注目していた月次の売上は50億円ほどだから、月間17億円近い数字なのだろう。また営業キャッシュフローも黒字になっており健全な様子が伺えるね。やはし新規投資が盛んのようで、この分野に資金を取られている様子だよ。

トロ:ボロ会社の株を、何故、しつこく取り上げるのかね? 黒字にもなってないんだろう?

かたる:あの会社の沿革を見るとわかるよ。ベンチャーリンクは1986年に設立した新興会社なんだね。そうして1991年にサンマルクルに支援を開始し、僅か4年の歳月で1995年に上場させている。同じ年にガリバーの支援を開始、1997年にはタコスシステム、レインズインターナショナルの支援を開始しているよ。そうすると1998年には95年に支援を開始したガリバーを上場させ、1999年にフジオフードの支援を開始、2000年にレインズを…2001年にタコスシステムを上場させ、プライムリンクも上場させ、2002年にフジオフードに上場させているよ。

支援した会社のほとんどは、3年から4年で上場しているね。しかし大きくなると恩義を忘れ、ベンチャーリンクとの契約を打ち切るんだね。その為にベンチャーリンクは経営が悪化し倒産の危機にあう。今度は自分たち独自で、ビジネス展開をし、子会社形式で取り組んでいるね。2005年から2006年にかけて、すごい設立ラッシュだよ。今までのケースだと、だいたい早ければ3年で上場させ力があるんだよ。カーブスは順調だね。

トロ:どうでも良いよ。赤字会社じゃないか…アホ草。

かたる:お前には理解できないんだよ。僕は予てからBRICs銘柄は、半年の命の可能性を指摘し買わなかった。故に売った株は上がり、買った株は下がったよ。しかしようやく順番が来たね。ベンチャリは期待感がある程度はあったかもしれないから、目先は少し下がるかもしれないが、そこが絶好の買い場になると思うよ。長かった下げ相場が終焉し、今度は上げ相場に突入だね。

トロ:どうだか…知れたもんじゃない。

神主さん:まぁ、細かい銘柄より、外人のリターン・リバーサルの動きは続くのかな?

かたる:既に2週間続いているからね。そろそろ一巡するだろうが…。大きな上値を狙わずに、程ほどに鉾先をおさめないと…。やはり流れは重要だよ。日銀の利上げまで警戒したほうが良さそうだね。BRICsをやるにしてもそれからの方が無難だね。それでは今日はこの辺で…

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2007年08月08日

8月8日

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かたる:FOMCの発表を受けてNY市場の株価は乱高下、昼からの発表を受け、利下げが遠のいたので株は一旦売られ、その後、プログラム買いで株価は上昇したが、引けにかけ纏まった売りにより上げ幅が縮小したという。このFOMCの認識は緩やかな景気回復を支持しており、年内の利下げ予想は多いが、利下げは期待が薄らいという。懸念されているサブプライムの問題については「信用リスクは我々の問題ではなく、金融市場が自ら解決するものだ」と述べたというね。

一方、朝型、発表された機械受注は前月比10.4%減と大幅だったけれど、7-9月期の見通しが3.7%増なので、株価への影響は、あまりなかったようですね。しかしサブプライム問題から発展する市況展開が懸念され、市場では今までの主力株、鉄鋼、商社、素材、建設機械など安くなっていたね。どうも外人投資家が売っているような動きだね。

神主さん:鉄鋼株はブルドックの判決で再編統合期待が薄れ、外人投資家が売っているとの見方があったね。

かたる:そうかね? 僕は市況もののPERが高かったので、単に修正波動になっていると思うね。しかしまだ早いと思うが、あまり下げるようだとリバウンドを狙う買いもありえるかな? この売り方は外人投資家のポジション調整だと思うけれど…。通常は、一度、調整波動に入ると、しばらくは自律反発だけで、下げ基調は続くものだけれどね。

時代や:お前が盛んに市況ものは嫌いだ。半年の命の銘柄を…と言っていた意味が分かるような下げだね。

かたる:まだ序盤かも知れないよ。持っているとすれば、あわてて売る必要もないと思うが、楽観はできないよ。戻りを売らないと…。ひょっとしたら、このまま下げ続けるシナリオもあるからね。でもどんな株でも自律反発はあるからね。

時代や:しかし、新しい流れはあるのかね? なにか全然見えないが…

かたる:うん。僕は新興株やハイテク株の出番だと思うが…。なかなか、イメージが伝わってないようだね。それにしても…ブルドックの最高裁の判断を見ると、僕は日本国民じゃないような…考え方を改めないと、この国で生活が出来ないね。判決によれば、特別決議を経れば、何をやっても許されるようなイメージだね。これじゃ、この国でお金を運用する人は減るだろうね。僕はそう思うが…

トロ:どうかな? お前は自分の考え方に縛られて、相場観を見誤ったんじゃないの? 政策批判より自己批判をしたほうが良いよ。

かたる:経済白書によれば、少子高齢化を迎え生産性を維持するために労働生産性を上げねばならないんだね。経済白書には…「我が国の生産性に焦点を当てました。人口減少というこれまで経験したことのない状況の中で、経済成長を持続させていくことが今後の日本経済の最も重要な課題です。そのためには、生産性の向上がカギとなります。生産性の向上とは、単に労働を増やし、生産を高めることではなく、技術革新や効率化によって働く人一人当たりが生み出す付加価値を増加させることです。」となっているよ。

分かるかな? そのためには設備投資が必要でお金が掛かるよ。外部からお金が入るような政策の実行が必要。フルキャストの問題もグッドウィルも実は同じ土壌なんだね。もっと突っ込んだ論議をしないといけないと思うよ。ホワイトカラーエグゼンプションの問題も移民の問題も含めてね。官僚がご都合主義で裁量権を振り回し、コントロールする時代は終ったよ。インターネットのおかげで情報が誰にでも手に入るようになったからね。ネットで経済白書を読もうと思ったら、誰にでも簡単に読める時代だよ。

時代や:どうも分からないよ。何故、かたるは何時も相場論より政策論争をしたがるの?

かたる:だって当たり前だよ。企業の業績を左右するのは環境だよ。市場主義は効率化をグローバルで争うゲームだよ。何故、エルピーダが力晶と組んで台湾に工場を作るのか?理由は台湾の法人の実効税率は25%で日本は40%、さらに台湾では一部の法人税は5年間免除されるという。そして投資額の5~20%を所得控除されるというからすごいんだね。

台湾積体電路製造(TSMC)が、何故、世界NO1になり、アメリカから技術者が台湾に行くのか?この競争原理の根底を考えると、日本には労働問題があり、異常なごまかしが存在するんだね。派遣と請負の違いは何なの? 現場の監督官が仕事の指導をして、何故悪いのか? このような矛盾がどうして存在するのかな? 僕には役人のエゴに感じるよ。自分たちが権力者達の利権調整のために法律を歪曲させたんだね。

このままじゃ、なかなか日本の生産性は上がらないね。先ずは現状の矛盾を容認することだね。そこから矛盾点を洗い出し、改善しないといけないよ。ルールはルールだよ。守らねばならないが、ルールは僕らが生きるために存在するものだよね。ルールを守るために僕らが生きているわけじゃないよ。フルキャストもグッドウィルも、僕には同じ時代の歪に見えるんだよ。ブルドックも同じ土壌だよ。

時代や:また始まった。難しい話が…。そんな事より仮にBRICs銘柄がこのまま調整したら、物色の柱はどうなるの?

かたる:まだ分からないよ。この動きは一過性かもしれないよ。FOMCを受けて日銀は利上げをし易くなったと言うからね。23日かな? 利上げしたら為替はどう動くか? 僕の現状の予想は115円を越えないで横這い予想。故にハイテクの芽があると思うよ。さらに新興株は期日を控え、異常な価格まで売られているね。たぶん、今の水準から買い増しし続ければ、かなりの儲けになると思うよ。

BRICs銘柄は好業績なので、そう下がるわけじゃないが、市況ものの利益は恐いからね。故にPERを15倍以上に買うことへ批判してきたよ。普通は10倍程度じゃないのかな?いまの素材価格などは高値圏だからね。これが何年も低迷して、安い位置ならPER20倍もありえるが…原油価格などは既に8年近く上がり続けている高値の位置だね。

需要の多い中国のGDPは一人あたり2000ドルを突破し、過去の例から見れば地固めの時期が近づいているよ。日経新聞に中国の物価上昇の記事が載っているのは、警戒信号だという意味だね。考えてみれば分かるよ。一人あたりGDPが3万ドルの先進国も資源高に苦しみ始めているんだよ。何故、1/15の水準である2000ドルしかない国が耐え切れるの? 誰が考えても常識的におかしいね。

中国の成長が続くから需要が膨らむ?
需要と供給のグラフは、数量と価格が関係するよ。欲しいからと言って無料で手に入るものじゃないね。BRICsの市況もの相場が異常なのは明らかだよ。鉄をはじめ素材、海運運賃、今まで賑わってきた銘柄の行き詰まりは明らかだと思うよ。でも、直ぐに株価がドンドン下がるわけじゃないよ。勘違いしないでね。多くの人は目先的な見方しかしないからね。全体像をイメージで捉えることが、如何に大切か分かるかな?

神主さん:なるほど…中国人の所得と、アメリカ人の所得の比較と資源価格か…そのような見方は初めてだね。

かたる:ものには常識が存在するよ。業績がよくなっているのに、株価が新安値を更新するわけがない。20%増益なのに、PERが20倍を割るなんて…いくら期日が近いとは言え異常な光景に見えるね。今日はこの辺で…


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2007年08月07日

8月7日

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かたる:今日も遅くなりましたので、簡単に終ります。NY市場は戻りましたが、日本株は体たらくの様相です。理由はビスタニュースの読みどおりでしょうかね?しかし違っているのは新興株式の弱さです。新安値の銘柄も多いですね。理由は期日圧迫でしょう。最近のネット証券の影響からか、信用取引の割合が多いらしく、期日圧迫がきついのでしょう。

BRICs銘柄の低迷は流れの変化への不安ですね。想像するに幾つかのファンドが手仕舞いに動いているのでしょう。しかしこの動きは一過性だと推測しています。故に落ち着きを取り戻しますが、あくまでも自律反発なのでしょうね。きっと…11月が本番だと考えています。つまり流れが変るのでしょう。昨年の5月からの下げで6月に大きく流れが変ったように、今回も流れが変るのではないか?と推測しています。理由はビスタニュースで書いてあります。

所詮、日本の機関投資家は金魚の糞と同じレベルです。いくらお金があっても日本では本物のファンドマネージャーが居ないから、自分の相場観でファンドを運用するという発想がないし、仕組みが違いますね。日本興業銀行が投資銀行を目指していますが、駄目ですよね。組織、所謂、村論理を根底に仕組みが動いている以上、変化には時間が掛かります。団塊の世代が退職し、権限の移譲が若い世代に移り変わらないと、日本の投資レベルはなかなか意識変化がないのでしょう。競争原理を拒む国の仕組みですからね。

8月を越えれば新しい流れが明確に見えるでしょう。しかし強くはないでしょうね。理由は流動性の欠如です。故にFRBの動向や日銀、ECBが注目されます。しかしどう考えてもおかしいのです。日経新聞に中国の物価高のことが報じられていましたが、あの記事は重要です。一人あたりのGDPが2000ドルの国が、何故、このような資源高に対応できるのか? 僕は詳しく調べていませんがおそらく、物価統制がされているのでしょうね。

おそらくそれも限界に近いのでしょう。この意味は分かりますよね。今日は少し売られていますが、目先はそんなに心配ないと思います。強気に対処が正解でしょうが…多くの銘柄は戻り売り…銘柄は絞られるでしょう。良い銘柄はそうあるものではありません。今日はこの辺で…おやすみなさい。簡単でゴメンね。

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2007年08月06日

8月6日

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かたる:NY市場が先週末にサブプライム問題を切っ掛けに下げており、住宅の減速から消費への懸念が広がっているね。さらに先週末に雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数が9.2万人増と予想の12.7万人、(前回の12.6万人、予想13.2万人から下方修正)を大きく下回る結果になり、失業率も4.6%と予想・前回の4.5%から悪化したことから、一気に景気後退論が懸念されNY株は売られたようですね。しかしチャートを見れば分かるように、今のところは単なる調整波動の範疇だね。悲観論者の日本人だけが騒いでいる感じ。

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時代や:しかし急落だよ。NY市場は281ドルも下がったんだよ。

かたる:これだけ上がったんだから、調整は仕方ないよ。12000ドルを割れてくるようなら、少しは警戒感が必要だけれど…サブプライムローンに絡み、アメリカン・ホーム・モーゲージのことでガタガタと言っているが、同社は10位程度のレベルらしいね。日経新聞などは大手と書いていたが…それにサブプライムローン残高は、全体の住宅ローンの14%ほどだし…

確かにサブプライム問題は片付いたわけじゃない。当初の2年~3年は低利の利率で、その期間が過ぎると通常の金利の3%ほど上鞘になるという。故に金利が上がっているので、金利の改定期を迎えると延滞率が上がるんだね。このあたりの詳しい解説は、昨日のコラムやビスタニュースの原稿で解説済みだね。

神主さん:それではお前は、今回のサブプライムの問題では、心配ないと思っているわけだね。わしは昔の住専みたいなイメージで捉えられているが…

かたる:基本的には、株価が上がった上昇に対する調整と言う認識だよ。本番は11月じゃないの? FRBは大丈夫。日本の馬鹿総裁と違うよ。日本の馬鹿総理は(死んだ人を悪く言っちゃ悪いけれど…)「所得の5倍で家が買えるように…」って金融を過剰に引き締めたり、税制をいじったりして、宮沢元首相はデフレ政策を実行したよ。おまけに三重野の馬鹿総裁は、「株や土地が下がっても実体経済に影響はない」と、馬鹿な発言をしたんだよ。その為に不良債権は膨らみ日本の銀行は淘汰された。

しかしアメリカは市場主義の国だよ。日経ではあまり報道していないが、既に株が下げて事でFRBの責任を追及する動きも出てきているよ。もともとニューセンチュリー・フィナンシャルが3月に破綻申請した時に、グリーンスパン前FRB理事長は、金利高の懸念を洩らしているからね。中国だって、政策当局が特別国債の発行で株が急落した時に、すかさずコメントを発表し手を加えているよ。日本だけだよ、馬鹿がいるのは…

トロ:おっ? 始まったね。かたるの政策批判が…
お前の一押しの馬鹿株はようやく上がっているみたいじゃないの。良かったね。一緒に下がらずに…気分が良いんじゃないの? なのに政策批判?

かたる:市場には本物の投資家が存在するのかな? こんな良い株を安値で放置して…今にも危うい株を採り上げているんだからね。僕には理解できないよ。

神主さん:まぁ、そんな細かい株は、置いておいて、銀行株はまだ下がるのかね?

かたる:超優良株になるかもしれないのに…細かい株か…。
まぁ、銀行株が下がってバタバタしているやつが居るようだけれど、当たり前だね。税金も払ってないのに、新日鉄の持ち合い株要請に応じているような経営者だからね。情けないよ。日本と言う国は…

トロ:安倍政権に退陣を求める声があるね。日経にも書いてあったよ。どう思うの?

かたる:今回の敗北は日本の仕組み経済の矛盾なんだろうね。公共事業投資が継続的に削られ、地方の自民党組織が壊滅状態のようだよ。確かに安倍さんは責任を取るのが筋かもしれないが…小泉政策の批判票とも言えるね。地方は大変だから。

小沢民主党の農業政策の補助金などどうかと思うが、自給率を上げる為に競争力を取り入れないと…僕は税制優遇し大企業の参入を促進させる政策が必要だと思うよ。農協を統合し民営化する。この組織を上手く利用できないかな? 農家の人はみんな農協の社員にして…何か考えれば対案が出そうだね。

安倍さんは責任を取らずに総理を続けるなら、半年か1年後を目処に、衆議院でも選挙を実行すべきだね。そうして本当の民意を問うのが筋だと思うよ。改革を実行するということは痛みが先に走るから…大変だ。なかなか理解されないよ。丁度、良い株が下がっていて、僕がいくら買い場だといっても、だれも信じないのと一緒だよ。

400円の双日は600円に、300円のベンチャリは200円か…見込み違いも甚だしいね。でも必ず僕は株価が逆転すると思っているし、ともすれば…、またこんな話を今からすると誇大妄想だと批判を受けるからね。やめておくよ。何故、分からないのかね? こんな簡単な理屈が…

トロ:なにかお前は安倍さんを応援しているみたいに聞こえるね。

かたる:まぁ…ね。一流の演出家が居ないんだね。可愛そうに…。日本にとっても不幸かもね。だから1年と任期を決めて、1年後に民意を問う選挙をすれば良いね。そうして政策論争をして政策のスピードを上げれば良いよ。日本には時間がないよ。ブルドックを容認するような…新日鉄のような持合で仲良しクラブを作っている時間がないんだよ。経営者が駄目なら首だよ。日立など何年、低迷しているの? あんな経営者に社長をやらせておく仕組みがおかしいよ。ようやく変ったけれどね。今のところ、変化らしい変化を感じられないよ。

時代や:ところで株なんだけれどさ…まだ下がるのかな?

かたる:分からないよ。しかし僕は、既に今回の山場は超えたと思うよ。次回は11月頃じゃないのかな? 問題はFRBや日銀の動きを受けて、市場がどのように変化するかだね。この反応が問題になるね。今日は円高だけれど、この動きも115円を切るような円高にはならないと思うが…そうなれば物色の流れは決まるね。

今日、僕は新興株の代表のヤフーを買ったり、年末商戦の活躍で、新高値を目指すつもりでソニーを買ったりしたよ。しかしこの路線が理想どおりに上がるのか? 分からないね。故に銘柄が絞られる訳だね。「乗るは大相場」だよ。7月31日の市況に書いてあるよ。


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2007年08月03日

8月3日

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かたる:今日は遅くなったので…簡単に。
実は昨日、今日は長岡の花火大会です。年々、観客が増え全国から観光客が来ますが、泊まる所がなく、周辺の温泉地に分散されます。一度ぐらいは見物されると良いでしょうね。8月1日、2日、3日が長岡祭りで、2日と3日が花火大会です。昼は近くの海へ。だいたい車で40分ほどでしょうか?そうして昼寝をして夜に花火を見て眠るのが良いのかな?

さて、相場はサブプライムの懸念が蔓延していますが、僕は大きな事態に発展しないと思います。これまでも噂されており、今に始まったことじゃないから、基本的に対処している筈です。米国景気の後退を懸念する先読みする人がいるようですが、僕みたいですね。あまり先を読んでも…。僕は山場が11月だと思っています。理由は来年の1-3月に金利改定のピークを迎えること。そうしてヘッジファンドの決算が重なる為です。

多少、伸びる可能性は否定できませんが、先ず、大丈夫でしょう。アメリカ株は住宅ローン大手のアクレディテッド・ホーム・レンダーズなどの株価が急落していますが、高く引けたようですね。日本人は過剰だよね。近所のフンみたいに、材料の後追いばかり、熱心に報道するから…この画一的な報道姿勢に、情報の価値を知らない僕らは騙されるのですね。

一つの現象には、色んな見方が存在するわけです。例えば、昨日少し触れた中川昭一自民党政調会長が「核の保有論議ぐらいしても良いのではないか?」と口火をきった途端に、バッシング報道でした。あの発言の背景にはアメリカの存在があるというのです。北朝鮮がなかなか論議に応じないので、中国に圧力を掛けるために日本の核武装構想を切り札に使ったのだという見方があるのだそうです。

ところが平和ボケした日本人は、一斉に核保有とは何事か…折角のアメリカの切り札交渉を打ち砕いたというのですね。ありえますね。充分に…。日本人は与えられた見方しか、しないしそれが正しいと思っている。まぁ、扱いやすい国民といえば国民ですが…困ったものです。サブプライム問題もそうですね。最近はやたらにこの論議が横行しています。今に始まったことではないのに…

極端に走りがちな日本人は、自分でものを考えないのでしょうか? 業績動向から見て株がここから大きく下がるような環境ではありませんね。とりあえず、与えられた情報の範囲では…今期も18%ぐらいだったかな? 全体の企業業績は増益予想なんだね。予想PERは18倍くらいでしょう。考えてみれば簡単に分かることです。騰落レシオなどいろんな指標をみても、大きくは下がる場面ではなく、買う場面でしょう。

問題は何に狙いを定めるか?
人それぞれですね。かたるは三つのシナリオを描いています。一つはこれまでのBRICs相場が延長される展開、年末商戦に絡み弱電の物色、1年半以上になる調整を強いられた新興株、当面はこんな感じかな? 基本的には9月にECBなどの利上げも予想され流動性は削られる方向にありますから、大型株から中小型株に物色が変化する可能性が高いと思っています。

色んな新聞を読んで自分なりに相場のシナリオを考えておくと良いでしょうね。そりゃ、外れることもあります。そのたびに自分の予想と、何故、違ったの? …と考え、自分の仮説を修正して現実の動きに近づける必要がありますね。最近の僕の予想は、結構、当たっているかも…来週はどうなるかね。週末のビスタニュースで考えてみるかな?

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2007年08月02日

8月2日

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かたる:NY市場は高かったけれど、サブプライムの警戒感は相変わらずの様相。この問題は一段落してもまだ続く問題で、息が長い戦いになるんだね。さて東京市場は、先物から振り回される展開と言うが、明らかに何処かのファンドが手仕舞いしている動きだね。

桁違いの出来高で下げているのが、みずほ―8411、本日、年初来安値を更新している。原因は業績の悪化と言うが…需給バランスが崩れている感じ。おそらく2003年に引き受けた増資の打ち返しも、市場に出ているのだろう。

如何に「相場サイクルの見分け方」が重要か、理解できると思う。この意味はビスタニュースの株式教室、並びに、このIRNETの株式教室の前を振り返ると解説してあると思う。金融相場―業績相場―逆金融相場―逆業績相場のそれぞれの景色図により、物色される銘柄の業種が異なるという考え方だね。現在は業績相場から逆金融相場への移行期かな?

時代や:金利が上がると…と言う奴だね。しかし現在はグローバル化経済で国内金融だけで、相場の景色図が変わるわけじゃないから、分かりにくいね。

かたる:うん、そうだね。アメリカは金利の引き上げを止めて様子を見ているし、欧州は引き上げの段階だからね。中国も引き上げているが、成長を重視しているからマネーサプライは高い伸び率を示しているね。確かに難しいよ。

神主さん:なにか、昔、かたるが言っていた意味が分かるような相場付きになってきたね。「BRICs相場の活躍は理解できるが、あと半年ぐらいの命しかない銘柄を薦められるか」…と啖呵をきっていたからね。「故に株価位置の低い新興株を丹念に拾うって」…、そんなことを言っていたね。

かたる:うん。まぁ、背景はサブプラムだけでなく、ヘッジファンの問題やSWF(国家ファンド)など、展開が広く考えられるよ。この辺りを理解してないと、相場で儲けるのは難しいよ。値動きだけで株が儲かるほど、世間は甘くないよ。何故なら、基本的な背景を知っていないと株価が安くなると売りたくなるし、高くなると買いたくなるからね。

それに200円の株が500円になったら、普通は高くなったと思うね。しかし業績の裏付けがついていれば、高値を追いかけて買うことが出来るよ。だから「乗るは大相場のみ」なんだね。この意味は何れ分かるよ。僕が何故、双日―2678を見切って、ベンチャリ―9609を買ったのか?

トロ:しかし結果は逆だよ。400円の双日は600円に…、300円のベンチャーリンクは200に…天と地の違いだよ。

かたる:うん、僕の見込みが違ったことは事実だね。明らかに僕は読みを間違い。お客様に多大なご迷惑をお掛けしたよ。しかし、ようやく時期が来たようだね。1年半は長かったなぁ~。下げ続ける株を買い続け、じっと我慢している事は…そろそろ、恩恵が出てきても良いと思うが…

基本は企業業績だよ。不思議なものだね。どんなに駄目な時に自分で株価を支えようと思い買い続けても下がるものは下がるし…逆に時期が来れば、全体相場がどんなに下げようが、上がるように株はなっているんだね。不思議な力だよ。

トロ:わしはあまりローカルな銘柄をここで取り上げるのは反対だよ。

かたる:既に、誰もが儲かる相場は終了しているよ。少し読みを間違えると、この1年間のような目に合うんだね。ぼくは銘柄を薦めている訳じゃないよ。IRNETをよんで買うのは自由。売るのも自由。それぞれの自己判断だよ。僕は株式の基本を、新しい世代に理解して欲しいだけ。その為に具体的な例を挙げて解説しているだけだよ。

何故、僕が相場観を読み間違えたか?ビスタニュースの「時代の背景」を読めば明確だよ。僕は日本の政策当局が間違っていると思うよ。特に政策官僚の行動がね。何故、自民党が大敗したか? 公共事業投資を減らし地方の生きる術を奪っている。介護などは唯一の事業形態でもあるが…それさえ、不正でしか利益の出ない仕組みにしている。コムソンが証明しているね。何故、他の事業業者も同じように不正をしているのか?問題はここにあるよ。

日本の政策行動が間違っているから、何時までも低いGDPの伸び率なんだね。その間にイギリスに抜かれているよ。政策官僚は反省をしないといけないよ。しかし自己保全を優先させ、政策を演じているから、僕が大損をしたと思っているよ。正しい政策を実行していれば、僕は儲かったはずだよ。僕はそう思っている。

例えば、楽天―4755のTBS株の買いを社会が容認すれば、僕は儲かっていたね。しかし結果は違う。ブルドックの裁判所の判断は…新日鉄の持ち合い株要請に応じている銀行の姿勢が、銀行株の下げを生んでいると思っているよ。

トロ:相変わらず、自分勝手な読みだね。自分が間違ってないなんて…、社会の責任か…自分の失敗を他人の責任に転嫁しているよ。

かたる:うん。そうかもしれないね。株屋だからね。政治家でもないから…確かに僕の考え方はおかしいかも…反省はしているよ。しかし僕の意見はあまり変わらないよ。やはり日本が良い国になってほしいからね。何故、F22Aの次期戦略戦闘機を日本にアメリカは配備しないか? 何故、キーティング米太平洋軍司令官の親中発言が日本で問題にされないのか? 中川氏の核保有論の背景に、どういう意味があるのか? 日本のマスコミは真実を報道してないよ。悲しい現実だね。国民には真実を知らせないで…だから楽天がTBSを傘下におさめても良かったんだね。残念だよ。

神主さん:なにか、わしには分からない背景があるようだね。

かたる:うん。「日本を元気にする会」のレポートや月刊「選択」を読んでないと理解できないかもね。やはり情報は貴重だね。相場観を理解する為には、いろんな勉強をしないとならないよ。今日はこの辺で…

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2007年08月01日

8月1日

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かたる:NY市場はやはり完全な調整局面のようで…。まぁ、あれだけ上げたから調整は仕方ないが…日本株って、上がっていたのかな? 下げるときだけ付き合って…、困ったもんだね。昨日、紹介したリートのアメリカン・ホームなど、住宅関連ビジネスの不透明感が増しているようですね。

住宅ローン大手のカントリーワイド・フィナンシャルの4-6月期の決算で、サブプライムローンの延滞率は、前年同期比15.33%から23.71%へ、プライムローンも1.77%から4.56%へ上がっている様子です。住宅価格も思わしくなく、16年ぶりの下落幅だといいます。さらに円ドルキャリー取引の巻き返し、原油高など…企業業績の好調さを無視した環境問題で株価は弱い状態になっているようです。

時代や:かたるが懸念していたような相場つきになってきたね。

トロ:クレジット・クランチ(信用収縮)が始まったのかな?

かたる:僕はこの懸念は行き過ぎだと考えているね。あまり深刻になる必要はないよ。むしろ今までのリスクを無視した、過剰流動性の動きの方が問題だったんだね。下のグラフを見てもらうと分かるね。昨年の秋から今年の6月頃までの債券金利の動きは、リスクを忘れたようだったからね。丁度、新日鉄が上がる動きにマッチしているね。今の動きは、むしろ正常な過程へのステップだと冷静に考えたほうが良いんじゃないの?

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神主さん:しかしサブプライムなどの金利改定は、まだまだ続き先は長いんだよね。

かたる:うん。基本的には、ある程度ずっと続くよ。しかしピークは来年の1-3月期だね。ここが山場のようだよ。なにしろ金利改定分が今年前半は300億ドル、後半は500億ドルになり、来年の1-3月は800億ドルに膨らむそうだから…。しかしここがピークで引き下がるので、僕の読みは11月が山場なんだね。ヘッジファンドの決算と重なるから…

時代や:じゃ、それまで株は下げ続けるの?

かたる:今日だって、上がっている株はたくさんあるよ。全体が力強く上がる相場は既に終了しているよ。そのような相場は昨年の1月に終焉。基本的には業績相場に移行しているからね。今日は決算悪と言う事で銀行株が大幅安で場味を崩しているが、前から述べているように、銀行が活躍する相場はまだまだ来ないね。早くて再来年ぐらいじゃないの?

僕は好業績の小型株が活躍する季節になってきたと思うね。問題はまだBRICs相場が続くかどうか? この辺りが分からない。しかし確実に時間は迫っているんだろうね。ようやく1年半に及んだ新興株の下げが終焉を迎えたね。これ以上、下がらない水準まで売り込まれたね。しかしビックリしたね。

トロ:お前は暢気だね。買わされた身になってみろよ。追証の嵐が吹きまくって、大変だったんじゃないの。

かたる:うん。まさかね。昨年の春まで僕だって商社を手掛けていたが…。あまり来ないし、金利が上がりそうだったから切り替えたんだね。あの行為は見事に失敗だよ。売った双日は上がり、買ったベンチャリは下がるんだから…僕には僕の考えがあったんだけれど…世の中、上手く行かないや。おかげで逆戻りの人生だね。ほら、「すごろく」で振り出しに戻るってあるじゃないの。あのパターンだよ。かみさんからは愛想をつかされ、離婚騒動に発展するんだから…心配要らないよ。貧乏になったら、今度は、また仲良くなりつつあるよ。

時代や:お前の家庭生活なんて、どうでも良いんだよ。株はどうなんだよ。

かたる:だから心配は要らないよ。確かに今日は大幅安しているが…急激な撒き戻しは起こらないと思うよ。事前に準備をしているからね。気になる話題はSWF(国家ファンド)だね。この問題は重要な気がするよ。日経新聞には、まだ登場してないかな? 後で大きな話題になるだろうが…この動向は世界経済を左右する問題になるかもしれないから…

時代や:どういう事なの?

かたる:まぁ、今でなくて良いでしょう。ヒントを書いたから自分で勉強すれば良いよ。情報はただでないよ。僕はそう思っているよ。日本人は異色だからね。株もそうだし社会の認識も…。赤城大臣は更迭だとか…。う~ん。彼を庇うつもりはないが、どうも裏に謀略があるような気がしてね。民主党政権が誕生すると僕の知り合いに、事務次官の芽が出てくるね。どうなるのかな…彼はついているかな?

株も一緒だよ。上がりそうなタイミングで場味が悪かったり…色々あるからね。騰落レシオや企業業績から見れば、そう下がるように思えないからね。キャノンや武田製薬の一千億規模の自社株買いは良いね。新日鉄もやっているが、談合をする体質の新日鉄は株式の持ち合いを実施して…官僚的な選択をしているね。

NHKの朝ドラの「どんと晴れ」と同じだよ。「悪しき慣習」はやっつけないと…日本は良くならないね。まぁ、流石だよね。あの脚本家も…時代の流れをうまく捉えているよ。株屋の僕は、いやと言うほど、日本の慣習の悲哀を味わってきたが…政治家や役人の世界は違うから分からない。いつでも自分たちが正しいと思っているからね。僕みたいに自分が正しいと思い行動し、けちょんケチョンにやられると、分かるんだろうね。フェアな国を目指さないと…、やはり一罰百戒なんて言葉は何処かおかしいよ。

時代や:株の話しはどうなの?そんな話より…

かたる:僕は調整には違いないが、心配ないと思うよ。そう大きく下がらないよ。ただ流れが変る可能性はあるね。この点をどう考えるか? 僕には残念ながらまだ見えないね。日銀の政策動向とその後の展開かな?それまで既存の流れで、新値を大きく更新するのは難しいだろうが、押したら上がる繰り返しかな? 重要な事は、新興株は下げなくなっている事実だね。基本的には、株は株価位置の安い銘柄を買い、株価位置の高い銘柄を売ることだね。さてどうなるか?

神主さん:最近、歯切れが悪くないか?

かたる:うん。あまり突っ込んで話すと、ビスタニュースの読者に悪いからね。難しい。詳しく解説をしてないけれど、色々ヒントは書いているつもりだから…銘柄なんて重要じゃないんだよ。時代の流れをどう判断するか? ポールソン米財務長官は、胡錦濤国家主席にあって何を話しているのかな?さて、今日はこれでお終いです。


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