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今日の市況

今日の市況(2008年04月11日)

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かたる:今日はこれから出掛けるので、時間がありませんから簡単にします。来週から本格化するアメリカの銀行の決算に、脅えているような市場の動きも見られましたが、先物から買いが入り日本株は一段高していましたね。アメリカではウォルマートが2-4月期の予想を上方修正しています。従来の一株利益予想を0.70-0.74から0.74-0.76へ、この意味は非常に大きいと思っています。一方、VIX指数も峠を越えたように感じられますね。サブプライム問題は峠を完全に越したのでしょう。

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私は前から春から夏と言う表現を用いていました。この時期になると利下げ効果が早いものでは現れ始めると思っているのです。ただ景気後退は仕方ないのでしょう。その落ち込みが浅ければ良いのですが、予想以上の金融機関のヤラレなので実体経済にどの程度、影響が出るものやら…。情けない話しですが、外国の金融機関の影響で日本の不動産市況は上がってきたのですね。そのリスク資産が減った為に、採算ランインを上回っているにも拘らず、日本の金融機関は融資をしないのですね。金融庁の指導だと言われています。景気後退の原因の一つです。

Jパワー問題で太田経済財政担当大臣と渡辺金融行政担当相が説明責任を述べていましたが、官僚天国の日本では政治家より官僚の方が力はあります。Jパワーの役員構成がどうなっているか調べてないので分かりませんが、羽田の日本空港ビルディングには、国土交通省のOBが代表取締役副社長に一人だけいるそうです。成田は3人のOBが天下り、関西国際空港でも3人が…中部に至っては5人の人間が、役員を務めているそうです。想像するに外資が入り効率化を迫られると都合が悪いのでしょう。

サッポロビールの問題も似たような性質があります。恵比寿にビール館など必要なのでしょうか? 銀座にもビルを持っているとか…。本業に関係ない資産を抱えているからROEが伸びないのでしょう。真剣に経営してないからPBR1倍割れの株価水準がゴロゴロしているのでしょう。TOBが掛からないと思っているのです。日立などいい例です。日本を変えるためには、効率的な考え方をする経営者が、多く市場参入すべきなのでしょう。効率化されれば、当然ユトリがなくなり良いことばかりではありませんが、少なくともGDPの伸び率が低い日本には必要なことでしょう。

さて相場は…今日は総花的で焦点がボケていました。折角、商事が新高値を更新してきたのに…楽天もなかなかの動きでしたが市場参加者が少ない様子です。楽天は日計り組みの参入が目立っていますね。たぶん昨日の5000株買いは実需買いだと思いますが、たかだか3億円です。次第にボリュームが増してくると思いますが、リスクを取る人が少ないのでしょう。ファーストリテイリングの動きなどを見ていると、やはり日本より海外への取り組みに期待しているのでしょうね。日本は規制が多いのでしょう。故に自由な活動が阻害される。むしろ海外の方が積極的ですからね。

今日の動きで面白かったのは「みずほ」ですね。日経新聞に大きく「3回目の下方修正」と載っていましたが、株価は逆に2万円高の407千円でした。悪材料出つくしの上げですね。代わって面白かったのは武田製薬の反応です。米国の「ミレニアム・フォーマシューティカルズ」と言うバイオベンチャー買収するとか…市場の反応は110円安の5300円でした。僕は株屋なので前向きな評価だったのですが市場はマイナスと反応したようです。むかしJTがイギリスのギャラハーを買収した時もJT株は大きく下がりましたが、今、考えれば正解だったですね。板ガラスもイギリスのピルキントン社を買ったときも、似たような反応でした。武田の今後はどうなるのでしょう。興味がありますね。

このように株価は強弱観が対立し、株価が形成されています。ところが鈴丹などの大幅乖離銘柄の強弱観の焦点が分かりません。単なる需給相場に過ぎないのです。こんな銘柄を売り買いするなんて…あまり意味がないと思います。博打に手を染めているだけですね。自分の行動に価値が生まれません。楽天は業績の捉え方に強弱観が対立しています。ネット株にしては、低い売上高利益率でPER20倍程度が妥当だという意見もありますが、一方では、一貫して楽天と言うネットブランドを上げる行動をしているので、証券にしてもクレジットにしても、ネットと融合する分野だという見方ができます。ここに来て海外への展開も積極化させており新しいステージに入っているという見方ですね。だからPER50倍の評価があってもいいのでは…と言う考え方も成り立つわけです。ここに強弱観の火種があります。

一方、一般株の三菱商事は大幅な増額修正が確定しています。原料炭のシェアが高く、その原料炭の価格が3倍になったので、当然一株利益がかなりの伸び率を示します。だから株価は上場来の新高値を追っていくという発想です。明確な利益の根拠が存在します。しかし、その一方では利益の根拠は市況ものだから、信頼性が薄い。更に商事はコア銘柄として長く君臨していますから、売る人は大勢いますが買う種族はあまり多くないということですね。ここで強弱観が対立するわけです。

このように株価の背景には色んな味方があるわけですね。自分なりに買っている銘柄の買い根拠を調べてみると良いですね。そうして必ず逆の見方をして売る根拠もみることです。多くの人が株価の値動きだけで一喜一憂しています。だから株価が下がると売りたくなるのです。逆に株価が上がると買いたくなるのですね。株価が動く背景には色んな条件があるのですね。今日はこの辺で…

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投稿者 kataru : 2008年04月11日 16:40