未来かたる・時代や・トロ・神主さんの

今日の市況

今日の市況(2007年07月09日)

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かたる:先週末のNY市場はM&Aがらみの話が根底にあり、順調な景気動向の確認が主眼になり金利は上がったけれど、株価はあがり経済は力強い上昇を示している確認と言うところなのでしょう。野村證券の財界展望の夏号にも、グローバル化企業の成長が述べられており、競争力の観点から自動車、資本財、ハイテク、鉄鋼などの製造業から、海運、商社などを掲げていたね。

トロ:かたるも新興株派を返上して、素直にグローバル経済成長株を取り上げたら?BRICsの観点から相場を語らせれば上手いのに…。今回のビスタニュースの原稿には時流の銘柄リストが載っていたね。

時代や:そうそう、心境の変化かな? その背景を、すこし話してよ。

かたる:僕は失われた時代を反省しない政策官僚も経営者も嫌いだよ。理屈は良く理解できるよ。しかし…日本が脱皮する為には、本当の意味の改革が必要だよね。

神主さん:どうして、そこに行くの?

かたる:BRICs相場を前提に話をすると、オールド・エコノミーが主役になるのだけれど、新日鉄に代表されるように、こいつらは卑怯なんだよ。株式の持合をしたり、既得権力を利用して政策圧力を掛けたり…。グッドウィルの問題もその一例だよ。日本最大の人材派遣会社のクリスタルを自分たちは利用しながら、都合が悪くなると切り捨てる。経団連会長のキャノンだって、派遣を利用しているんだよ。

日本の仕組みは継ぎ接ぎだらけ…現場の指揮権が、どちらにあるかなんて分かりづらいね。
法律の解釈を巡って現場が混乱するわけだよ。すべての政策がご都合主義の寄せ集めで、出来ているから矛盾が至る所で生まれるわけだね。そうして問題が起こると、上は逃げるようになっている。下っ端が切られる構図さ。

トロ:まぁ、お前の想いとは違うだろうが…相場は相場だからね。お前の主張どおりにならないよ。まぁ株屋らしく、素直に、今の相場を見れば良いじゃないの。仮定の話で良いよ。みんなも、今、動いている相場の背景を知りたいはずだよ。

かたる:これは僕の見方だよ。正しいか正しくないか分からないよ。僕は反対派だよ。しかし現実はBRICs相場が続いているわけで、その論点から相場を眺めれば、今の流れが良く理解できるよ。これはビスタニュースの講演でも、勉強会でも話しているよ。全ての出発点は1985年のプラザ合意から、1989年のベルリンの壁崩壊にある。

共産主義や社会主義は行き詰まりみせ、市場経済に舵を切ったのが鄧小平だね。彼は素晴らしい指導者だよ。おそらく後世の地球人から、高い評価を得るだろうね。彼は社会主義市場経済と言う言葉を使い、先に富めるものから豊かになれという「先富論」を掲げ改革開放政策を実行した。

「社会主義の本質は生産力の自由、生産力の発展、搾取の削減、対立勢力の分裂をなくし、最終的には共に裕福になることである。基準の判断の是非を問う。主に考えてほしいのは社会主義の発展が社会の生産力に有益かどうか、社会主義の高まりは国家の総合的な国力に有益かどうか、人民の生活レベルを上げることは有益かどうか。チャンスを掴み続け、思い切った改革をし、発展に弾みをつけ、党の基本的な方針を長く維持し揺るぎないものとする。」と言う南巡講和は特に有名だね。

巨大な市場が動き出したんだね。当時は、中国政府が世界のグローバル企業に働きかけても、共産党政権の転換を信じずに、中国政府から要請があっても、多くの企業が進出を断った。フォルクス・ワーゲンは中国で最初に車の分野で進出した会社だね。最初はおっかなびっくりさ。しかし鄧小平は日本の仕組みを研究し真似たんだね。権力が金になる事を知った共産党幹部は積極的に動き出した。その為には資金が問題だが…世界中の低金利やグローバル化の進展が追い風になったんだね。安い労働力と巨大な市場は魅力で、日本では空洞化現象が生まれ、社会問題になったぐらいだもの。

時代や:長いね。もっと簡単に説明できないの? それと今の相場がどう結び付くのよ。

かたる:既存の自由主義経済の市場と、もう一つの新しい市場が生まれ、一挙に世界市場が拡大したんだよ。しかもお金がついて回っている。中国は積極的に外資を受け入れたんだ。日本は三角合併が、どうのこうのと言ってくだらない権力争いをしているが、中国は違うね。積極的に外国資本を受け入れ、経済成長を加速させた。最近はようやく優遇策をやめ始めたけれど…日本の馬鹿経営者とえらい違いだね。

その為に、中国は順調に成長しているよ。政府の発表統計資料はイカサマだと言う話があるが、低いインフレ率と高い経済成長を続けているね。その為に、資源需要が生まれ原油が上がり、商品価格が高騰している。ここに目をつけたのがヘッジファンドだね。オルタナティブ投資といい始め資金を集めた。新興国の社会資本基盤つくりと、投資ファンドの存在が世界成長を支えているんだね。

だから建設機械のコマツがあがり、鉄の新日鉄が上がり、運搬する海運株が上がる。全てはこの流れの中にあるよ。原子力関連の木村化工機と言う需給相場だって、その流れの範疇にあるね。

神主さん:仮に、その流れが続くとして、相場を見ると、この後はどうなると思うの?

かたる:既に危険な兆候は出ているが…
続くとすれば…一巡すれば、また戻るのさ。BRICs相場の原点に…そうしてこのラインの平均PERは15倍だろうが、このラインが上昇する。そうすると底上げになり日経平均株価は2万円に向かうことになるね。嫌いだ。僕はこんな努力をしない連中を助ける相場は…その利益を保守的な持ち合いに使っている。

時代や:お前の好き嫌いは関係ないよ。上がる株を掲げないと…ところでその一巡すれば、また元に戻るって、どういうことなの?

かたる:答えは明日書くよ。この考え方が、その通りになるかどうか分からないが、可能性はあるね。その答えはもう少しあとになると、ハッキリするよ。それではまた明日。

そうそう、先週末の…あのチャートを見て、僕はソニー株を買い増ししたんだね。良くみると分かるけれど、マドをあけて下げているから、目先の底値は近いと判断したんだね。それと6月が過ぎたので、ファンドの売りが一巡した。年末にはどっちにしても好調は薄型テレビが主役になるからね。

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投稿者 kataru : 2007年07月09日 17:50