今日の市況(2009年09月08日)
今日の米国市場は、お休みです。上海総合株価指数は、明らかに下値固めの動きなのでしょう。中国の大手銀行は貸し出しが伸びても貸し出し競争が激化し、利鞘が縮小し収益を圧迫していると言います。下期は異常な貸し出し規模が、正常化に戻るわけで、当然、かなり数字は減りますが、これを株安に結び付ける考え方は、おかしいですね。
日経新聞がG20の内容を受け、銀行の自己資本比率に言及していました。テレビでは当面、銀行株は希薄化懸念で上がらないと報道しています。この発言も少しおかしいように思います。レバレッジが問題になりリーマン・ショックが発生したのは事実ですが、投資先によるわけで、いきなり貸し渋りを連想するのも如何なものでしょう。まだ詳細は、なにも決まっていませんね。来年、決定されるのです。さらに優先株が質の問題で良質と普通株並みに認められるかもしれないし…。こんな事で「銀行株は11年まで駄目」と断言するテレビの解説者はおかしいなと感じます。(お客様の話)むしろ景況感は改善し、利益は増えるし利回り採算が合うので、買い場だと思っています。今日は買いを入れましたが指値が厳しく買えませんでした。むしろ株が下げている実体は、SQに絡む裁定売りが原因で、ロールオーバーすれば需給は改善するという解説の方が、現状を捉えていると思います。
テレビの解説者の話しを真に受けてお客様が売りたいと言ってきましたが、ここからは買い場だと思っているので、信用分は現引きし新たに買いを入れた次第です。基本的にお金は、金利の低い所から高い所に流れるものです。ここに来て好調な不動産株の背景ですが空室率も依然高く、実態は悪いのです。しかし大きなフロア(森ビルなど)は埋まり始めているようです。何より年利10%を越える物件がゴロゴロしており中には15%もあるようですね。外人投資家は日本の銀行からお金を借り、投資を始めているようです。「お金は金利の低い所から高い所に流れる」のです。
2002年から2003年もそうでしたね。収益還元法です。
実質的に世界のお金を相手に、不動産が下がると非現実的なことを言っても意味がありません。日本だけじゃないですから…。今日は街角景気(景気ウォチャー)が総務省から発表されており8ヶ月ぶりに低下しました。同じようなことが2002年にも起こりましたね。所謂、2番底懸念ですね。今の市場は見方が割れています。財政出動などの景気刺激策が切れ、再び揺り戻しが心配されているのです。しかし預金量は増えていますが、貸し出しはあまり増えていません。企業は社債を発行し融資枠(コミットメントライ)を減らしています。異常な金融情勢が正常化に向っているわけです。

ソフトバンクの話しを、実例に用いると分かりやすいですね。
5月が600億を2年で5.1%、7月は300億を3年で4.72%、9月は650億を3年で650億円と社債を発行しています。この会社の格付けはBBBかな? 2014年ごろに銀行返済のピークを迎えます。このように帰ってきたお金を銀行は運用しなくてはなりません。長期国債は1.3%台です。いやはや危うい水準ですね。民主党政権になり財政の圧迫は確実で…、銀行のお金を何処に行くのでしょう。金余りは過剰流動性相場を演出する要因の一つですね。こんな情勢下で銀行株が、国際規制懸念だけで下がるのかな? やはり僕には理解できません。
そうそう景況感の悪化の背景は、しばらく続きそうです。
調査のコメントは「家計動向関連DIは、グリーン家電の購入に係るエコポイント付与、環境対応車の購入に係る減税・補助により、一部商品の販売増が続いたものの、天候不順や新型インフルエンザの流行の影響から、旅行関連の売上不振やキャンセルの増加があり、夏物衣料も売上不振であったこと等により低下した。」になっており、これからインフルエンザの為に影響を受けると思われるからです。「病は気から景気も気から…」気持ちの問題が一番大切ですね。
民主党政権のCO2の削減声明は波紋を広げています。こちらの判断が非常に難しいですね。この話しは長くなるので、明日にしましょう。あまり目先投資に走り過ぎるのもどうかな?と考えています。人生は長いですからね。苛めで自殺する女子学生など、もう少し違う世界を見てみたらどうかな?と感じますね。何も学校だけが全てじゃないし…。株の世界も一緒です。持ち株が下げると、どうしても悲観方向に考えやすいですが、日本は、ひょっとしたら新しい夜明けを迎えているかもしれませんからね。この考え方は非常に面白いと思います。官などの主流役人が意識改革を迫られています。ようやく政策当事者が僕らの実感に並ぶという見方です。今日は障りだけ述べました。また何れ…。

投稿者 kataru : 2009年09月08日 17:10