未来かたるが語る

今日の市況

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2009年04月30日

4月30日

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アメリカのGDPが発表され市場予測の4.6%のマイナスから実際は6.1%のマイナスと拡大したけれど、ただ個人消費が3四半期ぶりに2.2%増とプラス転換して買戻しなどを誘いNYダウ平均株価は高くなったと言います。このような背景に加え金融調査会社のフォックスピット・ケルトンのアナリストが、2004年4月から続けてきたアンダーウェートの格付けを、マーケットウェートに5年ぶりに戻したと言う背景も銀行株中心に株価が上がった背景のようです。レポートでは2009年末まで不良資産は増えるが、過去の例では2~3四半期前に株価は上昇すると言います。このような環境から、遂にゴールドマン・サックスの株価は公募価格の123ドルを上回り127ドル台で引けていました。昨日のSP500の高値は881と最近の高値を更新しています。

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当初より述べていた二段上げの相場への準備は整い、実際にそのような展開になってきたようです。今週の動きは理想的な形になっています。予想外の出来事は豚君(豚インフルエンザウィルス)ですね。この豚君関連株は、相変わらずの人気。想像するに日本では花粉症が流行っており、世界にマスクを供給できるのは日本ぐらいのものかな? 今日もこの紡績関連株が軒並み高を演じていました。驚く事にユニチカクラスまで上がるのですから…。もう一つ驚くのは、ザラ場中からダイワボウに信用売り停止規制が入ったことですね。ビックリしました。売り禁です。役人らしい対応ですね。やりたい奴にやらせればいいのに…この国には自由がないのです。どっち道、逆日歩の10倍処置などがあるのですから…、でも証取法の投資家保護の観点からすれば当然かもしれません。

市場は崩れそうな位置からの反発で、休み前にカラ売りをして人たちが買い戻しに走ったのでしょう。だから今日の上げは一過性の見方も出来ます。やはり新規資金の流入はそう多くないのでしょう。果たして二段上げが成功し日経平均株価が9000円台に乗せ、1万円台を回復できるかどうかは、かねてから考えている相場の出来にかかっています。
此方は今週より明らかに新規のファンドの参入があるようです。相場が大きく成長できるかどうかはムードだけでは駄目です。実際の業績の向上は当たり前のことですが、仕掛けるファンドの力量が、ものを言います。あとは環境ですね。その意味で豚君ははっきり言って邪魔な存在ですね。目先筋は好みますが、何れ終息する短期銘柄はムードを壊します。しかし…力は分散され相場の寿命が長くなるとも考えられますね。イライラする分、大きくなるとも言えるかもしれません。

早めの対処が良いでしょう。どっち道、上がる銘柄は決まっており、この路線が上がらなければ、経済は駄目なのです。90年代の日本が何度も経験したように、カンフル剤を投与しても効かないという事になるから、株は下がりますね。だから株を買うという行為をする以上、本筋を突くべきなのでしょう。明日が最後のチャンスになります。予想通り展開するならば、連休明けは買い気配スタートから始まり、急騰路線に突入する筈ですが…。今、参加しているファンドの力量が試されますね。ワクワクします。5月7日はルンルン気分で臨むことが出来るかどうか…明日がストックを整える最終日です。

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2009年04月28日

4月28日

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今朝のニュースを見て驚きました。意外に豚インフルエンザが広がっている様子です。
メキシコの死者が149人で、患者はアメリカ、カナダ、イギリス、スペインなど…その後、韓国やニュージランドまで広がっているとか…。WHOはレベル3より4に警戒水準を引き上げ注意を喚起しているとか…。株式市場でもマスク関連株のストップ高銘柄が続出していましたね。

市場ではダイワボウが、その主役銘柄と判断されているようです。昨日、述べたように常識的に見れば、一時的な人気なのでしょうが、安易な空売りは避けるべきでしょうね。チャート的には相場は始まったばかりで、出来高の増え方が異常です。人間と言う動物は博打が好きなのですね。このような株は何処まで行くか分かりません。常識的に考えれば業績への影響は今のところ軽微で、株価が大きく上がるようには思えませんからカラ売りが増えます。一方、買い方も目先筋ばかりで、恐いから少し儲かれば直ぐ売ります。だから人気が続く限り、取り組み妙味がどんどん生まれます。インフルエンザの拡大具合からすれば、まだこれからのイメージですから、当然、人気は続きそうです。加えて全体の相場はお休み局面で、日経平均株価は25日線を下回る場面ですから、幕間つなぎに打ってつけの銘柄です。僕はやりませんがディーラーの注目の的でしょう。馬鹿らしいと思うけれど仕方がない。

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信越化学の300ミリウェハーの出荷は1―2月が底で3―4月は出荷が増える傾向にあるとか…。業績面では底打ちを確認する環境にあるようですが、それぞれの企業の今期の予想利益水準は低く強弱観が対立します。なかなか綺麗に上値を抜けない相場は、L字型の世界経済の動向がコンセンサスになっている為でしょう。今日はこれに加え、今日はウォール・ストリート・ジャーナルの電子版で、FRBが、シティとバンカメへの資本増強の必要性を述べたとか…。本当かどうか分かりませんが、この報道が伝わり、急速に日経平均株価が下げてきました。それまで好調だった銀行株も、この報道を受け値段を消していました。

商船三井やシャープなど、今期の業績見通しが悪い銘柄も値を消していましたね。
もともと中国関連などは、かなり株価も上がっていましたから、利食い売りが先行し下げたのでしょう。市場の空気が連休前と言う心理もあるのでしょうが、手控えを生んでいました。3月からの上昇が1ヶ月続き、投資環境は改善されていましたが、ここに来て25日線割れに見られるように調整波動が続いているわけです。

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何れにしても連休明けには、二段上げの力強い相場に入れるのか? 
あるいは再び下げ相場に入るのか? 
それともボックス相場へ移行するのか? 
いずれか判明します。ここでのもたつきは非常に重要ですね。私はもともと強気論しか考えていませんから、丁度、いい押しで、かえって相場が強くなるな?…と、楽観的に考えています。

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2009年04月27日

4月27日

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微妙な言い回しのG7の表明文は「最近のデータには、景気後退速度の鈍化やいくらかの安定化の兆候を示すものも出てきている。年内に回復を開始するだろうが、下方リスクは継続している」と言う表現だそうです。日本のようにカンフル剤が切れて、構造改革が遅れるとの失速懸念が、常に付きまとうわけです。その意味で市場には色んな意見があります。日経ヴェリタスの中前忠さんを編集委員の末村さんがインタビューしていた記事を面白く読みました。末村さんらしい選択です。記者にも色んなタイプがいるのでしょう。どの世界でもそうですが、成長論を掲げる積極派が衰退し、慎重論を掲げる消極派が日本の主導権を握っていますね。野村證券などは、田淵さんの時代は営業が幅を利かせていましたが証券不祥事以降、当たり前のことですが内勤派が主導権を握ったわけです。だからこそ、今回のリーマン買収は興味がある案件です。本当に、どうなるのか? 一度、ゆっくり考えて見たいテーマです。

さて、市場の動きは極端な悲観論が修正されている過程で、そろそろその修正波動も終盤です。果たして新しいテーマに迎えるのか? 強弱観が対立する場面なのです。デカップリング論の行方も興味がありますが、それ以上に米国発の金融不況の回復場面が、まもなく二幕を迎えることが出来るかどうか? 此方に興味が集中します。1―3月期の業績推移をみて、持続的な回復を疑問視する声も多いのです。だから問題の二幕は、不良資産の処理の仕方ですね。この価格設定が一番の問題ですから、僅かな投資資金で済む不良資産買い取り会社に焦点を充てて、誰がどんな手順で準備をしているか? その透明性はどういうスタンスになるかに焦点は移りますね。当然、5月4日のストレステストの結果に、目先は注目が集まっていますが、そんな事は中国のIMF論が出た時点で結果は判明しています。だから最近の金融株の値動きが強い展開を迎えているのですね。私がGSの公募価格に拘るのは、どの時点でこの公募価格を上回るのか? そのスピードを見ているわけです。

勿論、相場は日々動いているわけで、途中で相場観を修正することはよくあるのですが、概ね、読みは予想通り運んでいると思います。ただ今回は加工貿易衰退論を採用したことが、目先の間違えなのかもしれません。私は外人投資家の方が間違っていると思うのです。サムソンが1―3月期に、この環境で黒字計上したのに、一方のエルピーダは、公的資金の申請です。明らかに日本の地位が大きく下がっているわけです。液晶にしても日本でトップのシャープは、中国では6位でしたかね? 既に加工産業で日本は諸外国の後塵に拝しているわけです。残念ですが、これが現実です。どんどん、この動きは加速されます。まだ車は日本が世界の頂点に位置しているのでしょうが、低価格品に至っては既に負けています。だから量を追うのではなく利益を追求するべきだと考えているのですが…間違っているかな?

相場のほうは相変わらず博打がお好きなようで、中外製薬、ダイワボウなどの豚インフルエンザ関連が買われていましたね。考えて見れば分かる話なのに…。利益に結び付く話しではないから、いつか下がるのが道理なのですが…。全体論が見えない端境期だから、数日は持つかもしれません。僕のお客様もいつだったか?ダイワボウを買ってくれと言われましたが…、結局は損切りをしましたね。この手の株は人気のない時に、多少、買うくらいのものでしょう。何度も述べていますが、仕手株で儲けたと言う話しを時々聞きますが、お金を残したと言う話は聞きません。あの加藤あきらの誠備グループも、ほぼ全員が討ち死にですからね。アホらしい限りです。しかし否定するものではありません。やりたい人がやれば良いだけの話です。

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今もっとも面白いテーマはG7の主張が正しいかどうか? 
アメリカは日本同様の失敗をするかどうか?
この辺りが相場のテーマですね。やはり見ているだけで面白いテーマですよ。最近、かたる君はマクロ統計から相場の方向性を探ろうとしています。その方向性は正しい政策を実行しているように感じます。だから株は上がるという見方なのですが…何しろ3年間も低迷している市場で、万年強気を貫いたかたる君は狼少年に成り下がっていますからね。やはり自分が信じられるかどうか? 相場は自己責任の世界なのですね。

連休明けより今週中に準備を終えたほうが良いと考える積極派は私だけかな?


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2009年04月24日

4月24日

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驚く事にサムソン電子が1―3月期の営業利益が2四半期ぶりに黒字転換したといいます。為替安や税制優遇などがあるのでしょうが、このDRAMやフラッシュの相場動向で黒字ですからね。エルピーダへの公的資金投入が正しいのかどうか…。昨日の交易条件指数は日本の政策にも影響を与える問題です。国が積極的に支援する姿勢を取っているか、取らないか? この差は民間企業の努力だけ埋まるものかどうか…。トヨタなどの労働集約型の製造企業が契約社員の制度により、競争力を維持してきましたが、キャノンのように契約社員の労働契約が社会問題となり、グッドウィルが官の指導で撃沈し、日本の労働コストは高くなります。もともと、この法案は空洞化が進んだ為の修正だと考えていましたが、日本は大きな政策転換の時期を迎えていると思うのです。

実は私のお客様の多くは外貨預金をしていますが…かたるにとってこの行動は疑問です。ドル不安による一時的な円高はあったとしても、どう考えても加工産業で日本を維持できるのかどうか? 一番、付加価値の高いビジネスを残す政策を採用すべきでしょう。何故、富士通がアスースの低価格パソコンに対抗する商品を出すのでしょう? 一台で5万円のパソコンの利益はいくらでしょう? 差別化を図ればいいのに…。その意味で東芝の西田さんの戦略は魅力的に見えましたが、結果論からすれば無謀な行動でした。しかし、私は好きでしたね。失敗すれば批判されますが、あの経営は好きです。それに引き換え、王子製紙と北越製紙のTOBや日本電産や東洋電機の顛末は残念なものです。既に横並び意識で経営者が務まる時代ではないし、統合も従業員のことを考えれば競争力を高めると思えるのに、自分の自我意識だけで行動するサラリーマン社長の厭らしさを感じますね。

まだ結果は分かりませんが、野村證券のリーマン買収は冒険です。分からないのは株価が低い所で大型の公募増資をしたことです。やはりサラリーマン社長のイメージですよ。証券界のトップ企業が、希薄化リスクを株主に与えるなんて…。どの程度、今の野村社長は自社株を保有しているのかな? ワラントなどのプラスオプションを与える例はありますが、失敗したら、ある程度の責任を取らせるべきじゃないのかな? どれが正しいのか?難しい話ですね。

この所、大型の赤字を発表するたびに株価は元気になっています。みずほの活躍にもその傾向が見えました。今、発表されている決算は2001年の3月のものですから、既に終った話に株価が連動しないのが普通ですね。野村證券へのリーマンの貢献度は推移は今後の動向を見ないと分かりませんが、バンカメはメリルの買収で大幅な黒字転換を果たしています。野村はどうなのるのでしょう。今日は出遅れている銀行株が動意付き人気化しましたが目先人気のディーリングだけでは引けを維持することが出来ませんでした。

ただ考えてみれば分かるのですが、銀行株は株価が上がる素地があります。昨日、示したように銀行の主要業務の貸し出しは世界的な直接金融偏重から間接金融の見直しが行われ増える傾向があります。加えて日本独自の理由でバブルの清算が完了したのは2005年です。その後、正常な経済状態に向けて動き出しているのですね。だから貸し出しが増えているのです。金利水準は安く、これから景気回復金利高になり利鞘が拡大されます。そうして、何よりも歴史的に金利水準が、ようやく世界認識に変化し社会がそれを許容している背景があります。これを説明すると時間が掛かりますが、早い話、貸し出しを行う相手の財務内容などにより、金利を思い切って変えても受け入れられる土壌が形成されています。世界の基準は相手の使用目的や財務内容により金利が大きく違います。日本みたいに一律に低いプライムローンを実施するような時代ではないですね。同じ一部上場企業でも格付けにより、1.5%の企業と5%の企業と幅の設定を自由にすべきでしょう。

果たして金融庁が銀行を育てる意識があるかどうか…しかし本当に日本復活を望むなら優秀な官僚のことですから、ここに気付く筈です。世界の金融は萎縮しています。今こそ日本の銀行が世界に向けて羽ばたくチャンスでしょう。真の意味でのグローバル企業になるべきです。先日、三井住友銀行は中国に出店していましたね。中国への布石は、三和銀行が熱心でしたから、当然、三菱UFJの支店網は多いのです。まぁ、多いといっても13店舗だったかな? チャンスなのですね。日本に留まるべきではありません。

全体的な今日の動きは最近述べているように調整ですね。かなり強い調整波動ですね。普通は株価が下がるのです。しかしあまり下げませんね。そうして今は二段上げに向けて準備をしているところです。おそらく連休明け、早ければ来週にも9000円台の引け値を維持し、投資家の心理をもう一段、好転させることでしょう。お金が出ている時に株が下がることはないのです。最近の赤字報道後の株価動向を見て分かるように5月危機などと…根拠のない噂に振り回されるべきではないでしょう。全てのデータは株が高くなる事を示しています。

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2009年04月23日

4月23日

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今日の日経新聞には野村證券の7000億円前後の赤字と言う記事が一面トップに掲載されていました。読売新聞では6000億台の予想のようですが、似たようなものでしょう。加えて米国金融の「負債評価益」により、利益を嵩上げしている記事も書かれており、株価が高い位置なので、連休もあるから調整局面が続き安いかな? と思ったら…、なんと野村證券はプラスの場面が後場から出る始末です。ビックリしましたね。最近は決算悪の5月危機を打ち消す形で株価が推移しています。週刊「エコノミスト」の編集長さん、そろそろ強気の記事を掲載するように心掛けたらどうでしょう。日経新聞さんも永井さんのような人の意見を採用するのはどうかな? それに引き替え、此方は寄稿記事でしょうが大機小機の富民さんの「日はまた早く昇る」はいい記事ですね。

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今日は私がお金の流通を増やしているから、株価は下がらないと述べている見方以外にも、なるほど…こんな見方もあるんだね。と感心しました。この記事の要旨は、交易条件が改善し15兆円ほどの資金流入、更に資本収支も改善が臨まれるのではないかと言う主旨で、景気は劇的な改善を示すと言う内容です。少し皆さんには難しいかな? 

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まぁ、かたる君も証券マンですが、交易条件などと言う言葉を最近まで知らなかったのですね。一昨年だったかな? 景気拡大局面は続いているのに、何故、景気が良くなっている感じが少ないのだろう?と言う疑問に応えるために、この指数が話題にされ可処分所得の話しが出たのを覚えていますかね? IRNETでも何度か採り上げました。要するに交易条件とは輸出の抵抗力と言うか、競争力が強いか、弱いかの指数だと、かたる君は単純に理解しています。その条件は原材料価格が下がり(原油価格など)収益が得られやすくなると言うことです。製品価格は直ぐに下げませんから、損益分岐点が下がり利益が生まれると言うことでしょう。

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一方、資本収支の改善を予想していましたが…此方はかたる君も日本の政策によるし、どうかな?と疑心暗鬼です。ただ世界の投資銀行のポジション訂正が終ったように、日本から資金を引き上げる条件は薄れていますね。これは事実です。だから2003年から株価が急騰したような劇的な資金流入はないでしょうが、徐々に日本に資金が溜まるでしょう。更にかたる君独自の見方ですが、銀行の貸し出しがバブルの清算で一貫して減っていましたが、多くの銀行が公的資金返済をしたように2005年ごろから増え始めています。つまり日本の企業は過剰債務状態ではないのです。米国のようにこれから貸し倒れ損失を気にするのは理に反していますね。何しろ日本企業は健全です。つまり世界に先駆けてGMやクライスラーのような金融危機を2003年に経験しているのです。2008年に欧米の金融危機は深刻になりましたが、日本が先輩格ですね。故に株価は上がるだろうと考えています。

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まだあります。一番大きな理由が…何しろ麻生政権は完全な官僚のロボット内閣です。だから自民党に主導権を握ってもらう為に、官僚は必死になって政策を動かし始めました。先日のGDP120兆円の増額目標などもその一例でしょう。民主党は日銀総裁に予定されていた武藤さんの事例でも分かるように、反官僚派でしょうから、当然、官僚は保身からロボット内閣を必死になって応援しますね。株は上がるわけですね。金融庁の政策基準もゆるくなっています。かたる君は官僚批判を繰り返してきました。理由は保身であれ、何であれ、国民生活が豊かになるバブル政策は大賛成です。一応が株屋らしく改正産業再生法は市場原理に反していると文句は言いますが、お金を流すことはOKです。でもやりすぎると幽霊企業を増やす事になり、市場原理に委ねるべきでしょうが…。

実は今日は、もう発表されたかな?
みずほの業績予想記事が市場に流れていました。最初は朝日系列から5000億円の損失、次に日経系列から5800億円の赤字と言う内容でした。株価は188円まで下げましたがその後190円台に戻し192円の引けでしたね。明日の日経トップを飾るかな? 東芝、野村、みずほとそれぞれ悪材料を消化し株価は強い動きをしていますね。まだ疑心暗鬼の人は多いでしょう。金融相場特有の動きですね。「強き相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育つのです。」早く強気にシフトした人が勝つのでしょう。株価が上がれば、当然、利食いの為に休みます。しかしどんどん下がるこれまでの局面とは違いますね。何度でも列車に乗れば良いのです。

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2009年04月22日

4月22日

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NY市場ではガイトナー財務長官が市場での噂を否定し、ストレステストの結果について議会証言で「大部分の銀行は必要以上の資本を備えている」と発言し、金融株中心に戻ったと言います。建設機械大手のキャタピラーは17年ぶりの赤字を計上しましたが、株価は0.9ドル上がり31.39ドルだとか…デュポンは市場予測を上回り1.32ドル高の28.06ドルとか…概ね、決算に対するアレルギーは消えてきたようです。しかしGSの株価は、なかなか公募の123ドルを上回りませんね。この株価はポイントです。

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一方、日本では改正産業再生法が成立し関連株が賑わっていました。
エルピーダはこのところの最大の出世株です。DRAMのメーカーで、依然、採算割れの状態ですが赤字幅は縮小しています。台湾の企業と経営統合し、サムソンと市場を二分する存在になります。台湾当局も、日本も、今回の金融不況の影響を緩和する為の臨時の処置として公的資金を注入するとか…。かつて日本は台湾を統治したことがあり歴史的な関係も深いために、日本企業を台湾は選択したのでしょう。台湾は国策として半導体の会社を税制優遇により保護しています。

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しかし…金融機関にたいする公的資金投入は、止む得ないと思うのですが、一般企業に公的資金を入れて援助すると言う考え方は、保護主義の延長線上にあり市場原理の株屋としては疑問符を付ける行動です。今日は他にパイオニア、東芝、OKIなど同様の連想で買われていたようです。この手の一時的な人気株は、持続的な人気を保てるとは思えません。最近の相場を見ると、分かりやすい材料に市場は反応していますね。それも過剰になっているのかな? そんな印象を持ちます。確かに東芝はカラ売りが多いと言いますし、フラッシュの価格改善がDRAM同様に株高の背景にあります。此方は当然、強弱観が分かれ仕手化しますね。しかしパイオニア、OKIなどの二番手銘柄は論外だろうと思います。

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この分かりやすい材料に反応する相場の代表は、やはりシャープでしょう。片山社長が記者会見を開いてから一貫して上昇し、今日辺りは流石に強弱観が対立している値動きです。このような材料株の人気は、長く続くものではありません。価格が上がる事によって、ある程度、好材料は織り込まれますからね。一方、先駆したオリックスなどは、流石に調整を強いられています。このように循環物色は続き、乖離率とともに騰落レシオも改善の方向にあります。GSユアサのリチウムイオン電池への期待感は高いのですが、ホンダへの供給は30万台程度のものでしょうから、利益貢献度は株価が上昇するほどあるのかどうか? 既に株価はかなりの利益を見込んで上昇している様子です。

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まもなく中間反騰なのか? 本格反騰なのか? 結果が出ます。
既にかたる君は二段上げの準備をしており、本格反騰に向け備えは完了しつつあります。チャート上の変化日は連休明け前後のようです。5月4日に米国のストレステストの結果が発表されると言われています。急騰していた米国の金融株はここに来て一服傾向のようです。此方もバンカメの貸し倒れ引当金を巡り、強弱観が対立しています。私が二段上げに入ると予想している根拠は、何度も説明しているように、お金の流通量を増やす政策を実施しているからですね。私は反対ですが、改正産業再生法などの結果、日本政策投資銀行から問題企業まで資金が供与されますから、市場はジャブジャブのお金の状態になりますね。だから需給関係で株価は上がると思っています。中国人民銀行の周小川総裁が発表したIMF活用論は、米国の権力を脅かすものでありますから、その元凶である株価を上げる政策を採らざる得ない訳ですね。だからタイミングよく飛び出したガイトナー発言になったのだろうと考えています。かたる君が考える二段上げの相場はもう直ぐだからね。果たしてどのタイミングで始まるのかな?

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2009年04月21日

4月21日

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米国の会計基準がどうなっているのか? 
…分かりませんが好決算を発表したバンカメが大きく売られるのは解せません。市場と言うのは我儘な動物ですね。つい先日まで赤字幅が膨らむからと言いながら売り続け、今度は引当金が膨らんだからと言っては、株価を下げるのですから…。やはり基本は株価が上がれば休みが入るし、株価が下がれば上がると言う事なのでしょう。これから景気悪化が更に続くかどうか誰にも分かりません。基本的に金融の混乱から来る在庫調整は終わり、生産活動が再開の方向にあります。シャープのように中国の「家電下郷」政策により、フル操業に戻った例もあります。

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引当金の問題も見方が分かれます。
通常は余裕がなければ引当金を積めませんね。積極的に不良債権の処理が出来るから、業績が更に上向くと考えるべきだろうと思います。あるいは増えて当然とも考えられます。前年同月比で比較しており、カントリーワイドの買収は昨年の1月12日に発表されていますから、引き当てが増えるのが当たり前です。カントリーワイドは住宅ローンの大手ですからね。逆に住宅問題が解決に向かっていると言う見方も出来ます。それでは何故、バンカメの株価は24%も下げたのか? 此方の答えも簡単ですね。バンカメの安値は2.53ドルでした。そうして直近の高値が11.58ドルです。誰でも機会があらば、売ろうと考えますね。要するに利食い調整だと言うことです。

日本市場でも同じですね。だいたいGSユアサが人気株になること事態が行き詰まっている証拠ですね。先駆した銘柄は調整波動を加速し次に備える動きです。しかし強いですね。シャープに東芝の動きなどは驚く動きです。ゴールドマンサックスは安値から2倍を越える高値水準で50億ドルの増資を実施し、三井住友は下値で実施するのかな? いやはや…市場主義の確立されている国との違いを感じます。この違いは政治家や官僚に株の取引を制限している事が問題なのでしょうね。金融が縮み経済規模が拡大する道理がありません。

今日の解説は引当金の話ですね。貸し倒れ引当金を積むと言うことは健全な行為です。これからの損失を先取りする動きがあるのでしょう。この引当金が増えたからと言って、こらからどんどん不良債権が増えると言う見方が正しいのか? それとも私のように積極的に引き当てが出来るのだから、改善の方向に向かっているとみるか? これは失業率との関係もあります。何故、私がシャープの例を出したか? そうして長く読んでいただいている読者の皆様にはお分かりいただけると思いますが、今回の不況は金融不況だと、かたるは以前から述べています。そうしてGMなどの車の売れない原因の一つは融資基準が厳しくなり融資が受けられないから車が売れない。だから在庫が増えたのですね。金融が公的資金返済を考えるように健全化しつつありますから、当然、車ローンの融資基準は、以前より緩和されますから車も売れて失業も減る方向にある。故に貸し倒れ引きの増加は既にピークを迎えている。

要するに、市場にお金を出すかどうかなのです。FRBが通常1兆ドルの資産を2兆ドルに、更に3兆ドルに膨らましているのに、どんどん景気が悪化しますかね? アメリカ本気ですよ。何故なら、中国人民銀行の周小川総裁が発表したIMF活用論がありますからね。ドルの基軸通貨と言う権利を奪われるような事態を招くと思いますか? だから株価は上がるのです。調整はいつの時代も当たり前、ある程度の下げがなくては、乗り遅れた電車に、再び乗れませんね。逆に利益を膨らませるチャンスでもあるのでしょう。故に買う株数をどんどん増やしている段階です。

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2009年04月20日

4月20日

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株式相場は弱いようでかなり強い展開を維持し、なかなか9000円台で引けない日経平均株価に苛立ちを覚えているような展開です。しかしこの水準で揉み合うのは、むしろ当たり前の現象で、この方が私は良いと思っています。日経平均株価の騰落レシオが130台で推移し、まだ全体の水準訂正の動きは続いているようです。しかし同時に乖離率は13.52%と歴史的な水準まで乖離しましたが、現在は4.53%まで縮小し整理局面です。

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加えて本日はGSユアサの仕手材料株が賑わい、本来は調整を欲している相場展開なのでしょう。しかし新日鐵の決算が、高値で購入した原料在庫の整理の為に、中間期は赤字予想と日経新聞に報道されましたが、株価は大商いをして高くなっていました。更に驚くべき動きは東芝です。あまり下げていませんね。東芝は決算悪のほかに、公募増資の観測記事が報道され、更に年金債務、繰り延べ税金資産の話と悪材料が目白押しなのですが、フラッシュの値戻しの影響もあるのか? あまり大きな下げになりませんでした。強い展開の一言です。

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この背景には上海総合株価に見られるように、一党支配の強みからか…中国経済の好調さが影響しているのでしょう。社会市場主義と言う、政策担当者の素晴らしい政策が背景にあるのでしょうね。日本と大きな違いがあります。土壌は、ほぼ同じなのですよ。同じような条件下で、中国は成長を取り戻すのに政策不信が背景にある日本株の動きは鈍いのです。ただ心配には及ばないでしょう。確実に日銀は資金供給を実施しています。

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BRICs関連株の復活は、バルチック海運指数(BDI)などにも表れ始めています。大型の財政出動から先行期待で一度大きく上げた後、沈静化していましたが、ここに来て実際に経済活動が活発化し始めたのでしょう。商船三井も日経平均株価と同じように価格帯出来高推移を見ると分かりますが、ここの壁を抜くと、すっと真空ゾーンに入ります。実は期日圧迫をこれから迎える銀行株も同じです。この1ヶ月間で急速に需給動向が変化します。このような背景を考えると…連休明けに予想される急騰相場が楽しみですね。

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IRNETでは個別株の話しをあまり出来ませんが、3月8日のビスタで書きました2005円だったあの銘柄は、その後2800円台で揉み合った後、本日はストップ高を演じて3600円台になっていましたね。このように物色範囲がどんどん広がっているから騰落レシオが高止まっています。そうして昨日の原稿では「まもなく二段上げ…」と書きましたが、このグループの株価が再び年初来の高値を更新するような循環物色が行われ、おそらく日経平均株価は9000円台を抜けると考えています。だから今は基本的に調整局面で、GSユアサなどが賑わっているのでしょう。アーム(日本製鋼所)もこの範疇ですね。

循環物色が行われ休みが入る株があり、同時に物色される株もある。理想的な上昇相場になります。全体相場が先物から上下するのではなく、個別的に物色されるこのような展開は望ましい展開です。相場にゆとりを感じます。自分の持っている株が下げているからと言って嘆くことはありません。むしろチャンスが来ていると思い、今、上げている株を利食いして、休んでいる株を買えば良いのでしょう。土曜日の株式教室で業績と株価の話しを少ししましたが、追跡すると良いですね。今日の新日鐵の中間期赤字になる、高い原料在庫の話は前から言われていました。新聞に書いた途端に、既存の事実になり材料出つくしとなります。東芝の年金債務や繰り延べ税金資産は、まだ報道されていないかな? しかしほぼ株価に織り込まれているのでしょう。安川電機も高かったですね。ネガティブな5月危機の根拠が、だんだん薄れていきます。後は大御所を待つだけでしょう。

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2009年04月17日

4月17日

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なにやら日経新聞を読んでいると暗くなるのですが、実際に蓋を開けてみると明るい展開になっています。不思議ですね。今日の日経新聞の一面トップは米国金融のストレステストのはなしと米国の住宅着工件数の話しです。7面を見るとJPモルガンは10%の減益と言う文字が躍り、米国商業用不動産2位のゼネラル・グロース。プロパティーズの破綻申請の記事が書かれています。しかしNY市場は高く引けていましたね。

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今日は遅くなり、週末ですので簡単にします。下のグラフは日米の住宅着工件数を比較したものです。「こんな馬鹿な現象が長くは続かない。」…と、以前、何度か解説しています。人口が3億人の米国が1億2700万人の日本を下回る現象をおかしいと批判したのですね。しかも日本は縮小ですが、米国は増えています。だから株価は上がると言ったのです。自動車も同様の話しをしました。2億5千万台も走っているのに、1千万台の販売数では25年に1台の交換になると矛盾をしてきました。

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このように物事には二面性があります。株を買いだと思う人もいれば、高過ぎるから売りだと思う人もいます。別の見方が出来るのです。投資家は冷静になってどちらの意見が正しいか判断しなくてはなりません。与えられた資料を見て住宅着工件数の伸びが悪いと考え、だから株が下がると思うのか? それとも僕みたいに何故200万件もあったのが50万件になったのだろう? どちらの数字が平時の数字かな? と考えますね。そうすると異常な数字は長く続かないから、それを前提にしている株価はおかしいから、買って置けば儲かると考えるか?

株はその転換点を探すゲームですね。最近では簡単に統計数字が手に入ります。国土交通省などのホームページでデータを発表しているから、過去の数字も簡単に手に入ります。自分で検証すれば良いのですね。他人をあてにしては駄目です。喩え一流新聞でも作為的にデータが作られているケースがあり、縦横のグラフの比率を変えるだけでも受け取る印象は大きく変わります。だから大きなお金を動かすときには自分で調べて納得してから売り買いをすれば良いのです。私は数日前の前田さんのレポートを読んで僕の見方とは違うな?と思い、あえて別の見方を載せました。またエコノミストなどの雑誌が盛んに「5月危機」を宣伝するから、日銀の当座残高推移を載せてそんな事は起こらない。と反対意見を書きました。他人の意見を鵜呑みにせずに参考にすれば良いのです。明日は業績発表と株価というタイトルで株式教室を書いて見たいと思っています。今日はこの辺で…お休み。
 

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2009年04月16日

4月16日

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NY市場は高くなったようですが、地区連銀経済報告(ベージュブック)はまだら模様の動きのようです。やはり増資を実施したGSの株価の行方が一番、気になります。
昨日は121ドルです。一方、VIXと言う恐怖指数は確実に低下し御覧のようにボックスを下放れするようにも見えます。しかし欧州は弱いですね。FT100の株価はなかなか上向きません。5月危機の根拠は決算発表後の株価の動きですが、安川電機は昨日下げている為に今日は高かったですね。

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市場で一番注目されたのは中国経済の行方でGDP統計が発表されました。1―3月期は6.1%との発表です。昨年の10―12月期が6.8%で、依然、悪化していますが、同時に伝わっている温家宝首相の発言では1―2月期の工業生産は3.8%増でしたが、3月は8.3%増となり順調な回復をみせていると言います。事実、自動車の販売台数も3月は好調に推移しているようです。前年同期比で5%増の111万台と好調をキープしています。これで3ヶ月連続して米国を上回ります。全人代総会が3月だったことを考えれば、夏過ぎに実際の統計をもっと高くなるでしょう。何しろ銀行貸出額の異常値の意味を考えなくてはなりません。不動産は急騰するでしょう。

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皆さんにはこのような統計値の意味が理解できないから面白くないでしょうが、かたるの失敗を経てマクロ統計を重視し、中長期の見通しの大切さを知った次第ですね。個別銘柄が上下し高くなれば買い、安くなれば不安になって売る。このような馬鹿な行為は、裏付けの意味が分からないから、株価の動きに気持ちが惑わされるのでしょう。機関投資家も馬鹿ですから…。今日も振幅が激しいですね。強弱観が対立し株価が揺れているわけです。中国の8%成長の死守は日本のお題目とは意味が違います。真剣な政治生命が掛かっています。

更に米国の株価動向は、ドルの基軸通貨の価値が問われています。ポーランドがIMFから融資を受ける話は実は大きな意味があります。このような現実を見れば、米国の威信を賭けた戦いですね。この意味が理解されてないと、5月危機などと言うマスコミの言葉に幻惑され「懐疑の中で育つ」相場の難しさを実感するだけになります。なかなか9000円に乗せない日経平均株価。当たり前なのです。トヨタの乖離を見てください。既に新しい準備が始まっており、連休明けにもスタートすると思われる第二段上げの主役相場は、もう決まっているのでしょう。そうして中国の成長加速は、既に既存路線でしょうね。

識者の発言は本当のように聞こえますが、誰も先のことは分かりません。しかしこれだけお金を発行している中国のCPIは依然マイナスです。まぁ、所詮、消費者物価指数などは遅行指数ですからここでとやかく言う数字ではありません。今一番、注目すべき指数はお金の量ですね。お金を出せば経済が活性化するのは当たり前。確かに銀行貸し出しの増加などに頼った経済成長は長くは続きませんが起爆剤になるのです。上海総合指数の3000ポイント奪回は時間の問題です。

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今日は3月29日のビスタレポートで採り上げていた中国関連銘柄が477円時で掲載し、その後424円まで下げ、今日は662円の高値で、638円で引けました。出来高も1千万株台と大商いをしています。目先、一服するか、更にスケールアップするか? 私は利食いしています。中国関連で私が選択した銘柄も上がっていますが、リスク負担により選ぶ銘柄を変えれば良いわけですね。あれこれ、色々買うわけに行きませんから、自分の力量に応じて銘柄を選び投資すれば良いのです。

まぁ、これだけ株式が賑わえば、儲かるのが当たり前。かたるは既に二段上げの準備をしていますが、投資する株数が少ないと儲けも少ないし、少し売っただけで売りが切れますね。まぁ、何度も利用すれば良いのです。中国関連、所謂、BRICs関連株の物色は、まだまだ、これからでしょう。何故なら、多くの識者が8%成長は難しいと言っています。株は少数派だけが儲かるゲームのようなものです。高値になって買う人がいなければ上がりません。だから必ず反対意見があるのです。この反対意見が相場の若い内は、仕手化して株価に現れます。最初は仕手化で株が上がっても、後で業績は付いてくればOKなのです。

しかしこの読みは難しい。全体の経済情勢もあるし…。かたるは投資銀行の実体を知らずに馬鹿な賭けに出たから敗北し、「かたるの失敗」を経験してマクロ統計を重視するようになったのですね。日銀の当座預金推移を見れば、2006年初めに30兆円台あった当座預金残が4月から24兆、15兆とみるみる減っているのに株高を唱えていたわけです。加えてアメリカではサブプライム問題は起こり始めているのに…トホホ。あせりは禁物で撤退すべきだったのです。しかし今は5月危機と言われますが、日銀は7兆円台だった水準を10兆、12兆、13兆と増やしています。お金が増えているのに株が下がる? そんな馬鹿なことはありませんね。

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株価だけを見て売り買いをするより、自分なりに考えてみれば良いのです。マスコミが掲載している意見が正しいのかどうか? どうしてその意見が生まれたのか? その背景が重要なのですね。自分で確り勉強すれば、大きなお金を投じることが出来ます。そうして大きな成果が生まれます。他人が言っている意見など、その背景が分からなければ、大きなお金を投じる事も出来ないし儲けることもできません。何故、かたるが次のステップに上がる時には、この銘柄が上がるか? ちゃんと仮説をたてて説明しています。まぁ、仮説は、仮説で、実際の未来は誰にも分かりませんが…。週末のビスタレポートも楽しみにしていて下さいね。

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2009年04月15日

4月15日

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米国では本格的な決算発表を迎えています。インテルは事前予想の売り上げ69億8278万ドルより、71億4500万ドルと良かったですが、株価は事前の上げており横這いでした。注目していたゴールドマンサックスの公募は123ドルですが、株価は115ドルでしたね。事前に引き受け手が決まっているのでしょうが弱かったです。日本と違いますね。三井住友は今期に募集すると言いますが、いつするのかな? おそらくは正式には決算発表後だと思われますが…。アメリカは同時に発表し直ぐに実行する。まぁ、GSは事前に増資は予想されていましたが、株価は右肩上がりだったのです。何故、日本は希薄化懸念ばかり強調するのかな? 昔は公募増資を発表すると株価は上がったのです。だって、工場建設などの設備投資に利用され、業績の向上が見込まれたからです。まぁ、日本の不甲斐無さを嘆いても仕方ありません。

下のチャートは日経平均株価の動きです。騰落レシオは134と高まっていますが、25日線との乖離率は12.7%から4.5%へ縮小しています。この現象は物色の範囲が横に広がっている動きを物語っています。一方、注目しているBRICsの市場を見てみました。やはり中国が一番強く、ブラジル、インドなどは比較的堅調な動きを見せています。心配されたロシアも、なんとか立ち上がってきました。このチャートを掲げた意味は解説しなくても分かりますね。基本的に長く読んでいただければ、分からない事柄でも、いつの間にか、その辺の証券マンより知識が付くと思います。かたる自身も、日々勉強させて頂いている訳で、当然のことですが、私のたてている仮説が、全て当たるわけではありません。

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あれはビスタニュースで書いたレポートだったかな?
中国のIMF利用論の論文がG20前に発表され、実際にIMFなどへの増資が決まったのを受け、アメリカも本気になって景気を立て直すだろうと言う仮説を立てました。この意味は非常に大きいですね。この辺りの背景を理解していないと、目先、どうしても乖離調整が先行する為に、弱気になり振るい落とされるわけです。ほぼ完璧に流れを捉えているのでは?と最近は相場が強くなってきたので、再び自信を深めつつあります。不思議なものです。事前に予想していた通りに、株価が動き始めると、だんだん自分の能力を過信するのですね。その結果が「かたるの失敗」ですからね。

チャートを見ていると先駆した銘柄は当然のことですが、お休みを入れます。安値で買った人が利食いを入れる時間が必要になります。これが乖離調整と言うわけですね。一番強いパターンが若干の右肩上がりの調整、横這いもこの範疇ですね。普通は株価が下げるものです。そうして移動平均線の底上げと、株価が重なり合う辺りが、次の変化のポイントになります。その乖離が、先ほどの4.5%です。騰落レシオの上昇は、減数の関係もあり一概に120を越えたら過熱とか…、70を割れたら買い場だとか言えませんが、一つの指標で信頼性もあるから、皆が話題として提供するわけです。最近の低位株の上昇を見れば分かるように、市場心理が少しずつ正常化しているわけです。その例としてオリックスを引き合いに出して何度か解説しているわけです。

次の焦点は何か?
かたるはBRICsのデッカプリング現象の再来を唱えており、今日は商船三井などが人気になっていました。最近の商社の動きが確りしているにもこの流れですね。この背景を様々なデータを用い、何故、BRICs関連株が高くなっているか説明しているわけです。シャープの片山社長が、驚きの声をあげるわけです。この流れが、これからどう展開するか? もう決まっているわけです。本当は個別銘柄を掲げて解説すれば、より一層、分かり易いのですが、それはビスタだけにします。何しろ、今回の失敗を受けて、色々考えさせられています。まぁ、僕の仮説がいつも当たるわけではありません。

実は投資の成果は銘柄を当てるより、売り買いのやり方の方が重要なのです。概ね業績が向上するなら、どの株も何れ上がるわけです。日本株が1万円、2万円、3万円と時価総額を膨らませる為には、国家目標が必要です。株式教室で書いたようにGDPを増やす具体的な方法で、数値目標が必要なのです。いつまでに何%上昇させるか? その為にはどんな手段を講じるか? 検証はどうするか? その後の追加対策はどうするか? 計画を立てて実行し、常に目標と実績を検証し、改善していかねばなりません。

実は投資方法も同じです。仮説と実践を繰り返し、自分の相場観と行動を修正するのですね。今、まもなく新しい流れが始まると考えています。具体論は週末にビスタで書こうと思います。うれしい事に、最近はビスタの購読者の人が増え始めています。多くの人が集まれば、またたくさんの意見が聞けるように予算が増えますね。ありがとうございます。


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2009年04月14日

4月14日

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僕が正論をいくら述べても日経新聞の記者コメントより評価はかなり低い。
まぁ比べること自体がおこがましいが…。長年、IRNETで自分の意見を述べていると、自分は自分なりに、かなり相場が見えるようになってきました。手痛い失敗をして日本の政策批判をしても仕方なし。政策方針を自分で変える事が出来ないのだから、現状から株価を探るしか仕方ありません。それにしても物を考えない人が増えたためか、今の市場はあまりにも目先的な動きに左右されます。理由として考えられるのは、株価などの動きを見て行動する人が多い為か? それとも強弱観が対立している為か? 一日の動きの中でも、株価は大きく振れる様になってきましたね。ほんとうに驚きます。

私は株高の背景として、FRBの資産拡大の話、日銀の当座残高の話、中国の財政出動や貸し出しの話しなど…。それぞれ具体的な事例を掲げて、何故、株価は底入れして株が上がるのか? 解説してきましたが、なかなか市場参加者の疑念は消えないようです。
その証拠は前田さんの意見かな?(少し違うようですが…) 
彼は今日の日経新聞の一目均衡のコラムに「株高の影に見えるものは…」を載せています。私も驚いているように、彼も同様に…中国の銀行貸し出しの事に触れています。どう考えても中国のGDP28兆億元に対し、1ヶ月の貸し出し額が1兆8900億元と言うのは異常ですね。月次で6.75%ですからね。年率で81%なんて馬鹿な数字になります。

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しかし現実のCPIはマイナス圏ですから、前田さんの懸念はよく分かりますが、今から述べる話題でもありません。むしろこれからの株高を裏付ける資料ですね。
随分、先読みをして今から懸念するのは、いくらなんでも行き過ぎだと思います。私も日本の銀行に対し収益力が劣ると思っていますが、金融庁の指導下で仕方ないのでしょう。しかし此方も都市銀行の株価が、一株辺りの純資産価値を割れることの方が、異常な現象でしょう。都心の一等地が基準となっている資産ですよ。たかが8000億円の増資ぐらいでストップ安する市場は如何にも懐が浅いですね。

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アメリカ株はGMの話しで大きく下げていましたが、GSの好業績で株価が戻っていると言います。なんでも市場予測の2倍の黒字幅で18億1400万ドルだそうです。先日のウェルズ・ファーゴもそうですが、競争相手が減り人件費などのリストラをしているので、利益が増えるのが当たり前ですね。残存者利益が膨らむのは当たり前の話です。問題はGSが公的資金を返済する為に、50億ドルの増資を実施するそうで、その反応が見物です。おそらく堅調なのでしょう。本来、増資で株価が希薄化で下げると言うのは、おかしな理屈です。利益が増えずに発行株式総数が下がるようでは駄目ですが、増資資金の使い道が問題です。

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日経新聞には消費者ローンの焦げ付き増加の話が、同時に載っていましたが、投資銀行と商業銀行の株価の推移を見ていただきたいのです。御覧のように商業銀行の株価は少し遅れましたが、確実に上昇していますね。小手先の現象ばかりに目を向けないで、スケールの大きな見方をして欲しいものです。FRBの資産拡大や日銀の当座預金残高推移などの政策により、大きなスケールで市場は動いているのでしょう。まもなく前田氏の邪推を打ち破る現象が始まるでしょう。人間は慣性の法則のように、これまでの現実に縛られて行動するので仕方ないのですが、新しい現象が再確認されるのでしょう。統計数字は時間の問題だと教えてくれています。まもなくドラマが始まります。

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2009年04月13日

4月13日

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なんとも強い相場が続きます。ハイテク株は一服状況ですが、予想通り中国関連株が賑わいを保ち、株価は続伸し始めました。個別株はビスタニュースで述べているような展開になっています。上海総合指数は遂に2513と大台を回復しました。1兆8900億元と空前規模の貸し出し増加が続いています。温家宝首相は実体経済に向わない資金の流れに警告を出しているくらいに過熱し始めています。昨年から財政政策規模は世界中で群を抜いており、中国はGDPの8%成長を達成しなければなりません。出来ないと中国では政策指導能力を疑られ、左遷される国ですから胡錦濤主席をはじめ政策担当者がトップ外交を実施するので強いですね。官僚の作文で動くロボット内閣とは出来が違います。かねてから申し上げているような展開に市場は動き始めています。

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今週から米国では本格的な決算発表が行われます。
今は基本的な流れとして、行き過ぎた悲観論が修正される場面なのでしょう。日本の市場はそのような傾向が色濃く現れています。だいたい株価が下がると言うだけで本質的な価値を無視して売り下がる、目先筋の為に異常な株価が出現しました。悲しい事に、これに買い向うセクターが少ないのです。その為にカラ売りと分かっていても、締め上げる事が出来ずに、なすがままの生き地獄を経験してきました。日本人の市場に対する考え方を、再び思い知らされた思いがします。

昭和40年の証券不況の時に株式の1000円攻防と言う買い支えを実施し、資金が足りなくなり政策当局が株を買ったことがあります。当然、政策を総動員するので、その後、景気は回復し株価は上がります。買い支えをした資金は膨大な利益が生み、お金を返済した余りで証券会館などの付属設備を建てました。証券会館は実に立派なビルです。

今日、坂本公園の前を歩いていたら第二証券会館、第三証券会館のビルが並んでありました。おそらく証券人口はバブル期の半分以下でしょうが…、関連する施設が、何故、多く残っているのでしょう? たしか…この第二会館には、アナリスト協会などの団体が入居している筈です。所謂、ぶら下がり団体が多く、増殖した結果なのかな? と考えて奇妙な思いで消防署前を歩いていました。

日本の構図は年金を受けると人は増えますが、それを支える人は減るのです。遊んでいるぶら下がり族がどんどん増え、実際に働く人が気持ちよく働けない。コンプライアンスって、誰の為にあるのでしょう。不思議な思いがします。上海総合指数が上がるのはわかります。国を挙げてGDPを増やす努力をしています。株が上がるか上がらないかは、付加価値の増加がないと駄目ですね。株式の上昇は効率化を示すバロメーターなのです。1989年に単純平均株価は1579円まで買われます。まぁ、バブルなのでしょうが…。それから一貫して下がり続ける単純平均を上げる為には、やはりGDPを増やさなければなりません。

女性や老人にも働いてもらうしかありません。能力のある人は他人が出来ない特殊技能で高い給料を得なくてはなりません。年収1000万円以上の所得の人口が増えれば、株価は1万円、2万円、3万円と上がるのです。農業や介護分野では人材不足ですが、はたして年収1000万円をもらえるような効率的な仕事が出来るのでしょうか? 車を一台売っても利益は知れています。それより高い価値のある情報産業を育てれば、利益は膨らみますね。ユニクロの洋服ではなく1流のデザイナーが作る洋服は、ユニクロの100着以上の付加価値を有するのでしょう。やはり日本が生き延びる世界は、アジアの情報インフラ・ビジネスじゃないかな? 更に癌を克服するバイオ技術などの産業かな? ただこの分野は独創的に発想が必要ですね。日本人はゲームなどを見れば分かるように、携帯電話やインターネットの情報サービスの覇権を握るべきではないでしょうかね?

かたる君は次の相場展開も時々考えるようになっています。だいたい今年、これから起こる相場動向は読めますからね。株価が上がった後の展開を早くから時々考えないと、新聞を読んでいても見逃すのですね。常に新しい展開を証券マンは考えているのです。それにしても理想的な相場状況です。先駆した値嵩ハイテク株が一服し、大きく下がっている中国関連株の浮上。先駆した銘柄はガイシなどが代表的な株です。11月25日は1024円だったのですね。1月にこの水準を抜き、確実な上昇波動を歩みますが、ビスタのレポートで狙っていた金融セクターは、1月の高値を抜けないで下値を模索しています。12月、1月はマズマズだったけれど、2月、3月の前半は…トホホ。でもここに来て再び快調です。予想通りの展開で楽しみな毎日が続きます。

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2009年04月10日

4月10日

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NY市場のスターは金融株でした。
なかでもウェルズ・ファーゴと言う大手銀行の一角が、1―3月期の決算数字を最終利益が前年同期比で50%増の30億ドルになると報じていました。注目される部分は住宅ローンの申請が64%、前四半期から増えたそうです。また貸し倒れ引当金が前四半期の84億ドルから46億ドルに減少したとのことです。もう一つ好材料はニューヨーク・タイムズ紙が報じた全19行がストレステストを通過したと言う話しです。株価は堅調に推移し、4.72ドル上昇し19.61ドルになっています。

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一方、昨日の発表から注目した三井住友銀行は3900億円の赤字予想を打ち出しました。昨年11月時点の予想が黒字の1800億円となっていたのでおかしいな?と考えていましたが案の定。しかし日経新聞の報道では8000億円の普通株増資の話しが全面に出ており一面報道でした。作為的な報道姿勢を感じます。タイトルが「三井住友FG 8000億円増資へ」普通株で…と言うものです。株価は敏感に反応し500円のストップ安で3110円でした。詳しい報道はされていませんでしたが、不思議ですね。3900億円の赤字で、何故、8000億円の増資なのか? 推測するに、貸し倒れ引当金が増大する。株式の評価損が膨らむ、日興証券の買収代金などが考えられます。

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日刊工業新聞にはもう少し詳しく載っており、与信関連費用1800億円の増加の内、1000億円は予防的費用、バークレイズ株は532億円を含め株式の評価損が2200億円とのことです。市場の反応はおかしいですね。8000億円の増資に過剰反応したように感じます。最近の相場の傾向として、その日限りの展開だと判断していますが、たかだか1000万株や2000万株程度の玉を拾えないとは…。市場参加者の不甲斐無さが目立ちます。前もって増資を実施した三菱銀行も、連れ安していました。三菱銀行はウェルズ・ファーゴ同様に、5000億円の収益力のあるユニオンバンカルを完全子会社化し、モルガンスタンレーを買っているのです。どちらかと言えばアメリカ株同様に動きになるはずですが…おかしな市場です。何より三井住友にしても、たかだか3900億円で済んでいるのです。好調な時の半分程度の損失ですね。私にはこの株価の動きは分かりません。ただ理解したのは、相変わらず弱気筋が市場の主導権を握っていると言うことです。

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市場は三菱商事の動きに象徴されるようにデッカプリング現象の動きを示しています。
バルチック海運株指数は21日ぶりかな?…僅かな上昇です。原油も50ドル台、昨日はシャープの話しをしました。ウェルズ・ファーゴの話のなかで、重要な事は64%も住宅ローンの申請の伸びですね。ここ数ヶ月の動きを見ると市況ものなどは、前年度比で40%程度の増加を示す回復振りが目立ちます。一方でオークマなど売上が激減しているところもあります。当初、かたるの予想は金融不況なので金融システムが稼動すれば、直ぐに生産調整は元に戻ると言う楽観論を掲げています。(今でも堅持)世界経済の動きは荷動きに現れます。その意味で海運市況は興味深い段階を迎えます。

市場を眺めていると、大きく株価が下がった銘柄の値戻しが進んでいます。
何故、こんなに売られるのだろう? そんな株が急激な値戻しを実施しています。安値からみると2倍なんてものではなく、3倍、4倍になっている例がかなり出ているようです。次第にリスク対応力が増して、ハイリスクの銘柄も物色されるように輪が広がっています。
今日はかたるの第一のシナリオの最下位銘柄の上昇などは、その例ですね。ディーリングが盛んな様子はみずほ株の出来高が5億株を超えている点などに現れています。毎日、個別銘柄を書いていれば、もう少し分かりやすいでしょうが、批判も多くビスタのほうで述べるに留めます。株価の動きは早く毎日更新している「今日の市況」も参考にして頑張って下さいね。全般の市場は休みを認めないほど強い展開ですね。ビックリしています。

そうだ肝心のことを…何故、日経新聞は数値目標を大きく採り上げないのでしょう。三井住友なんて増資の記事より、日本のGDPの増加目標を大まかですが、2020年までに120兆円増やすの述べています。此方はずっと大きな材料ですね。GDPを増大させれば株価は上がります。官僚にこのような数値目標を掲げさせないとなりません。麻生政権はロボット内閣ですが、いい内容が目立っています。株は上がりますよ。


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2009年04月09日

4月09日

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下のチャートを見ていただけると分かりますが…
昨日の下げ幅以上に、今日は上げ幅が大きいですね。だんだん市場心理が強気に変わってきている証拠が随所に見られます。相場は過剰流動性相場に向かう可能性も出てきましたね。最近、注目している市場はイギリスです。イギリス経済は非常に悪く銀行が壊滅的なのです。金融力がなければたいした産業もないイギリスは衰退の道を歩むのでしょう。北海油田も埋蔵量は少なくどうやって生きるのでしょう。だからこそ、イギリスの株価の行方は注目される指標の一つです。

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移動平均線からも明らかのように、現在の25日線は8091円で、一日60円程度上昇しているようです。今日の株価は8916円ですから825円の鞘があります。やはり14日程度、調整まで時間が掛かるわけです。たった2日間の下げで切り返す力強さ。このまま9000円台を駆け抜けるとは思いませんが循環物色は続くのでしょう。既に低位株が上昇しています。ビスタの原稿ではこれらのリストを掲載しましたが、昨日のストップ高に続き、今日もリスト外で、本文で採り上げた興味のある銘柄がストップ高していました。ただリスト外なので、かなりハイリスクですから気をつけてください。

基本的にチャートはある意味で正直です。
一目均衡表で株価が雲から顔を出す動きは波動が変わる兆候の一つです。仕組み上、当たり前のことですが、このような形になり始めて株価は上昇波動に乗ります。毎年、出遅れの人気株が10%近くも株価を上げる動きは、注目されます。この解説は時間があればビスタの株式教室で解説したいと思います。今日は経済対策と株価と言う話しです。私はこれまでの対策では12000円の個人へのお金より、高速道路の1000円効果は大きいと思っていましたが、現在検討されている経済対策で大きいのは、やはり住宅ローンの全額保証や500万円までの贈与税免除の話は効果があるように思います。2500万円の家を買い、2割の頭金を親から出してもらい、ローンを組めば所得の低い人でも、簡単に住宅が買えますね。融資は簡単におりるでしょう。何しろ政府が保証人ですからね。

更に住宅減税が付き、至れり尽くせりです。積水ハウスや大和ハウスの株価が急騰したのも、このような背景があるからでしょう。ここに来て大きく売られていた大京などが値戻ししている背景はこのような理由があります。車に家電の補助金政策も景気に影響を与えるでしょう。減産をしている所に特需が生まれシャープは延期を検討していた新工場の稼動を早めるとか…。1―3月期の売上は中国からの引き合いが活発化し、在庫調整が一気に済んだようです。株価の急騰もあり、意見が対立し始めています。『強き相場は懐疑の中で育つ…』この言葉の意味をよく噛み締めて下さい。同じことが、今日、大幅な赤字決算を発表していた三井住友銀行にも言えると思います。明日からの株価に注目して下さい。大手銀行株は三井住友に限らず、増資懸念が常に背景にあります。みずほもおそらく実施するでしょう。

決算悪が報じられている海運株も日経新聞が悪い悪いと言うたびに株価が上がっているように感じます。打たれ強くなってきましたね。既にアメリカでは決算発表が始まりました。この動きが注目されます。日本も今月末から始まりますね。数字が悪いのは分かっています。高い乖離もあり株価がもたつく予想をしているのはこのような理由がありますが、強気のかたる君でさえ驚く強さです。需給バランスが、この4月明けに大きく改善します。11月にはいると株価は下値に落ち、信用期日の買いが極端に減ります。このもたつきの後の相場を、ビスタで予想しこの流れで行動しています。やはり新興国の躍進だろうと考えています。デッカプリング現象の再来ですね。IMFへの増資は大きな効果を生むでしょう。FRBも果敢に取り組んでいますね。財政出動で躊躇するEUですが、金融政策はマズマズ協力的です。先日は0.25%の引き下げでしたが…。

お客様の投資心理の改善は弱いのですが…少しもたつき、次の上げには大きく参加してくることでしょう。いつの世も同じですね。みんな心理は一緒です。今度は大丈夫かな? 
そうです。皆が怖いのですね。だから懐疑の中で育つと昔から言うのでしょう。


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2009年04月08日

4月08日

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インタネットのおかげで色んな情報が自分の手で調べられるようになり新聞報道に惑わされなくなりつつあります。私は既に10年ぐらい株式情報を中心とした話題を提供していますが、日経新聞は先走る傾向があり、恣意的な報道も随分見られます。会社側が報道の内容は違うとコメントを出す場面も随分ありますね。なんどか同じ資料を元に作ったグラフを提供していますが、早い話、同じグラフでも横長にしたり、縦長にしたり割合を変えるだけで印象が変わるものです。更に目盛の変え方によっても受け取る印象が変わりますね。これは実際に自分でグラフを作成すれば分かります。

報道によればIMFの不良債権残高の推計値が4兆ドルと言うことや、昨日、話したクレジットカードの貸し倒れ増加説などを背景に銀行株中心にNTダウは下げたと報じられています。しかし現実は大手6社の内、2社が上昇し4社は下落しましたが、GSの株価は116.08ドルで僅かに57セントの値下がりです。一番下げたJPモルガンも27.25ドルで95セントの値下がりなのです。下の3つのグラフは同じ資料を元に作成したグラフです。2番目は目盛を変えたもの、一番下は採用期間が違います。受け取る印象は如何でしょうか? このチャートを見る限り、米国の銀行株は下値のボックスを離れつつあるように感じますね。

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どうも弱気の話しばかり報じられていますが、最近は時々強気の指数を見るようになってきました。自動車などはドイツの話しがよく引き合いに出されます。ドイツでは9年以上使用した自動車を排ガス規制対応者に買い替えると2500ユーロ(33万円)の補助金制度が始まっており3月は前年同期比で40%程度販売台数が上昇したそうです。大きく落ち込んだのは昨年の秋以降ですから、直近の改善率は大きなものでしょう。このような動きや米国の販売状況や在庫状況から日産自動車は78%、ホンダは51%、トヨタでさえ36%も株価が安値から上がりました。日本でも経済対策が発表され、13年以上の車の買い替えは25万円を新車なら10万円のエコカーへの補助金がスタートすると日経新聞は報じています。まだ正式決定じゃないと思いますが…。

世界中で色んな話しがあります。今日の日経産業新聞にはインド最大手のタタ製鉄の1―3月期の販売量は前年度比40%増の179万トンだそうです。この期間もリーマン倒産前、つまり大きく落ち込む前の数字です。中国に続きインドでも動きが活発になっている様子です。しかし一方では日経新聞の商品市況欄の報道のように、在庫が溜まっていると言う話しが報じられバルチック海運株指数が下げている報道が出ています。しかし新聞を注意深く読んでいると、この在庫が増大している話は2月末から3月の話しです。3月中旬から下旬にかけスクラップ価格は17000円台に再び上げ歩調です。でも日刊工業新聞にも伸びていた化学素材の市況が怪しい報道が見られます。まだら模様の回復傾向なのでしょう。このような材料をどう株価に結び付けるかが市場の読みなのですね。

FRBが1兆ドルの資産を増やし、IMFも1兆ドルの増資を決定し新興国にファイナンスするのです。こんな事は結果を見るより明らかだと考えています。金融政策効果は通常1年掛かると言われ、財政出動の波及効果は6ヶ月間のタイムラグがあると言われます。こんな局面で目先の弱さを気にしてジョージ・ソロスの「足元はベアマーケットラリー」と言う言葉を信じて行動するものでしょうか? 彼はユダヤ人ですからね。ネイサンの逆売りの感覚を秘めた人です。公の発言を信じるべきでしょうか? スタグフレーションはあり得ます。それは正常な過程へのステップです。

ここまで解説すれば、どの銘柄がこれから上がるか狙いは明らかですね。相場の組み立てを詳しく解説しているわけです。昨日はIMFの仕組みを…その前はFRBの話しを…そうです。一番肝心な日本の当座預金の話もしましたね。自分で良く考えて行動すれば良いのです。日本人は情報の価値をよく知りません。ビスタのレポートに掲げた低位株のリストから、今日もストップ高が生まれましたね。自分なりに生かせば良いのです。頑張って下さいね。

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2009年04月07日

4月07日

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先日G20が開かれ、一つの仮説が生まれました。
実はG20開催の前に中国の王岐山副首相は27日付の英紙タイムズに寄稿しIMFの増資問題を取り上げていました。現在、世界の基軸通貨はドルですが、今回の金融不安で盛んにドル安説が、多くの人から言われるようになりました。現実、為替は一時90円前後の高値まで行きます。中国は世界で一番、米国債を保有しており日本と並んで双璧ですが、香港などでは米国債投資をやめるべきとの意見が多く発言されています。勿論、中国内部闘争にも発展し始めています。どうもこのような背景があり、中国がドル追認の代わりに米国にIMFの活用を訴えた結果が現れたのかな?と仮説を立てました。

つまり米国の基軸通貨を容認する代わりに、将来はドルの使用をやめようと持ちかけたのでしょう。いきなりドルを廃止するわけに行きません。アメリカと言う一国家が、世界の基軸通貨を自由に発行できるのはフェアーではありません。極端な話、米国も韓国同様に経済評価の試練を受けるべきだと言う発想ですね。その合意が国際通貨基金(International Monetary Fund)をはじめとする国際金融機関への計1兆1000億ドルを増資発表なのでしょう。この結果、アメリカはドルの信認を揺るがす政策が取れなくなります。だから会議後に円安の動きになっているのでしょう。当然、株価を下げればドルの信認も疑われ、IMF主体(SDR)の流れに一気に傾きますから、米国が基軸通貨の特権を手放す訳がないでしょうから、暴落する株式相場は、この辺が手打ちの場所でドルの信認を高める為に株高になる。

面白い発想ですね。有り得ない話ではありません。IMFの発言権は出資額によって決まっています。米国は371億4930万SDR、日本は133億1280万SDR、ドイツは130億820万SDR、イギリスとフランスは107億3850万SDR、中国は80億9010万SDRなどが主だった出資国です。
詳しくは此方…IMFの解説IMFの出資額

しかし自分でも呆れます。株屋らしく色んな展開を考えるのです。この2―3週間の激変相場はこの辺りが真相なのかもしれません。株を上げることは簡単なことですし、経済の建て直しも難しい事ではありません。規律のある自由を与えれば、市場経済では勝手に成長するのです。今日の日経新聞にはサラ金規制の年収制限の話が書かれていましたね。金融庁批判が背景にあります。大手の金融業者さえも倒産し、闇金融が跋扈している現実があります。どうも三菱UFJのアコムの子会社化で政策変更の可能性を感じ始めているのは私だけでしょうか? 

先日は日銀の当座残高の話と株式相場の話しをしました。今回のIMFの話はどうでしょう? FRBの資産の拡大の話。大きな背景が株高のシナリオに向っていると考えるのは単なる願望なのでしょうか? 意外に下がらない株価を見て、若干、買いのラインを変更し始めています。あまり押しらしい押しがないのではないかと疑っているのですね。まだ僅かな期間の上昇相場で、相場に信頼感がありませんが、やがて25日線を割らずに新高値を抜ける相場になると、どんどん買いの参加者が増えるのでしょう。こんな所で意地を張ってカラ売りを継続する場面ではありませんね。その行為は、意地になって下降相場の流れに逆らって、株を買い続ける、かたるの馬鹿な行為と同列でしょう。

しかし売り方の根拠は、これから拡大する不良債権にあります。消費者ローンやクレジットカードの損失計上の本番はこれからで、まだまだ景気悪化が充分に株価に反映されていないと言う指摘も、当然ながらあります。ここに「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育つ…」金融相場の特徴的な性質が見られるのでしょう。本当は今日の日経新聞の景気敏感株としての日本株と言うテーマで、日経平均株価とSP500の値動き比較を載せようかと思いましたが、このIMFの空想も面白い考え方ですね。

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2009年04月06日

4月06日

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最近はマクロ統計と株価の動きに興味があるのです。
やはり手痛い失敗を経験した為に、大きな流れを見失って、間違った方向性でスタンスを取ると言うのは馬鹿げた行為と考え始めたのです。考えてみれば、自分がいくら頑張っても国の方向性が違えば、株価が反応するわけではありません。昔は興銀などが日本の産業基盤を作るために、異常な貸し出しを実施して銀行が冒険を犯し日本を育てました。興銀の中山素平さんは立派な人でしたね。銀行マンらしい人間でした。証券界にも多くのサムライがいました。自分たちが株価を上げて企業を育てたのです。見所のある会社に資金を与えれば育つケースはたくさんあります。リーマンの悪評ばかり聞きますが、リーマンのおかげで大きくなった会社もたくさんありますからね。

しかし…今は貸し手責任が問われ、良かれと思ったことが結果責任を問われ、特別背任行為になるのですから…。地検が立件して最高裁で負けた珍しい判決が長銀の裁判です。
まぁ、内容は少し違いますが不良債権かどうかの認定は難しいですからね。一時期だけを捉えれば不良債権でも、その不良債権が金の卵になり、将来、利益を上げるかもしれないのです。2003年前後に行われた不良債権処理で、厳格に損失計上を迫った外国人は、自分達の番になると、厳格な減損会計をしなくて良いと言うのです。おかしな話です。まぁ、公認会計士が違法だと言う基準も曖昧だし、何処に真実があるのか、難しい問題なのです。

先日のデータだけだと誤解を生みますから、日銀の資金循環統計から作成した外国人の株式の保有残高(ストック)とフローの動きを追ったものを一緒にグラフにしたのが下のものです。確かに先日のグラフのように株式保有割合は100兆円ほど減りました。ピーク時には170兆円もの株式保有額がありましたが、昨年末で78兆円に減っています。しかし…100兆円減るまでに、100兆円の株式を売ったわけではありません。僅か8兆円の売りなのですね。この差の90兆円は…リスク許容度が下がるわけですね。私が贈与税免除に、株式で譲渡すれば…と言ったのは、こういうことなのです。この水準で実弾の買いが10兆円もあれば、日本株は100兆円程度、時価総額が上がり、高額商品が売れるようになります。気分の問題ですね。景気など…。

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ここ2週間から3週間で、株価は2000円弱上がりました。どうでしょう?
お客様に連絡すると、もう大丈夫かな? そろそろ株でも買ってみようかな? このような声をよく聞くようになりました。株が上がれば、待っていた投資が再開され相乗効果が生まれますね。今日の日経新聞でしたかね? 信用乗数の話が載っていましたが、1の力が2になり、3の力となるのです。同じ力でもポイント(時期)により大きく違うのです。今日の日経平均株価は上がっていましたが、流石にTOPIXは一服していましたね。

当たり前ですね。TOPIXが下げたのは、時価総額の大きな銀行セクターが下げていたのも要因の一つですが、三菱銀行は3月10日から3月27日までの僅か13日間でよく上がりました。377円から553円です。率にして46.7%も上げました。今日の主役は輸出企業です。円安の影響もあるのでしょうが…値嵩株が上がっていたから日経平均株価は高いのです。代表的な銘柄のトヨタは3月12日から4月6日まで17日間で2790円から3820円と此方も36.1%も上げています。

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IRNETの読者の人は、金融株を主役に書いていますから、今日の動きは不満かもしれませんが市場は正直ですね。大型株が5割近く上がったのです。多少の休みも当然でしょう。しかし景気循環から見て景気回復パターンは決まっています。金融機能が正常に機能しなければ経済は動きません。その為には金融部門が元気の出るように、利益が生まれなければ貸し出しは増えませんから、全体の産業も駄目なのです。こんな事は小学生でも分かる理屈ですね。だから、いつの時代でも金融相場の始まりは金融セクターの動きが一番良いのです。

少し調整が入ると、また弱気が跋扈します。エコノミストと言う雑誌は日経新聞同様に弱いですね。どうして、あのような記事ばかり選ぶのでしょう。日経ヴェリタスは先週号辺りから強気の記事を載せるようになりました。欧州は少し腰が引けていますが、世界中のGDP1-3位までの国が、挙って財政出動をして、金融緩和を実施しているのです。
誰が考えても足元は確かに弱いですが、徐々に景気は動いてくるでしょう。まだ決まってないと思いますが、住宅政策もすごいですね。チャンスですよ。この金利で借りられるのです。サラリーマンの人は買うと良いですね。人口を増やす政策に、何れ舵を切ります。移民政策も実施するでしょう。まぁ、長い目で見れば良いのです。

またハッパをかけられました。「こんな100年に一度のチャンスなんだから、今度は上り調子だよ。頑張りなさい。」って、最近はお客様に元気を付けられています。どちらが証券マンか、分からない日々を送っています。東京はさくらが満開、兜町の坂本公園のさくらは、早くも散り始めました。でも僕のマンションの周辺は、今が満開ですね。

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2009年04月03日

4月03日

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日経新聞の見出しは世界2%成長へ協調とか…本当かな?
最近は大手新聞社の報道も、あてに出来ないケースが多く、懐疑的な見方しか出来なくなりました。ロイター通信によれば、『ドイツのメルケル首相は、フランスのサルコジ大統領との共同記者会見で「規制問題についてここで合意できなければ、向こう5年間、合意できることはないだろう。サミットは、規制か景気刺激策か、という問題で駆け引きを行う場ではない」とけん制。フランスのサルコジ大統領も「新たな規制の方針を打ち出したい。交渉の余地はない」と述べた。』と報じられていましたが、一般的には日経新聞の解説のような展開で、協調ムードの報道です。

また時価会計制度の見直し制度の緩和により、金融株が上がったと報じられましたが、NY市場の上昇率上位銘柄は下記の通り、MSは逆に下げていましたね。金融株は総じて上げていましたが、それほどではありません。むしろ市場で評価されているのは新興国の好調ぶりです。中国をはじめインドやブラジルなどは景気回復に動き出している様子です。その為にこれら市場には海外からの資金が流入している模様です。先日、野村證券の中国株投信の話しをしましたね。薄板とDRAMなどの話しを書いたのが31日でした。その翌日4月1日の新日鐵の寄り付きは264円です。一方、DRAMのエルピーダは740円の寄り値です。その後、新日鐵は本日298円まで買われ294円で、驚くのはエルピーダの値動きです。本日の寄付きが878円で高値がなんと970円までぶれて、終りは845円です。何気ない会話の中にヒントはたくさんあります。

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私は昨日、スクラップ価格の話題を書きました。日経新聞の報道が本当なのか分かりませんが17000円台の話は、本文ではなくSNSで書いたのですね。仮説が正しいかどうか…、来月までには結果は判明します。何気なく読んでいる新聞の中にヒントはたくさんあります。そうだ、昨日の話題は日銀の資料統計で当座残高の前年度比の増え方だったね。そうしてFRBに話しを振って、中央銀行がお金を出せば株は上がる話しをしたのですね。

実はこのFRBの話しですが、一般的に日銀のような存在で中央銀行だと、僕らは認識していますが、実は民間企業なのですね。しかし大統領が上院の許可の下で議長を選出するのだそうです。ドルを発行するのは、ロスチャイルドやロックフェラーなどの財閥系に支配されている民間銀行なのです。ケネディー大統領が暗殺されたのは、このドル発行権利を政府に移そうと試みたからだという指摘もあります。

先日、少し触れたビルダーバーグの話は、今回行われたG20などの表舞台の裏では、影の支配者達が政策の決定権を握っていると言うのです。このビルダーバーグのメンバーは歴代の首相や世界の富豪などがメンバーなのだそうです。株価も戦争も、全て影の舞台で決定されていると言う話しが存在します。あまりビルダーバーグなどの話は、公にされていませんが、何人かの人が本で書いていますね。僕らは所詮、お釈迦様の手の上で踊っている孫悟空のような存在なのでしょうか?

まぁ、余談は兎も角、昨日の東日カーライフの値動きや今日のエルピーダなどの値動きは怪しい動きを感じます。市場は活況に見えますが、ごく僅かな目先資金とファンドの入れ替えの実需が相場の主導権を握っているだけかもしれません。今日のトヨタの動きは少し異常ですね。これまでは売られすぎでしょうが、ここ数日の動きは大型株とは思えない動きです。未確認情報ですが、アメリカが車の購入に補助金を出すと言う話しがあるとか…聞きました。本当かな?

日経新聞の財政出動の規模が500兆円と言う報道は大きすぎるような気がしますね。ヨーロッパは参加しないわけだし…、アメリカ、日本、中国だけでは、この額に到底届きません。一方、BRICsの復権は明らかで、私はデッカプリングの話が蒸し返される可能性があると思います。何しろ世界の中で、中国の株価が一番早く回復していますね。資源価格も再び確りしているし、今日は商社株の値動きが良かったですね。NY市場の値上がり上位も景気敏感株なのです。世界で景気回復が主眼になれば…狙える株は限られます。そうそうG20の報道の影では、米国の消費者ローンの延滞率が10-12月期に0.32%上昇し、3.22%になったと言います。確実に実体経済は悪化し株価は上がり出す構図は、まさに金融相場の特徴ですね。今から5月の決算悪を受けた株価の動きに、興味は移ります。

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2009年04月02日

4月02日

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大勢観を見るうえで、それぞれの統計数字は非常に有意義な情報ですが、それを解説してくれる人はほとんどいません。経済研究所などに入り先輩から知識を得るか、独自の分析により自分なりのデータの特徴を掴むかして、相場観に反映させるしかないのです。
私の場合は地方の証券会社の出身なので、経済研究所を抱えているわけではありませんから、自分で調べるしか方法手段がありませんでした。最近はネットで自分の考えをまとめるようになり、「かたるの失敗」が、何故、起こったか? 反省を踏まえ、自分なりに分析をしているわけです。一般の読者の人に分かるように書いているわけではないし、データの読みを、自分なりにまとめているだけなのです。だから面白くないかもしれません。人気株の解説をしているわけではありませんからね。私は大勢観が大切だと思っているのです。銘柄を当てるのは、誰にでもできます。簡単なのです。そんなことより売買手法が問題なのです。それもかなりの部分、会得したように考えています。今の最大の私の課題は、大勢観の読み違いからくる失敗を、どう抑えるかなのです。

2006年から相場は崩れてきたのですが、金融デリバティブの進展を理解してなかったのですね。現場から離れているので仕方ないのでしょう。だから景気循環から、本来なら成長性の高い新興株に時代は向うと考えていたのですが、その成長を支えるバックに付いている金融機能が働かないのでは、企業が育つわけありません。日本の場合、金融機関はどんどんマニュアル営業に傾斜し、支店長が独自判断で企業を助けることなど、昔はありましたが、今は皆無です。貸し出しのジャンプも出来ないから、経済が縮小していきます。年金の話しが日経新聞に載っていましたが、株式の損失がおおきから運用額を減らす? その方針の基金が多いとか…。おかしな論理です。景気が悪くなり金利が安いから、債券運用を減らし株式運用額を引き上げるのが当たり前だと思いますが、逆をやるのですね。さすがロボット日本人です。情けない国民です。

過去のデータを見ると株が上がるには、豊富な資金がなくては駄目なのですね。その運用元は日銀です。要するに中央銀行は何でも出来るのです。今日は日銀の当座残高推移の前年度比の動きを見てください。必ず株が大きく上がる前は当座残高が膨らんで行きます。
当座残高とは、
1、金融機関が他の金融機関や日本銀行、あるいは国と取引を行う場合の決済手段。
2、金融機関が個人や企業に支払う現金通貨の支払準備
3、準備預金制度の対象となっている金融機関の準備預金
の事を示すそうですが、要するにお金を市場に供給するかどうかの日銀の姿勢と考えて良いですね。その推移が下のグラフです。ITバブル時も、再生相場(金融デリバティブ相場)時も大きく跳ね上がっており、その後、引き締めています。

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そうして今、ようやく前年同期比で今年に入り41.8%、65.8%、69.1%をお金を増やし始めています。この統計を見れば2006年3月は-6.5%、4月は-25%、5月は-53.7%、6月は-57.7%と、どんどん減らしているのですから、あの時期から株が下がり始めるのは当たり前の現象なのです。

無知とは恐いものです。株を空売りすればよかったのです。やはり政策には敵いません。私がしつこくFRBの資産構成の話しをするのは意味があります。1兆ドルの平時の資産から、2兆ドル、さらに3兆ドルとお金をばら撒けば、相場がどうなるか? こんな事は小学生でも判断付きますね。実は昨日掲載した外人株式保有額の推移は、株を100兆円も売ったわけじゃありませんよ。値下がりの損失も当然加味されているのです。四半期ベースでせいぜい3兆円ほどの売却で、株価が下がって行ったのです。

昨日だったかな?
贈与税の話に、株式で譲渡したらと提案したのは、こういうことなのですね。20兆円も新規の株の買いが入れば、100兆円以上の時価総額が増えるでしょうね。浮動株なんかそうないのですから…。こんな話は面白くないですかね? でも僕にとっては新鮮なのです。さて、昨日、今日とカラ売り筋には意外な展開だったようで…、私はFRBが量的緩和に乗り出しているから株が上がると思っています。カラ売り筋の買戻しが入っているらしく、オリックスから武富士などもそうですし、今日はCSKに、日産自動車が中心で東京建物も大きく上がっていましたね。

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どうもお客様も少ししか上がってない段階なのに、今までの相場環境が沁みついているために、なかなか追随ができないようです。まだまだ大底圏内なのですね。考えて下さい。半値、1/3になってから、やっと30%程度上がっただけの水準です。基本的にリーマン倒産時(昨年の9月15日)の株価を、基本に考えると良いと思います。それより大きく下がっていれば、やはり買いに、歩があるでしょう。既に米国のゴールドマン・サックスも上海総合指数もその水準をクリアしています。日本株も次第にその時点まで跳ね上がることでしょう。チャンスなのです。


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2009年04月01日

4月01日

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外人投資家の株式保有割合がどのくらい減ったのか? …調べてみました。
昨年末までに日銀の資料によれば、およそ100兆円の株式保有額が減りました。
その様子が下のグラフです。2006年の3月末に155兆円で一旦、ピークを付けますが2007年6月までまた増えた後、170兆円をピークに一貫して減り続けています。2008年末は78兆円の保有割合です。その後の統計は発表されていませんから1―3月は東証の資料から推測し、2兆2913円ほど売っていますから、その数値を仮に用いてグラフは作成されています。2000年3月からの統計ですが2003年3月の42兆円がボトムで、その後、保有割合は上昇し日本の株高を外国人が支えました。

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同じく日銀の統計から日米の家計の資産構成のグラフを掲載しました。日本の株式保有は僅かに6%で、米国は32%もあるわけです。市場経済の国、米国での株安は政権の支持率が下がる主要因の一つなのです。だからFRBは必死になって、株が下がれば政策スタンスを変えるわけですね。株屋は信用されないそうだから仕方ないのかな? そういえば贈与税の免除の話でお金を使ったら…の条件だそうですが、株式を買って譲ったらと言う条件を加えれば、波及効果は大きいですね。個人の総資産は1434兆円で55%が現預金ですから、その内の5%が動いたら…、40兆円のお金が市場に流れ、おそらく5倍ほどのレバレッジが働き、200兆円ほど時価総額は上がり、値上がり利益で消費が増え、10%が消費に向うとすれば、景気回復は簡単に実現できますね。何しろ20兆円です。

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そういえば読売新聞か朝日だったか忘れましたが、高速道路の割引処置を、新聞は茶番と批判していましたが、私は効果が大きいと思いますね。景気をよくするには、人を動かすことが重要なのです。金融危機の影響で為替の旨みが増えて海外旅行が増えたように、僅かな動機付けが、大きな効果に繋がるのですね。高速道路の割引制度は、一時的な景気浮揚効果でしょうが、この時期に人が動くことは景気が良くなる事を意味しています。丁度、電子レンジのようなものですね。あれは原子レベルか、分子レベルか知りませんが、電子をぶつけて物体を暖めるのですね。動くことは過熱するのです。経済も物理も一緒ですね。お金が動くから良い政策です。

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さて今日は日銀短観が発表されています。製造業の業況判断指数は-58となりました。このグラフからも分かるように過去最悪だった第一次オイルショック-57を上回る結果となりました。日銀短観は全国の主要企業10848社からの聞き取り調査をまとめたもので、継続性があり信頼感のある資料です。ただ製造業ばかり取り上げられますが、既に日本経済構造は非製造業の方がGDP割合も大きく、此方は-31となっており、1998年の-41を下回っていないわけで、ユニクロ、マクドナルドのような好調企業も存在するのですね。統計資料に基づいた投資方法に、最近は関心を持っているわけです。だから昨日は薄板鋼板の在庫の話や半導体(DRAM、フラッシュ)の話しをしたわけです。

投資をやり始めた頃は、私もずいぶんチャートを研究しました。かなりの本を読みましたね。酒田五法から一目均衡表まで幅広く、最近では色んなテクニカル指標が発表されています。しかし一番大切なのは、やはり大勢観でしょうね。ライブドア事件が市場に与える影響やブルドックソースの最高裁の判決が、外人投資家の売りに繋がっていると言っても過言ではないでしょう。反面、中国は世界の中でもっとも早く立ち上がってきているのですね。野村證券では久しぶりに中国株投信を募集するとか…。

不思議な事に、目先の材料に過敏に反応する市場は、物色意欲が出てきたのでしょう。
昨日の日清紡に続き、今日はエルピーダです。なんと東証の信用取引残高によると、売りが9944億円で、買いが8987億円の逆転現象だそうです。株数は買いが依然勝っていますが、金額ペースでは売りが多いということは値嵩株を売っていると言う事ですね。だから昨日、例に上げたガイシのような例が生まれるのでしょう。

一目均衡表の立ち上がりのパターンをもう一つ紹介しましょう。
下のグラフは2003年の日経平均株価ですね。この時にように今回も立ち上がるか? それとももう一つのパターンのように調整が続くか? 結果は神だけが知っているのでしょう。まぁ、私は楽観論者だから、FRBの資産拡大効果は、絶大だと考えています。

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