未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年08月06日)

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今日の市場は米国株安にも拘らず強い展開でした。
輸出中心に値嵩株が買われ日経平均株価を押し上げていたようです。米国ではISMの非製造業指数が予想に反し低下して、一時110ドルを越える下げでしたが、AIGが大幅高し金融株の底上げになり下げ幅が縮みました。AIGの5日間の推移を載せますが、上昇の理由は分かりません。空売りの買戻し説などが有力のようです。シティーもバンカメも上がってきましたね。背景は不動産市況の好転などがあります。住宅ローンの保証を手掛けるラディアン・グループ(RDN)の発表した4-6月期は赤字予想に反し、大幅黒字に転換し株価も上昇(3.6→6.7)しました。米国金融の動きは昨日指摘したとおりです。今週末は雇用統計の発表です。

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日経新聞には米国の自動車在庫急減が報道され、各社増産体制に入っています。フォード(フォーカス)の好調さが指摘されていましたが、トヨタ(カローラ)が首位を奪還したと報じられています。稲葉北米トヨタ社長は「市場回復への脈は力強く感じられる」と述べています。数字は定かではありませんが、GMの7月の中国での販売が5割以上伸びているという報道を目にしました。汽車下郷の成果でしょうか? 最近は盛んに中国の資産バブル指摘記事を目にします。ニッケル市況が高騰し、銅もフル操業ですが、まもなく需要が落ち込むとの観測記事をよく目にします。本当かな? 

今日の日経新聞は、相反する記事を掲載していますね。
中国の資産バブルの記事と並んで、人民日報に積極財政を3年は続けるという論文ですね。どちらが本当に採用する政策なのか? この考え方で銘柄の選抜が変わりますね。今日の相場は米国向けの外需復調を買う相場が中心で、中国の成長に対する見方は弱かったですね。ここ1~2週間の上げで輸出株は軒並み、株不足状態に陥り逆日歩状態になっています。トヨタが好例でしょう。

今日はニコンが売られました。従来予想は170億円の赤字でしたが280億円に拡大予想です。構造改革費用(棚卸し損の計上)300億円を計上するとの話しですね。キャノンなどは前期に押し込んだけれど、ニコンは回復傾向が明らかになった今期に計上するのだそうです。実体は良くなっているのに、株価は売られています。日本写真印刷の好調さを裏付けるようにアルプス電気が上方修正していました。昔、書いたことを覚えていますかね?

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一方、純利益が7.8倍と報じられた水晶発信機の日本電波工業が下げていました。好調さを見込んで買ってきた向きが、利食いのタイミングだと思い売ったのでしょう。このような品薄株は、こんな時にしか大量の玉を外せませんからね。ここが株の難しいところかな? 基本的には逆に動くと思ったほうが良いですね。好業績は売り場、決算悪は買い場。結局、株価位置により動きは決まるのでしょう。景気循環の位置によりますが、今のような景気回復期は、ニコンのようなケースはしばらく経てば株価が戻ると思います。

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ここからの相場の読みの焦点は、カンフル剤の効用と自発的な効果をどう考えるかですね。補助金などは何れ切れるわけで、一時的な要因です。これが呼び水になり本格的な景気回復に行くのか? それとも日本のように一時的なカンフル剤(財政出動など)が切れると、再び経済は元気を失うのか? 4-6月期から7-9月期の業績はかなり回復します。この勢いが10月からのクリスマス商戦に繋がるかどうか? 

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投稿者 kataru : 2009年08月06日 17:42