今日の市況(2009年07月22日)
NY市場ではキャタピラーの業績が、事前予想よりよく株価は連騰しています。コマツは、中国以外は奮いませんからね。今日は高いけれど業績に見合うかどうか…。ただ興味はあります。しかしアフリカなどでは国家支援がある中国企業も頑張っていますからね。

もう一つの注目は地銀大手のリージョンズ・フィナンシャルの決算数字です。
最終損失は2億4400万ドルの赤字ですが、問題は貸し倒れ引当金です。9億1200万ドルと前年同期比で3倍、1-3月比でも2倍に増えています。これですね。住宅の差し押さえ件数が11%増えたけれど、JPモルガンはこの貸し倒れ引当金が86億ドルから80億3100万ドルに減っているのですが…。この話しは重要です。つまりトップ銀行はトンネルを抜けたけれど、2流、3流はまだトンネルの中なのですね。でも回復過程と言うことです。このリージョン・フィナンシャルの株価は3.42ドルですからね。シティーのようなものでしょう。

今日の一番人気は明電舎でしたね。
みずほを抑え468億円の売買代金です。回転売買ですが、今の相場の状態を物語っているようです。三菱自動車にモーターを供給していますね。GSユアサがファイナンスですからディーラーは参加できないから、此方に流れたのでしょうか? 東芝は野村證券の推奨株の一つですね。しかし年金債務の償却があります。まぁ、それ以上にフラッシュの価格動向が重要なのですね。原子力ではありません。フラッシュ・メモリーが問題です。8番手に新高値を更新した井関が顔を並べ、個人が中心の相場展開を物語っているようです。

さて、今日の新聞記事ではカプロラクタム(CPL)の話しが面白かったですね。
CPLはナイロン樹脂や繊維の原料になります。ベンゼンを原料に作られます。わが国のトップメーカーは宇部興産で東アジアに供給しています。宇部興産は堺とタイ、スペインに生産設備を持っています。この価格が上昇しているのですね。1-3月期の中国の輸入量は月平均4万6600トン、しかし4月は5万1300トン、5月は5万1700トンと増えているとか…。一方、中国の6月の総輸出額は前年度比21.4%減で8ヶ月連続で前年同月比を下回っているという記事です。

この記事の意味は中国が内需中心で成長しており、確かな足取りに変わっているということなのでしょう。この点は最近の海運市況の動きと一致します。実はバルチック海運指数の中でケープ型とパナマックス型がありますが、このパナマックス型は昨日、戻り高値を更新していますね。バルチック海運指数と少し動きが違います。詳しい話しを省きますが景気回復を物語る動きがCPLと一致します。
どうでしょう?
かたる君が採用した大型増資説が正しかったような日経平均株価の動きになっていますね。6月上旬からの下げは、15日か23日と…ビスタの原稿だったと思いますが予測していました。実際は15日だったようです。景気後退によるW底説を述べる人が多かったけれど、最近のNY市場や欧州の動き、なんと言っても上海総合指数は確実に上昇しています。
IRNETでは何度も実体経済は確実に上向いていると薄型テレビや自動車販売の数字を掲げて解説してきました。問題は国内の政治状況です。此方は1993年の細川内閣誕生時に似ているという類似性を指摘する声が多いですね。その時の日経平均株価の動きが下のようになっていました。当時は宮沢内閣で6月18日に解散し、7月18日が選挙で、8月9日に細川新政権が誕生しています。下のチャートのような動きになるかどうか…

かたるは既に2006年からの動きを見て日本の政治には期待もしていません。
誰だって同じではないでしょうか? と言うことは…あまり政治の日程で相場は影響を受けないということでしょう。それにしても日教組の輿石さんがいる民主党は嫌いです。官僚打破を謳うのは良いのですが、それで行政が動くのかどうか…。でも子育て支援の26000円かな? 財源の話しより、あの政策は大賛成ですね。まぁ、アメリカのように共和党から民主党に変わっても良いのですが…。果たしてどうなるのかな? 日教組が日本を悪くしたのは事実です。日本国民である以上、国歌を唱和し日の丸を掲げるのは当たり前の事。愛国心をなくしたら、この国はどうなるやら…。

投稿者 kataru : 2009年07月22日 18:43