未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年07月02日)

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これは隣の外務員さんが気付いたのですが、最近、NY市場でも中国経済の話題が株価に影響すると言います。その為にNY市場で中国のPMI指数が注目されていたと言うのです。確かに面白い現象ですね。今年中に日本は中国にGDPの総額で抜かれると言う人もいるくらいです。しかも中国の今の成長は日本と違い、内需が主体なのですね。輸出の依存度が高い沿岸部の成長率は鈍く、重慶などの内陸部の成長率が二桁成長なのです。そのPMI指数の推移が下のグラフです。(この数字は企業の購買担当者の景気実感の指数と解釈すれば良いでしょうか?)

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実は今の株式相場の最大の焦点は在庫調整が終わり、生産が徐々に戻っていますが、昨年の春を100とすれば、だいたい今のイメージは65-70前後なのでしょう。勿論、業種によって違います。鉄鋼などは少し悪く60前後なのでしょう。このイメージが70から80へ回復するかどうか? 日本の製造業の売上高経常利益率は5%前後なので売上が10%も減ると赤字になりますね。鉱工業生産指数では下のグラフのような感じです。この生産活動が85%程度まで戻ることを前提で、株価は動いているようです。鉱工業生産指数では90ぐらいの数字を言うのでしょうか? …がしかし、アナリストの中には、W字型といい、再び生産活動が底に向うという意見もあります。

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その動きを先駆しているのが、先ほどの中国のPMI指数と言うイメージなのですね。一般的には50が景気回復の分かれ目と言われています。50を上回っていれば徐々に景気は良くなります。このことは株価に繋がります。例えば下のグラフは、ある2銘柄の株価の動きを比較したものです。黄色いスプレッドに注目して下さい。景気回復が確かなものになれば、青の会社はピンクの会社より株価が高くなります。逆に景気が悪化するとピンクの会社の方が堅調な株価の動きになります。現時点では、両社の株価はほぼ同じで、分岐点に位置していますね。つまり先ほどの鉱工業生産指数が回復するかどうか? 
この読みが株価に影響を与える事になります。過去、最大900円も青の会社の株価が上鞘になったことがあるのですね。逆に景気が悪化すると、300円以上も下鞘になったこともあるのです。(左は株価、右はスプレッド)

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つまり景気が回復すると市場予測するか?
それとも悪化すると読むか? 
その読み方で、どの会社の株価を買うか分かるわけです。私は昨日のケース・シラー住宅指数を見て、ある確信が芽生え始めています。6月の米国の自動車販売は相変わらず1000万台割れを示唆する内容でした。米国は2億5000万台も車があるので、25年に1回しか車を買わない数字なのです。しかし唯一残ったフォードの落ち込みは小さく11.2%減でした。GMは33.2%減でトヨタは31.9%減です。何れ今の買い控えは自動車が売れる現象に繋がりますね。

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こう考えると、今年後半の景気のイメージは、だいたい分かってきます。ケース・シラー住宅指数グラフは、非常に重要な事を暗示している可能性がありますね。株価だけを見て売り買いしても上手く行くとは思えません。プロには敵わないものです。手数料を払わなくて済むディーラーは「みずほ」を100万株単位で売り買いしていると言います。中には500万株とか平気で売り買いするらしいですね。そんな株価に一喜一憂するより新聞を読んで、のんびり株を売り買いすれば良いと思うのです。今日は景気指標から感じることを書いてみました。

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投稿者 kataru : 2009年07月02日 17:57