未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年06月05日)

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米国では5月30までの1週間の新規失業保険の申請者数が市場予測より4000人少ない62万1000件だと言います。一方、5月23日までの1週間の失業保険受給者数は673万人となり、前週より2万人減ったと言います。同時に小売売上が発表されており前年同期比4.8%減となり、市場予測の4.1%減より悪化し百貨店などは8.6%減っていると言います。一方、GSは年末の原油価格を85ドルと予測し、来年は景気回復で95ドルになると予測しているとか…。このような背景からインフレに対する警戒感が生まれ、住宅ローン金利も上がっていると言われています。今日はRBCキャピタル・マーケッツのレポートで銀行セクターの投資判断に引き上げが行われ、米国の銀行株は堅調な展開だったようです。

一方、国内では電気自動車の記者会見がされた三菱自動車などは人気化しています。GSユアサも一番人気で売買代金は647億円です。発行株式総数が3億6757万株の会社で時価総額は株価854円なので3139億円ほどの会社です。442億円、727億円、647億円と売買代金上位に、連日、顔を出しています。すごい人気ですね。確かにEVはHVより多くのバッテリーを使います。しかし儲かるのかな? 

歴史的な場面の業界創設となる時に、株価が10倍以上になる例は珍しくもありません。GSユアサは三菱自動車、更にホンダにバッテリーを供給する会社ですからね。でもやり過ぎだな…とも感じています。この人気は波及し明電舎などの環境関連で賑わっている様子です。今日は安川電機まで波及していました。エコ関連の人気は強く、日経報道の太陽光パネル生産の量産化を実現する大同特殊製鋼も上がっていましたね。何れの銘柄も業績面では裏付けが取れていません。だから相場妙味があると思う人も居るのでしょう。先日、HVやEV関連メーカのリストが日刊工業新聞(6/2)に掲載されていました。

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しかし、たぶん主要企業は日立ですよね。でも売上が大きいので、所詮はHVやEVなどはニッチ産業との見方が多いですね。更に競争が激しく利益に結び付くかどうか…。EVの燃費はよく理想的ですが、補助金を利用しても320万ほどかかると言われていますから…。しかも軽自動車の車体ですよね。ガソリン代など燃費比較がありましたが、価格が200万円も違うと10年償却で1年20万円だから…やはり普及はしないでしょう。EVは2020年ごろまで、ニッチ市場と言うJPモルガンのアナリストが指摘する通りでしょうね。

最近、読んだ中で面白かったのは6月号の「選択」で冒頭に書いてあった邱永漢さんの談話でした。最後の方に、若い日本人が100万人も中国へ出稼ぎに行けば、日本人の中国観も変わるという話です。中国が嫌いと言う人は多いですね。更に、中国が工業化していく過程で食糧不足に陥ると見ていると彼は述べています。中国人が世界中から稼いだお金で食糧を買い漁ったら…との発言ですね。

実に面白い発想ですね。人間は所得が高くなると、食べ物の嗜好が変わります。肉食を好むようになりますね。豚を1キロ育てるのに穀物がどれくらい必要なのでしょう?
一般的に牛肉は11倍、豚肉は7倍、鶏肉は4倍の穀物が必要と言う記事を、ネット上で発見しました。此方です。時間は掛かりますが、間違いなく農業は成長産業でしょうね。ここで商社の活躍場面になります。日本には豊かな農業の知恵があります。この手段をアフリカなどの豊かな自然の所で利用したらスケールの大きな話しになりますね。日本の政策は、このように目先は採算に合わないかもしれないが、必要な分野にお金を投資すべきでしょう。そうすれば常任理事国の理解も諸外国から得やすいですね。日本にとっても良いし…。株屋は目先ばかり追うのではなく、やはり大きな夢の産業に、お金を集めたいもの。そう考えると、否定的なGSユアサも…、まぁ、いいか…とも思えます。

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投稿者 kataru : 2009年06月05日 17:28