未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2009年06月17日)

「出来高急増銘柄」「株式指標」はここをクリック。

米国では住宅着工件数が発表され前月に比べ17%増の53万2千戸となり伸びたけれど、依然として低い状態なのが日本との比較のグラフでも分かると思います。人口や成長率から言って、こんな異常な事態は長くは続かない。もう一つは家電量販店のベスト・バイが3―5月期の決算を発表し1株利益は予想より良かったけれど、売上の予想がアナリスト予想は2.8%減だったけれど、実際は6.2%減となり景気回復期待に水をさした形。一方、ゴールドマン・サックスが100億ドルの公的資金を17日に返済すると言うことです。早いですね。日本の場合と比較し雲泥の差です。

s20090617c.gif

一方、後場から一気に盛り上がった材料株物色を支えたのは公的資金の買いとか噂されていました。私には先物からの買い支えに見えましたが、今日下げると相場のムードは悪くなる所でしたが…絶妙なタイミングでした。GSユアサを中心とする材料株の物色の輪が広がっていました。驚く事に本命のGSユアサは1219億円の売買代金を誇り第一位の人気株になっています。二番手には実際は明電舎なのでしょうが、売買代金では三洋電機も買われていました。そうして日電工や川重が続き、FDKや古河電池とバッテリー株のオンパレードです。個人やディラーが主体となる相場でしたね。

s20090617a.gif
s20090617b.gif

私が現役時代のテーマ株相場を連想しました。昔は、そうだったのですね。第二次オイルショックの頃は日本石油を本命に昭和石油や丸善石油などの材料株が主役になっていました。業績は関係ありません。ただの連想ゲームですね。それを煽る業界紙やマスコミに証券会社。しかし今ではコンプライアンスの観点から、合理的な理由がないと銘柄を薦めることができないはずで、検査の対象になります。はたして業績に見合わない株式を薦めたセールスは処分の対象になるのかどうか? まぁ、堅いことは言わず、株が上がり相場に活力が戻ればOKです。ただ私は業績の裏付けがない材料株は苦手です。

一方、ファイナンス期間中の三井住友銀行を「6千円目標です」と公募株を薦めている証券マンが入るとか…。此方も合理的な根拠がある目標株価なのか? ハッキリしませんが…そんな話しをききました。3940円の株価の三井住友の払い込み代金は3928円ですから利鞘がなく売りにくい商品なのかも知れません。しかしこの公募金額が9000億円ですから、仮に2割、株価を上昇させて増資を成功させれば、儲けの1800億円が再投資資金に変わると思うと、証券マンとしては、俄然、この増資を応援したい気持ちです。東芝とは違い、ある程度、根拠のある増資です。

個人投資家は材料株が分かりやすく、値動きが信条の投資をしますから、今日はGSユアサに、明電舎ですからウハウハ状態でしょう。どうやって、この人気を他に移すか…。せっかく育った個人の投機資金を上手く無駄にせずに誘導できれば良いですね。急激な上昇からの調整をどうやって収めるか? 難しいところです。最近の相場は一方通行に動きやすいですからね。今日の動きが明日に繋がらない。投資家層の幅が狭いのでしょう。力量のある証券マンがいなくなったし、日本では資本市場の育成を念頭においているトップが居ませんからね。難しい話です。

日経新聞の夕刊には米国金融規制案が載っていました。重要ですね。デリバティブ規制なども載っていますね。この記事だけでは詳細が分かりませんが、規制の度合いが強すぎれば株価にも影響を与えます。しかし投資銀行業務は不変だろうと思います。今日は大和証券のリートへの投資の話が報道されていましたが良い事ですね。日本の証券会社は投資銀行化の道を歩むべきでしょう。他に今日の日刊工業新聞には、電子部品各社に受注が戻っているとの報道がされていました。日本には省エネ投資を促進させるインバーター技術などもあり、安川電機などは仕手株としての評価以外にも、ちゃんとした背景もありますね。パワー半導体の受注が好調な三菱電機も、何れ株が上がるでしょう。反面、気になる話題は「バイ・アメリカン」ならぬ「バイ・チャイニーズ」の動きです。保護主義が栄えれば株価は下がります。更に上海協力機構とBRICsの動きです。この辺りの話しも要注意ですね。

人気ブログランキング 「今日の市況」は人気ブログランキングに参加しています。

株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ

投稿者 kataru : 2009年06月17日 18:55