今日の市況(2009年05月29日)
今日はあまり書くことがありませんね。個別銘柄のコメントにあまり踏み込まないようにしていますからね。今日は引けで9522円となり、公的資金の介入があった11月5日の9521円を上回りました。一度、急騰したAの地点の株価を抜く為に苦労しましたね。私なんか、いつも強気ですから、Bの地点で騙されるのですね。あの時は買っている銘柄が急騰して利食いはしたのですが、直ぐに買い始めたために3月の安値では再び追証リスクに突入しましたからね。3月までの長いトンネルに入る必要があったのかどうか…。

むしろ上海総合株価のような展開を頭に描いていたのです。
だって、そうですよね。日本は今回の金融危機の影響はバブルの清算に懲りており、ほとんどないわけですから…。金融ショックは一時的な原因と…私は未だに考えているのです。日本のバブルを参考に、多くの人が回復までにかなりの時間を要すると、慎重な考え方の人が多いですが、私はV字型の回復かな?と思っていました。ところが…多くの企業の決算予想を見ると分かりますが、L字型予想がほとんどですね。まぁ、経営者だから楽観的な予想は言えないでしょうが…。

このまま日本の株は上海総合指数のように上がり続けるのか?
それとも経営者が予想するL字型が正しいのか?
この判断により、今後の対応を分ける事になります。L字型なら空売りを交えた対応をしなくてはなりません。だってまだまだ時間が掛かるわけで、今期も赤字なのですから、株を買える道理がありません。しかしV字型なら、絶好の買い場になります。ようやくトンネルの出口を抜けた所で、ここから企業は儲けが出てくるのですね。その回復度合いを当てる戦いになりますね。どの企業が一番、儲かるか?
例えば、在庫調整が完了しフル生産に突入したシャープのような会社なのか? 世界の生産活動は戻り、半導体需要はどんどん増え、スマートフォンがバカ売れして、フラッシュが足りなくなると読めば、大型増資を実行している東芝も面白い株になります。
逆に、みずほ証券の上野さんのように、中国のカンフル剤はまもなく切れ再び低迷すると思えば、シャープのような会社も空売りになるし、東芝なんかまだまだ赤字が続くわけで、これから償却が迫られる年金債務の問題などを抱えているから、空売りの対象になりますね。私は強気だから…押し目を買ってみたら面白いかな? なんて考えているのです。
別に薄型テレビなどに限ったわけではありませんが…。
比較優位と言う「リカードの法則」が正しいなら、当然、世界貿易は益々盛んになり物流は伸びますね。世界景気が回復するので貿易量は増える一方のはずですからね。一方、弱気に考えるなら、カンフル剤が切れるので世界景気は縮小します。そうして責任のなすりあいが始まり、アメリカ敵視論が世界の共通的な考え方でドルは売られるわけです。
相場の世界はL字型、V字型の経済予測だけではなく、最近では「れてん」(返り点)予測も登場しています。回復はするが鈍いと言う予測ですね。株価だけをみると、そんな分岐点に来ているように見えます。それにしても今日の引け際の展開は面白い動きでしたね。引け際に急激な売り物が大量に出たり、なんとか9521円クリアを目指した買いがあったり…。月末なので何かのドレッシングが入ったのかどうか…。奇妙な雰囲気でした。

投稿者 kataru : 2009年05月29日 19:29