今日の市況(2009年05月20日)
GDPが発表されて実質年率15.2%のマイナスだと言います。しかし名目では年率10.9%のマイナスだと言います。確かにマイナス幅は大きいのですが、注目されるのはGDPデフレーターがプラス1.1%になっており、前四半期の0.7%から拡大していますね。いい調子です。僕らは名目の世界で生きているのですから、GDPデフレーターがプラスになっている効果は株式にとって大きいと思います。


基本的に市場経済の世界では、GDPデフレーターがプラスでなければいけません。少し分かりにくいでしょうが、こう考えると良いですね。インフレの状態になっていると言うことです。GDPデフレーターがマイナスと言うことは、デフレなので「借金は悪」になりますが、GDPデフレーターがプラスならインフレなので「借金は善」となります。積極派が行動的に活躍できる機会の到来と言うことです。東芝やエルピーダなどの積極的な投資行動をとった失敗組みにもチャンスが来るのです。ここである銘柄が思いつきますが…この話しはビスタで書こうかな?
このような統計をみると…ある仮説が思い浮かびます。2003年からのいざなぎ景気越えの回復感なき景気拡大ではなく、今度は実質的な所得が増える継続性のある景気拡大局面が訪れる可能性があると思うのです。だから今は借金をして住宅投資をするチャンスですね。若い人は頭金なしでもマンションが買えるそうです。住宅減税を受けられ絶好のチャンスかもしれませんね。都内の方なら、いい不動産を紹介します。ただ少子高齢化は続くわけで、地方はどうかな?
もう一つ暗いなかで、FRBは7月から商業用不動産ローン担保証券(CMBS)を担保に受け入れるそうです。最近の報道では本当かどうか知りませんが、年率30%、40%の利回りに回る不動産があるとの話しを目にしました。かつて日本で不動産の買い手がない時にJPモルガンだったかな? 外資が収益還元法と言う尺度を用いて、日本の不動産を大量に買って、大儲けしたファンドが続出しましたね。それが今日の新興不動産の発祥ですね。今の米国はそんな状態なのかもしれません。
兎も角、マスコミは戦後最大の落ち込みとか、減少とか言うでしょうが、GDPデフレーターは、暗いなかにも明るい兆しです。
考えて御覧なさい。確かにみずほの増資観測は希薄化懸念を生みますが、配当利回りで3%を越えるのですから、果たして株が下がるでしょうか? 大手銀行の中で、今期の与信費用の見込みがもっとも甘いのが「みずほ」なのですが、今回の10円配当は立派ですからね。何事も底はあるのでしょう。
今日の相場は商社など中国関連と言うか、BRICs関連と言うか…。そう言う銘柄が強かったですね。原油価格は60ドル台に夜間取引で乗っているとの報道もありましたね。経済が動き出しているのでしょう。景気とは、物が動けば良いのです。物が動くと言うことは、物流の動きが活発化になり海運株が賑わう背景がありますね。そんななかで、ゴールドマン・サックスは商船三井のレーティングを引き上げたとか…。
金利が上がり早くもインフレを気にする動きもありますが、金融機関の打撃はデフレを生むのです。しかし原油価格の上昇は、その金融機関の打撃は…一時的? つまり金融ショックは一時的ではないか?と言う、かたるの仮説を、以前、紹介しましたが、その可能性を示唆する現象が、原油価格の上昇でもあるのでしょう。ここで以前、盛んに、胡 錦濤主席が財政出動を決めたあとに、中東やアフリカ訪問をしていると述べましたね。(2/18など)その意味がだんだんと、これから理解できることでしょう。


投稿者 kataru : 2009年05月20日 19:13