今日の市況(2008年03月04日)
かたる:この所の日経新聞を読んでいると、再び景況感が弱含んでいる記事を多く取り上げているようです。今日は初めて、サブプライム問題の影響は年内まで残ると言う記事をみました。本当かな?と思うのですが…、このところの景況感は弱い指標が相次いでいますね。今日はISM指数発表されています。48.3だそうですね。グラフを見ると分かりますが、明らかに右肩下がりで景況感が悪化しています。


分からないのが原油価格の高止まりです。この問題は前から疑問に思っていました。世界経済が減速すれば、当然、原油の消費量が減る筈です。故に価格は安くなる筈。ところが価格は更に上がっています。この背景の解説に中国などの新興国の消費は増える一方だと言う理由と投資資金の参入が言われていました。しかしあくまでも商品価格は需給バランスのはずです。WTIはアメリカの市場の先物で、基本的にアメリカの需要に影響を受けるはずでしょう。米国のガソリン在庫は過去最高水準に積みあがっているそうです。

世界の取引所には貴金属や原油などの商品相場に連動する証券の残高が膨らんでいるといいます。この話を聞いて、何やら怪しい雰囲気を感じるのですが…。相場は僕の予想に反し上げ続けています。
最近は理解できない現象が多く散見されます。今日の東証一部の単純平均は323円です。時価総額はなんと406兆円しかないのです。銀行株は、みずほが新安値を付け下落していました。金融、不動産などが下げていますね。私が予てから述べている予想が正しいなら、そろそろ底値を付けても不思議ではないのですが…。FRBの利下げ効果が指標面で表面化するのは、早くて4月でしょう。まぁ5月ごろが私の予想なのですが…
この予想が正しければ、株価は底割れをせずに、そろそろ反転しなくてはなりません。
何故なら、株価は実体経済の6ヶ月前を行くと言われていますからね。しかし最近思うのですね。市場リスクによりこの先取り間の期間が変化すると考えています。最近は短くなっているのでしょう。武富士の仕組み債問題はムーディーズの格付け確認に見られるように、材料出つくし感で反転しても不思議ではないのですが、今日は安かったですね。
NY市場が反転すれば、日本株は心理面から上がるでしょう。日立建機や伊藤忠、住友鉱山などの株価の戻りを見れば分かりますね。ムードで売られたという印象です。故に先物相場に振り回される相場展開なのでしょう。日本の金融機関はバブルの後遺症は、既に癒えています。今年後半から来年に完全復調する筈です。
最近の相場動向を見ると、イライラ感はつのります。やはり新興株の相場の腰は強いようです。綺麗な上昇相場になかなか移行しませんね。楽天、カカクドットコム、サイバーA、DeNAなどは業績に見合った株価を維持し、それぞれ人気株となっています。決して割安ではありませんが、株価の腰は強いようです。私が見てない他の好業績の新興株も同じような動きでしょう。本来なら、これらの為替の影響もない国内の好業績企業が、物色されるべき相場環境なのでしょう。
私は継続して規制をテーマに、株価を観察してみたいと考えています。株式教室にサラ金法の改正などを書きましたが、週刊ダイヤモンドには中小企業の企業倒産が増え始めたと報道されていました。私も調べましたが、まだ著しい傾向は見えていません。しかしこれは2年間の執行猶予があるために、徐々に影響が出ると考えられます。銀行は優良企業にしかお金を貸しません。小さな町工場の資金繰りを支えていたのは、サラ金などの金融機関だったのですね。そのサラ金が年収規制の網をかけるわけです。原料高、円高、景況感の悪化などの現象がこれから起こるわけですから、当然、小さな町工場は資金繰りが悪化し、倒産しなくてもいい企業がこれから資金ショートで倒産が増えることが予想されるわけです。

ただこう書くと相場観が弱くなるでしょうが、心配することはありません。おそらく景気は中弛み現象なのですね。年内には再び立ち上がると思っています。その動向がまもなく読み取れる時期になりますね。

投稿者 kataru : 2008年03月04日 17:50