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今日の市況

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2008年11月28日

11月28日

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ニュースの伝達と言うのは面白いものがあるなぁ~と感じます。
パナソニック(松下)が新安値を付けました。先頃(10/28)の決算発表は、他に比べ良かったのですね。あの時、意外感を感じたのですが…。昨日はNHKが最初に大幅減益を報じたのだそうです。全体相場は強かったのにパナソニックだけが下げていました。そうして今日は会社発表があり、日経新聞が同じ事を紙面で伝えています。昨日は1686万株の出来高でしたが、今日はなんと4370万株に達しています。報道によれば通期決算が89%減益の300億円になるというのです。従来の予想は10%増の3100億円だったのですが…実に2800億円も1ヶ月の期間の違いで予想を引き下げたのです。NHKと日経新聞の報道はどちらもメジャーな報道機関で、情報伝達能力が高そうに思います。だんだん情報が広がり株価に繁栄されるスピードが注目されます。

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私はパナソニックと言う会社を高く評価していました。
何故なら、グループ企業を子会社化したからです。連結決算制度において子会社なのに親子で上場しているケースはたくさんあります。代表的な例はNTTとドコモの関係でしょう。通常なら一緒の会社なのに会社を分けています。ソニーも同じ戦略ですね。だからパナソニックはすごい会社だなと考えていました。ところが先日の報道では、パナソニックは自社株買いではなく、ダイキンと株式持合いをすると言います。大坪さんと言う社長はサラリーマンだな…と感じた次第です。新日鐵の三村さんと同じです。日本を代表する会社の社長はこの考え方ですから…フェアでないのは文化なのだから仕方がないと諦めるしかないのでしょうか? 私にはダイキンと資本関係を持つ意味があまり理解できません。今日の株価は1144円です。黒字で1株純資産は1776円の会社が…ですよ。

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今日の紙面では農林中金の1兆円増資と含み損の話が載っていました。誰が応じるのでしょうか? おそらく付き合いのある金融機関が応じるのでしょうが、これに応じる経営者は背任行為と、私には映ります。本当に農協や漁業、林業の上部団体としての能力があるのでしょうか? 三菱UFJ銀行は3900億円の優先株を発行し、この優先株に対する配当金は4.6%払うのです。米国ではシティーバンクへの公的資金は8%の金利なのです。農林中金は…どうなのでしょう。安易な気持ちで増資に応じるのは、やはり背任行為に当たるのでないでしょうか? たかだか総資産61兆円ほどの会社が、含み損を抱えたまま1兆円のも大型増資? 一桁資産規模の数字が違いますね。従業員が2944人の小さな親方日の丸の会社です。やはりこの国は…どこか狂っているように見えるのです。仮に上部団体がなければ、大手民間機関に資金を預けるでしょう。

一方、日本株のPERは海外株に比べ高いのだそうです。割安感が消えていると言います。しかしPBRでみると非常に安いのだそうです。パナソニックの例ですね。巨大な資本を効率よく利用してないから資本は充実しているのに…利益をあげることができないと言う図式があります。パナソニックのような例が日本を代表する一例なのです。資本効率の悪い日本。特別会計予算が一般会計なら自由に使えますが、特別会計の為に利用目的が限られる。だから必要のないダムや干拓にお金が捨てられる。利用率の低い道路が作られる。民間企業も同じですね。株式の持合いなどフェアなお金の使い方ではありません。

何故、僕らは1989年から20年近く苦しんで構造改革を続けてきたのでしょうか?
パナソニックの理屈が付かない株価をみるとブルドック問題の弊害など様々な原因が関係しているのだろうと考えるのです。いい加減に市場原理が働く市場を創りたいですね。東洋電機の社長さんは日本電産の傘下になるより利益を上げられる事を株主に示さねばなりませんね。断るなら株価をTOB価格以上に上げる実績を示さねばなりません。駄目なら米国ヤフーのヤンCEOのように辞任せねばなりません。会社を私物化する行為が、何れ従業員にも、取引先にも、株主にも迷惑をかけて如いては社会をおかしくしているのです。日本の文化? 村論理? 20年もの低迷を見れば、いい加減にうんざりです。

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2008年11月27日

11月27日

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NY市場は、朝方は安く引けにかけて高い動きでした。注目しております米国金融株は、だんだん本物らしい上げ方になっています。シティーバンクは既に安値3.05ドルから7.05ドルと2倍以上に急騰しています。日経新聞によればGSは50億ドルの政府保証債を発行するとか…AAAですからね。金融機関が低利のお金を調達できるようになり金融逼迫状態が改善され始めます。昨晩のNY市場では10年国債の金利が3%の壁を破っていました。フレディーマックの30年もの住宅金利も下げはじめました。

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この意味は非常に大きいですね。日経新聞を読むとFRBの資産が劣化していると言いますが、この懸念は今回の政策が失敗した場合ですね。今の話しではありません。悪戯にドル危機を煽るような報道は慎むべきでしょう。ドルが世界の通貨に対して強くて為替市場が混乱していますが、この現象は投資銀行業務の縮小を意味しています。しかしここで重要な事はバンク・オブ・アメリカが中国建設銀行の株式を大量に買ったと言う事実です。公的資金を入れている銀行が投資をする? この動きをどう見るか?
ここが重要なのです。今日はこの辺りの話からスタートします。

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2008年11月26日

11月26日

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第二の矢が放たれましたが…株式市場はもみあいです。
流石、アメリカですね。日本が10年も掛かったことを僅か1年半でやっています。
投資銀行業務の破綻はドルの信認を揺るがし、アメリカの覇権時代が終るという見方が色んな形で報じられています。確かに円・ドルの関係だけを見ると、そう感じるかもしれませんが、ユーロとの比較はどう説明するのでしょう。基本的に、今の為替はドル回帰の現象なのでしょう。すなわち投資資金の急速な縮小が始まっています。最近ようやく、ドバイの経済が変調をきたしニュースになっています。ロシアは北方領土を餌にして日本に接近を謀っている動きなども、この一貫性の流れなのでしょう。

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それにしても…遂にSQでもないのに、出来高急増ランキング30社のなかで、TicK回数が100以上の企業が6社しかないという珍現象が出現しました。市場はかなり閑散な状態を示しています。商いのある中で目立ったのはソフトバンクや日本製鋼所(アーム)などです。アームは仏国アレバ社と原子力発電機器の主要部材に用いられる大型鍛鋼品の長期の供給について合意し増産をします。原子炉容器部材は技術が必要でアームがほぼ独占状態です。アレバ社から設備投資資金を出すから増産をして欲しい。と依頼されたとか…。こんな事は現実にあるのですね。だから長期購買契約を結んだのです。他の部門は、かなり苦戦しています。僅かですがアレバは、アームの株式を買っています。このような現象は資源を購入する為に、株主になる現象に似ています。お金より製品が欲しいのです。だから株主になる。

このように材料株は上がっていましたが、あまり腰が入っていません。先物の動きに振り回されている印象です。一昨晩に発表されたシティーバンクへの二度目の公的資金投入と不良資産に対する政府保証などは異例の対策ですね。民間企業が仕掛けた失敗を、税金で賄うというのですから…。昨晩は第二の矢が放たれ、FRBが住宅担保ローン(MBS)や資産担保証券(ABS)を買うと言います。急激に縮小している金融機能を必死になって支えていますね。イギリスでは貸し渋りがひどく、銀行の国有化説まで飛び出しす有様です。

こんな環境の中で、この対策を受け米国金融株は上がり始めました。なんとNY市場の3連騰はリーマンが倒産した9月15日以降、初めてだそうです。やはり今回の米国金融の対策は本物の匂いがします。私は2003年の日本の金融危機と同じような経過を辿るのではないかと思い、調べて見ました。下のグラフは現在の米国金融と比較です。

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米国の金融株のこの二日間の動きは明らかに強弱観が対立している動きです。1ヶ月程度、普通は下値で揉み合うのですね。既にBRICs銘柄の中で下値揉み合いを続けている銘柄はかなりあります。おそらく売りが切れており、バランスが均等しているのでしょう。さぁ、ここから一ヶ月間が勝負です。来年のスタートを占なう行動に繋がるのでしょう。

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2008年11月25日

11月25日

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最近は日本の株屋ではないように、感じることが良くあります。
確か、私は日本人で日本株を売り買いしているのに…。最大の関心は米国株なのです。
しかもNYダウなんか、全然眼中になくて米国の金融株の動向だけが気になるのです。
おかげで…日本の株式コードと同じような仕組みの「テッカー」なるアルファベットを既に覚えてしました。少し前までは米国の金融機関の名前も知らなかったのに…。名前を聞いただけで、どんな内容か? 理解するようになっています。これを時代の変化と言うのでしょうか? たぶんインターネットがなければ、向こうの情報は分からなかったのですが、日本と同じように、全ての統計資料が簡単に見えるのです。
株の原理は基本的に同じです。

実は金曜日にNYダウ平均株価は500ドル余り上がったのですが…、気持ちは沈んでいました。金融セクターの株が安かったのです。なんと問題になっているシティーバンクの株価が出来高を伴い大幅に下げていました。全体は上がっているのに…。金融株は下げています。まだ当分駄目かな? と考えビスタニュースの原稿を書いた次第です。

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新興株派の私は一貫して、新興株の強気を通してきましたが、結果は読者の皆様が御覧の通りです。日本の政策不信だけでなく、影にある大切な情報が見えてなかったのですね。サブプライム問題だけなら1―3月で株価は底入れした筈だったのです。ところが…二番底に見えた7-9月にも底入れをせずに、逆に底抜けの動きになりました。実は金融危機が進行していたのです。後の祭りです。2006年には分かりませんでした。

市場主義とは市場の動向を見て、政策を決めることを言います。元日銀総裁の三重野さんは株や土地が下がっても、実体経済に影響はないと言い切り利上げを実施しました。それだけが理由ではありませんが、この結果、未だに、みずほは2003年の優先株が残っています。なんと1989年から、まもなく20年が過ぎます。流石、アメリカは市場主義の国です。金曜日にNYダウは上げましたが、シティーの株価は下げていたので、緊急の対策を発表しました。その結果が下記の通りです。

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いろいろ言う人は、たくさん居ます。公的支援を求めているGMは12月2日までに再建策を提示しなくてはならないから、株はまた下がるとか…。GMが危ういと言うのです。クリスマス商戦は不振で業績悪だから駄目だとか…。公的資金のゆとりがなくなり、あと400億ドルしかないとか…数え上げればキリがありません。日本株の動きも、この発言を裏付けたような動きを今日はしていました。寄り付き高の引け安の陰線で終っています。

GMの話題が日本でも報じられていますが、GMの関連金融子会社であるGMAC(現在は投資会社のサーベライスが株式を51%保有)は10月に入り、個人の借金返済経歴などを数値化して「クレジットスコア」700以下の人には、基本的に自動車ローンを提供しないという方針を決めたのです。米国人の平均スコアが680と言いますから、多くの人が車を買うと決めてもローンが付かないのです。これでは車が売れないのが当たり前です。噂によれば40%の人が断られているという話しです。この事例のように経済の要は金融セクターなのです。金融株が上がらなければ、基本的に全ての銘柄はカラ売りになります。

今回の緊急金融対策は公的資本注入と政府保証の二本立てです。
ポールソン財務長官が問題資産救済プログラム(TARP)の棚上げを示唆してから、住宅ローン担保証券(RMBS)などは急速に下げ出したと言います。

2003年、日本の銀行は不良資産の分離を強引に始めました。一坪10万円の土地を1万で投げて損失処理したのです。それを買ったのが外資です。しかし買い手の存在しないRMBSを分離できないのですね。ところが今回の対策は、政府保証で実質的に分離しています。見事です。シティーはひと段落、今度はメリルを傘下に入れたバンク・オブ・アメリカも危ういと言い始めています。

二度目に資本注入と政府保証は、アメリカ政府の強い意向が窺えます。しかし日経新聞を読むと、弱気論が次々に述べられている。際限のない注入を「救済膨張のあやうさも…」と批判しています。ドルが暴落するのでしょうか? 何処の通過に対してですか? ユーロはドルより痛んでいますね。円だけが独歩高です。日本は健全ですからね。なにしろ「悪銭身につかず」「不労所得」と株屋は白い目で見られている国ですから…。

今日は久しぶりに8時前に出勤しました。何年ぶりかな? 
今まで追証の整理で早く出勤したことはありましたが、株を買ってもらおうと思ったのは、何年振りでしょう。しかし寄り付きは高値でした。私は基本的に大丈夫だな。と感じ始めています。狼少年さんをそろそろ返上できるかな? ここからの米国金融株は注目されます。

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2008年11月21日

11月21日

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案の定、NY市場は大幅安で…今日の東京市場は幕開けしました。
しかし…こんな株価が本当に妥当なのだろうか? 
一体、市場経済と言うのは正しいのだろうか? 

最近の疑問は信じてきた考え方が、根本的に問われているように思うのです。市場経済は上手く作られたシステムです。リカードの比較優位論と言うのがあり、自由貿易が消費を拡大させるという話しです。効率化を解説した話だったと思いますが…。GMは倒産したほうが市場経済にとっては良いのでしょう。そのGMは12月に結論を先延ばししたようです。このような異常事態は、何度か経験していますが、その度に怪我人が出ます。

人間と言うのは経験から行動しているのでしょう。今日のような先が見えない下げは恐さを感じますから、ギリギリの精神状態の人は買えません。しかし、ゆとりのある人は「じゃ、株でも買ってみるか…」って、気軽に買えます。僕らが学んできたPERやPBRと言う指標が完全に無視された状態になっていますからね。しかし過去の経験からみると、必ずこのような危機は克服され、何れ正常な評価に戻るのです。だから自分の感情ではなく機械的に売り買いを繰り返すしかないかな?と思います。

こんな時は知識が邪魔になります。
例えばCDSの価格、ソフトバンクが967と言うことは10%近いプレミアムと言うことですね。JALは1426ですから14%です。えっ?あの優良会社のオリックスが912? …って、具合ですね。三菱銀行が支援しているアコムが656なのです。まぁ当然、独立系のアイフルは2610で、武富士は2140と言う具合ですね。こんな相対売買に市場価値があるのかないのか…、根拠が分からない数字を元にして、株価が高いだの、安いだのと評価する株式市場は、少しおかしいですね。サブプライム商品を組み込んだABX指数も同じです。下のグラフの通り、再び暴落しています。いったい、どれだけの売り買いがあるのでしょう?

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ネットの世界で流通する情報は、本当に真実なのでしょうか?
前にも書きましたが、私は日経新聞に散々騙されています。昨日まで大幅増額修正の記事を書いていたのに…。翌日は一転して大幅な減額修正で2日間連続のストップ安を味わったこともあります。最近では日経ビジネスに信越化学の記事が載り、虚偽報道だと会社側が抗議した事件もありましたね。嘘が本当の現実に変わる事もあります。債務超過でないのに債務超過の疑いありと報道したばかりに、増資を取り止められたり現実に債務超過に陥ったとか…情報と言うものの扱いは、慎重に考えなくてはなりません。

本当かどうか…ここに来て急落している米国のシティーグループが、GSやMSと経営統合の話しが伝えられ日本株は買い戻されたと言われています。本当かどうか知りませんが…常識で考えれば分かります。200兆円もある大銀行が自己資本比率の低いGSやMSと言う100兆円規模の企業と統合すると言う事にメリットがあるのでしょうか? 

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なんだか、昔、三井信託が中央信託に吸収合併された話しみたいですね。結果は規模の大きな三井信託が主導権を握り、中央信託のスタッフが冷や飯を食わされた話に似ています。何が本当か分かりませんね。得意げにCDSの価格は○○ですから、この株は下がりますからカラ売りをしましょう。安易な動きが市場にはあるのでしょう。

しかし間違った情報を元に判断された株は、必ずいつかは修正されます。何故、日本の銀行株が売られるのでしょう? 日経新聞が、日経平均株価9000円が採算ラインとか書いている記事が正しいかどうか…。それに期末の話ですからね。金融庁が簿価採用にすると言えばそれで確定です。増資の資金の質ってなんでしょう? 与えられた有価証券報告書を信じていたが黒字倒産することもある世の中です。異常な状態は必ず修正されるし、100年に一度の危機と言うことが本当なら、見方を買えれば100年に一度の…最大のチャンスと言うことです。混乱の時代を迎え、自分自身が確りしていないと駄目な世の中になってきました。僕の情報を含め、全てを疑いの目で、もう一度、見直す必要があるのでしょう。

こんなに人気があるのでしょうかね。
今でも登録する閲覧者の方がかなり居られます。あくまでも自己責任で私の意見は参考程度に留めて下さいね。僕は日本が良くなって欲しいし、市場に流動性が増して豊かな市場になって欲しいと願っています。日本の現在の在り方はおかしいと思っているのです。
だから市場原理を利用して、より良い国になって欲しいと願って努力をしているわけです。僕らの国は、僕らの手で守るのです。かたる君の最近のテーマは「投資銀行」と「加工貿易国、日本」ですが…。前者の考え方を進化させたレポートを、今週のビスタで書きたいと思っています。たまには悲観論の見方を提示しても良いでしょう。両者の意見を知ってこそ、正しい判断が出来るのでしょう。今日は忙しいので、この辺で…。


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2008年11月20日

11月20日

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何か最近は日本株の話題より米国株の動向が市場の中心となっています。何故、これほど米国株の動向を気にするのかと言えば、グローバルマネーの動きが重要だからでしょう。株屋もなれない英語のホームページを見て大変です。先ほどまで米国の金融株の財務諸表を見ていました。最近のレポートは時間が掛かりますね。何しろ日本語じゃないので…トホホ…株価の動きもトホホ…金融機関の過剰投資が原因で投資銀行業務の真価が問われているわけです。共和党のブッシュは過剰な規制は好ましくないという立場です。しかし商業銀行は比較的健全でしたが、投資銀行は利益を追求した為に在庫を増やしました。その在庫が劣化しているのだから堪りません。金融機関の自己資本比率はグローバルで8%、国内行で4%が基準になっています。

しかし…今回の株価の下落を辿るとサブプライム商品だけでなくCDSなどと言う新商品が密接に関わりを持っていることが判明しました。残高が54兆ドルとか言われていたので、とてつもない金額に思えましたが、リーマンの倒産により70倍程度のレバレッジがあるようですから、考え方としては70兆円ほどの実態があるのでしょう。この辺の認識をどう捉えるかにより相場の考え方が変わります。CDSをコマ切りして組み合わせた商品がCDOです。先頃、ソフトバンクも最大750億円の損失が発生するリスク商品を持っていることが判明しました。2005年から逃げが打たれており2007年半ばまで大量に販売されたのでしょう。本当に裏付けのCDSが存在するのかどうか…疑わしいような気もしますが…販売手数料を1%とすれば54兆ドルなら…まぁ、1ドルを100円にすると5400兆円で54兆円の収益を生みますね。この想定元本の定義も曖昧ですが…

なんだか、原因を見極めようとすれば頭が痛くなるような複雑な仕組みを理解しなくてはならないし…全てが相対売買で、しかも闇に隠れていますから混乱するわけです。
そこで実験としてリーマンとAIGが選ばれ、清算しはじめたのが9月15日からの2ヶ月です。下のグラフは9月12日、つまりリーマンがまだ潰れてない大手金融機関の株価を1として捉えたグラフです。なんと昨日で、ついに半値以下になりました。ただ金融サミットでこの商品に格付けと言う裏付けを与えた格付け会社が登録制に移行される事により規制され、CDSの取引には取引所が対応する事になり透明性が高まります。更に投資した金融機関に自己資本比率規制が適用されるものと考えられます。

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ヤフーファイナンスから財務諸表をみて調べて見たら下記の通りです。
日本の場合は10%を維持する事になりますが…ここでの株安で怪しくなっています。ここに来て金融株の下げがきついのは日経新聞の報道のような見方があるからです。「逆風強まる大手銀行経営」4面です。明日も連載かな?

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「喉もと過ぎれば…」の諺がありますが、新日鐵の株式持合い要請に応じるから…こういう結果になるのです。何も新日鉄だけではありませんが…馴れ合い市場主義がグローバル化により維持できないのです。本物の経営を…構図は黒船来航と同じですね。今一番注目しているのは米国株の動向です。米国ダウ平均株価はチャートが示すように…7000ドル台の水準は、かなり下値が堅い水準です。これこそ逆三尊で7500ドル前後が下値かな?

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ここで注目しているのは株価の高い、しかも投資銀行の雄である勝ち組のゴールドマンサックスの株価です。バフェットが投資した会社ですね。彼が決めた株価が120ドル前後でしたから、あれから半値以下です。一部で異常に膨らんだ資産の整理に時間が掛かるから世界的にデフレが進行する。だから日経平均株価も5000円と言う見方が存在します。三菱商事の動きを見れば論理的な株価が無視されるわけで…私には恐怖心理が作った株価に見えますけれど…人それぞれ見方が変わる訳です。日経平均株価では10月28日の7621円と翌日の7741円の間に窓が空いており埋めるという見方があります。今日の株価は7703円であと82円です。あぁ厳寒の株式市場、今日は珍しく11月なのに郷里の長岡で雪が降ったそうです。はやく金融相場の春になればいいけれど…

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2008年11月19日

11月19日

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昨晩のNY市場は高かったのですが日本株式は売られました。
買いセクターが年金資金のみ…この株価水準では個人の買いは多くなく、事業法人が自社株買いをするくらい。結局、空中戦である先物の影響を大きく受けるようです。もう一つは信用期日の応答日です。銀行株は増資実施により人気が冷め、BRICsは信用期日、新興株だけが少し強いだけでしょうか? 内需ものの消費セクターに、多少、高いものがありますが、全体は売られていました。米国株はHPの業績予想が良く高かったようです。GEの金融部門であるGEキャピタルの再編により人員削減が実施されるようです。銀行は軒並み人員整理を実施しています。

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一方、注目されている自動車産業には、様々な意見があります。私は整理をするべきだと思います。しかし公的資金投入を民主党は望んでいるようです。バンク・オブ・アメリカが買い増しする中国建設銀行の動きは下のようです。上海総合の指数を見ると出来高が増えてきたようです。9月の第四週に出来高が一旦膨らみ、再び売られ2ヶ月を経過して反発し始めました。このタイムラグは重要なシグナルのようです。この動きと…三菱商事を組み合わせるシナリオがあります。果たして、この考えは実現するのでしょうか? 
今日はこんな感じでスタートです。

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2008年11月18日

11月18日

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リセッションとは2四半期連続のマイナスを言うのですが…日本の場合は僅かですがマイナスになっています。昨日発表されたGDP統計で4-6月期に続き、7-9月期もマイナスになりました。深刻なのはGDPデフレーターです。日銀は2006年に量的緩和を解除し金利の引き上げを目論んでいましたが、実質と名目の差がついに逆転しませんでした。これほど世界経済が物価高に苦しんだのに…ガソリン価格があれほど上がったのに…一部の食料品は値上げされたままですが、この時期も結果的にみるとGDPの名目は実質を上回ることがありません。雇用者報酬は余り上がっていません。

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この意味を考えるとバブル崩壊以降、日本は積極的に行動した人がみんな負け組みで…何もしないでじっとしていた人が勝ち組なのです。だから単純平均株価は下げ続け、投資銀行業務で金融経済が極端に拡大したおかげでどうにか景気はプラス成長に移行しましたが、投資銀行の衰退により金融がしぼむと途端に外需に頼った経済のエンジンが壊れ失速したのが日本の状態ですね。この原因は官僚が強くなり規制色が強くなった政策運営にあります。例えば「振り込み詐欺」あれほど新聞やテレビで注意を呼びかけているにも拘らず被害がなくなりません。政府は銀行の送金規制を実施しました。ATMの引き出しや振込みがすべて規制されています。銀行により額は僅かに違いますが…政策の基準が弱者救済に傾いている為に無駄が増えます。一度に送金できる筈が二度、三度の手間が掛かります。

弱者救済はある意味で正しいのですが経済全体で見るとこのために無駄な費用と時間が浪費されます。消費者庁の創設。確かに悪い奴はいます。しかし全て取り締まることは無理でしょう。人間社会では色んな人がいます。そうして色んな考え方があります。基準を何処に据えるのか? 一所懸命に頑張る人がアホらしい。もうやめよう。頑張って働いても意味がないや…と考えたら社会の進歩はどうなるでしょう。今日の日経新聞にはソフトバンクのGDOの話しが載っていました。まるでソフトバンク批判にみえます。CDSの話しを悪戯に拡大解釈させ不安を煽る。

経済が後退すると喰えなくなるので、些細なことでもトラブルになります。思うように事が運ばないから自分の失敗を他人の責任にします。まぁ、僕も似たようなものです。こうやって政策批判をするのですからね。株価は正直です。理論どおり株価は動いています。仮に今の株価が本当に正常な価格なら…来年は更にひどくなりますね。三菱商事は赤字ですね。トヨタも、ソニーも、パナソニックも…ブルドックの事件に今井と言う最高裁の判事は、株主としての権利をスティールに認めませんでした。つまり株券は買う人によって権利が変わると言うことです。サラ金規制で金融庁は過去に契約した分までさかのぼって利息を返還しなさいと法律を定めました。これまでの法律が間違っていたと認めたわけです。僕が昔悪いことをして、お前は法律が変わったから刑務所に行けと言われているような法律です。

全てがおかしな仕組みになっています。今ついている株価は明らかにおかしな価格だと思うのですが…これが現実です。仕方がない日本に住んでいるのだから…世界経済をリードした金融デリバティブが見直され、遅れていた日本にチャンスがやってきました。三菱レーヨンはルーサイトを買収します。4位が1位を買収する? なんとも奇妙な現象です。キリンはオーストラリアのコカ・コーラ アマティルを買収する方向だそうです。バブルの清算がまだ完全に終っていませんが元気な日本企業。自社株買いが盛んに行われています。スズキがGMから株式を買い戻す。マツダがフォードから株を買う。ドルが米国に回帰していますが、円だけが独歩高です。理に適っている海外買収。

あれれ…、米国金融はゆとりがあるのかな?
バンク・オブ・アメリカが中国の建設銀行の株式を買い増すそうです。10.75%から19.1%ですよ。公的資金投入されている筈のバンク・オブ・アメリカが…まるで三菱UFJのようです。モルガンスタンレーに投資し増資をするなんて…この動きは大きな意味があります。一般にピンチはチャンスと言う言葉があります。リセッションの半ばに金融相場ははじまると言います。世の中の動きは面白いですね。さぁ、ここからが勝負の時期になりますね。来年に向って勝敗の分かれ目がやってきます。


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2008年11月17日

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金融サミットへの評価はまちまちで…一般的には即効性のある対策が打ち出されなかったことへの失望感だと言います。所謂「先送り」と言う評価で、あるいは「決意表明」とか言われているようです。果たしてそうでしょうか?

実は日経新聞も読売新聞も具体的な報道に乏しく、朝日新聞が一番、的確に報道していたようです。同紙によれば格付け機関を登録制にする。CDSの取引所を設ける。グローバルバンクへの監視機関の創設などが柱になっているようです。基本的にアメリカの次期政権の意向が反映された内容という見方もあるようです。当初、ブッシュ大統領は規制に反対でしたが中身は民主党よりの共同宣言ですね。グルーバルバンクの指定は30~40行と言われているようです。リーマンの破綻は突然だったようで非難されたようですね。

昔、証券会社が登録制になった時期があります。格付け会社への規制は当然でしょうし、CDSの取引所創設は金融デリバティブを否定するものではなく、透明感を増して発展させるものですね。国際取引決済銀行の監視は当たり前でしょう。無秩序な資産の膨張を食い止めることは必要なことでしょう。具体策は、なんら決まっていませんが、リトマス紙の役割を果たしたのがリーマンとAIGで、この事業規模を二社の実験によって、ほぼ政策当局は把握できたと思います。だからポールソン発言に繋がっているのでしょう。楽観的な考え方をする私は、金融相場がロケット発射台に移ったな…と感じました。今日は、こんな感じでスタートです。

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2008年11月14日

11月14日

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s20081114a.gif先ずお願いです。知り合いの人がベトナム二季報を発売しました。良かったら買って下さい。ベトナムの一人あたりのGDPは約800ドルです。人口は8500万人ほどで年率8.5%ほど成長しています。今回のインフレ騒動で日銀からベトナムの中央銀行へ人材が派遣され、経団連も力を入れていますから日本の創設期のイメージがあります。

中国株で成功した人も多いと思いますが、ベトナム株もこれから有望ですね。中国では労働法が変わり日本の製造業は生産基地を中国からベトナムに移行しています。ユニクロなどもその一例です。だから今からベトナム投資を検討するのは良い時期です。その下準備としてベトナムの会社を調べておくのです。申し込みは此方の方から…(また写真をクリックするとアマゾン・ドット・コムに飛びます。)

さてNY市場は、昨晩大幅高しました。チャートを見るとその様子が分かります。引けに掛けての動きなので…今晩は下がるかもしれませんが色んな説があるようです。しかし日本市場の動きを見て分かるように…、金融サミット失望説がかなり市場であったようです。中には、デフォルト宣言説まで登場する有様で…なんとも滑稽な感じを抱きました。この背景にはサルコジ大統領の発言なども影響しているようですね。もともとアメリカは今回の金融サミットには消極的でした。新興国の口出しも気に喰わない様子です。政権交代期なので対策らしい対策が出るわけがないというのです。

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この見方を裏付けるように、シティーバンクの株価はダウ平均株価が大幅高したにもかかわらず安かったですね。多くの金融株は上がっていましたが力強さが欠けていました。
馬鹿みたいなアメリカのデフォルト説が浮上するのも、その点に理由があるのでしょう。次期政権のオバマも不参加のようですから、どうしても期待感が薄れています。そんな中でのNY市場の引け間際の急騰ですから、色んな憶測を呼んだのでしょう。これからの日本株は信用買い残の期日を迎える玉もあるでしょうが、基本的にヘッジファンドなどの外国人の売り圧力が減少する効果の方が、来週から大きくなるのではないでしょうか? 今日はこんな感じからスタートします。

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