未来かたる・時代や・トロ・神主さんの

今日の市況

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2008年07月31日

7月31日

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かたる:米国株が上がっても日本株は冴えない動きだったね。NY市場は雇用統計の民間バージョン(ADP)が発表した数字が良かったと言う事で株は上がったと言います。日本市場なのに、グルーバル化の影響で売買主体が外国人に支配され、彼らの行動が常に注目されるようです。やはり相場を強く感じていたのは外人動向の影響のようです。今日は東証から主体者別の売買動向が発表されており、7月1週、2週は完全な売り越しで3週も売り越しなのですが、先物は僅か250億円の買い越しでした。この動きは広がり4週目は現物投資でも345億の買い越しで、先物はなんと1970億円の買い越しになりました。つまり合計では2315億円の買い越しという事です。

トロ:僅かな外人の動きに望みを賭けるなんて…悲しい話題だね。どうもお前は株が上がることを前提で物事を考えているが…米国は金融株のカラ売り規制をしているんだよ。今度、この処置は8月の12日には解除されるらしいよ。また売り崩しの動きが出るんじゃないの? 昨日、ケース・シラー住宅指数を取り上げていたが…サブプライムの処理はまだまだ道半ばの印象だよ。だって簿外にあるSPCをバランスシート状に組み入れないとならないよ。この追加の損失がどれくらい膨らむのか分からないからね。すぐに株価が上がると言う儚い望みを抱かないほうが良いね。

かたる:最近、少ない値幅だけれど、ようやく利食いゾーンに株価が入ってきたね。今日も僅かだけれど15%程度の利食いをしたよ。上手く行けば50%程度の幅が狙えるかもしれないよ。まぁ、これから迎える決算数字次第だけれど…

時代や:しかし買い方の腰は弱いね。高かった株が、あっという間に下がるからね。そうだなぁ~。例えばソフトバンクだね。戻りの高値2025円を付けたと思ったら、今度は安くなり1923円を付けるんだからね。

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かたる:ソフトバンクの選択は、一つの流れだね。
もう一つはNTTなども新高値だよ。全国の電話の交換機設備が不要になり、その場所が空くから再利用できるね。NTTのビルは良い所にたくさんあるから利用価値は高いね。今日は新高値を更新しているよ。

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トロ:確かに…新高値銘柄も出てきたよね。概ね信用の取り組みが拮抗している、または逆日歩がついている銘柄が上がっているようだね。しかし…ねぇ。これからオリンピックも始まるし高校野球もあるから夏枯れ相場で大きな動きはないんじゃないの? かたるが期待している米国金融株の決算発表により、サブプライム損失の終了が、株高に向うシナリオは無理があるように思うよ。

時代や:内政も、これから内閣改造があり、新しい方針が波及されるのは先だからね。

かたる:みんな目先的に細かいね。
いいかい。先ずは規制の動きを受けて原油価格が下がり、中国のCPIは非公式だけれど6%台に下落すると言う読みもあるね。つまり米国景気も大きな落ち込みを避けられ、中国経済も適度の成長が促進される可能性も充分あるよ。その前提なら、株は今が絶好の買い場になるよ。

トロ:毎日、買い場、買い場って…よく疲れないね。誰もそんな風に思ってないよ。だから株は上がらない。

かたる:決算でひと段落した外人投資家は虎視眈々と狙っているよ。いつも株が上がってきてから日本人はおっかなびっくり買いに出るんだね。確かに政策には期待は出来ないが、外部環境は大きく変わる可能性があるよ。そろそろ10年だからね。原油価格が上がり始めて…世界の富の配分は変る可能性が出てきたよ。

それだけじゃないよ。ようやく、わが国の銀行がバブルの清算を終えるんだよ。16年ぶりの三井住友銀行の役員賞与支給は意味のある出来事だよ。更にみずほは…あの時の1兆円増資の清算に動いているからね。1989年以来続いた日本の整理が終わりを告げる。ようやく、新しいスタート台に立てるんだね。安倍政権は短命だったけれど、戦後レジームの清算は必要だね。新しい憲法も制定する必要があると思うよ。

そうして富国強兵の精神を掲げ、グルーバル競争に向けてチャレンジするんだね。さぁ、今こそ、株を買おうよ。

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2008年07月30日

7月30日

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かたる:米国株は大きな転換点を迎えているように感じられます。サミットからの流れを受けて投機筋の外堀を埋めた印象ですね。日本でも政権交代の時に、大きな流れの転換が起こりました。日本の場合は官僚支配らしく、政権交代が決まった瞬間に地検が動きましたね。米国は市場主義の国らしく、およそ6ヶ月前から流れが出てきたようです。

コマツの決算に象徴されるように、新興国の需要が大きくなっており先進国は減収でした。この場合の新興国とは資源国と言ったほうが良いでしょうか? ロシアやブラジルそうして中東などです。私は前から大きな富の偏りは、不自然だと考えていました。日揮に注目したのは、もうずいぶん昔の話です。プラント工事の不採算により大幅な赤字を計上していた時期で1999年の話しです。だから、そろそろ10年間、湾岸諸国は好景気が続くわけです。常識からみて富の配分が、そろそろ変化してもいい時期ですね。ドバイの成長はすごいそうですから…。一度ぐらい遊びに行ってみたかったな。やはり絶頂期の時の国を見ておきたいですね。

トロ:前から、お前の主張を聞いているが、当たったためしがないね。仮に当たっても、時間的に、かなりずれているよ。

かたる:うん。時間の流れはしょうがない。でも起こることは、やはり起こるんだよ。テキサス出身のブッシュ大統領が、今年、辞めるからね。やはり世界の富の配分はユダヤ系資本が操っているように思うね。仲間で演出をしているような気がするよ。株価もそうだよね。株価操作と言う判定は難しい。そりゃ、引け間際の15分間に意識的に何度も買い向えば検査で挙げられるだろうが…。シェアなど気にしながらやれば、資金さえあれば誰でも簡単にできるね。原油価格相場は、このところ派手に動いているね。一方、NY市場の株価も上下が激しくなっている。

時代や:まるで最近の相場はNY市場の写真相場だね。朝起きると日本株の勝敗は決まっているよ。

かたる:短期のディトレなどには向いているかもしれないが、僕らのお客様のように、少しスパンの長いお客様向きの相場じゃないね。利食いを入れないと、翌日は大きく下げたりするからね。
それに「慣性の法則」が強くなっているね。

時代や:何? 「慣性の法則」?

かたる:うん。ここ10年程度の現象だろうが、一旦、下げ始めたら、連日、下げたり…また逆に、一つの上昇トレンドが5日間ぐらい平気で連騰が続くからね。昔は適度に押し目を入れたけれど、このところの相場は一方通行のイメージだね。市場参加者は、会社の価値に自身がないから、流れが一日の中で変化しないんだね。株価に自分の行動を追随させるんだね。株価が高ければ買いで入り、安ければ売りで入る。やはり目先的な売買傾向が強いね。

トロ:メリルが追加の損失計上を発表していたね。中身を見るとCDO(債務担保証券)の残高を199億ドルから88億ドルに圧縮するとか…ローンスターへ売却するらしいね。残りのCDOも既に72億ドルはヘッジされているから、残りは16億ドルだと言われていたね。やはり7-9月期も危ないよ。

かたる:そうかな? 
メリルの株価は、朝、安かったけれど、引けには高くなっていたからね。既に株価は織り込み済みじゃないの?

トロ:お前はどうして、そう言う考え方しか出来ないのかね? 政策批判はするくせに、そのような投資行動を取らないね。馬鹿じゃないの。ケース・シラー住宅価格指数は下げ幅が拡大しているんだよ。

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かたる:一般的なマスコミ報道を聞いていると錯覚するからね。可哀想に…。資料は簡単に手に入るから、自分でケース・シラー住宅価格指数のレポートを見てみればいいんだね。一般的なマスコミが用いるのは、此方の全体指標の前年同期比のグラフだね。上のグラフのように下落は止まらずに奈落の底に見えるね。しかし下のグラフを見ると対前年度比と対前月比のグラフを比較してみると…、既に住宅価格は底打ちして上昇波動に乗ったように見えるよ。

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更に、都市別の対前月比で見てみると…もっともひどいマイアミは28%も下げているが、対前月比では傾きが上げ始めているね。

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時代や:面白いものだね。比較する対象によってイメージが全然違うよ。

かたる:うん。やはり自分で調べるに限るね。エクセルを使えば簡単にグラフは作成できるよ。メリルのように7-9月期の損失で、株が下がるシナリオを採用するには、やはり無理があるんじゃないのかな? ここは積極的に投資すべきだと思うよ。

時代や:たまたま、今日は高いからって、調子に乗っちゃって…

かたる:僕の想定どおり動き始めているように感じるね。それにしてもお客様の投資マインドはかなり低いね。ようやく株は上がりはじめなのに…。今日は信用期日をクロスするようにアドバイスしたけれど、お客様は売り切りで終ってしまったね。残念。やはり僕に対する信頼感は地に落ちてしまったね。まぁ、当たり前か…トホホ。

トロ:それだけ外しているから当然でしょう。もう呆れているよ。まぁ、どっちにしても、どの株を買ってもやられているが…

かたる:株屋さんも、金融庁さんも釈明はいいからね。不動産融資に対する姿勢や、サラ金規制などにより景気を冷やした行動は事実で、やはり非難に値するね。そんな環境下だけれど、僕はやはり絶好の買い場だと思うよ。ドルの信認が戻り原油価格が沈静している動きも、大きなプラス要因だね。さぁ、明日も買いから入るぞ!

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2008年07月29日

7月29日

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かたる:今日は時間が遅くなりましたから簡単にします。米国はネバダ、カルフォルニアの地銀が破綻し、IMF報告で「金融危機懸念は残る」と言う表現が嫌われ、株価が下げたと言います。メリルも7-9月期も追加損失を57億ドル計上するとの事で、その為に85億ドルの増資をすると流れていました。シンガポールのファンドが増資の応じるようですが…危うい展開です。ただこれで一掃される見込みらしいですが…一方、ポールソン財務長官はカバード債の発行を促すとか…シティーなどは既にバランスシート上、かなり組み入れている様子ですが、欧州はかなりの規模になっており、米国は簿外が多いといわれていました。

中国では25日中国共産党中央政治局会議が行われ、景気過熱、インフレを防ぐ「双防」から経済成長と物価抑制を主眼とする「一保一控」を目指すとか…10%を越えるGDPNO伸びですが、北京オリンピックの後の景気動向を心配しているようです。

日本株は米国株の下げを見て急落しました。ただ個別株で下げ渋る銘柄も多く、自社株買いの実施企業の株価は堅調なものが多くあります。昨日、売られていたガイシも自社株買いを発表していましたね。今年は既に自社株買いは2兆円を越えているとか…。この分では米国の株価と同じ道を歩みそうですね。米国は自社株買いをして継続的な株価上昇が長い景気上昇を支えてきたのです。日本の企業が本業で稼いだお金を自社株買いに充て、株価が高くなると、景気が持ち上がり好循環に入るかもしれませんね。相場を見ていて思ったのですが、相場の腰は強くなっているように感じます。今日の下げでも、先物からと思われますが、下値では抵抗していたのが印象的でした。

さて、金融機関の決算が終わり、次は7-9月期の読みになりますが、メリルでは証券の損切りが続くようなので、今年1-3月の底入れパターンに似たケースになるかもしれません。問題は、今晩、発表されている住宅価格の動向が相場の行方も左右します。昨日も言ったと思いますが、空売りは気を付けたほうが良いと思います。まぁ、捕まるまで売り続けるという人もいるでしょうが、買いの心理と違い売りは心理的にやられ始めると辛いものですからね。相場の流れは三つぐらいのパターンでしょう。その中で、もっとも弱気の見方が相場の主軸をなすのでしょうか? GウィンやGSユアサなどの需給銘柄が賑わうということは、相場が手詰まりで仕手系が望まれる象徴ですからね。

僕は新興株が良いと思いますが、ヤフーは反落し、DENAは好業績にも拘らずストップ安まで売られていましたね。将来の見方に強弱観が対立し始めています。仮に1株利益が四季報どおり2万円だとすれば、PERは好業績にも拘らず30倍を割る事になります。原因はアバターの販売減だそうです。広告は伸びているようです。外需に左右されず国内銘柄で増収・増益なのは、ネット関連などの株価ぐらいのものでしょう。グーグルもPER31.9倍台ですからね。ネット株は評価が総体的に低くなっています。成長力が落ちているから当たり前ですが…。しかしアマゾンは56.9倍ですね。ここ数週間は買いのチャンスだと考えています。銘柄の物色は、米国金融が底入れとみるかどうか…。色んなパターンが考えられ、切り口は沢山あるわけです。さて今日はこの辺で…、おやすみなさい。

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2008年07月28日

7月28日

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かたる:今日は時間が遅くなりましたから簡単にします。相場環境は米国の金融問題の落ち着きと共に強くなってきた様子です。しかし今日の相場をみても分かるように、強気の市場参加者は少なく先物からの仕掛けに直ぐにぶれてしまいます。このような環境下で上がってくる株は必ずカラ売りが入ります。安易に売りを仕掛けるのはどうかな?と考えています。理由は4月の下旬よりおよそ3ヶ月下げ続けている為に、仮にまだ下げるにしろ、一度は、戻りを入れる可能性があるからです。場合によれば、このまま本格的な上げ相場に移行することも充分考えられます。このシナリオは米国と中国の経済が上手く立ち直る場合ですが…この行方を知るには、もう少し時間が必要なのですね。

外需が駄目なら内需の銘柄ですが、景況感が悪く好業績銘柄は限られます。そこで私は予てからヤフーを主体に新興株の相場を言い続けてきたわけです。ヤフーは決算を発表し、一部で心配された広告収入の低迷問題は払拭されましたね。これまでのグロス表示ですと、なんと広告部門は60.6%も売上が伸びました。今期よりヤフーではネット表示を用いており此方の伸びは37.4%でした。オーバーチュアの分があるので、すごい伸びとは言いませんが、今の景況感を考えれば素晴らしい伸びです。明らかにカラ売り筋の読み違いです。ただ残念ながら他の部門は苦戦しています。しかし第一四半期から通期を見れば、増収増益を確信できる数字で、内需の中では限られた好業績の筆頭銘柄の一つでしょう。同様にミクシーなど、多くの新興株の株価は同時に強くなってきています。

ここで訂正を…僕もおかしいと感じていたのですが…。
日経産業新聞の数字はそうなっていたのです。ただ調査のやり方が違うのでしょう。ヤフーの検索シェアの話なのですが…以前、私は75%程度との新聞記事を載せましたが、ヤフーの説明会では、グーグルと3:1と表示されていましたね。このほうがピッタリします。まぁ、どっちにしても日本ではヤフーが圧倒的に有利な状況は変わらないのですが…下のグラフはヤフーの説明会のものです。自社株買いの効果は次第に明らかになると思います。予てからの主張どおり新興株が市場の主役になるかどうか?

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勿論、他のシナリオも幾つかあります。
米国の金融株が立ち直ると…
あるいは、今までどおり低迷すると…
相場には色んなパターンが考えられる訳で、それぞれのシナリオにより選別すべき銘柄が変わるのですね。今日は日経平均株価の動きを象徴するような展開でしたね。これまでどおり駄目相場と言うシナリオを支持する動きも強く、Gウィン…などが賑わっていました。私は新興株派ですが…
米国の金融株が立ち上がるシナリオもあるわけで…
その場合は…ビスタニュースで解説したとおりです。

今日は材料銘柄も多く賑わっていました。
URBAN、GSユアサ、アツギ、三晃金属など…それぞれが一番気に入ったシナリオに賭ければ良いのですね。勿論、カラ売りの選択肢もあります。私は違うと思いますが…、人それぞれなのですね。ガイシのDPFの減産から下落し、商社は好業績決算発表を控え早めに仕掛けが入っていましたね。米国ではKKRが上場するそうです。この意味は分かりますね。一つの現象にも、相場のヒントがたくさん隠されているわけです。今日はここまでです。明日も遅くなります。

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2008年07月25日

7月25日

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かたる:米国株は6月の中古住宅販売が予想(495万戸)より下回り、486万戸になったために株は大幅安したと言います。しかし僕には奇妙な現象に思えます。やはりこのところの急騰に対する利食いが入ったと言う印象です。まだ少数派ですが米国の住宅ローンなどのクレジットの市場価格は妥当価格を(フェアバリュー)を下回っている。と言う意見があります。市場は極端な不況を著しい倒産確率を、著しい失業を織り込んでいると言うのです。故に現状はマイナスのバブルが発生していると言うのですね。(日経産業新聞の影武者のコラムより)僕と同じ考え方をしています。今週のビスタニュースは、このような観点から、様々な現象を探って見たいと思います。

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トロ:しかし感心するね。やられても、やられても前向きなと言うか…馬鹿な幻想を抱くもんだね。一体、その発想は何処から湧いてくるのかな?

かたる:僕は常に可能性を考えているんだね。日本のマスコミだけの報道を見ていると、いつも外人投資家の後追いになるよ。馬鹿じゃないかと思うんだね。毎日、毎日、NY市場を気にしたり…、日本はお上に頼る他人任せな連中が上に行き本当の実力者を登用しなかった偽物社会なんだね。丁度、大分県の教育委員会のようなもんだろう。だから機関投資家が自己判断で株を買ったり売ったりできないんだね。日本株は非常に安い水準なんだね。

僕は前から日経平均株価ではなく単純平均を多用してきたけれど、今日は中小企業の資金繰りが発表されていたよ。この数字をみると分かるけれど、過去の金融危機のラインに近付いているんだね。2008年の第二四半期は▲31.8なんだね。マイナス30を超えたのはこの20年間で4回しかないよ。1993年、1998年、2002年、そうして今年だね。これじゃ金融庁や日銀はやり過ぎだね。猛省をすべきだね。

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時代や:どうも分からないな。かたるは政策批判をしてるのに、株は上がると言うのは、やはり矛盾しているんじゃないの?

かたる:今日はホリエモンの判決があったけれど、とんだ茶番だね。嘗て、このような国策捜査は必ず有罪になっている。たまたま、先日の長銀の大野さんのケースは裁判長がエリート大学ではなく、しかも弁護士の出身だったから珍しい判決になったけれど、裁判をやる前から判決は決まっているようなものだから…。いつになったら日本は市場経済の独立国家に脱皮できるのかな? でも株は、目先は上がると思うよ。まぁ、希望を前提とした政策を実行しないと、なかなか本格的な立ち上がりは期待できないが、金融がようやくバブルの後遺症から立ち直ったからね。

時代や:どういう事なの?

かたる:みずほは自社株買いが終った途端に、シンガポールの投資ファンドがメリルの株を売ったとか言う、まやかしらしい噂を交え下げちゃったけれど…(たぶん、仕掛け売り)三井住友銀行は、なんと16年ぶりに役員賞与を復活させたんだね。16年ぶりだよ。この意味が分かる人はいるよね。

トロ:バブルの清算が終わったと言うことだね。

かたる:そうだね。でも、みずほはまだ優先株の処理が済んでないけれど…。僕は株に対し本格的な上昇波動をイメージしている理由はここにあるね。ようやく日本の金融機関がバブルの処理を終えるんだね。汚い奴らだね。国策捜査を実施し国民を欺いて幕引きを図るんだから…役人と言うのは頭がいいから、権力を使って責任を取らないからね。まぁ、その話はいいや…

時代や:しかし、かたるが言うように、政策が駄目なら株は下がるんじゃないの?

かたる:役人も馬鹿じゃないからね。適度に頑張るよ。どっちにしても株は上がるよ。米国に対する景気観測を、市場もマスコミ報道も間違っているよ。僕は冒頭に紹介したような考え方だね。ここで昨日の貿易統計の続きを見てみよう。中国、EU、アメリカ向けの輸出額の推移をグラフ化したものだね。米国の経済は2006年9月にピークをつけたんだね。そうして2007年3月に二番天井を付けている。今日はキャノンの決算が発表されていたが、EUは今年の3月がピークのようだね。しかし中国は伸びているんだね。

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時代や:それがどうしたのさ。

かたる:地域別の経済活動状態が現れているよ。このような背景を頭の中に入れておいて、各企業のセグメントを判断しないとならないからね。重要な事だよ。先ほどの中小企業の資金繰り動向も国内の景気のイメージが分かるね。日本は便利だね。ネットの発達によって色んな統計から経済の状況が分かるようになっているよ。情報を制するものが豊かになれるのさ。

時代や:お前のおかげで充分豊かになったよ。まもなくホームレスの仲間入りだよ。

かたる:毎日、レポートを書いてようやく最近はマクロ的な統計数字と相場観が繋がりかけてきているところだよ。だから色んな資料を見ると相場の景色が見えるんだね。まだ、たくさんあるんだよ。本格的な大相場が始める理由が…。まぁ、その話はいいや。

トロ:本当にそう思っているのかね? 馬鹿じゃないの。これから米国の実態景気も悪化しEUが悪くなり、中国もひどくなるのに…

かたる:まぁ、お前は一般的なマスコミ報道を信じればいいよ。

時代や:じゃ、どうしてGSユアサが賑わうのさ。大物仕手株の登場を予感させるよ。

かたる:うん。みずほが崩れ米国も失速すれば、その可能性もあるね。でも…僕は参加しないよ。バッテリーの可能性を否定はしないが、やはり大手には敵わないね。まぁ、いいよ。市場が賑わうのは賛成さ。やはり上がる株がなくては、面白くないからね。

トロ:珍しいね。内容のない株を好意的に評価するなんて…

かたる:評価はしないよ。僕は博打に加担はしないよ。

トロ:よく言うよ。似たような銘柄ばかりやるくせに…

かたる:ともかく、来週は面白いね。僕は既に相場は立ち上がっていると思うよ。何故なら、業績悪が株高に繋がった東芝のケースなどもその兆候だよ。そうして今日はミクシーなども高かったね。ネット関連は強いよ。ここは強気に対処だね。日本株はやはり強いチャートをしているね。それじゃ…またね。

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2008年07月24日

7月24日

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かたる:NY市場は金融株を中心に強い展開が続いています。同時に原油価格の下落もあり、このまま推移すれば今年前半の思い切った金利引き下げ効果が、後半の経済に生きる展開になりますね。NY市場が開いていたのか…分かりませんが、住宅救済法案が下院を通過し、来週にも成立する見通しだそうです。GSEの救済だけでなく、この対策に住宅減税150億ドルが加わる可能性があるそうです。予てからの主張どおりの展開に、米国は歩む可能性が高くなってきました。

一方、財務省から6月の貿易統計が発表されています。この中で輸出が55ヶ月ぶりに減少したのだそうです。貿易黒字額も1386億円で前年同月比88.9%減です。米国の輸出額は1兆2279億円で10ヶ月連続の減少です。EUは9557億円で2ヶ月連続の減少、好調なアジアは3兆5940億円と76ヶ月連続の増加になっています。下のグラフは少しロングランの輸出入の推移をみたグラフです。2003年辺りから急激に輸出入が増えているのが、お分かり頂けるでしょうか? このグラフからも分かるように、私がビスタニュースで述べている相場展開の根拠が窺えます。

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トロ:なにやら、自信たっぷりの言い方になってきたね。まだ分からないよ。確かに原油価格は少し下げているが米国が大丈夫なんて分からないよ。お前の勝手な予測じゃないの?

かたる:市場主義の国、アメリカは大丈夫さ。問題は中国だね。バステロが発生したり、物価高は庶民生活を直撃しているからね。しかしこれまでの経過を見ると、確かに僕の予測はかなり早すぎるね。

時代や:早すぎるんじゃなくて、外れているの。

かたる:僕の意識のズレと実際の相場の動きは、時間と言う空間をどう考えるかの問題だよ。どっちに転んでも相場が立ち上がるポイントは決まっているんだけれど、やはり株価を決めるのは政策だよね。修正社会主義国の日本は、分配の話しばかりで…とほほ。

今日は後期医療制度対象の仲間と話していたら、ある人は保険料を50万円も払っていると言っていた。でも彼は年金をいくらもらっているのかな? 収入があるから50万円を払うわけで当たり前だと思うが…。関心がなかったけれど僕も給料明細を見たら月額73471円だったね。つまり12ヶ月で88万円だね。昨年はかなり収入が減っているのだけれど…、僕はやはり後期高齢者医療制度は正しい選択だと思うね。若者が可哀想だよ。

まぁ、政策さえ、ちゃんとすれば日本株は上がり続けるわけなんだけれど…トホホ。ここに来てディズニーに三井住友銀行が協調融資を実行し、ボルボにみずほが協調融資を実行しているね。日本の銀行の地位が総体的に上がっているように感じるね。今日はマリーンが米傷害保険のフィラデルフィア・コンソリデイティッドを買収すると発表していたね。高すぎるという指摘もあったけれど、金融の世界でも国際化が加速してきたね。

時代や:つまらない話題だね。日本株の話しだよ。世界経済の流れなんて、どうでもいいよ。儲かれば、それで良いのだから。

かたる:GSが住友不動産のレーティングを引き下げていたが、全体相場は戻り気味なのに、これまでに売られていたアーバンも安かったね。

トロ:そうだね。不動産は四面楚歌だね。資金繰りの問題。資材高の問題。在庫の問題と…ここ数年、業容を拡大してきた新興産業にとって、まだまだ綱渡りの展開が続くんじゃないの?

かたる:確かに一部の新興不動産は無理をしたかもしれないが、背景には収益還元法の考え方で成長したわけで、以前の不動産バブルとは根本的に違うね。資金繰りさえ問題ないなら僕は株が買えるんじゃないかと思う水準に来ていると思うね。一度は反発ラインじゃないのかな?

トロ:いや…分からないよ。邦銀は堅いからね。それに金融庁様の行政指導には逆らえないよ。不動産融資は検査の対象になるからね。

かたる:馬鹿な話だよね。だから商社経由で不動産融資ではなく、迂回融資しているんだから…デフレ要因が続いているわけで日本はもっと積極的な行動が必要だね。折角の環境サミットも絵に描いた餅になりかねないよ。もっと積極的に脱炭素社会やリサイクル社会を創らないと…日本には目標とか、希望がないよ。

トロ:かたるだって、良く分かっているじゃないの。だから株なんて駄目なんだって…

かたる:仮に政策は駄目でも、伸びている分野はあるわけで、相場の焦点はそっちに移ると思うよ。米アマゾンの決算数字は原油高の影響もありすごい伸びだね。日本でもミクシー、昨日ストップ高した楽天は続伸しているし、昨日、シェアを掲げた日本ヤフーの株価も今日は上がってきていたね。これから自社株買いの効果は、株価が上がる過程で実感できるのだろう。昨日の数字をグラフ化したよ。実は僕もこの数字を新聞記事で見て、驚いたんだね。

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トロ:広告業界は景況感の悪化で厳しいよ。いくら業績が増益でも、株価はそれを充分、評価した価格じゃないの? それこそグローバル化を言うなら米国のアマゾンやグーグルと比較すればいいよ。アマゾンはあれだけ業績が伸びているから59倍だけれど、世界的なグーグルだって、良い業績の伸びだったよ。しかしPERは32倍だね。米国ヤフーは28倍だよ。日本ヤフーは既に39倍だよ。

かたる:今期の1株利益予想は、約1300円だから31倍だよ。まぁ良いさ。兎も角、好業績の外需に頼らない新興株のネット関連株が人気になってきたね。やはり流れは新興株だと思うよ。

時代や:人気の一翼を占めていた「みずほ」は連騰で疲れたのかね?

トロ:自社株買いが、今日、終了したからじゃないの。1500億円を買いきったとか…

かたる:また、やる予定だよね。直ぐに始めるかどうか分からないが…。だいたい、自社株買いで株価が上がるという短絡的な発想はやめたほうがいいよ。ぼくは自社株買いをして償却するするスタイルが定着すれば、日本株はアメリカ株のような、長期上昇波動に移行できると思うよ。株式の持ち合いと言う行為は、やはり賛成できないな。

時代や:ほんとうに…新興株相場になるのかな? 恐いね。NY市場が下がったら、日本株の戻り相場が終わり、また下がるんじゃないの?

かたる:本当に…マスコミに洗脳されすぎだね。どうも日経新聞はこの20年近く、ネガティブ思考だよね。希望とか、夢とか言う観点で新聞記事が書けないものかね。切り口は沢山あるね。マスコミと世論が政策を動かし、実際の実業界も動き業績が向上する昔の日本の成長パターンは何処に消えたのかね? 僕はマスコミが悪いと思うね。日本には優れた技術もたくさんあるし…政策は世論が創りあげるものだね。ネガティブ思考の記者が多すぎるよ。さぁ、はやく強気姿勢に転換した人が、勝利すんだね。僕のお客様もいまいちの乗りだけれど、ガンガン買うべきだと思うよ。


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2008年07月23日

7月23日

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かたる:NY市場の株価は25日移動平均線を上回り底入れ様相を示してきました。予てから解説しているように米国の金融株の決算発表で、とりあえず材料出尽くしで売りが一巡しました。今週よりカラ売り規制が始まりその効果が出ているのでしょう。予想より業績の悪かったメリルリンチの株価も堅調に推移しています。原油価格もサミットでも表明のように情報開示の姿勢が決まり仕掛けがやりにくくなっています。政策が大きく転換し市場の方向性も変わっているとみるべきでしょう。

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注目されて良いた米国ヤフーの動向は、一応、株主総会前に決着したようです。MSはあきらめた訳でないでしょうし、アイカーン氏の今後の動向も依然注目されますが、米国以外の海外部門が稼いでいるようですね。関連会社も日本ヤフーも貢献しているようです。世界レベルで見るとグーグルの勝利なのですが、日本のポータル検索サイトの2007年のシェアはヤフーが75.9%(△3.1%)、グーグルは5.4%(△0.2%)マイクロソフト3.5%(▲1.3%)なのです。圧倒的にヤフーが首位なのですね。話にならないのです。そのヤフーの株価も久しぶりに反発していました。

時代や:ふん…。株価が上がらなくては意味がないよ。

かたる:昨日と違い、今日の新興株は高かったね。昨日のグラフのようにマザーズは2005年12月末から、なんと81%も指数では株価が下げているんだね。つまり個別株は1/10、1/20はザラにあるということだね。これじゃ、個人投資家は元気が出ないね。だから54年ぶりの安値連続記録を付けるわけだね。この現実を役人様は確りと考えないと駄目だね。だから名目GDPと実質GDPの逆転現象が続くわけだね。10年かな?株価は名目の世界だからね。

トロ:また、愚痴が出てきたのか?

かたる:折角の反発気運なのに、どうも相場の腰が弱いね。ここで早めに株を買って仕掛けないと儲からないと思うが、売り物がいくらもないのに上値を買う勢力が少ないんだね。日本のマスコミ報道を見ていると、どうしても弱気になるからね。今日も日経新聞の夕刊には外人が売っているとか…他人の動向ばかりが記事なっている。馬鹿らしい。下のグラフを見て…外人投資家は4月、5月、6月と買い越しているんだよ。確かに、7月は1週、2週と売っているがこれからは分からないね。

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トロ:報道は正しいよ。弱気になるのは当たり前だよ。百歩譲ってお前の言うようにサブプライム問題の峠が越えたとするよ。しかしこれから景気が悪化し、サブプライムでないオルトAやプライムの良質な住宅ローンの貸し倒れが増えるし、クレジット関係の貸し倒れも増えるよ。まだまだマイナスが終ったわけじゃないよ。

かたる:ここに来て原油価格も下落し始めているよ。中国では上期の新車在庫が17万台になり昨年末比11万台から50%も増えているというね。でも自動車各社は生産能力を23%アップさせていると言う。

トロ:じゃ尚更、世界景気は悪化し株価は下がるんじゃないの?

かたる:確かに米国の景気ダウンに影響で、中国の上期の貿易黒字額は前年度比11.8%減少したと言う。つまり僕がビスタニュースで予想している経済状態になってきたと言うわけだね。

時代や:一体、何が言いたいの?

かたる:米国の金融株の動揺が収まり、株価が戻る過程でどの業種に主眼を置くかという話だよ。キャタピラーの4-6月期の数字がよく、今日はコマツも日立建機も株価が上がったね。原油価格は下がっているが、三菱商事は増額修正含みだろう。しかし中国ではオリンピック需要がなくなり鉄鉱石などの在庫が多くなっていると言うね。それで不定期船(バラ積み船)の市況が下落していると言う。

分かるかな?
折角、株価が上昇ムードなのに仕掛ける株がない。だからその中でも好業績の株式が狙い撃ちされるのさ。それが今日の相場だね。今日は新興株が高かったよ。いくらなんでも売られ過ぎだよ。

トロ:なるほど…。お前は常に新興株に鉾先を向けたいわけだ。しかし、どうかな? 大きくやられた後に冒険をする人が何人いるかな? 所詮は、売られすぎの反動だけの相場で、戻れば絶好の売り場になるんじゃないの? 深追いは禁物だよ。

かたる:つまりトロはリターン・リバーサル相場にしかならないと言う主張だね。でもね。FRBの金利の引き下げ効果は時間の経過と共に効果が発揮されるよ。僕は先ずは新興株で相場は繋がり、そのあとに空前の大相場が始めると思うよ。ただし政策が大きく間違わなければの話だけれど…

時代や:へん。もうだまされないよ。何が空前の大相場だ。空前の下落相場じゃないか…54年ぶりの記録だよ。

かたる:良く考えないよ。1989年のバブルの整理が最終コーナーになっているよ。みずほの株価が元気だと言うことは、2003年の1兆円増資の後始末が終ることを意味しているんだよ。だからようやく日本にも資金が循環するんだね。ただし金融庁が悪戯に権力を振り回さなければの条件付きだけれど…先の話は兎も角、今はチャンスだよ。


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2008年07月22日

7月22日

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かたる:NY市場はバンク・オブ・アメリカの4-6月期は決算数字を発表したが予想より良かったと言います。概ね、金融機関は赤字ですが予想より改善しているのでしょう。メリルは悪かったのですが、だいたい処理済なのでしょう。資産のある会社で子会社を売却し償却するのでしょう。シティーは配当を発表していましたね。さすがアメリカですね。報道機関はいつもそうですが恣意的な報道をして悪い時はより悪く、良い時は非常によく報道しがちですね。金融情報の報道は自分に知識がないと騙されやすいものです。

ただ…今日の381円高は内容がなく先物から、株価が上昇したイメージが強いですね。寄与率はファーストリテイリングが7.07%の670円高、ファナックが4.01%の380円高、ホンダが3.8%の180円高、更に信越化学、キャノンと続きます。一方マイナス効果はニコンの44.5%で80円安です。次いでミツミが16.7%の30円安、第一三共が8.3%の15円安ですね。勿論ヤフーも1.4%の値下がり効果を発揮していました。残念。

相場をみると信用不安説が依然強いようで、不動産、建設の株に安いものが目立ちました。この背景にはゼファーの子会社の近藤産業から、親会社のゼファーの更生法申請やキョーエイ産業など再生法が響いているようです。一方、中小の建設業者も厳しいようで今日は新井組、若築、アゼル、安藤建設、などをはじめ、長谷工なども売られていましたね。土地に絡むビジネスの縮小振りが窺えるようで、URBANやダヴィンチはカラ売りの対象になっていたようです。

一方、自社株買いで下値を支えていた「みずほ」に今日は久しぶりに逆日歩がつきました。不思議なものです。人間心理と言うのは…唯一、売り物ゾーンで強い動きをする「みずほ」

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今日は日刊工業新聞にソニーの出井さんのコメントが載っていました。ほぼ僕らが主張している意見と似ていますね。「官僚が国の面倒を見る領域は低成長時代と成熟時代では違う。成長期には様々な法制・規制が必要だが、それが一通り終った日本が、成長期の人員規模の政府を抱えていること事態おかしい。明らかにオーバーレギュレーション(過剰規制)状況にある。」「シェアの成長率、大きさと言う価値観にとらわれてはいけない。今の中国人から見れば日本は修正社会主義で、所得の再分配に異常に執着している。」「米国のような金融の為の金融市場でなく、産業の為の金融市場、ここに資金を持ってくれば投資先が見つかると言う市場が…、日本に世界の頭脳と資金が集まる仕組みが必要だ。」と、述べていますね。

彼の会社は此方から…

僕が下げても、下げても新興株を応援するのは、若い力に資金を集めなくては駄目だと思うからです。日経平均株価が高くなりマザーズやヘラクレスが力なく下がり続ける市場では日本に活力は生まれません。新しい力を生かすような社会にならないと日本は良くならないのでしょう。今日は忙しいので、この辺で…

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2008年07月18日

7月18日

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かたる:今日は簡単に…

NY市場は大幅な続伸で11446ドルと昨日指摘した11418ドルをクリアし、取りあえず上昇波動への転換を期待させるものに充分でした。報道によればJPモルガンの決算が良かったそうで、金融株は二日続けて大幅高になり、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン、シティーバンク、AIG、アメリカン・エキスプレスなどの金融5社の時価総額は、たった二日間で11兆円も増えたそうです。

一方、前から注目している米国の住宅着工件数も予想を上回り大幅に改善しました。106万6千戸になったそうです。此方は日経新聞の解説によれば、6月は特殊要因が発生しているとか…しかしグラフから見てもらっても分かりますが、明らかに長期の下落が止まりつつあります。

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残念ながら、引け後に発表されたメリルリンチの4-6月期は、市場予想を上回る悪化振りで、株価も6%ほど、引け後下げていると言います。その為に今晩のNY市場やシティーバンクの決算、そうして日本市場の休み(海の日)を控え悲観観が増え、今日の日本市場は朝高のあと下落しました。どっちにしても、「知ったらお終い」が相場の世界です。私は決算発表を終えて。株価は反転に向うと思っています。

更に力強いのは、ここにきての商品価格の下落、原油価格の下落です。
サミットでも指摘があったように、政策は投機筋の動きを止める方向にあり、一旦は上昇波動が休むか、下落の方向にあるのでしょう。日本株式相場のほうも微妙な動きになってきましたね。一部で弱い動きを、まだ続けるものがありますが、総じて、売り方も一旦は鉾先を収める時期に来たようです。

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米国の景気減速、ここに来て欧州の景気減速が、株価にどの程度、織り込まれているか? 
同時に、中国の消費者物価も発表されており、6月は、5月の7.7%から7.1%となり、春先の動きが抑えられているようです。北京では既に不動産関連企業の倒産が増えているようでオリンピック後の推移がどうなるのか? 見ものです。しかしGDP統計は、依然、二桁の成長を維持しています。このような状況から、目先の米国発の金融不安は収拾し、原油価格などの商品への動きを観察する段階に入ったようです。

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イビデン、日東電工などの受注は弱含みのようです。外需に依存する企業は業績の推移を観察する段階で、株価は戻り売りになるのでしょう。ただ目先のBBレシオは改善し、インテルの動向もありこの分野は注目されます。日経新聞が米国ヤフーの書簡から憶測記事を載せていましたが、市場で売ることはないですからね。それに株価は業績に見合った動きをするものです。今日の動きはカラ売り筋の…まぁ、個別株はいいですか…

新興株の中でも反発するものが増え、反転の兆しが感じられると言うところでしょう。来週は予想通りの展開になるのか? 見ものです。この所、みずほの動きは強いですよ。自社株買いの継続だろうと思われますがそれにしても…。アーバンやダヴィンチが売りたたきの対象になっていますが、この辺も見所です。金融が強くて不動産が弱い?なんて奇妙な現象ですね。今の相場は久しぶりに、見所が沢山あり興味が尽きません。

皆さんには、私が感じているこのワクワク感が分かりますかね? 米国の景気動向、欧州、中国と続き、交易利得の話しから景況感の見方と…相場には多くの見所が存在します。そのあたりを、今週のビスタの原稿でふれてみたいと思っています。


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2008年07月17日

7月17日

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かたる:NY市場は久しぶりの反発でした。米国のウェルズ・ファーゴの業績が予想数字より良く増配を決めたからですね。今晩はメリルの決算が発表され、明日はシティバンクです。メリルは資本増強の為にブルームバーグを売るそうですね。これで峠を越えます。(下の表は2007年7月から2008年3月の損失処理累計額です)

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サブプライム関連の金利改定のピークは今年の1-3月期です。今回の決算は4-6月期です。差し押さえ物件は当然増えるわけで、差し押さえのピークはこの4-6月期か7-9月期なのでしょう。つまり在庫は増えるわけで住宅価格の下落要因になりますが、金利は安く住宅価格がボトムを売ったとなれば急速に在庫はなくなると考えています。この時点は今年後半から来年にかけてでしょう。しかし株価は半年先を行くわけで…すでに米国の関心はインディマック・バンコープのように地方銀行に向いているようです。

一方、ポールソン財務長官やバーナンキFRB議長の発言を聞くと米国は金融システムを守ると言う強い決意を感じますね。金融株へのカラ売り規制を来週より導入するそうです。更に上限を設けずに融資枠を拡大するといっています。株の買い入れ表明までしており政策に売り方が勝てるわけがありません。このような条件を考えると米国の金融危機を切っ掛けとする株価の下落は終息を迎えるのでしょう。

問題は景気動向ですがインテルの決算に見られるように、景気後退まで落ち込むかどうか…GDP成長率が減速はするでしょうが、マイナスになるとは今のところ考え辛いと思います。原油価格に配慮し米国はイランとの核交渉に参加するそうですね。この現象をとっても米国景気に配慮している様子が窺えます。

トロ:相変わらずに強気説だね。しかし現実の株価のトレンドは下方トレンドで買うのは上昇してからでもいいよ。日本株はここに来て外需ものほど弱くなってきているね。米国に次いで欧州でも既に景気は減速していると言われているよ。

かたる:中国のGDP成長率は二桁を維持したようだね。1-3月期が10.6%で4-6月期は10.1%と言うね。

トロ:しかし輸出の伸びが悪化しているよ。4~6月の貿易黒字額は581億ドルと、2四半期連続で前年同期を下回った。上半期の累計でも前年同期比11.8%減。4~6月の外需は前期に続いて成長率押し上げに貢献しなかったと言われているね。特に昨年上半期に同17.8%増だった対米輸出は、米経済減速の影響を受け今年上半期は同8.9%増にとどまったそうだよ。

かたる:でも内需は堅調なんだってね。企業の設備投資、建設投資などの固定資産投資は今年上半期に前年同期比26.3%増となり、昨年年間(同24.8%増)を超える高い伸びだそうだよ。消費動向を示す小売総額も今年上半期に同21.4%増と賃金上昇などで前年同期より加速したんだって…今のところ心配している中国の混乱は見られないよ。消費者物価も6月は7.1%となり、5月の7.6%より低下したね。米国では前年同期比で5.0%と高い伸びになっているが…

時代や:何かマクロの統計数字を述べられてもピンと来ないね。相場にどう影響するの?

かたる:僕の持論が進行中だということだろうね。日本の成長は外需により支えられたけれど、外部の景気後退により日本も減益になるね。だから国際優良株の株価が下落しているよ。故に外部環境に関係なく伸びる成長業種は内需のネット関連などの新興株になるという読みだね。しかし既にITバブルよりかなりの時間が経過し成長率は鈍っているからね。ここに来て成長が予想されるのはモバイル・コンテンツだけれど…この下げはいい買い場だと思っているが…

時代や:そういえば、お前が買っていたヤフーは自社株買いが終わった途端に急落しているね。駄目なんじゃないの?

かたる:僕は買い場だと思っているよ。ヤフーは広告が主なので、景況感が悪化すれば、当然、広告も減るだろうね。だからテレビはひどい減益だよ。しかしネットは伸びるね。まぁ、伸び率が鈍るのは仕方ない。しかしモバイルやIPテレビの存在は成長を感じさせる材料だね。今までなかった市場が拡大するわけだから…

トロ:モバイルは兎も角、IPテレビはまだまだ先の話じゃないの?収益に寄与しないよ。

かたる:まぁ、ね。電通と共同のネット広告を手掛けると報道されていたが、ヤフーはコラボレーション、つまりオープン戦略を採用し始めたね。この効果をどう評価するのか?僕は伸びると思うよ。世界では圧倒的にグーグルが支配力を高めているが、日本ではヤフーの存在が際立っているからね。

トロ:しかしiphoneの存在は通信キャリアにとっていい事じゃないよ。地位が逆転するかもね。ヤフーもモバイルでは苦戦を強いられるんじゃないの?

かたる:その評価が割れるね。色んな見解があるだろう。株は自分が市場をどう考えるかのゲームだよ。株価が下がってくると多くの人は駄目だと思うかもしれないが、株価が下がることは、最大の好材料だと前から言っているよ。IPテレビなど次世代へのヤフーの取り組みは、さすがリーダーらしいね。このような動きが新しい株式波動に貢献すると僕は考えるよ。ソフトバンクの株価は一服を入れて出直れば良いし…米国景気の行方がハッキリするまで、ネット関連の新興株で乗り切れば良いと思うね。既にPERは20倍台になっているからね。成長率の減速感を加味している水準だろうね。

時代や:まぁ、ヤフーもよく下がったね。しかしそれにしても米国が上がった割りに日本株は弱くない? 一時は日本の打撃は少なくインフレは消費を刺激し日本は有利だと考えられていたが…その考えは、全然、見えなくなったね。

かたる:金融庁不況は続いているからね。邦銀の不動産融資規制によりアーバンなどは健全な内容にも拘らず、苦境を強いられているよ。その為に広島大学の跡地の再開発が延期されたという。役人は良く考えるべきだね。景気が悪化しているのは役人の規制の影響が大きいよ。成長率を上げれば税収も増えるし豊かになる。何故、わざわざ、清貧思想を振りかざすのか…株を下げ、融資と止めて、不況感を演出し…まるで日本国民を苛めている政策だね。呆れるよ。

それは兎も角、今は相場のターニングポイントを迎えている。さぁ、どっちを採用する?

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2008年07月16日

7月16日

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かたる:今日は久しぶりに酔っています。ごめんなさい。
みんなの為に話題を提供できないかもしれませんが…今日はある人が竹中平蔵の講演を聞いて話していました。「手に汗をにぎり、額に汗を流す」製造業の世界を否定するわけじゃないけれど、既にグローバル世界の中では、一緒懸命に頑張る時代は終りました。だからサービス業や金融業の活躍が必要だ…とか、言っていたとか。僕もそう思います。産業再生機構の処理で、僕は竹中が強引だなと感じたけれど、あれくらいでないと日本は変わらないかもしれませんね。でも、僕の考えと竹中さんでは意見が少し違います。でも彼は僕らの市場主義と同グループですね。日本にはサムライが欲しいのですね。行動力のある。

そういえば今日は珍しい人から誘いがあり、昼飯を一緒に食いました。僕が彼と知り合ったのは、彼が日証新聞にいた時からの付き合いです。彼は最近はIRNETをあまり読んでないのか、僕の気持ちが伝わってないようでした。それとも僕の書き方が悪いのかな? 「最近はベンチャリをやめたのですか?」って聞かれました。僕は何度も書いていますね。基本的にやり始めたら、多少、株が下がっても買い続けます。でもあまり自分の見込みと株価の動きが違えば、一度休みます。その間は銘柄を観察しています。またチャンスが巡ってくれば必ず再び手掛けます。

ベンチャリはリストラ策を発表しあの会社の声明文を信じれば買わなくてはならないでしょう。既に株価は来る所まで来ましたから、あまり恐い株価ではありません。しかし…業績的に結果が出ているわけじゃありませんから…既にかなりの株数を持っているわけで…更に買い増すには僕の資産規模からすれば、余程の確証が必要になります。しかし個人的には買いたいのです。それだけです。詳しく、どうして買いたいか?と問われれば、イメージ的には2003年のみずほに似ています。会社の規模も内容も違いますが…

一所懸命と言うのは、美談かも知れませんが、やはり男は侍であって欲しいのです。
だって、皆、一度は死にます。一度くらいサラリーマンを離れ、自分らしく生きたほうが良いですね。そんな政策指導者が欲しいなと感じました。堺屋太一が僕の予想した昔の小説が当たっているとか言われる前に…今日は簡単でしたが…

明日はたぶん多少の時間はあると思います。今日はこの辺で…

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2008年07月15日

7月15日

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かたる:NY市場は緊急声明にも拘らず、ファニーメイもフレディマックも安くなったようですね。つい最近まで30ドルぐらいだった株価が、あっという間に9ドルですからね。金融株や不動産株は扱っている額が大きいから自己資本など簡単に飛びます。日本の金融危機と同じような様相を呈してきました。BIS規制で自己資本比率を問われ、株式の価値を資本にカウントしないなど、日本にとって「塗炭の苦しみ」を味わった「失われた時代」です。この間に空洞化現象に耐え、鉄鋼会社は空前のリストラを実施したのです。パイオニアは希望退職者を募集すると世間から非難の声を浴びました。当時は終身雇用だったのですね。そのような苦しい時代を経て、雇用を流動化し人材派遣会社が当然のように栄えたのですが、少し景気動向が回復すると株式の持ち合いを復活し厚生労働省はグッドウィルやフルキャストと言う狭間を支えた会社の見直しに入りました。これほど株価が弱いにも拘らず、新日鐵の株価は意外に強く感じます。やはり株式持合いの成果でしょうか?

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近年GDPが若干のプラスで推移し景気が回復していたのに、何故か、消費が盛り上がりませんでした。私が相場の読みを間違った原因が、最近、色んなレポートで明らかになっています。ダイエーを狙ったのに失敗した原因ですね。そもそも景気は金融株から立ち上がります。そうして設備投資に火がつき忙しくなるから雇用のバランスが拮抗し所得が上がる筈でした。だから消費が盛り上がる筈と相場を読みハイリスク銘柄のダイエーを選択したのですね。ところが可処分所得は増えませんでした。企業が労働者に利益還元しないことが問題化し始めたので、厚生労働省が契約社員の正社員化を言い始めたのです。残念ながら、ここで不幸にも米国が失速です。しかし…この読みの影に、実は交易条件の悪化が大きな影を落としていた事実が、最近多く指摘されています。その様子が下のグラフです。

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考えてみれば、日本企業は儲からない事業に拘りを持っていますからね。何から何まで、効率を考えずに自分の手でやろうとする風土があるようです。日立のような会社が代表例ですね。交易利得の問題は重要だと思われ、僕はもっと勉強しないと駄目ですね。少しピンと来ないのです。確かに米国は売上高営業利益率が高い会社が多いです。よってROEも高いですね。しかし日本企業は薄利多売を信条にやっています。だから資源高のような今日の状態になると問題になるのでしょう。トヨタは新安値を更新、今日は148銘柄かな?新安値だそうです。なんとイビデンは昨年1万円だったのです。本日は3120円か…このような動きは明らかに欧米の景気後退が影響している様子を示していますね。


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このような相場は前から分かりきっていることです。本日は中国のGDPの予測が出ています。2008年の上期は10.4%だと言うのです。第一四半期が10.6%ですから、第二四半期は10.1%程度なのでしょうか? 私は前から米国はそんなに落ち込まないと言う論者です。マイナスになるかどうかも怪しいと思っていますがGMは明日も追加のリストラ策を発表するようですね。ここに来て地方の銀行が倒産し消費が一気に冷え込んでいるのかも知れませんが…。まぁ、今日の下げは少し嫌になる下げでした。そ
最期路キュ磯たs899んrじゃんの78あ7んjのろそろだと考えていますが、「いつまで、お前はそろそろ…って、言っているんじゃい。毎日、言っているじゃないか?」って、怒られそうですが…。17日はメリル、18日はシティの決算です。今日は忙しいから簡単に…、明日は遅くなります。

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2008年07月14日

7月14日

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かたる:ファニーメイとフレディマックの2社のGSE(Government Sponsored Enterprises米国版特殊法人のこと)の処理が大詰めを迎えているようです。NYタイムズが国有化を報道すると、金曜日は株主責任が追及され紙屑のリスクに脅え株価は急落し、市場全体に動揺が広がったようです。しかし米国の財務省とFRBは、共同の緊急声明を市場のあける前に発表しました。内容は「FRBは両GSEに対し、必要であれば現在2.25%の公定歩合金利での連邦窓口貸出制度の利用を認めると発表し、財務省はこれとは別に、両GSEへの信用枠を一時的に拡大すると発表した。さらに、前例のない措置ながら、必要なら両GSEの株式を取得すると表明した」とか言われています。米国らしい対応です。

この報道を受けて自主性のない日本人は、浮き草模様です。本当に日本の市場にはサムライが居なくなりました。まぁ、長年の低迷相場で多くの仲間は去って言ったわけです。もともと、米国の住宅問題はサブプライム問題が原因で始まったわけですが…不思議なものです。既に資料を見るとサブプライム問題の金利改定の問題は峠を越えているわけで、あとは差し押さえられた物件の処理をすれば良いわけで、時間さえ置けば、処理すべき担保の量は減るので、自然に需給は改善される筈だけれど…

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トロ:既に問題の次元はサブプライムではなく、レベル3の資産評価をオフバランスで処理していることなのだろう。最近ではカバード・ボンドの話しが出てきて、発行元が回収まで責任を負う話になっているからね。つまり多額のオフバランスした劣化した資産を、一度、会計上、処理しなくてはならないんだね。その際に自己資本が大幅に減りBIS規制をクリアできなくなるので、金融株の「奈落の下落」の第二の幕があがったんだよ。

かたる:だって…、おかしいよ。トリプルAのABX指数が50を割るのは異常だね。理屈からすれば、担保にとってある住宅の損失は最大30%程度のものだろう。…と言うことは、差し押さえた住宅の処分を加速させれば20%の利益が得られるよ。おそらくABXの価格自体が、いい加減な数字なのだろう。しかもこの差し押さえされた住宅の量は、減れば減るほど、住宅価格の下落は止まり今度は逆に上昇する可能性だってあるね。金利の安いうちに投げ物を買おうと言う投資家が殺到するよ。まぁ、どっちにしても解消は時間の問題だと思うよ。

時代や:それならば、何故、ドルは安いの? もう直ぐ、1ユーロ=1.6ドルになるよ。そのために原油価格も高騰しているよ。

かたる:既に欧州では景気が後退しているという話だね。いつまでも金利を高い位置に掲げていられるかな? 僕はこの半年、今までの流れの逆転現象が起こるように思っているね。米国は問題ないと思うが、心配なのがやはり中国なんだけれど…。主要36都市の6月の自動車販売金額が前年同期比で2.6%ダウンしたと言うからね。中国の話だよ。前月比は、辛うじて0.2%増加したらしいが…やはりインフレによる金融引き締めは効いているようだね。

時代や:かたるの持論だね。中国は危ういというのは。

かたる:最近、時々、報道されているね。公害の話しを含め、北京では、既に、不動産は売れ残っていると言うからね。GDPの二桁の増益が7%ぐらいまでダウンすると、国民の体感上は、かなり減速していると感じるんじゃないのかな? 今の所は、物価をうまくコントロールできているようだね。ベトナムとは大きく違うね。

トロ:仮にだよ。かたるの言うようにアメリカ株が立ち直っても日本は駄目なんじゃないの? 日経ビジネスには、官制不況、第二段が報じられていたね。秋田では訪問販売が禁止されるらしいね。更にコンビの深夜営業規制など…景気にマイナスだよね。

かたる:自分でセールスをしたことがない連中が、上にたくさん居るからおかしな法律や条令が出来るのだろうね。世の中、現場経験のない二世や三世が幅を利かせ、経営者も市場原理を無視しているからね。なんとベルギーのインベブは、売上高360億ドルの米国のアンハイザー・ブッシュを520億ドルで買収するとか…。これで世界最大のビールメーカーの誕生だね。世界市場の25%を握るんだって…。サッポロビールを含め、日本のメーカーは何をやっているのか…トホホ。

時代や:アンハイザー?なんて聞いた事がないね。

かたる:日本でも有名だね。バドワイザーの名前でビールが売られているからね。アメリカの小さな田舎のガラスメーカーが研究開発を頑張り、液晶などの薄型テレビにガラス基盤を提供し、世界シェア一位になっているね。コーニングだよ。それにひきかえ日本のガラスメーカーは…、兎に角、既にグローバル化経済だから、経営もスピーディーにやらないと…。そういえば、第一三共のM&Aの相手先のインドのランバクシー・ラボラトリーズは米国で医薬品局に虚偽記載をしていたとか…、そのために自社株買いを実施している第一三共の株価は下がっていたね。日本では沢井製薬や東和薬品がジェネリック医薬品の大手だね。日本でのジェネリック医薬品の使用率を、厚生労働省は高めようとしているね。三共が買収に乗り出すインドのランバクシー・ラボラトリーズも後発医薬品メーカーだね。

相対的に日本だけでチマチマやっている会社の株価は、相変わらず冴えないね。ダラスから大型受注を決めた近畿車輛は株価が高かったね。この銘柄はビスタニュースでの紹介銘柄の一つだったね。今日は値上がり上位に、もう一つの紹介銘柄が顔を出していたね。此方は内需企業だけれど…。ローソンの株価が強いのは、早くから中国などへ進出していたからかな? 海外での企業の活躍を聞くたびに、複雑な心境が芽生えるね。その内、グローバル企業は日本の税制に呆れて、本社を国外に移すかもしれないね。役人にその心構えがあるのかな? グローバル化すればするほど、日本に本社を構える必要があるのかな? 早く、構造改革を実現させないと、本当に第二次空洞化時代がやってくるね。

時代や:一般論はいいけれど…、個別株で下がっている銘柄あるよ。株が下がっているよ。どうしてくれるのさ。

かたる:自分で考えればいいよ。僕は基本的に、幾つかの推奨理由を掲げて取り組んでいるからね。なかには状況が大きく変化している企業もある。僕はいつも思うよ。例えばサラ金株の話しだが…、あるアナリストがCDSの価格を引き合いに出し、レーティングを引き下げたというが…。iTraxx Japan が産出するCDS価格と言うのは正しいのかね? 一体、どのくらいの取引があるのだろう?

独立系サラ金屋のロールオーバーを、とやかく言う前に、自分で財務内容を調べたことがあるのかね? 考えてみると、どうも市場には表面的な現象を捉えて、ことさら大げさに騒ぐ傾向があるね。冒頭のGSEの話もそうだね。常識で考えれば発行規模が500兆円もあるといわれている母体の会社が、本当にデフォルトを起こしたら大変な事になるね。そんな事はありえないよ。市場で言われている話を、自分なりに考えてみればいいんだね。株価の動きなど一つの現象なんだから…。その株価の動きは、必ず、実態に沿って歩むんだね。だから市場で言われていることが本当かどうか…、自分で検証してみる必要があるね。さて今日はこの辺で…

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2008年07月11日

7月11日

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かたる:不思議な相場ですね。NY市場は政府系金融機関に懸念が生まれ、監督局は否定していますが株式市場では資本増強など何らかの対策を催促しています。このような環境の中で、先ほどNYタイムズが政府系住宅金融に対し国有化を検討していると報じています。何しろファニーメイやフレディックは米国の住宅金融の根幹を成す機関で米国債に次いで信頼が高い債券を発行しているところです。一説によれば500兆円もの残高があるとか…ネットで調べて見たらこんな資料がありました。

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トロ:国有化…本当にそんなことをするのかね?

かたる:さぁ、真偽はわからないが、このような状態が長引くより良いのかもしれないね。昨日も書いたけれど、米国経済はそんなに悪くなってないよね。ウォルマートの6月の売上の伸びは1.3%増の予想より良く、1.9%増だというし…。市場が流す悪い噂は、何れもデマのようだね。例えばリーマンが、債券大手のピムコとの取引が縮小されているという話が流れたが、リーマンではなくピムコ自身が否定していたね。

市場経済と言うのは恐いものだね。ありもしない噂で現実が歪んでいくんだね。2003年の金融危機のときも、みずほの倒産が囁かれていたからね。僕はあの時、実態は分からなかったが、みずほのような銀行が本当に倒産したら大変だと考えていたね。だから買い向かった。世の中には常識と言うものがあるが、株式市場は時々、その理性を失うからね。

時代や:恐いね。今回だって政府系金融機関が国有化されれば、株式は無価値だと言われているじゃん。

かたる:いい加減な情報から判断するのは間違いの素だよ。決まってから考えれば良い。僕はどっちにしてもNY市場の株価は強いと感じていたよ。日経新聞もテレビも、みんな弱気の見通ししか述べないから、どうしても市場はネガティブな方向性に傾くね。そこで僕は明るい見通しを述べている人を探したよ。パシフィック・グロース・エクイティーのジョン・メンジース氏は「金融関連の悪いニュースが相次ぐ割に、ここ数日の相場は値を保っている。」。更に、オークシリー・アセット・マネジメントのロバート・パブリック氏は「市場関係者の間で底入れ期待が高まっている。」と述べており、何れも短期の見通しらしいが強気の相場観を披露しているね。僕と同じ意見だね。

トロ:金融システムの崩壊は連鎖しだしたらなかなか止まらないのを、かたるは経験済みでしょう。日本は何年も低迷が続いたんだよ。事実、米国の住宅差し押さえは、6月の1ヶ月で、25万2363件で前年同期比で53%も増えたんだよ。

かたる:当たり前の数字だね。サブプライムローンの住宅融資に対する割合は2006年には14%程度まで高まり、問題化されたがその残高のピークから見た条件改定の時期は今年の1-3月をピークに、急速に縮小するんだね。つまり金利が上がって利払いが停止する時期のピークは、3ヶ月から半年後ぐらいだろう。だから差し押さえが増えているのさ。直りかけの怪我の状態が、一番ひどいのと似ているよ。ほら、良く擦りむいたりした時に、膿が溜まるじゃん、あの現象さ。既にサブプライムローンの残高が減っているから、これから、どんどん差し押さえ物件は減りだすよ。

金利は安いし、住宅を買い時だと思う国民は、その現象を見て一斉に買い向かうから、ぼくは、急速に米国経済は立て直ると考えているよ。日本と違うよ。国民の数は増えているよ。今年後半には色んな指標の改善が見られ、株価も上がっていくと思うね。僕は前から米国は市場経済の国で混乱は起こらないと思っているよ。政策当局は日本と違い、逃げずにちゃんと処理をするからね。懐が深い国だよ。むしろ問題は中国だと思うが…此方は依然、先が見えないね。日本でも企業内物価が上がっており製品に転嫁されてないから…果たしてインフレに耐えられるのかどうか…

時代や:何か難しい話だね。要するに、株は上がるの? 下がるの?

かたる:上がるに決まっているよ。二度目の洗礼を受けて米国株は過度の悲観状態から抜け出すよ。しかしもう一度、日本株は、ぶれる場面があるだろうね。僕はそう考えている。どっちにしてもシティバンクの決算が山場で、既に相場的には峠を越えている。

トロ:どうかな? まだ大手の金融機関が倒産するんじゃないの? FRB議長のバーナンキやポールソンの発言は金融機関の破綻を想定しているように聞こえるね。

時代や:米国ばかり的が絞られているが、日本株はどうなの?

かたる:三井住友銀行は撤退したインドへ再び進出するんだってね。この動きが象徴するように、日本の銀行株は活躍の時期を迎えているよ。事実、みずほなど株価は確りしているよ。もう一つ忘れた。米国ではダウ・ケミカルがローム・アンド・ハースを74%アップの150億ドルで買収すると発表しているね。この時期にM&Aだよ。この現象を見ても米国は健全だよ。

トロ:そうなって欲しいね。かたるの場合は希望的観測が多いから、慎重に対処をしないと大変な目にあるからね。こんな時は無理に買おうとせずに、のんびり待ってから、株価が上がり始めてから買っても遅くないよ。

かたる:まぁ、言えているかもね。

時代や:ソフトバンクに材料出つくし感があるんじゃないの? iPhone発売のイベントを終えて…

かたる:僕はそうは思わないね。これから本番だと思うよ。ネットの主流はモバイルになるんだね。僕は前から一貫してモバイル・コンテンツの会社に注目しているよ。きっと、そのような展開になると思うよ。

時代や:今日、人気のGウィンはオリンピックに向けて再び注目されてきたね。

かたる:僕は嫌いだよ。一時的な利益しか期待できないよ。同じやるなら夢は大きいほうが良いね。さぁ、ハイリスク・ハイリターンで儲けるチャンスだね。今週は買い場、来週も買い場、このラインから積極的に買うべきだね。リターン・リバーサルを利用するチャンスが来たよ。ここは強気に対処、今年、二度目のチャンスだね。詳しくはビスタニュースで…

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2008年07月10日

7月10日

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かたる:米国では住宅金融会社が再び下落し新安値。ファニーメイ(FNM)は2.31ドル安の15.31ドル、フレディマックは3.20ドル安の10.26ドルとなっている。理由はリーマンの増資必要説だけれど、昨日は監督当局のロックハート局長は増資の必要はないと言ったのに…、株価は新安値。これを受け相変わらず金融関連株が安い。一方で、金融監督当局は住宅ローンを担保にした社債(カバード・ボンド)の発行を検討しているとか…ポールソン財務長官も前向きな発言。既に欧州では2兆5000億ドルも発行されているという。

シスコシステムやインテルなどへのUBSのレーティング引き下げもあり、NYダウは安くなった。NYダウは限られた銘柄なのでSP500を見てみたが、こちらも高値から既に弱き相場の目安といわれている2割の下落(1260)を越えて1240ポイントとなっているね。しかしチャートを見ると分かるが、ここから下値は株価の抵抗ラインでかなり堅い水準が窺える。

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トリシェECB総裁は先日の利上げで、ノー・バイアス発言(方向性は決めていない)をしていたが、昨日はインフレ発言をしたとか…ドルは売られたが、原油価格はそんなに上がってなかったね。この所、原油価格の上下の振れが大きくなっており市場の意見は対立し始めた様子が窺える。多くのアナリストは米国経済のリセッション入りを唱えているが、現実は2007年7-9月期の4.9%から、2007年10-12月期の0.6%増と大きく落ち込んだが、2008年1-3月期は1.0%増と回復し、更に足元の2008年4-6月期はまだ出てないが、推測では2.0%増と言われている。通常リセッションとは、2四半期連続のマイナス成長を言うのだが…

トロ:おいおい、日本のことも分からないのに…米国の事が分かるのか?

かたる:うん。そうだね。でもこれまでの話しを総合すると…S&Pでは今年の1-3月期にサブプライムローンの残高はピークを越えているんだね。GSがひつように損失が拡大し増資が必要と言っているが、GSは空売り派だよ。つまり勝ち組だね。先日のドイツ銀行のアナウンスもそうだったよ。既にピークを越えたのに…僕はおかしいと感じているわけ。ここに来てファニーメイやフレディマックの株価が下がり色々言われているが、監督局の連邦政府の役人様は増資の必要はないと言っている。

実際の経済統計も強いのに…何故かな? 中国の貿易黒字は前年度比で6月は11.8%ダウンし990億ドルになっている。資源高で輸入が31%増えたのに、輸出は17.6%しか伸びなかったとか…確かに世界景気は減速している様子が窺えるが…僕にはやはり米国株がどんどん下落するシナリオは考え辛いね。本日の騰落レシオは66だし…銀行株が確りしているよ。

時代や:珍しく…かたるは株を買いに行っていたね。

かたる:うん。今日は買い場だと思っているよ。どっちにしても来週かな? 大手銀行や証券の決算数字が明らかになれば…材料出つくしで米国株はこれまで下げているから、上がると思うよ。日本株は世界で一番、好環境だからね。みずほの売買高が増えてきたよ。自社株買いをやっているし…取り組みも捨てたもんじゃない。

時代や:じゃ、みずほを買うんだ。

かたる:僕はやはりハイリスク派だから、もう少しひねって値幅効果が出るものを買い始めているが…此方は何か出るリスクはあるよ。でも今、続いているファンドの売りがまもなく切れるだろうから、きっと…上がると思うけれど。

トロ:おいおい、売りが切れる、売りが切れるって、言いながらヤフーを買っていたみたいだが、株価はサッパリじゃないの。

時代や:でも、ソフトバンクはこの下げの中で、唯一、利食いが出来たね。

かたる:あれ、もう売ったの?

時代や:自分だって売っていたじゃないの。

かたる:うん。お客様の心理が弱いから信用の負担を軽くすれば、投資心理が変わるかな?と思ってね。今はチャンスだけれど…1月や3月と同じで安いときは、なかなか買い心理にならないから大変だよ。

トロ:そりゃ、お前が損ばかりさせるから…当たり前だろ?

かたる:うん。言えている。ここは積極的な動きが成功につながると思うよ。明日も買い向うぞ! ビスタの原稿が生きているね。

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2008年07月09日

7月09日

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かたる:米国ではバーナンキ議長の金融システム維持に向けた金融支援延長のニュースを受け金融株は軒並み高くなっていました。4-6月期の業績見通しから、NYダウ平均株価は1930年以降78年ぶりと言う歴史的な下げを6月に演じました。しかし1-3月期のアナリスト予想は22%引き下げられましたが、4-6月期は11%となっています。この違いは金融株の業績修正が小さい為だといわれています。でも住宅関連などは、依然、低迷したままですね。

本日は5月の機械受注が発表され10.4%増加し1兆1146億円となっていました。日本は歴史的に面白い時期にありますね。その様子を下のグラフからその様子を感じ取って下さい。日経平均株価と単純平均株価、そうして街角景気と鉱工業生産指数の動きを示したグラフです。

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時代や:前から言っていることだよね。単純平均は2003年より悪くなっているのに、日経平均株価はそんなに下がっていない。

かたる:理由は?

時代や:ウ…。

トロ:国内景気(内需)とBRICs(外需)の差だね。

かたる:うん、内閣府が発表しているデーターの街角景気は調査開始以降2001年の10月が一番悪く27.2となっているよ。2001年といえば、9月11日に米国で同時多発テロが起こった年だね。春には、住友銀行やさくら銀行が一緒になり三井住友になり、三菱も信託を組み込んだ再編を、三和、東海、東洋信託がUFJ銀行になった年でもあるよ。

実は街角景気が20台に落ち込んだのは、そんな年と同じ景況感だと庶民は感じているんだね。この年の春に小泉内閣が誕生したんだね。ある意味で20台入りは危険な兆候とも言えるね。やはり株の動きは正直だね。54年ぶりの連続安記録を作るのだから…

時代や:分かったよ。それで、一体、かたるは何を言いたいの?

かたる:その後、景況感は回復していくんだよ。おそらく、ここ数ヶ月が、一番、暗いんじゃないのかな? 速報だけれど、中国ではGDPの伸びが二桁を割り9.8%になったらしいね。そうして6月の物価上昇は前月の7.7%から7.1%に減速したと言われているね。原油価格はサミットへの敬意かも知れないが、一応、落ちついているね。街角景気は、その後、月を追って回復して、6ヵ月後にはなんと60台に回復しているからね。

トロ:小泉政権の指導力があったから、景気が持ち直したんじゃないの。福田はお前が批判する消費者庁を新設したんだよ。

かたる:日本人の意識改革をしないと駄目だね。賞味期限など…。僕はいつか書いたが、世界の常識から日本人の感覚は逸脱しているからね。その内、世界中から日本はおかしいと言われるかもね。

時代や:そんなことより、どんな株が良いのかね?

かたる:
全ての景気回復の過程は…先ずは金融なんだね。金融から不動産、証券へお金が流れるのが正常なパターンだよ。これから何かが、起こるんじゃないのかな? 積極的な金融拡大とか…

トロ:清貧思想がはびこる日本で、そんな事はありえないよ。

かたる:でもみずほなどの株価を見ると頑張っているね。NTTなどは、この連続安の最中でも、逆行高を演じているからね。やはり株価の派手さはないが注目されるよ。

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時代や:でも…今日の株価を見ても何か覇気がないね。全然、勢いが感じられないよ。

かたる:僕はそうは思わないよ。どんな株でも下げ続ければ、必ず上がるものだよ。下値の鉄板水準はあるものだからね。一度、底入れをすれば人間は不思議なもので、今度は逆に売りたいと思った心理が、買いたい心理に変化するんだね。不思議なものだね。この心境と言うものは…。しばらくは短期の売買も仕方ないかもしれないが…大きなチャンスが来ているのかもしれないよ。

いつでも前向きに考えないと面白くないよ。どっちに転んでも、ここから仕掛けて大きな損を被るとは思わないよ。さぁ、もう直ぐ米国の金融株の決算が始まるね。どっちにしても事前に株を売っているから、仮に悪くても、材料出尽くしになると思うし、良ければ意外高で大きく上がるかもしれないね。テクニカル指数でも買い場を支持しており25日の騰落レシオは70を割れているからね。仮に明日、安かったら…減数の関係で。兎も角、弱気にならずに僕は強気を堅持するよ。

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2008年07月08日

7月08日

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かたる:NY市場は、またまた金融株を中心に下げていましたね。今度はファニーメイ(米連邦抵当金庫)とフレディマック(米連邦住宅金融抵当金庫)の株価価値についてです。問題を提起したのはFBRキャピタル・マーケットのアナリストのポール・ミラー氏、「両社にはそれぞれ150億ドル相当の追加増資が必要だ」とのコメントです。新たな会計基準が適用されると増資が必要だというのです。故に普通株は希薄化するので株価が下げると言うのですね。またリーマンの調査レポートでは、その数字は楽観的でファニーメイは460億ドル、フレディマックは290億ドルが必要だというのです。

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まぁモノラインから銀行、証券と、次々に、これでもか、これでもか…。市場の底値を探るのですね。市場主義と言うのは面白いですね。いつしか叩いても、叩いても株価が下がらなくなると、今度は逆の報道が次々に出てくるのです。シティーバンクの株価は16.40ドルですね。もっと下がれば買ってみたいね。下がるかどうか分からないけれど…。決算前に、これだけ叩いておけば、どっちにしても材料出つくし観が強くなるでしょう。

トロ:金融から実体経済へ…インフレから不況へ、スタグフレーションの対策は難しいよ。

かたる:不思議に思わない? 
先日まで原油が高くて株価が安いと言っていたのに…、今は原油が下がっても株価が安いよ。僕はいつも株式のコメントを見て思うんだね。いい加減なコメントだと…。しかし投資家の多くは、そのわけの分からない情報とやらを知りたいらしいね。いい加減だよ。市場で流されているコメントは…。嘘とは言わないが…ほんの一面しか捉えてないね。

時代や:あぁ~、12連続安のあとに1日株が上がって122円高になったら、直ぐに翌日、下がって、今度は弾みをつけて326円安だよ。どうなっているのかね?

かたる:日本人は素人の寄せ集めだからね。外資系の売り仕掛けに、抵抗感なく追随するからね。馬鹿だね。年金基金で少し株を買えば済む事だよ。今日は幾分買っているらしいが…13000円の大台が割れてノックインだとか騒いでいるとか…。米国のニューズ・コーポレーションが日本のインターネット広告分野に進出するとか…、その為に業界の再編が起こりサイバーエージェントが高いとか…、これ本当かね?

阪神内燃機が47年ぶりに来年の7月に新工業を稼動させるんだってね。54年ぶりの株式市場の連続下落記録を作ったり…、船舶エンジンと言うのは相変わらず忙しいらしいね。そういえば厚板が足りずに増産するって新聞に書いてあったね。海運市況は2010年問題があるとか…、不動産業界もあれは何年だったかな? 過剰供給問題があったけれど、景気が回復して賃貸料は下げなかったね。逆に上がったよ。

時代や:URBANはまた下げたね。社長が株を売られるような甘ちゃんだから、やばいかもね。インデックスと同じだね。

かたる:僕はある意味で彼らの行動は理解できるね。ライブドア事件以降、会計基準が非常に厳しくなって、赤字企業の評価を非常に厳しく見ているから、会社でM&Aが出来ない。だからオーナーは自社株を担保にお金を借りて投資をするんだね。僕は今の日本の低迷は、銀行が機能不全をおこしている為だと思うね。消費者庁の登場や、このところの法改正はやり過ぎだね。例えば、今、懸念されているのは割賦販売法改正に盛り込まれた総量規制導入だね。ローンで車が買えないとか…。カードでものが買える限度が低くなるんだね。どのような適用になるか分からないが、これまでの役人のやり方をみると、サラ金業界のように縮小均衡だよね。

一人の悪者が登場すると…全体を法律で縛る。先日、えびの養殖で詐欺事件があったけれど、基本的にそのような甘い話が存在する筈がないね。弱者といえば確かに弱者で守るべきかも知れないが、騙された本人が悪いわけで…そのような一部の被害者を救済するために、多くの善良な人の行動が制約されて、全体の経済がどんどん縮小しているね。困ったことだね。振り込み詐欺は悪いけれど、その為に銀行の限度額が制限され、振込みも制限され、清貧思想がどんどん経済を蝕んでいる。

トロ:米国の減速は始まったばかりだから…。
かたるは強気にドイツ銀行の例を掲げ、決算までの短期決戦を強調するけれど、これから経済減速が更に加速するんじゃないの? 

かたる:僕は今週が山場かな?と思うね。サミットに期待しているわけじゃないよ。下げる場合でも、一方的な下げには限度があるよ。限度になれば反発するのが道理だからね。

時代や:ところで、最後のかたる銘柄が久しぶりに上がっているよ。どうなの?

かたる:僕の考え方は株価が上がろうが、下がろうが、ずっと一貫しているよ。先週のコラムにも載せたよ。ずっと応援する会社だから…。会社が双日のように株主を裏切らなければ株主は応援するのが道理だね。しかし北畑さんのコメントもある意味で正しいよ。目先ばかり拘る人種が大勢いるからね。そのような存在を否定するわけじゃないが、やはり少し悲しいよ。一つ言えることは、サンマルクル以来、続いていたビジネスモデル転換が、ようやく終了したと言うことかな? 新たなるスタートかもしれないね。

トロ:馬鹿株はどうでもいいよ。やはり米国の金融株の増資の行方が、ハッキリするまで不安定な動きが続くんじゃないの? 明日も株安になるかもしれないね。サミット開催中だし…市場は政策発動を催促しているのかも知れないよ。

かたる:なるほど…、それで54年ぶりの下落新記録か…。僕はやはり決算発表が本格化する前の状況が見えない今が、買い場だと思うね。このような時期の新しい動きは、特に注目する必要があるね。新興株ががんばると良いのだけれど…


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2008年07月07日

7月07日

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かたる:今日は七夕です。例年、恋は実らない日が多いのですが…今年はどうでしょうか?東京では曇りで少し空が明るくなってきました。洞爺湖サミットが開催されていますが、議長国としての日本の力量不足が海外のメディアから聞こえてきます。日本の省エネ技術を磨きかける絶好の機会ですが株式市場も湿っている様子です。ちぐはぐな政策が国民の活力を奪っているのでしょう。結局、話題になっていた連続安更新記録は12日間で終了しました。本日、13日ぶりに株価は上がりました。

原因を探ると米国発のサブプライム問題が広がり、FRBの金融政策とECBの動きなど不協和音が背景にあるようです。一部メディアは盛んにFRBの金融政策の失敗を報道しています。過度の引き下げが物価高を招いたというのですね。サブプライム問題の余波を受け、新興国の株価は大きく下がりました。代表的なBRICsの中国とインドは下記の通りです。ブラジルとロシアは、比較的に株価は堅調な動きです。両グループの違いは資源の保有量にあるのでしょう。

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時代や:なにやら、残念のような…、ホッとしたような…気がするね。15日間が最高だったそうで…新記録を狙っても…って、あきらめのムードが市場に漂っていたからね。

トロ:確かに…記録が話題になっていたけれど、そんなに株価は下げてないよね。日銀短観をみると予想数字より実績が悪くなっているから、株価が下げる理由も分かるけれどね。詳しくは、此方から…

かたる:この短観には色んなヒントがあるよね。その辺りをビスタニュースで解説しようとしたが、今週は時間がなくて断念したね。でもちゃんと、このような相場での対応を伝授してあるから、あのリストから銘柄を選べば大丈夫だね。今日は早速、その成果を発揮していたね。

時代や:真柄建設が民事再生手続きをしたとか…、公共事業投資が継続的に減らされ対応を確りしないと大変だね。

かたる:うん。昔のようにメインバンクに甘える体質が通用しなくなったね。銀行はドライになったよ。株価が急落していたURBANは、インデックスと同じで社長が自社株を担保に入れていたが、株価が値下がりし追加担保が入らないから処分したらしいね。会社側の発表によると3739万株から907万株に減ったとか…。真柄建設の場合もそうだけれど、この話しを聞いて、日本も変わってきたなと感じた次第だね。

日曜日の日経新聞には三井化学が合繊部門を廃棄処分するとか…採算に合わない分野を削る合理化を実施するんだってね。ソニーはROEを目標に掲げたりしているが、売上があっても儲からなければ撤退する。だんだんアメリカ的な市場原理が広がっているね。面白くなってきたね。もう一つ感じるのは、証券市場も値動きが荒くなってきたね。目先張りの需要からか? 短期的な証券の動きが多く見られるね。このような原理を利用した売買がビスタニュースで解説した複数の指標を組み合わせるやり方だね。単純だけれど効果は期待できるね。

時代や:明日以降はどうなるのかね? 

トロ:確かに短期的なテクニカルから、一旦は反発するかもしれないが、政策に期待できないし肝心の外国資本は縮小しているから…やはり自律反発なんじゃないのか?

かたる:可能性は否定しないが…日本の報道を疑ってみる必要があるよ。どうも恣意的な報道が目に付くよ。GSの動きに対応するように悲観的な記事を載せたり、極端な観測記事を掲載したり…読者に理解力がないと騙されるね。米国の大手の投資会社は住宅市況に対し強気な意見だったね。この解説は、以前、僕がケース・シラーの指数の下落率の緩和を述べている意見と同じだね。

最近はネットで真実が述べられているケースもあるから日経さんも大変だね。会社側のIRによって報道機関の間違いが指摘されるケースもかなりあるね。調べて書いているのだろうが…やはり、インターネットは諸刃の剣だよ。利用の仕方によっては素晴らしい武器になるが…間違った解釈をすると大変な事になるね。自分なりに知識武装をしてないと…ネットの記事を鵜呑みに出来ないということだよ。僕も時々、専門家の人からあの表現はおかしいと指摘を受けることがあるよ。ひどいケースは後日訂正しているが…、たいした事がない場合は、そのままになっているから気をつけてね。あくまでも参考程度に…

時代や:そんな話より、さっきの話だよ。

かたる:あぁ、自律反発かどうか…の話だね。もっとも肝心なのは相場を悪化させているサブプライム問題とインフレなどの動きだね。以下は、2日に発表されたドイツ銀行の業績見通しだよ。

『ドイツ銀行AG(銘柄コードXETRA:DBKGn.DE/NYSE:DB)は、本日、現時点での見通しに基づき、2008年7月31日に予定している2008年第2四半期の決算発表において、黒字計上を見込んでいる旨を公表しました。当行では、この業績見通しに基づき、Tier 1自己資本比率は引き続き9%前後を維持することとなり、第2四半期の業績により資本増強の必要が生じることはないと考えています。』

もっとも注目されるのは18日に予定されているシティーバンクの決算だね。でもね…ドイツ銀行に見られるように、GSが指摘するほど悪化しているかどうか…。この時期の注目点は、まぁ、第二四半期の決算が最大の注目材料だろうね。UBSは8月12日だそうだけれど、先日の発表では収支トントンか…若干、下回る見通しだと述べていたね。

時代や:どうも分からないよ。日本の株はどうなるの?

かたる:だから…僕は前から強気だよ。ここに来て不動産株が信用不安から大きく株価を下げているが日本にはたくさんのお金があるんだよ。調べてないから、なんとも言えないが…URBANだって純資産を大きく割り込むような価値しかないのかね? あまりに悲観的な市場ムードは、いずれ時間が解決すると思うよ。

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2008年07月04日

7月04日

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かたる:日本でも望まない記録更新が続いています。今日はなんと12日間連続の値下がりと言うことだそうです。昭和20年代は株式と言うのは一般的ではなく、その頃の記録を更新しているのですから、明らかに異常事態宣言中ですね。既に今年始めに追証の整理を終えており、かなりの人が警戒感を持っていたので、ここでの追証と言うのは少ないのでしょうが…いやはや呆れてものが言えません。みんなが無気力な状態に陥ったと言うことでしょうか? 内閣府より5月の景気動向指数が発表されておりCIの先行指数は92.6で一致指数は103.0だそうで、遅行指数は103.9だそうです。下のグラフを見ると明らかに下降波動に入ったように見えますが…

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トロ:ECBは0.25%の金利を引き上げたね。インフレ警戒観が強まっているが原油価格は145.29と上がっていたね。ユーロ/ドルの為替は1.5707となっていたよ。1.6の壁を破るのは時間の問題かな? 注目されていた雇用統計は6万2千人減となり予想の5万5千人をオーバーしていたね。

かたる:雇用統計はぶれやすい指標だからね。失業率は前月と同じ5.5%だとか…

時代や:そんなマクロ的な指標など意味があるの?
そんなことより大変だね。かたるが残したい会社と言ったダビンチやURBANは新安値で、一時、何れもストップ安を付けていたよ。

かたる:そうだね。買ってみたい水準になっているね。仮に資金繰りで倒産しても、お金は残るだろうね。そもそも純資産とは借金を返済して残った金額を示すからね。それにしても、リート(不動産投信)もそうだけれど、何故、ここまで株価を売るのかね? 罪な話だ。日本の銀行が投資銀行化すれば、こんなチャンスはあまりないのに…。

日本人は、みんな豚のような人間になってしまったんだね。与えられるだけの仕事をしてコンプライアンスと言う言葉に縛られた人間に…。中国の文化大革命もそうだけれど、何故、こんな社会をみんなは望むのだろう? NHKのテレビは魚秀のうなぎの偽装事件を何度も報じているし…夢のない話題がニュースになっているね。やはり失われた時代の時間と言うのは人間の心も変えてしまったようだね。

トロ:そりゃ、危ないから売るわけだよ。資金繰りがアウトなら倒産するわけだからね。

かたる:ライブドアだって、ちゃんと活動しているよ。どうせなら、時価総額がいくらか分からないが、融資してMBOを実施すれば良いね。1株純資産を大きく割り込むとは、そう言うことだよね。日本の金利は確かに低いけれど…お金を使わせないように行政指導していれば意味がないね。金利なんて、安くても正常な流れが絶対に生まれないよ。

時代や:一体、何をさしているの? URBANの話。それともリート?

かたる:両方だね。URBANは1株純資産が489円だね。今度、増資をしたので少し変化するだろうが…リートだって9%に回るんだってね。不動産株は軒並み暴落しているよ。やはり僕には少し理解できないな。

時代や:これから景気が後退すれば、資産価格は下がるんだろうね。

かたる:どうかな? 今回の不動産は確かに上がったけれど、背景には収益還元法の考え方があったからね。一部で高値を買った人たちが居るだろうが、バブルのような異常価格とは違うよ。 まぁ、新興勢力への淘汰の時代なんだろうね。このような壁を乗り越えて残れるかどうか…

12連続安で、しゅんとしている人は大勢居るだろうが、逆にチャンスだよね。株が安くなるということは、チャンスがまた来たんだね。何処で再び買い始めるか…。考えるのはこのポイントだけ…人生には何度かチャンスが来るもんだよ。自分で確り勉強して、そのチャンスを逃さないようにしないとね。1998年、2003年、そうして今の2008年は、ある意味で歴史的なチャンスに居るんだね。ジェイコム君に変身できるチャンスが来ているよ。後は自分に、その勇気があるかどうか…この休みに色々考えてみればいいよ。

トロ:冒険だね。米国の金融株は一段安があるかもしれないよ。これから実体経済が悪くなるんだよ。

かたる:だから、そう思う奴は、そういう行動すればいいよ。勝ち組の米ゴールマン・サックス証券の株価は178ドルだよ。一方、負け組メリルは31ドルか…。シティーなんかは16ドルだからね。何が明暗を分けたのかな? 歴史的な現象が続くということは、僕はチャンスだと思うね。GSは何故過度にシティーやGMを叩くのかね?その背景には…

トロ:お前はいつもそう言う発想をするね。博打的な感覚だよ。危ういなぁ。

かたる:博打か…。僕は博打とは感じないのだけれど…、逆に、やはりチャンスに思うんだね。狙っている株は、何れも大化けムードが漂っているよ。そういえば、今日は観察銘柄がストップ高していたね。ビスタニュースでスクリーニングを実施している銘柄の中から色んなヒントが見えるね。さて今週は…

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2008年07月03日

7月03日

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かたる:NY市場では昨日頑張ったGMがとうとう10ドルを割り9.98ドルだと言います。この株価は1954年9月以来の安値だそうです。そうして今日の日経平均株価はなんと55年ぶりの11日連続安だそうです。こちらは1953年5月21日から12日連続安という記録があるそうです。う~ん。新記録のラッシュの毎日です。スピード社の水着を着ているような時代になってきましたね。僕が生まれてもいない時代の記録ですよ。昭和20年代は戦争が終った復興期の話ですね。いやはや…世界はまさにパラダイムショックなのでしょうか? 東西冷戦崩壊から米国の一国主義が崩壊し…新しい枠組みが誕生するのでしょうか? 僕等はラッキーですね。時代の変遷に佇んでいるのです。戦後の混乱は大きなビジネスチャンスでもありました。

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時代や:何がチャンスなのか? こっちは混乱に巻き込まれ風前の灯だよ。

かたる:まさに四面楚歌ってイメージだからね。しかし…やはりチャンスなのだろう。

トロ:お前はいつもそうだけれど、やはり早すぎるのさ。今日の日経にはABXの価格が載っていたね。AAAで45.88だってね。AAAだよ。

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かたる:確かに07-2はそうだね。しかし06-2は69.00だし…、06-1に至っては91.48の価格が付いていたよ。良く知らないから、なんとも言えないがおそらく期間の設定の違いだろう。ABXの説明事態が良く分からない。そこで少し調べてみたら…ABX指数の説明はリスク指標になっているデリバティブ指数のなかで、サブプライム住宅ローン担保証券(MBS)に係わるのがABX指数だそうです。ABX指数はサブプライム住宅担保証券(MBS)20銘柄のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)から算出されているそうです。

そのCDSとは貸付債権の信用リスクを保障するオプション取引のことで、債権が債務不履行になったときに、その債務に対しプレミアム(保証料)を払って保証してもらう仕組みだそうです。CDS取引は債権を直接移転することなく信用リスクを移転するデリバティブ取引のことだそうです。さて、それでは07-2と06-2は何が違うのでしょう?
調べてみたら…銘柄の07-1というのは2006年7月半ば過ぎから07年1月半ばに発行されたものになり、もっとも新しい07―2というのは07年1月半ばすぎから07年7月半ばまでに発行されたABS(資産担保証券)を参照しているのだそうです。

組成の時期の違いは、債券の中身の質が違うのでしょう。06-1のAAAは91.8だからこの時期のものは正常債権と言う事になるね。つまり2005年の7月から2006年の1月半ばは正常なのでしょう。そこで、その当時の住宅価格を先日のS&Pのケースシラー指数で調べてみると、ロサンゼルスは2006-2月が231.94で現在は202.52、マイアミの2006-2月の272.39が、今は200.42になっており、NYは213.45が193.93となっているね。不思議な現象ですね。それにも拘らず、2007-2のABXと2006-1のABXの価格差は、こんなにあるものなのでしょうか? 地価の下落率から産出してもおかしな数字です。

自分で計算みれば良いのです。明らかに裁定が働く価格ですから、確実に2007-2のAAAのABXは買いになりますね。でも確かに…遅くにサブプライムローンを組んだ購入者の資産状況は、早くに組んだ人より質が悪いのは頷けます。債務不履行の可能性は高いのでしょう。でも、あくまでも担保は住宅だからね。やはり日経新聞の報道は不安感を煽るだけの片手落ちのスタイルといえるのでしょう。
そのABX指数は此方から…
そうして比較として、ケースシラー指数は此方から…

時代や:アメリカの話など、どうでも良いよ。日本の話だよ。

かたる:いや重要だと思うんだね。当初、アメリカよりドイツが大きくやられているという報道があったよね。サブプライムの報道で…。しかしドイツ銀行の4-6月期は黒字で一段の増資は必要がないと報道されているね。株価も上がっていたよ。UBSの株価は下がったけれど、こちらも増資の必要がないと報道されていたね。

時代や:一体、何が言いたいの?

かたる:11連続安の日本株の下げには、米国の金融株の行方への不安が根底になるね。つまり4-6月期の決算数字が出るまで、相場は不安定な可能性が否定できないんだね。しかしABXの中身を調べてみたり、ドイツ銀行などの経過は、シティーの動きにも影響を及ぼすものと思われるよ。だから過度の警戒感はどうかな?と考えているわけ。そろそろ市場に新しい動きが出てくる頃だよね。

トロ:いやはや…。恐れ入りました。黙って聞いていれば、結局、そうやって話しを繋いでソフトバンクの流れに持って行きたいわけ? お前の主張する米国景気の不安から外需が駄目で、内需の好業績で夢がある銘柄、しかも7月11日はアップルのアイフォンの発売日で…

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かたる:見破られたか…。騰落レシオは75.66となり70台の突入している。そうしてビスタニュースに書いたように、減数の関係で数字は落ちる方向にあるよ。11連続安で歴史的な底入れ場面の到来だね。スター株の流れはソフトバンクにヤフーと続き、新興株に向うのさ。果たして、このシナリオが市場から評価されるかどうか…。あとは日経新聞さんの腕次第。ヴェリタスの記事から推測すれば、ソフトバンクは比較的に切り口が豊富で…今回は日経さんが好意的だからね。

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トロ:おいおい、小説家じゃないんだよ。勝手にストリーを作っちゃって…どうするのさ。現実はそんなに甘いかな?

かたる:だって…今の環境で、やれる銘柄は限られているよ。太陽電池もいいけれど…シャープはFEDの攻勢を受ける可能性があるし、液晶の在庫リスクが消えないよ。アルバックとか、色んな選択もあるが人気がどうかね? 調整が充分な新興は、少ない資金で済むよ。

トロ:別に新興に拘らなくても、薬品でも切り口はあるんじゃないの? 

時代や:何か…無理に買う銘柄を選択してないか? 55年ぶりの連続安ということは、所詮、駄目市場の証じゃないの?

かたる:株屋は株屋らしく、いつも心に太陽を…。どっちにしても色んな面から考えて日本株は薔薇色の選択肢があるよね。あとはみんなの勇気と後押しがあれば…そういえば、自民党は国家ファンドの創設を決めたとか…10兆円だって。その資金を僕に運用させれば日本に夢を与える良い相場を演出するけれど…今の日本はみんな小粒になったからね。トホホ…。

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2008年07月02日

7月02日

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かたる:NY市場は微妙なチャートの形をしています。底入れ形成とも見えるし一段安へのステップにも見えるし…。3日にECBが利上げ予定だと言われています。0.25%の引き上げ予測ですが、ポールソン米財務長官がヨーロッパを回っており、トルシェ欧州中央銀行総裁とも会談します。ポールソンはたしか…GS出身でしたよね。そのGSは、GMを叩きシティーを叩き、株安シナリオを掲げている会社です。裏にどのような取引があるのか? 興味がありますね。そのGMの6月の自動車販売台数は18%減少の26万0457台とか…、でも予想より良かったと好感されて株は高くなっています。トヨタの不振が目立ち、なんと21%減なのだそうです。平均が18%減ですから、株価が5000円を割るのも頷けますね。一方、ホンダは逆に増えているそうです。株価と言うのは、やはり目先の動きに反応します。

トロ:全体で18%減か…。米国では消費の低迷が話題になっているね。米連邦預金保険公社(FDIC)が住宅を担保にした融資の貸し渋りに、警鐘を鳴らしているそうだね。

かたる:「ホーム・エクイティ・ライン・オブ・クレジット」と言う奴だね。確かに色んな懸念は広がっているが、ISMの製造業の数字は5ヶ月ぶりに50.2となり、景気好調の目安の50を回復したんだってね。アビー・コーエンは「米経済がマイナス成長になる四半期はないかもしれないが、一貫した2~3%の経済成長率と産業間のバランスが平常に戻るまでには、まだしばらく時間がかかりそうだ。」と述べていたね。彼女はGSの米国株のチーフだからね。

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時代や:一体、何が言いたいの?

かたる:このところの報道を見ると、みんな同じようにサブプライムの損失が膨らみ、資産圧縮により貸し渋りが起こり、消費が低迷すると言っているよ。そうしてGMの倒産説が囁かれている。シティーは4-6月期の大幅な追加損失で増資資金が集まらないとか…。このような悲観論は本当なのかな?

コーエンは「輸出は年率約8%のペースで増えており、設備投資の伸び率も特にハイテク分野で高くなっている。その結果、全体でみると米経済成長率はプラスにとどまる可能性がある。」とも述べていたね。僕は株屋だから、いろんな見方が出来ると思っているよ。

トロ:市場経済の仕組みを信じる奴が、市場の動きを否定してないかい?

かたる:どういう事?

トロ:だって…そのような動きを受けて、東京市場はなんと10日の連続安だよ。この記録は43年ぶりだそうだね。1965年の証券不況のときだそうで2月19日から3月2日まで続いたとか…。因みに最高記録は1954年の4月28日からの15日間連続と言うのがあるんだって…。記録としては15日、13日、12日、10日だそうだ。連続安は、先行きに対する悲観的な見通しから来るものだよ。

かたる:ふん。日本人も根性のある証券マンが居なくなったね。外人様に頼らずに自分たちだけで相場を作る連中が居なくなった。田淵さんは先日なくなられたが…私の履歴書にあったように偉大な人だったけれど、田中角栄と同じで間違った行動だったね。株式持ち合いの話だよ。日本にコーポレート・ガバナンスと言う概念をなくさせてしまい村社会を作ったから、失われた時代が長引いているんだね。アデランスのように駄目なら社長は変わらなくてはならないよ。

時代や:銘柄はないのかね? そういえば今日もNTTは高かったよ。

かたる:NTTの上げの根拠は、おそらく僕がビスタニュースのレポートに書いた話しだね。勿論、色んな要素があるのだろうが…。

時代や:IPテレビ?

かたる:うん。僕の掲げた成長株はこの相場の中でも、今日は高かったね。そうそうソフトバンクも高かったよ。調べてみれば分かるけれど、僕の構想は間違ってないと思うよ。モバイルが主軸になり、ネットとテレビが融合する路線だね。日本には色んな技術があるからね。太陽電池だけでなくロボットスーツも、いよいよ実現の段階に入るね。

時代や:ロボットスーツって?

かたる:「筑波大学発ベンチャーのサイバーダインの山海嘉之社長は、障害や介護に伴う重労働の動作を容易にするロボットスーツ「HAL(ハル)」の実証開発・試験をデンマークで始める。」と報道されていたよ。すごいね。画期的な事だよ。関連メーカーは大和ハウスだけれど…。此方は夢だけで、今のところ業績には寄与しないけれど…。

こんな相場環境の時は、ディフェンシブを手掛けるか、夢の仕手戦をやるか…だからソフトバンクは相応しいと思うけれど大きな会社だからね。モバイルコンテンツと言う手もあるね。新興株は総じて確りしていたね。ようやく手詰まり感が相場に表れ、米国景気に左右されず、中国も影響がない好業績銘柄は、やはり新興株しかないんだね。その中でヤフーは自社株買いを実施しており、最近ではこれまでの経営スタンスを変えて、オープン戦略を推進しているね。ここに相場の焦点があると思うよ。ヤフーとしては、画期的な転換なんだね。これまでは全て自前の開発だったけれど…。リナックスと言うOSに見られるように、この戦略は新たな成長を促す事になるかも知れないね。

僕は最近二つの観点からヤフーに注目しているよ。一つはこのオープン戦略。もう一つがモバイルの再成長期入りだね。7月から携帯画面が変わったのが分かるかな? ヤフーは進化しているね。モバイルに力を入れ始めているよ。この二つの焦点が株価の行方を左右すると思うよ。別に自社株買いを目当てに、取り組んでいるわけじゃない。あの発表は、あとで出てきた話だね。

トロ:新興、深更と更に深みに嵌まるわけだな。ハハハ…

時代や:しかしね。本当に株を買って儲かるのかね? 回りではカラ売りしか儲からなくなっているよ。困った現象だよ。

かたる:僕らの手で相場を創ればいいのに…。みんながしばらく売らずに、買い続ければ株は上がるからね。

トロ:おいおい、サンリオの社長のような言い方だね。辻さんは株安に文句を言った株主に対し、皆さんが株を売らなければ下がりませんと言ったとか…。まぁ、最近、サンリオも海外でキャラクターが好調らしく株価も確りしてきたがね。

かたる:今日はこの辺にしようかな? 取り留めのない話しをしても仕方がないよ。今日の兆しは、新しい流れを暗示していると思うけれど…。2003年5月の前年の秋、つまり2002年の10月頃だったと思うけれど、ソフトバンクは下値を叩いて、上がってきたんだね。やはり相場は新興株だろう。


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2008年07月01日

7月01日

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かたる:NY市場の6月のパフォーマンスは1288ドル(10.2%)下げ、1930年以来、78年ぶりの下落率だそうです。一番の原因は金融株の下げです。リーマンを中心とする金融株の下げですが…。下にはシティーグループの6ヶ月間のチャートも合わせて掲載しました。嫌な空気ですね。僕は強気を通しているのですが現実は厳しそうですね。この動きを受けて東京市場は9日連続の下げを演じました。今日は終日、小動きで高くなったり安くなったりです。しかし注目される「みずほ」は、だんだん株価を消しています。

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トロ:だから前から言っているよ。お前だって良く知っている筈。知っているのに、幻想論を振りかざし罪な奴だね。

かたる:幻想論? 確かに米国景気は悪化するし、それを受けた世界景気も悪くなるだろう。だから株安は自然の摂理だろう。しかし日本はエネルギー効率も良いし、金融も健全だよ。官僚様の失政のおかげで、みずほだって優先株の転換が済んでないから退院はしたけれど、まだ通院中のイメージだからね。中央三井トラストがこれから株式の売り出しを行うね。此方は未だに入院状態かな? りそなに至ってはICUを出たかどうか…。そんな株価イメージなんだろうね。

このような失政は1989年から始まったというより僕は1985年派かな? 役人は誰も責任取らずに民間企業に失政の責任を押し付けたのだね。小泉内閣の時に、竹中のやり方を批判したけれど、彼らは僕と同じ考え方なんだね。でも方法論が違っていた。僕はUFJ銀行も残すべきだと思ったし、産業再生機構も必要ない意見だったけれど…。現実は強硬論を採用したわけだね。UFJ銀行の倒産と言うか…三菱との統合は金融界に恐怖を植え込んだんだね。その為に経済の立ち上がり局面で金融は役立たずになっているのが、今日の不動産業界の現状だね。今日は国税庁から路線価が発表されているが…この資料は地価が上がっているが株価を見ても分かるように現実の土地は下げている。

時代や:朝は株が高かったよね。日銀短観は予想より良かったとか…

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かたる:3四半期連続悪化しているんだよ。良かったと言うべきかどうか…。予想はプラス4だったそうだけれど現実はプラス5なんだってね。建築着工の推移もマイナスだけれど下落率が改善しているというし、なにやらアメリカ経済のような現象だね。

時代や:景気が悪化するなかで株が上がるとすれば、ディフェンシブ・ストックが上がる筈だよね。薬品とか食品とか…公共株もその範疇?

トロ:NTTは新高値だからね。この動きは注目だよね。

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かたる:ウ~ん。分からない現象だよね。上がる理由が分からない株は一番強いんだね。それにNTTはしばらく相場がないから、僕の勘では「買え!」と囁いているが…

時代や:お前の予想なんか…あてにならないからなぁ~。信じていたらひどい目にあうだけだよ。嫌だ、いやだ。

たる:話は変わるが原油価格の話だけれど…。
世界の原油価格は米国で生産されているWTIの価格が指標価格として動いているようだけれど、実はこの原油の生産量は、僅か日量30万バーレルしかないんだって。世界の一日の生産量は8500万バーレルだそうで、僅か0.4%の動きが世界価格の値動きが指標になっているなんて…。サウジは増産するしクェートも、イラクだって…

トロ:おいおい、原油と一口に言っても軽質油もあれば重油もあるよ。

時代や:どう違うの?

かたる:北海油田やテキサスのものは低硫黄でガソリンが取りやすいんだね。価格も10ドル以上違うと思うけれど…。じゃ、言い方を変えるよ。昨年の11月8日にブラジルの国営石油会社ペトロブラス(PBR)がトゥピ油田・ガス田で確認埋蔵量50億~80億バーレルの軽質油および天然ガスを発見したと発表したんだね。この量はすごい量だよ。2000年にカザフスタンで120億バーレルの油田が発見されて以来の世界最大級の油田になるんだよ。まだ埋蔵量は増えるらしいね。

トロ:先の話だよ。まだしばらくは…、現在の需給は逼迫しているよ。

かたる:どうかな? 僕は既に国際資本は逃げに入っていると思うよ。また仕掛けが始まる前の準備段階なんだね。僕等は情報を正しく使って、うまく立ち回らないとならないよ。FRB利下げを批判する記事が多いけれど僕は支持しているよ。ECBが利上げするのでドル安になり、益々原油価格は上がるという意見があるね。ドル安は原油高と言う図式が出来ているからね。そうして今日はJPモルガンかな? 三菱商事のレーティングを引き上げ株価は高くなっているが…、どのタイミングでどう言う行動を取るかが株式投資の成果に繋がるね。

トロ:また早打ちマックの登場か? お前の話は1年も、2年も早くないか? 上がりもしないで下げ続けているうちから2年後や3年後の見込みを掲げて株を買うなんて…。株式はせいぜい半年だよ。早い話が株は安値から2割か、3割か、上げ出してから、株を買えば、丁度、良いんじゃないの? 確かにお前の見込みは一理あるし、説得力もあるが、どうもタイミングは偉いズレがあるね。ハハハ…

かたる:どうせ、早打ちマックだよ。ふん。
大きな玉を移動させるためには時間が必要だからね。馬鹿が押し目だッて買わせるために…ある程度の行き過ぎ場面を作る場面さ。まぁ、何れ分かるよ。僕の狙い通りに株は動き出すかな? 今日はある銘柄が、人気になってきたね。実は連載が中止される今月号に寄稿した、僕の原稿の推奨銘柄だったんだね。頑張れよ!

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