今日の市況(2008年02月29日)
かたる:今日は遅くなったので…簡単にします。
日経平均株価は先物から下げていましたね。円高懸念などいろんな事が言われていますが、僕は相場が強気相場に移る前の「懐疑のなか」の心境なのでしょうね。既に底値圏を離れていると思います。3月18日かな?FOMCが開催されますが、バーナンキ議長は既に利下げを表明しており、市場では0.5%の引き下げを実施するとの読みが多いようです。仮に3月に0.5%を引き下げると、一四半期に利下げ幅を1.5%以上も引き下げたことはグリーンスパン時代にもないのだそうです。かなり急激に利下げを実施する事になりますね。この利下げの意味をよく考えねばなりませんね。
さて気になるのはバーナンキ議長の議会証言で、小さな銀行は破綻するかもしれないと言う発言です。更にここに来て政府系の住宅抵当公社のファニーメイやフレディマックなどの業績の話題が市場で問題視されています。またAIGが大幅な損失を計上し、今晩のNY市場は安いという予測から、先物が売られたようです。金融株を見ると先物の裁定売りを消化できずに株価を崩していましたね。そんな中で仕手系の資源株である太平金が賑わっていました。隣の外務員が買い増しをしていました。僕はこの動きを見てカラ売りを考えましたが…売りはしませんでした。やはり違う銘柄を買ったのです。

最近の相場をみると買戻しの動きが出ており、これに加え先物相場からの裁定の動きが主流です。更に仕手株と呼ばれる値動き(需給)だけが買いの根拠の銘柄が大きく乱舞しているようです。今日の日刊工業新聞の社説には「株主論を再考するきっかけ」と言うコラムが載っていました。内容は北畑さんの発言を用い、最近のこのような内容を無視した需給相場を批判していました。自社株買いまで否定しています。株主が株価を上がるのを求める行為(株主万能主義)は疑問だと提示しています。行き過ぎたディトレの動きもありますが、私は流動性の厚みに繋がるので一概に否定はしません。
このコラムには借入金の返済と自社株買いの選択を比較していますが、効率的な経営を実施するには借金も効果的なのですね。自社の成長率が高ければ、借金をして投資をしたほうが利益を得られますからね。マイクロソフトなどは配当もせずに、投資を優先していましたね。その後は自社株買いをやっています。この人は経済部ではないのかな? 自社株買いの方が、成長性があるなら効果的で、一概に借金返済の方が良いと言う論理は成り立ちませんね。兎も角、色んな所で北畑発言は波紋を広げています。良い傾向です。色んな意見を出し合い、市場原理を理解し日本の路線を決めれば良いのです。掘っては埋める無駄な道路工事を代表とする公共事業投資を進め、雇用を確保し政府に頼るのか? それとも構造改革をして自ら食える道を模索するのか?
様々な規制を考えると僕ら日本人には自由がないですね。全てマニュアルのなかで生活をさせられている印象を強く持ちます。規制と株価の問題を提示した日経ビジネスは意義のある報道でした。規制が緩和されていれば、今頃、株価は35000円だと言うのです。考えてみれば花粉症の季節になり、林野庁は豊かな森を壊し、杉を全国に植えたのです。その為に、僕なんか花粉症で苦しんでいます。八郎潟のコメの生産はどうなったのでしょうか? 計画のない農業政策のために、日本の食物需給率は下がり続け、競争力を失いました。そればかりか、保護する農業のために、自由貿易に足かせが嵌められています。規制と株価と言うテーマは面白いですね。明日の株式教室で、少し考えてみようかな?
まぁ、兎も角、今日は株が下げていますが、先物だからね。海の波のようなものです。高くなったり低くなったり…そんなに心配する新しい動きではありませんね。それでは良い週末を…

投稿者 kataru : 2008年02月29日 22:14