今日の市況(2008年02月27日)
かたる:NY市場は3連騰だね。正直に言えば、昨晩は下がるのかな?と感じていたけれど、IBMの自社株買い発表で上がっていると言う。この所、アメリカ株の話題は金融などの分野が多く、その株価推移をみると日本株のような下げだったけれど…、驚いた事に、IBMは既に直近の高値を既に抜けているんだね。しかし相変わらず、アメリカのサブプライム関連の損失の話題は多いが、リスク・プレミアムは縮小していると言うね。株価をみればわかるけれど、下値を切り上げているし…このパターンは日米とも同じだね。



トロ:確かに目先は多少、下げの反動で戻るだろうが、1-3月期の損失は、10-12月期と同じように、また多いようだよ。PPIの前年同期比の上昇度合いは26年ぶりの大きさだってね。更に発表されたケース・シラーの住宅価格指数は前年同期比8.9%の下落だと言うからね。実体経済の影響はこれからだよ。
かたる:何故か、みんながS&Pのケース・シラー指数を引き合いに出すようになったけれど、他の住宅価格指数では、そんなに下がってない統計値もあるよ。極端に住宅価格が悪化しているような考え方が当たっているかどうか…
トロ:住宅価格は、今後、数年間下げると言う意見が多いよ。まだ始まったばかりだよ。
かたる:日本の場合は宮沢さんなどが、年収の5倍程度で家が買えるようにしようと、税金を重くしたりして、土地の価格を下げたからね。馬鹿な政策を実施したもんだね。土地の価格を下げるのではなく、年収、すなわち、所得を挙げる手段を考えればよかったのにね。どうもバブル崩壊前後から、日本は完全に政策不況だね。そういえば、今週号の日経ビジネスに規制緩和が、株価を上げると言う特集記事があったね。
神主さん:そうだね。最近の政策は業界を縛る政策ばかりで、企業が萎縮したように感じるね。まぁ、代表的なのはサラ金規制かな? この淘汰で業界が、かなり縮小したらしいね。すなわち、役人は国民が食えなくなる政策を実行しているわけだね。
時代や:そういえば…、今日は日経新聞にタイミングよくフィルタリング規制の見直し報道が載っていたね。
かたる:携帯電話の有害サイトの接続禁止は、多くの善良なサイトも見れなくなる事を、意外に親達は知らないんだね。へんなHサイトなどと勘違いしているようなんだね。僕のお客さんが早速、フィルタリング規制の手続きを取ったのだけれど、今まで使っていたサイトもみんな見れなくなり、慌てて翌日、また見れるようにしたと言うんだね。今日はこの報道を受けて、携帯関連情報会社がもっと上がるかと思ったけれど…意外に鈍い動きだったね。やはり、まだ市場マインドは株価が少し上がったけれど、温まっていない様子だね。僕は全体の動きが休めば、この辺りが人気になる素地があると思うのだけれど…
トロ:全体が休むではなく…戻りはそろそろ一杯なんじゃないの? NY市場が弱い時に日本株はどうなるのかな? 所詮、日本は他力本願だからね。
かたる:話は変わるけれど、最近よく目にするのが「生きがい」論だね。先日、同僚のお客様がなくなって…その歩合セールスは…「自分は何を生きてきたのだろう?」と贅沢な悩みを言っていたね。僕は「そのセリフは食える人が言うセリフですね。食えない人間は家族を食わせる為に働くだけですよ。」と言ったんだよね。
その日の日経産業新聞には「何のためにがんばれるのか」との題名で…ソニーの元役員の言葉を紹介していたね。「結局、俺達の世代は盛田さんや井深さんに褒められたくて頑張ったんだよな。松下の人たちは幸之助さんでしょう。」そうして、このコラムは経営者が「何のために頑張るか」そこをハッキリさせて経営することが、宿題だと結んでいたね。
内容のない博打株が乱舞する市場を見て、僕はよく経済産業省の北畑事務次官を批判するが、ディトレイダーを批判する彼の考え方も、ある意味では、一理あるんだろうね。昔の証券マンは、もう少し自分達の行動に自尊心があったよね。俺らが会社を支えてやっていると言う…今はただ、売り買いの儲けばかりが強調されて…嫌になるね。
時代や:いったい何が言いたいの?
かたる:会社と共に一緒に栄えようという精神がないと言いたいの。官僚の政策もそうだよ。企業を育てることが自分達の務めなのに…グッドウィルのような処分の仕方を見ると役人が基本的なポリシーが、なくなったような気がするんだね。別に役人だけじゃないよ。僕ら証券マンにも言えるし…ネットの世界のコンテンツを作っている人にも、どんな職業の人にも言えるだろうね。自分の感性を磨き、頑張れば、いつか村上隆さんのように世界から認められるア-チストになれるかね?

投稿者 kataru : 2008年02月27日 18:43