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今日の市況

今日の市況(2008年02月12日)

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かたる:G7も終わりアメリカは自助努力で解決する方針らしいですね。考えてみれば日本の対応が大げさになっているように感じています。まるで日本の不良債権問題と同列に扱っている記事を多く見ます。何故、比較する時に日本の金融危機を持ち出すのか? 私にはサッパリ理解できません。サブプライム問題はモノラインまで来て金融システムの仕組みを考えさせましたが、今までのところ損失額が明らかになり、その損失の引き当てによる資本の毀損を増強できているわけです。資本が弱くなっているので拡大が懸念され実体経済に影響を及ぼしているのは事実ですが過度に悲観しすぎているように感じています。私は市場が過度に損失を織り込み始めていると思っており、この揺り戻しが起こると思っていますが、未だに明確にその動きは始まっていませんね。

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予てから述べているように、サブプライム問題のピークは今年の1-3月です。今日は2月12日ですからまもなく半ばを過ぎますね。3月が近付くにつれ株価は上昇波動を鮮明にすると考えているのですが…どうかな? この路線が第一のシナリオですね。しかし今日の値下がり銘柄上位を見ていても、少し下げが異常じゃないかと思います。例えば値下がり第一位の新電元は80円安の176円です。2月8日に会社は減益決算を発表しましたが最終は黒字予想ですね。一株純資産は516円もあるのですね。四季報を見ただけでは割安に感じます。実はこのような例はたくさんありますね。先日、少し触れたパイオニアもそうですし…今の市場は買い手が少なく、自社株買いでもしない限り、買い需要が非常に薄いのでしょうね。情けない市場です。

政策当局の市場経済への意識も希薄なので、市場が下げるのは無理もないですが、下げ方が尋常じゃないですね。明らかに異常の領域です。今週号の「週刊東洋経済」には森精機の記事が載っていました。BRICs特需により超繁忙状態だそうです。会社側も強気で現在は複数の新工場建設中だそうで第一期は2009年春に稼動するそうです。17期ぶりに最高益更新で3カ年計画を前倒しで達成したとか…この会社の株価は1591円で、一株純資産は1372円もあり、一株利益は四季報予想で164円。高値は昨年7月の4130円なのですね。まぁ、高値はどうでも良いけれど、現在の株価が1500円台とは…仮に株価が正しいとすれば、余程、来期減益にならないと理屈に合わず、まさか最高利益の会社が、次の決算期に赤字になる訳がないから…株価の動きはどう考えても整合性がないと考えます。

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やはりブルドック事件の時に心配した結果に、日本市場は陥ってきたね。通常はこのような状態を放置すれば、経営者の力量が疑われTOBの対象になる。しかし日本では正常な市場論理が働かないから、株価が極端な話、1円でもTOBが後出しジャンケンにより阻止されるから経営者は安泰だと言う、奇妙なバランス感覚が存在する事になるのでしょう。だから日立製作所にTOBが掛かり、買収されれば日本は変わったかもしれないのに…。まぁ今更、なにを言っても仕方ない。多くの投資家は自分が買った株ばかりを見ているが、市場全体は既に異常な気配に包まれているのでしょう。私がいくら割安だと言っても無駄なこと。TOBが次々に起こるような危機感に包まれた市場環境を作らなければ、経営者は真剣に努力をしないのでしょう。ましてやIHIのように詐欺を働いても処罰されないのだから不思議な国です。罪を犯した相手により処分が変化する市場か…。

日経新聞の夕刊を読むと悲観色ばかりです。企業業績の2四半期連続の赤字予想を伝えています。7-9月期4.5%減益に続き、10-12月期も20.2%の減益だと言います。当然です。金融機関の損失が過大ですからAIGは10、11月だけで5200億円の損失だと言います。私は曲がっているから、この手の報道が勢いを増すたびに、GSなどはほくそ笑んでいるのだろう。と考えます。彼らにとって市場がパニックになるほど利益を得やすくなりますからね。まもなく3月の声が聞こえます。春はもう直ぐそこに来ていると思っていますが…果たして現実はどんな景色図になるのでしょう。

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投稿者 kataru : 2008年02月12日 18:01