凄腕ストラテジスト是山金蔵の

是金レポート

業績上方修正をどのように見るか?(2006年10月23日)

20日の相場は徐々に上値の垂れ下がる展開であったが23日は一気に窓埋めを伺う展開に。

今までは自立できない日本の株価指数はNYダウの上昇だけでここまで引っ張ってきたが、そろそろ上値が怪しくなったと言う印象であった。
しかし今後相場の焦点はいかにして日本市場が独自の材料で上値をとれるかにかかってくるものと思われる。

そして今週からいよいよ企業業績の発表。業績の上方修正が日本市場の自発的な上昇につながるかが相場の大きなポイントになる。これでやっと自発的な相場上昇が日本主導で演出できるようになるかもしれないのである。

そこで気になるのが業績の発表とともに”目先”相場がどう動くかである。現状考えられるパターンは
①企業業績の上方修正が相次ぐ場合
A NYダウの上昇をうけてすでに相場は上値を試しており、上方修正があったとしても
  すでに織り込み済みで相場は発表を受けて反落する。
  あまりに高い上方修正期待も気になるところである。
B 上方修正を素直にうけて、個別企業で株価を上げる銘柄が相次ぐ。
  そしてそれがまだ業績発表がない銘柄群に波及し相場全体が全面高となる。

②企業業績がからぶりに終わる場合
A 期待が大きかっただけに相場全面安

B NYダウや海外市場の上昇に比べて日本株の出遅れが目立ち、業績の上方修正が
  なくとも相場は落ちることなく堅調に推移。
という具合であろう。

業績発表とその後の株価推移で、結果を見た市場関係者は”あたかもその結果を事前に予測していたかのように解説”する姿が目に浮かぶ。が。。。。。。現状どうなるかを自信をもって予測できる識者や関係者はどこにもいないのが実情である。日本株の株価水準にしても、”まだまだ出遅れ”と言う見方がある一方、”もう十分に上昇している。”という見方もあるので結果を見たらいかようにも解説できてしまう。
需給に関しても減少しまくった信用残に対して、増加しつづける裁定残とこれまた好対照。

つまり企業業績をうけた相場は、”目先”でたとこ勝負、NYダウまかせでどう言った株価推移になる
かまったく読めない状況だ。ちなみに添付チャートは日経指数の一目均衡表(週足)である。もうちょっとで週足遅行スパン買い転換、雲の上限に沿った流れから脱すると言う位置で推移している。遅行スパン抜ければ買い転換、だめならば雲の上限に沿って反落する動きに。。。。。こちらも方向性がさだまらない動きと読める。

しかし目先は方向感が定まらなくとも中期的には上昇トレンドが期待できると感じる。まず企業業績であるが、これはまず間違いなく上方修正が数多く見られるはず。(ここが狂うと相場全体の見通しを”がらっと”変えなければいけなくなる。)

仮に。。。目先織り込み済みで相場反落、となったとしても上方修正は確実に相場、株価のバリュエーションを低下させる。その結果外国人中心にマネーが日本市場に流れ込み、相場は新しいステージと入っていくものと感じる。つまり相場は中長期的には上値をどんどん試せると言う話になる。(はず)業績上方修正にもかかわらず反落。。。。。。そうなった場合は絶好の買い場になる可能性が高いと思う。

つまり下げても上げてもここからは中長期で株は買いというのが私の見解である。(業績の上方修正があると言う前提で)

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