凄腕ストラテジスト是山金蔵の

是金レポート

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2005年06月14日

雑感。。株主になるってことは。。。

6月14日、日経新聞11面”日経STOCKリーグ参加チーム募集”って広告が出ていた。「お父さんの会社のバーチャル株主になった。」って言うフレイズ。。。。。

余談だがこれは私がまだ某国内証券で個人営業をやっていた時代によく思ったものだ。「あ~この会社の大株主になればこんな苦労せえへんでもええのにな~」って。。。

当時某社の株価は数千円もしていた。2万株買えば数千万円もの資金が必要となる。馬鹿げた話だが当時はほんまにそんなこと考えたりしたものだ。大株主になってきつい詰めから逃げよう!!って
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「てめえはよおおおお!ど~すんだよおお!!ぜんぜん数字あがっていねえじゃねえかよお!すいませんじゃねえんだよお!数字はどうすんだよおお、数字はよおお!!」と。。上司に詰められたときに
「実は私は当社の株式を2万株保有してます。支店経営をするに当たって、もう少し穏便な進め方があるのではあるのではないかということを総会に事例をあげて議案として提出しようと思っているのですが、いかがでしょうか?」と。。言うてみる。
「ち、ちょ、ちょ、ちょっと待ちなさいXX君。そうか~弊社の株を2万株ももっているんだ。すごいね~。でね僕はね~そんなつもりで言たんじゃないんだよね~ただね~支店にも収支ってものがあるので数字どうなっているのかな?って質問しただけなんだよね?わかる?収支、収支って大事なんだよね~これがないと僕が本部に叱られちゃうんだよな~わかるかな~XX君。僕本部に叱られるのやなんだよな~本部長知ってる?YYさん。。本部長怖いんだよね~と~ても僕。だ。か。ら。。。ちょっとXX君の数字ど~なっているのかっな?って思っただかなんだよ。ちょっと言い方きつかったけど、悪意はなかったんだよね~わかるう?」
と。。びびる上司。。。。。。。。。。。。
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などという馬鹿な夢をよく見たものである。
まともにやったらぜ~たいに不可能な数字を突きつけられ、思うことはど~やったら地獄の詰めを和らげることが出来るかって。。。。。そして白昼夢へ逃避行。。。。。。。。。。

でも実際にそんなことやったら「ばっかっやっろおおおおおお!てめえはよおお!いい根性してんじぇねえかよおおお!面白れえ、やってみろよなああああ!あ~!!てめえそんなことで詰め、逃げられるなんて思ってんじゃねえだろうなあああ!!今までよりももっと詰めてやるから覚悟しやがれええええ!!わかったかあああ!そんなことより今月の数字はど~なってんだよ!!数字だせよ!数字をよおお
お!!」と逆に詰めがきつくなっただけだろう。。。。。。。。。。。。
お金もなかったけど、あっても絶対にやってはいけなかった行為だと今なら思う。でもそれはもう10年以上前のはなし。。。。。。今そんな詰めしたら、逆に訴えられてしまう。。。。。。。。。。。
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日経STOCKリーグ。。。お父さんの会社のバーチャル株主になった。。。。。。。。。。。なんか奥が深いね~この言葉。。。。。。。

1面には東証揺れる市場運営。。。って記事がありMさんの話が出ている。
今は株主になるってことは投資ファンドを思い浮かべる人も多いはず。

企業は投資ファンドに買われることを極端に嫌う。
しかし企業が成長のために事業展開し、不効率&不健全な経営をせず、きちんと株主還元
していれば別に嫌う理由はないと思う。

おかしな親子上場、使う予定もない莫大な内部留保、株主を軽視した経営。。。。。こういったことがあるから投資ファンドを毛嫌いするのである。自分でも「ここをつかれたら嫌やな~」って分かっているから毛嫌いするのである。「ちょっとお~それは言わないって約束でしょ??」って。。。。。

東証ってなんのために上場するの?って聞かれてきちんとした答えが出せるのであろうか?
会員証券が利潤を得て役員と社員の福利厚生のため???

某社の社長はんも言うてはるが、「競争も戦略もない会社の上場に意味があるのか?」と。。。。
ましてやファイナンスのニーズもないのではないのか?で。。。なんで上場?
そして上場後は買収防止策の導入を検討ってあんた。。。。。。そら断念でしょ?

日経STOCKリーグ。。。お父さんの会社のバーチャル株主になった。。。。。。。。。。。
なんか奥が深いね~この言葉。。。。。。。

2005年06月02日

年末は企業業績急回復が見られる。

企業業績に不安が出始めているという見方が増えつつある。しかし業績減益の要因はよくよく考えると2つなのに気づく。
一つ目は保守的な企業業績の見通し
二つ目は設備投資の増強である。

設備投資に関しては、日本の企業は目先減益になったとしても積極的に投資して、将来にむけての下準備というか種植えをしている。

スズキの1兆円を筆頭に、設備投資を増やすユニデン、船舶数を2.5倍に増やす川崎汽船、減価償却費と開発費の負担により連続営業増益が途切れるトヨタ自動車。。。。。。。。。。

皆将来の成長にために必要な投資を増やそうとしている。

が。。。株式市場は何故かそれを評価せずに、単なる減益とる。株価が下がるのである。

今の日本の企業って設備は老朽化(ビンテージ指数は7.02をピークに低下基調)しており、将来にむけて積極的に打って出なくともどんどん投資はせなアカン状況でもあるのだ。それに加えて景況感の潮目を感じ取った企業がどんどん積極投資を加速すればそら目先の収益は減少して当たり前だ。

それが将来の収益の柱となるのである。

仮に今設備投資を積極意的に行わなければどうなるのか?老朽化した設備は大事故を連発し、設備の増強が無い状況で世界に国々の企業に対して大きく遅れをとることになろう。

守りは企業の成長を鈍化させる。。。。。

そうなった時、評論家はかならず言うのである。「あのときに設備投資をおこたったツケが今きているのです。」と。。。。でも同じ評論家達は今「大型投資がたたって減益になっていますね~これらの投資が将来に禍根をのこさなければいいのですがね~」と言う。。。。

企業をどんどん成長していかなければいけない宿命にある。そして企業に勤める人たちは、昨日よりは今日、今日よりは明日がもっといい状況になるように一生懸命に働くのである。それが企業の収益を生み、将来の成長につながるのである。

本来であれば、余裕のあるときに将来の布石を打つ姿勢は評価されてしかるべきである。しかもそれはネットバブル時のような無謀な設備増強ではないのだ。慎重に慎重に考え結果、設備増強の必要性を感じてのことである。

日本の企業は近い将来、今よりももっと大幅な増益期待値が高まったものと感じる。
企業の成長と株価とのギャップはより広がる。。。。。。。。
そこがもっとも大きな収益チャンスとなる。

なんで売るのだろうか?
なんで弱気になるのだろうか?
私には理解できない。