凄腕ストラテジスト是山金蔵の

是金レポート

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2004年09月20日

街で気に入った女性をアシスタントに採用する偉い人…他

街で気に入った女性をアシスタントに採用する偉い人

大昔は本当に無茶がきいた会社や偉い人がいたものである。それこそ豪快というか、そういったものを超越した無茶をする人が・・・・・印象に残っているのが、町中でアシスタントを採用してしまう偉い人だ。どういうことかと言うと、例えば銀座である喫茶店に入ったとする。そこに始めて見たほんまにかわいらしいおねえちゃんが働いていた。某上司はそこでいきなりナンパをするのだ。

「君かわいいね!名前なんて言うの?え!あ!そうそう僕は決して怪しい者じゃないよ!(この時点で十分怪しいが・・・そんなことは気にせず、で・・おもむろに名詞を差し出す)僕はXX証券株式本部を取り仕切っているTという者なんだよ!まあいわゆる責任者だね。でね僕は部に関してはあらゆる責任をもつ変わりに、いろいろな権限ももっているの。でね今さ~アシスタントを探しているんだよ。

え!?いや株のことなんかま~たく知らなくてもいいの。実質 僕の秘書みたいなものだから。それでの先ほどから君の働きぶりを見ててね、いいな~って思たんだね。一生懸命だしね。え!?証券会社なんかで働いたことないって?だいじょ~ぶだよ!僕には人を見る目があるから、君にはできるよ!でね、そんなにお金出せるわけではないけど、うちで働いてみる気ある?」とほんまにストレートな勧誘をするのだ。

勧誘というか誘惑というか・・ほんまにストレートに!それで冗談かと思っていたら、少ししたらほんまに会社で働いていたりする・・・・・・・・なんと言う大胆不敵・・・・・と・・言うかええのそんなことして・・・・

気遣いの人Lさん

Lさんは外国人のヘッドだ。ヘッジファンドなんかを担当していた。かれは日本語もべらべらで本当に気遣いの人なのだ。まず自分のお客さんの誕生日、奥さんの誕生日、子供の入学式結婚記念日まですべて把握している。いったいどうやって調べるのか?と不思議に思うくらい知っているのだ。そういった記念日には自宅にさりげなく花束を届ける、一言コメントとともに・・・それが嫌みではなくさりげないのだ。

盛大に気合のはいったプレゼントではなく、小さな花一輪とか・・・・・しゃれているのだ。これはお客さんには効果がある。(特に外国人の・・・)かれが凄いのはそれだけではない!身近な人々の誕生日くらいは皆しっているのだ。(けっこうな人数だ。)社内だけではない、他の社の人間までも・・・・

そして当日、突然電話がくる。
「こんにちは!今日HHさん誕生日ですね!おめでとう!これからよろしくお願いします。」などと電話をくれたりする。
すべてにおいて嫌みがなく、さりげなく、相手に負担にならない程度で・・・あまり盛大だとやられた相手が「お返しをしなきゃ!」って負担になる。そう思わせないぎりぎりのお祝いをくれるのだ。彼の気遣いは超一流!本当に凄い人であった。

2004年09月18日

定期を買わない人達…他

定期を買わない人達

外資系には定期を買わない人たちが意外と多くいたのである。なにを隠そう私も外資にはいって数年は毎日切符を買っていた。何故そんな面倒なことをするのであろうか?2つのパターンにわかれる・・・・・

1つは前向きの考え方・・
それは日々雇用の危機にさらされいつもその危険性を感じる外資系において、毎日切符を買うことで「俺は明日がないかもしれない・・でも今日一日頑張るぞ!」と自分自身に言い聞かせ気合をいれるため・・・・・・

もう一つは、6ヶ月定期なんか買ってもしすぐに首になったら解約しなければいけないし面倒くさいから・・・・である。
その考え方の中にはよく”家を買ったら転勤する!”というジンクスがあるが”6ヶ月定期を買ったら首になる”というジンクスを気にしてたりする・・・・・¥私は後のほうの考え方であった。

外資にきていつも雇用不安を考えていたから、6ヶ月定期など買うなんて恐れ多くできなかった・・ほかにも結構切符派は多かったと記憶している。本当に定期を買い始めたのは収益が見え始めてからだったと・・・・「いよいよ俺も定期を買うようになったか!」と思ったものだ!!

縁起をかつぐ人たち

外資系には縁起を担ぐ人は本当に多かった。(株やはみんなか?)調子がよかった時の道順やエレベーター、ビルへの入り口など几帳面になぞる人たちだ。Qさんなどはその典型、みなで昼飯でも食ってオフィスに帰るときでも自分一人だけ違う入り口から入り、別のエレベーターにのりオフィスに向かうのだ。で・・いくら遠回りでも近い入り口ではなく、正面入り口からオフィスに入る。決してその調子がよかった時の順路はかえない!

やっぱこれも6ヶ月定期を買わないのと同じで、常に収益責任のプレッシャーが重くのしかかり、手数料やトレード収益をどんな手をつかってもあげたいとの考えが、”わらをもつかむ”思いで”縁起担ぎ”となって行動に現れているということであろう・・・私なんぞは”どうせあかん時はあかんから”と思い縁起を担ぐことはしなかった!でも6ヶ月定期は買わなかったけど・・・・・・

人の名前を勝手につかうGPさん

GPさんはいつも人の名前を勝手に使う。店の予約から嫁さんに対する夜の言い訳まですべて人の名前をつかう。例えば店の予約電話では「予約お願いします。X月Y日7時から3名で個室お願いします。え!?名前はYYです。」って・・・このYYが自分の名前ではないのである。で・・店に行くと当然自分の名前ではないYYさんを名乗る。

「7時から予約していたYYですけど・・・」と・・・それはいいんだけれども接待なのに自宅に対してほかの人と飲んでいるって言うのだけはやめてほしい・・・・突然自宅に電話がかかってきて「GPですけど、今日うちの人と飲み会だったでしょ?2次会どこかしっています?携帯がどうもつながらないところにいるみたいで・・・・」・・・と突然くる・・・・なんの前触れもなく・・・・・

ダチョウクラブに言わせれば「聞いてないよ~」とんなるところ・・・・
結果おお焦りで「え~とちょっとわからないんですけど・・・・・・どこでしょう?」などという間抜けな答えになる。
「一緒にのんでてなんで知らないんですか?!」と強硬に言われても知らないものは知らない。
多分この人はほんまのことを言うのがじゃまくさいのである。どこそこの誰誰と飲んでいたなんて毎回言うのが・・・・
「3日まえ誰と飲んでいたの?」などと聞かれて思い出して答えるのがじゃまくさい・・・

それだったら毎回同じ名前で予約して、自宅にもそのように言っておけばじゃまくさくないということなのであろうか?
「4日前飲んでいたのは誰?」
「ああ!あれはYYや!」でしまい。
しかし言われるほうはたまったもんじゃない、正直にほんまのお客さん名を言ってくれればいいのに・・

2004年09月17日

食欲旺盛なOOさん…他

食欲旺盛なOOさん

OOさんはとっても食欲が旺盛なのである。いつも何かを食べているのだ。大量には食べないが、間がまったく開かない・・・・・彼の特技は人の席にきて勝手に引き出しを開けて秘蔵っ子のチョコやお菓子を知らないうちにたべるということだ。席にひとがいなくてもいても勝手に開けて食べている。で・・席に帰ってきて「何してんの?」と言うと・・・

「あ!ごめん!ごめん!気が付かないうちに食べちゃった!」とのたまう。
また引け後、席でなにか食べていると、気が付かないうちに後ろにいて、机の上にある分を食べる。
「なにしてんねん!今それ食べてんのに!」と言うと
「あ!ごめん!ごめん!返すね!」と返品・・・
食べさしを返されても困るから「もういいよ。あげる。」と言うと嬉しそうに「いつもわるいね!」と微笑む・・・
彼は社員全員のお菓子の隠し場所を知っていたに違いない。それでもどうしても憎めないOOさん・・・

過食ぎみのミスターL

Lは外国人。体がかなり大きい・・・しかも横と前に・・・・彼は本当によく食べる。OOさんと違うのはだらだら食べるのではなく、朝とか昼とかにまとめて食べるのだ。彼いわく「だらだら間をおかないで食べるのは脳がやすまないからだめなんだ。ああいう食べ方は太る!」と・・・・で・・彼は自分の理論どおりに一気にたべる。ちなみに彼はダイエット中であった。

「肉は食べないんだよ!太るから!」と言って野菜とフルーツ、パン、牛乳が主食だ。なんという健康的なんだ。だが彼は間違っていると周りの誰もが気づいている。なぜならば量が半端じゃないのである。いつも大きなかばんを持ち歩いている。そこにはお弁当が入っているのだ。
そこには高さ10センチ~15センチで底の部分がA4サイズのプラスチックのケースが2つはいっている。1つは野菜サラダ・・1つはフルーツ・・・その他に食パンまるまる(店で売っているビニール入りぐらいのやつ)でつくったサンドイッチ(中身は不明)牛乳2本・・・・・・・・・・・・これが昼飯のときに食べる分だ。

牛乳に関しては「飲みすぎると太るよ!」と言われ泣く泣く2本にしたという経緯がある。まず野菜サラダはた~っぷり油ぎとぎとのドレッシングがかけられている。これをむしゃむしゃとサンドイッチといっしょに食す・・というか牛乳で流し込んでいるように端からは見える・・あの中にはレタスが2つは間違いなく入っていると思う。

しかも牛乳は低脂肪なんてあまちゃんのやつではなく、”ニュージャージー”とか言った、脂肪分たっぷりの濃いやつだ。さすが食のプロと周りをうならせる・・・・・・さすがだ・・・・それが終わるとフルーツ。いろいろなフルーツがぎっしり入っている。しかも驚いたことに、ボールのなかはその果汁でめいっぱいだ。おそらくその中にはパイナップル1つりんご3つ、みかん5つ、もの3つぐらいは確実に入っている。

フルーツを食べた後、彼はその果汁をまるで”すもうで優勝した力士が1メートルぐらいの大杯でお酒を飲む”がごとく、おいしそうに飲み干すのである。見ているだけで食欲をなくすぐらいに・・・・で・・最後にダイエットコーラを2本いっきのみする。
「だってコークはカロリーが高いんだぜ!ダイエットコークは必需品さ!」と・・・・・・
かれはジュースカンの収集家でもある。彼が帰るときにはダイエットコークとかミニッツメイト(フルーツジュース、ネクターみたいに濃いやつ)のカンが10本は並ぶ。すててもすてても毎日並ぶのである。あれはきっとカンの収集家に違いない。最後に彼は「ミニッツメイトはフルーツで健康的なんだぜ!ダイエットには最高さ!」と言っていた・・・でも違う・・・・・

マイレージの男

Gさんはマイレージの男なのだ。どういうことかと言うと”マイレージをためることに命を懸けている男”なのである。私はマイレージと言うやつのしくみが恥ずかしながらいまだにわかっていない。個人的に飛行機をほとんど使わないから知らなくてもいい。だが海外出張などで気が付けば、マイレージが貯まっていたりする。

飛行機会社からその通知があってもそのままにしちゃっており、どうしていいのかわからないのだ。だがGさんは違う!マイレージに命を懸けている。不必要にカードで買い物をしたり、毎週のように飛行機に乗って旅行にいったりしてマイレージをためていた。

これも不確定な情報+知識で申し訳ないのであるが、どうやら年間のある程度のマイレージがたまると”永久プラチナ会員”などというものになれるらしいのだ。それはお金を出してプラチナ会員になると言うものではなく、マイレージを貯めないとなれないので、どうやらお金持ちとしてもステータスが高い?・・ということらしい?

飛行場でラウンジを使える・・・飛行場でまたずに登場できる・・・・らしい・・・(でもそれってビジネスクラスを使えば同じだと思うのだが・・・・)彼はカードを使いまくりマイレージを貯めまくる。アメックスが限度額(限度額なかったでしたっけ?)になればVISA・・VISAが限度になればダイナースと・・・ありとあらゆるカードで買い物をしまくる・・・・

毎週のように今週は宮崎でゴルフ・・来週は京都祇園のおちゃやさんで会食・・・その次は韓国で焼き肉・・・・って私はよく分からないのであるがどうやら”年間で1千万円”使わないといけないなどと言うことを人づてに聞いた。(なにせ私はこのあたりの話がまったくわからないのだ!知らん癖によう書くな~という話もあろうが・・・・・)使いまくって・・使いまくって・・・・マイレージを貯める。で・・手に入れるプラチナカード・・・・・・・アメックスのブラックはいよいよ日本でも募集が開始され、(確か年会費16万円)これぞステータス中のステータス・・・・・・

それに匹敵するのがマイレージでGETしたプラチナカード(???)いろいろなものに優越感を感じる人種はいる。それはフェラーリであったり、豪邸であったり、パティクだったり、ブラックカードだったり・・・・でもそれって持っていない人で興味がない人ならば「それで・・どうするの?」という話・・あこがれのブラックカード・・・マイレージプラチナカード・・・・・でもそれってどういう風につかうの?

2004年09月16日

筋肉増強H…他

筋肉増強H

Hはマッチョだ。筋肉を増強することがなによりも好きである。毎日5時には帰り、そのままジムに向かう。昼休みなどもへんなマッチョ雑誌を愛読する。でもあれって知らない人が見ると変な雑誌にしか見えないんだが・・・・・男女のムキムキやろうどもが当然のごとく水着でいっぱい載っているし・・・・・変なマニア本みたいでなんか気持ち悪い・・・・・ワルイドやろうどもがいっぱい・・・でもそれが愛読書なのである。ほかの本を見ているのをみかけたことがない。

で・・いつも誰かと電話で「上腕三頭筋が・・とかインナーマッスルが・・」とかなんとか言う話をしている。飯は大量に食う。ある日私とHもう一人(この人も拳法が趣味)で昼にとんかつを食べに行ったことがある。キャベツ、味噌汁、ご飯のお変わり自由ってやつだ。彼らは凄い量を食べる・・・ご飯は3倍、キャベツも2回、味噌汁は4回・・という具合に・・で・・私に「どっか具合悪いんですか?あんまし食べないっすね!」と・・ちなみに私もキャベツ2回、味噌汁2回はおかわりしたが・・・「そんなに食ったら死んでまうやろ!」って感じ・・・・・で・・とんかつがなくなったら最後に「ここ肉が少ないっすね!」というせりふが・・・・その後3時のおやつに”エッグプロテイン”と”クレアチン”と”アミノ酸”をとる。で・・5時に帰ってジムへと向かうのである。まさに全身筋肉男(脳まで・・)であった。

自分の気に入らない仕事はしないB

Bは営業補助の仕事をしていた。一般的にいうアシスタントというやつ。アシスタントにはいろいろな仕事がある。基本的には資料等の作成から手数料の集計、タクシーチケットの請求など、仕事がスムーズ化、収益の極大化をはかるべく営業の手助けをするのが業務である。いわば縁の下の力持ち・・・・・彼、彼女らがいなければ業務は立ち行かない!つまりアシスタントなくして業務は進まないといえよう。

通常は「こうやったらいいのにな~」と思うことがあっても言われたとおりするか、もしくは意見を戦わせても最終的にはデビジョンヘッドにしたがう。フロントが仕事をはかどれるように努力するのだ。だがBは違った。自分の意見にあわないものや、気に入らない仕事はやらない。例えばお客さんからなんらかの資料やデータを作っておくってほしいと要請があったとする。営業がそれにそってアシスタントにデータを取り出し、資料の作成を指示する。で・・できあがりを見ると例えば日足のグラフっていっていたのに週足で作ったりしている。

「おまえ日足って言ったじゃないか?」と言うと
「週足のほうが見やすくていいですから、それでお願いします。あと私は”お前”ではありませんから、気をつけてください。」とくる・・・・
「そうじゃなくてお客さんは日足を要求してんだから日足の資料を作るのが当たり前だろ!」
「でも週足のほうがみやすくていいですよ。日足はどうも見にくくて・・だから週足にしたんです。」と・・・なにがあっても日足の資料を作ろうとしない・・・・・お客さんの資料でさえこうなんだから、社内のデータ処理など推して知るべし・・・やらないのだ。

すると・・「だってそういった仕事は営業補助のしごとでしょ?」と・・・・逆切れする。”え!??自分はいったい何だと思っているの??”という話だ・・・。部の知恵袋というかブレイン的な存在とでも思っているのであろうか???
「お前アシスタントやろが!」と言うこと「いえ違います。私は部の収益を大きくするために頑張っているんです。ちなみに私は”お前”なんかではありませんから気をつけてください。」などと自分の仕事を勘違いしている。

収益を大きくするために”要請された資料とちがったものを作り”、”必要な業務をつまんないという理由で拒否”するのか?一生懸命にする仕事は気に入ったものと、お気に入りのお客さんの頼まれごとだけ・・・・

なんでも”だめ”だという某外資系の法務部

某社の法務部というかコンプライアンスのSさんはきわめて保守的。チェックが厳しい・・というか普通こんなところまで見ないだろうと言うとこまでチェックする。まあそれはそれである意味大切なのかも知れないが、Sさんはそれをきわめりって感じ・・・ある日Rさんが質問があってSさんのところへ来た。

Rさん:「Sさんちょっといいですか?」
Sさん:「あ!え!ちょっとそれは困ります。だめです。」
Rさん:「まだなんにも言ってませんが・・・」
Sさん:「え!ああ!そうですね・・・でも・・やっぱり困ります。」
Rさん:「・・・・」
といきなり”困ります。”、”できません。”と言う事もあるぐらいだ。なにも言っていないのに”困ります!”と言われても、いわれたこっちが困ってしまう。

2004年09月15日

散髪屋のおばちゃん…他

(番外編)散髪屋のおばちゃん

某社の近くにはおばちゃんがやっている散髪屋があった。ここの散髪屋は外資系の証券やアセット会社、著名アナリスト、ストラテジスト、在日代表クラスまで結構来る。おばちゃんはとっても耳年間。いろいろな話が入ってくる。しかも結構有名な著名人から・・・・・私が散髪にいくと必ずそういった話や相場の話しになるのだ。

「ちょっとさ~先日フェレリティ(フィデリティって言えない、舌が回らないのであろう)の人が来 てねXXが面白いって言うんだよね。どう思う?」とか・・・・「ゴールドマンの人がね、KKが良いって言うんだけど、どうしようかなって思ってんのよね~」とか「UUU証券の支店長がね1年前にTT通信買って大儲けしたのよ~やっぱりあのクラスだといろいろ情報は入ってくんのかしらね~」とか・・・「この間さ~RR証券のアナリストの人がねベーベーレシオ(BBレシオ)というのから判断したらHHHの業績が回復するから買えっていうのよ~どう思う?」とか・・

行くたびにいろいろな情報を持っているのだ。著名な人やえらい人も散髪屋では気をゆするのであろう。気軽にいろいろな話をするみたいだ。いろいろな裏話や情報が入ってくる。しかしそれを使えるかどうかは別の話・・・・おばちゃんは某国内証券と付き合いがありそこの課長にいろいろ買わされていた。

おばちゃん:「先日さ~WW証券の課長がさ~~この課長ってのがやり手なんだけどさ~いつも変な聞いた事のないものを買わせるんだよ。なにせやり手でしょ・・断れなくてね~」
私:「なに買わされたん?」
おばちゃん:「それがさ~見てもなにがなんだかわかんないのよ~えらい長い債券かなにかで金利も0.X%しかないみたいなの・・」
私:「それはひどいな~ちょっと低すぎるよね!しかもドルでしょ?なんで0.X%なんだろ?」と言っている時 私は髭をそってもらっていた。すると突然そのやり手課長がやってきたのである。

課長:「こんにちは~おばちゃんいる?あ!どうもどうも おばちゃんちょっと良いのが出たんで真っ先によったんよ!」
おばちゃん:「それよりもさ~先日のへんなの買うの止めたいんだけれども・・・」
課長:「え!!なんで!?あんないいものどうして?」
おばちゃん:「ある外資系の人に聞いたら金利も低くすぎるし、損だっていうのよ~」
課長:「え~おかしいな~海外と日本のスワップレートと為替予約考えたらいいっていうことがわかるはずなのに?外資系の人ならばそれぐらいわかるはずなのにな~」とおばちゃんが素人だと思って強烈にええかげんなセールストークを駆使する課長・・・

おばちゃん:「そんなことよりあれなしにしてよ~」
課長:「え!?それはもう無理だよ~あ!!ごめん!!ちょっと急用思い出した。おばちゃんまた来るわ!」とそそくさ退散してしまった。
おばちゃん:「ね!やり手でしょ!」一体なにがやり手なのかはまったくわからなかったが、入ってくる情報を消化するのって難しいな~と感じたものである。

ゴルフ好きなRくん

Rくんはとってもゴルフ好きである。
若いのにハンディが10とか12とか行っていたと記憶している。それだけに力の入れ様は普通ではなかった。いつも頭の中はゴルフ、ゴルフ・・・・・時間のある時はいつもパッティングの練習をしている。近くにスポーツジムがあり、そこに絨毯ではあるがパッティングが練習できる場所があった。Rくんはそこに入り浸り・・・・・・

昼休みは当然そこで練習。みっちり1時間はやる。
「ここは絨毯の目がこまかいので練習にはいいんですよね!毎日やるとタッチの感覚がちがってくるんですよ!」と・・・昼食は自分の席で練習がおわってから。仕事中でも暇や隙があるとジムに行って練習・・・・・では時間がない時はどうするにか?
答えはパターがいつも用意してあり”絨毯の目が粗いのとカップがないというやや納得行かない部分はあるものの自席の周りでパターの練習”である。
「いまいちタッチの感覚がわかんないんですけど、いつもグリップを握っていないほうがリスクは大きいんですよ!」とのたまう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼が近くにいる時にゴルフの話でもしようものならば、突然話に参加して「それは違いますよ。そんなことだからいつまでたっても100前後なんですよ!」と言われてしまう。ある日 Rくんに言ってみた。
「Rくんはすごいな~そこまでゴルフだけに集中できて。」と・・”だけ”という部分にクレッシェンドでアクセントを思いっきりつけて、いやみたっぷりに言ってみた。
すると「まあ私ぐらいになろうと思ったらそれぐらいの努力はしなきゃだめですね。もっと私を見習ってください!」と真顔で返されてしまった。
私は「その努力を仕事にむけなよ”!」という言葉を用意していたのだが、その言葉を出す事の無意味さを感じさせる返答だった。・・・・・・・・・・・・・・・・・

ある時逆に質問されてしまった。
「そんなにゴルフもしないし、お酒も飲まないですよね?いったいなにが楽しくて生きてんですか?たしか女もいないですよね?」と・・・・なんという単刀直入・・ストレート・・これにはさすがになにも言えなかった・・・・言葉がないってやつ・・しかも年下なのになんという無礼な・・・・彼は”ゴルフ=人生”という構図ができており、それをしない人は人生の楽しみ方をしらないという考えに支配されていた。

「ほかにも楽しい事いっぱいあんのにな~」と思っても、それを言う事の無意味さを感じさせるRくんだった。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そう言えばある外資系銀行にはゴルフの練習スペースがたしかあったと記憶している。机4つ分くらいのスペースが隅っこにあり、練習マットとウエッジが何本かあった。そこで社員が素振りをしているのをなんどか見た事がある。あ・・そうそう確かアプローチもできるようになっていた・・・・クッションにむかってうてるように・・・・・

2004年09月14日

ワーカホリックOさん…他

ワーカホリックOさん

Oさんは猛烈社員・・・言葉は悪いがいい意味でワーカホリックである。昔小川ローザで”オーモレッツウウ”というのがあったが、ほんまにオーモウレッツ
なのだ。本当にいつ寝ているのか?いつ休んでいるのかがわからないほど働く。むかしは猛烈社員というのがあった。(今は死語)まさに生きる化石・・・・・。毎日深夜2時 3時は当たり前!土曜日、日曜日もない!会社で働いているのである。

なんでそれがわかるかと言えば月曜日の朝PCを稼動させてメールチェックするとOさんから日曜日の深夜3時とかの時間帯で業務のメールが会社のPCから入っていたりするからである。「なんじゃこの日曜日の深夜3時のメールは?!」と驚く。しかも英語の超長文・・・・さすがの私も読まずに捨てることに対して気が引ける・・・・・・でも結局読まずに捨てるのだが・・・(と・・言うのは英語の文章を読むと強烈に眠気が襲って業務に支障がでるからである。業務遂行のために私は泣く泣く英語のメールは必ず読まずに削除することにしていた!

でもそれでやってきても外資暦14年!なんとかなるものだ!)
朝も7:30~8時には来る。でも昨日かえったのは大体午前2~3時。いつぞやはお客さんと飲んでいて試しに深夜電話したら、ほんまにいたので驚いた事もあった。気力も体力もぴか一!私も長い人生の中であんなの見た事がないと思った。本当にいつ寝ているのか?・・・・・・・・・・・・・・・・接待でお客さんと飲む。12時にお開き・・・その後会社に帰ってロンドンとミーティングする。しかも英語で・・・・土曜日お客さんと接待ゴルフ・・6時くらいに東京・・・会社にかえって業務に就く。私はいつも気が引けながら帰路につく。と・・いうのは私は休まなければ死んでしまうから!仕方がないのだ!Oさんはスーパーマンだ。体力・気力ともに・・・・・・

デリバティブが理解できない上司

ある日ある会社で株式先物部が株式部の傘下になったことがあった。株式部のヘッドが上司になる。その上司がある日質問してきた。
上司:「コールってのはなんだ?」
部下:「コールというのは一般には”買う権利”って言われています。」
上司:「なるほどな~でもそれを売るってことはどういうことだ?」
部下:「コールを売ると言う事はデルタがマイナスになりますからショートデルタ、ショートガンマですね。べガもショートになります。つまりボラティリティの上昇は不利になると言う事です。 プラスになるのはセータだけです。そういった意味ではリスクパラメーターを計測すると ネガティブな部分が多いという判断になり、一般的にはデルタに関係なくフォワードなみのリスクを考える場合が多いようです。」
上司:「お前なに言っとんじゃ?訳の分からない事をいうたらあかんで!?コールを売るということは買う権利を売るということだから、買いを売るんだろうが。ということは売り買いでちゃらってことだろうが!デリバティブのプロとか言うてたいしたことないな~もっと勉強せえよ!」と・・・・

こうなると悲劇・・・ある別の日

上司:「エクイティスワップってしっているか?」
部下:「はいしっています。今xx銀行でそのトランザクションを進めています。」
上司:「本当か?なかなかやるじゃないか!どんなやつだ?」
部下:「はい今回のトランザクションはヘッジのスキームで銀行の抽出された保有株式のリターンとライボーの交換という形を取ります。リターンスワップですね。」
上司:「??」
部下:「もっとわかりやすく言えば、海外にSPCをつくって保有株式を飛ばします。ポイントは真性売却で名義は本体に残したままになると言いうことです。そしてSPCのなかでヘッジをかけて、そのトラッキングをSPC2に飛ばします。このSPC2がトリプルAの債券を発行して、 銀行は真性売却で得た資金を使ってこの債券を買います。つまりこの債券は保有株式と先物のヘッジのトラッキングをもろかぶる事になります。真性売却で資産を圧縮し、しかも名義は残っている。圧縮された資産はトリプルAの債券に変わる訳ですから、銀行にはBIS規制上も有利な案件と言えます。」

上司:「お前な~いいかげんにせえよ。適当なことばっかし言って!本当のプロはな~誰にでも理解できるように言うもんだ。コール売りは売り買いでチャラというようにな!だいたいなんで株と変動金利がなんで交換できるんだ!だいたい株を売ったのに名義が残るなんておかしいじゃないか。もっと勉強したほうがいいぞ!」と・・・自分が理解できないものはすべて”もっと勉強しろよ!”で片づける。だいたい買う権利を売るからちゃらなんて発想がどこから生まれるのであろうか?