今日の市況(2013年)(2013年10月10日)
かたる:米国ではFRB議長の後任に、副議長だったバーナンキ議長の信頼が厚いイエレン氏を、オバマは指名すると報じられています。ざっと調べてみると…彼女の夫はノーベル経済学賞を獲得したジョージ・アカロフ氏だとか…。彼女自信も優秀なのですね。こんな記述を発見しました。「有効賃金理論を提唱し、賃金上昇によって労働者の生産性が向上し会社の利益が増すことを示した」のだそうです。故に「これらのことは私にとっては単なる統計ではない。われわれは長期の失業が労働者とその家族に打撃を与えていることを知っている」との講演会での発言があるのでしょう。更に「私は危機の経験を経て、今回のような事態が起きた際に自動的に発動される、一段と厳しい基準と組み込まれた規則を強く信奉するようになった」との発言もあります。金融界にとって、厳しいのかもしれませんね。政策は非常に重要です。
カタルが金融庁の監査態度を批判しているのは、此処までお金が動かない環境にした現実があるからです。日銀の資金循環統計によれば、民間非金融法人の現預金残は220兆円(2013.6月末)だそうです。実に総資産が845兆円となっていますから26%もあるのです。恐くて投資が出来ない環境まで、社会を追い詰めている訳ですね。何も金融庁だけの責任ではありませんが、デフレ政策の主犯格には違いありません。社会から希望を奪い、自殺者を世界的に見ても、高い水準まで生むような環境に、誰が日本を追い込んだのか? 昨日、述べた「土下座」現象など…明らかに社会は行き過ぎています。日本中、至る所でブラック企業が蔓延っているのです。何故、三菱UFJの株価が、正当な評価に回復しないのか?その背景をよく考えた方が良いのでしょう。
さてこのような社会批判をしても何も生まれませんから、この辺にして…、現在行われている「アベノミクス」が、ラストチャンスです。既に日銀は異次元緩和に踏み切りました。これはルビコン川を渡ったのです。行先は二つしかありません。一つは日本経済が正常な活動に戻る復活パターンと、もう一つはカタルが懸念する「ガラガラポン」と呼んでいるスタグフレーションから狂乱インフレによる問題解決ですね。復興予算も限度があると、カタルは述べています。もう直ぐ震災から3年です。既に2年半が過ぎたのです。いい加減に政府に甘えるのは止めて、自立への道を歩まねばなりません。未だに被災者は家賃の補助などが出ています。確かに可哀そうですが、これも運命です。世の中、色んなことがありますからね。
株式投資をやっていると、痛いほど現実を思い知らされます。追証になれば、上がると分かっている株でも、安値で投げるしかありません。泣く泣く、安値で叩きつけるわけです。特にカタルのようなハイリスク派は、痛いほど、この苦しみを味わっています。社会の不合理を、その度に噛みしめるわけですね。証券マンは、長いこのデフレ環境で、嘘をつき続けて来たことになります。明日の日本を信じ、いつも前向きに、資金を市場に投入していたのに…。市場に貯金するばかりで、回収する時間の短い事。まるでゼロサムの競馬の世界です。市場原理はゼロサムとは違いますね。社会の成長に合わせ、自らの生活も豊かにする筈なのです。だから証券マンは夢を語るのです。明日の日本を語り、資金を成長企業に投じるのです。シャープの事を悪く言うのは憚れますが、他人の失敗を補うために資金調達している訳じゃないのです。銀行の借金を返すために、市場が存在するわけじゃないのです。ケネディクスやナノキャリアのように…未来の夢に資金を集めるのですね。その為には、市場は夢を語れる環境にしなくてはなりません。これが「アベノミクス」の成功です。デフレ脱却は、投資効果を上げるのですね。
シャープが、何故、失敗したか?
毎年、毎年、値下がりが続く土地を買い、賞味期間が短い産業に、多額の投資を行ったためですね。設備投資の償却期間は産業によって違いますね。しかし…日本の償却の仕組みは、現状に合っていません。更に少しの経済変動により稼働率が下がると、直ぐに銀行は不良債権に分類するような…厳格すぎる金融庁の指導が背景にあります。やくざ屋さんが、サラ金から100万円を借りるのを、どうやって防ぐのでしょう。私はやくざと言う看板を背負っているのでしょうか? 常識的に考えると、あの程度の実態は、みずほだけでなく何処にでもあるのでしょう。確かにみずほの対応は悪いので批判は免れませんが、頭取が批判されるような事案なのかどうか…。殊更、過大にメディアが連日報道する内容かどうか…。このような報道の積み重ねが「失われた時代」を長引かせるのです。あっさり幕を引くべきですね。ネチネチと…まるで小学生の苛めの世界ですよ。だから土下座のような無様な光景が広がるのです。
さて与太は、この程度にして…。8日の火曜日から素質のある株は反発して来たようです。例えばケネディクスですが、500円割れからの下げは、演出の可能性が高いと感じています。僕が仕掛けているなら、ここから一気に立ち上がり罫線を演出し、スター株の存在を市場にアピールします。ただ米国の財政問題も絡み難しいですね。此処から600円までは重く、そこを抜けると、投資心理が一変します。今はまだ戻り売りの領域で、信用で買っている人は僅かな儲けでも利食いを入れ、空売りも増えるでしょう。ここで一気に持って行くなら、カタルのイメージ通りの展開ですが、僕が黒子ではありませんからね。単なるコバンザメでは…株屋の当たらぬ予想に過ぎません。だから、どうせ株式投資が下手なのだから、619円だったかな? あの壁を抜けてから参戦すればいいのでしょう。ただしアベノミクスの成功が前提ですね。ようやく不動産融資も伸び始めているのでしょう。消費税の引き上げは、流石に気になりますが、4ケタになっても買いたくなる株がスター株に育つのですね。未来は4000円の株価でも、数字は合うのでしょう。
さて日経新聞に、初めて「M2M」の話が報じられています。IOT(Internet of Things)の世界の事です。情報を活用する時代になったのですね。これは単なる兆候です。日経新聞が一面に掲げましたが、インターネットが情報の活用を通じて、人々の生活を豊かにするのですね。だから通信の村田が、007と資本提携をしたのでしょう。通常は任天堂との関係のように業務提携止まりです。昨日は今日の市況で「ただ流石に、QBがものになるのが2年も掛かるとは…。しかし諦めかけていたのに…製品化が完了し、今ではカーナビ各社に採用と現実化しています。更にここに来て村田とルネサスの新事業のIVIへの採用も決まったようです。」に書きましたが、その後、会社側のIRニュースによれば、富士通テンのカーナビにも採用になったと発表されていましたね。カタルは事前に、この発表を知っていたわけじゃないですよ。全ては時代背景なのです。
実はルネサスエレクトロニクスの再建にあたり、産業革新機構と共にトヨタなどが出資をしており、トヨタの生産方式をルネサスが応用しています。ルネサスはトヨタから指導を仰いでいるのです。IVI(In-Vehicle Infotainment)車載情報機器は、既に一般化していますが、通信を絡めるのは、最近、発展している現象です。トヨタが密接にルネサスエレと関わりがあるという事は…007の技術も、何れトヨタに採用される可能性が高いのでしょう。こんな連想ゲームは、誰にでも直ぐに思い浮かびます。カタルが高値を承知で、何度も買い続ける理由は、何れベールを脱ぐ時期が来ます。日経新聞一面のM2Mの報道は、このような背景を示しているのです。皆さんは2000円割れを買いましたか? カタルは再び買い増しをしたのですが…。何しろ弱小投資家で、何時も追証の不安と隣り合わせなので…、なかなかタイミングが合いません。トホホ…。貧乏人は、なかなか儲けの路線に乗れませんね。生活費も稼がなくてはならないし…トホホの連続です。
まだ17日の期限まで間があり、一波乱はあるかもしれません。しかし当初、予定した最初の転換点に来ました。通常は、間もなく11月ですから「仕込み」が開始されます。1年を通じて、一番、投資環境が良い、年末年始を迎えますね。果たして「ケネディクス」がスター株としての地位を獲得できるのかどうか…。仕掛人の力量に注目しておきましょう。どうせ僕らは、相場が下手なのです。だから下手は下手なので、思惑で行動はせずに、高値で株を買えば良いのでしょう。スターの地位を獲得さえすれば、アベノミクスが追い風になり、秋空のように天高く、株価を運んでくれます。

投稿者 kataru : 2013年10月10日 11:07