今日の市況(2013年)(2013年10月08日)
かたる:株と言うのは、やはり分からないものですね。何処に真実があるのか…。ハッキリと姿が見えるのは企業業績の発表の時だけですが、企業経営者も作為的に表面利益を操作できますからね。しかし一般的なレベルの投資家は、その実態を知りません。だからと言って、その会社の正しい評価が出来たとしても、自分だけの独りよがりでは駄目で、世間、つまり市場参加者が、その潜在的な評価を認めないと株価は上がりません。だから、一般的な評価とのギャップを埋める為に、それぞれの投資グループが存在し、その歪みを正すのですが…日本は市場原理以外の見えない構造が、潜在的に存在するので、なかなか正しい株価評価に繋がらないようです。
カタル推奨の三菱UFJ株を見れば分かります。株式持ち合いが行われていた1980年代の一株純資産は、1991年の会社四季報の新春号では605円で一株利益予想は38円です。1989年のピーク時の一株利益は65円で、1987年には高値4350円を付け、バブル期の1989年末の株価は、3300円台の株価を維持していたのです。カタルが問題視している、バブル前の…間違った方向性が打ち出されたプラザ合意(1985年)の日本の政策時期ですら、1500円前後の株価を維持していたのです。現在の一株純資産は809円で、一株利益は57円ですよ。配当だって当時の8円50銭より多く、現在は14円も実施しています。それなのに…株価は607円ですからね。驚きます。株式持ち合い制度が崩壊し、グローバル環境になった評価なのでしょうが、この実態が正しいのかどうか…。
昨年11月、それまで5万から6万の株価評価だった「ナノキャリア」などの急伸により、市場には「希望」を感じられるようになってきました。本来なら山中教授がノーベル賞を受賞した時に、IPSの創薬ビジネス関連株は、一斉に株価が騰がる筈だったのです。この受賞報道は2012年10月8日だったのです。株価が実際に動意づいたのは、11月に入ってからで11月7日に、初めて10万円台の株価に乗せています。その後、あれよ、あれよと、人気になったのは記憶に新しいですね。まだ利益が生まれない銘柄を、よくここまで買うな…と不思議に感じていましたが、カタルは当時、前から注目していたJ・TECをカタル銘柄として推奨しました。理由は膝関節の薬の認可が、10月に降りていたためですね。まぁ、J・TECはバイオ人気があったために、業績に先行し株価が上昇しましたが、「希望」に、株価が反応してきたことは良い事です。
ここでカタルがここで述べたいことは、人間は「希望」と言う夢を抱きながら、成長する事実です。デフレ時代は全てが逆風で、あのトヨタまでも生産基地を海外に移転するのです。この現実は、どういう事なのでしょう。海外向けに日本から輸出する分は必要かもしれませんが、日産はマーチをタイで生産し、日本に逆輸入しているのは、いくら量産車と言えど、首を傾げたくなる現象でした。ようやく安倍政権に変わり、デフレ脱却マインドが生まれ、この動きが軌道に乗るかどうか…。カタルは消費税の引き上げに、多少の不安を覚えていますが…これは実に難しい判断です。何れは乗り越えなくてはならない壁ですが、市場の仕組みが、果たしてグローバル化に対応しているのかどうか…難しいですね。
噂によれば、KKRは安倍首相に対し昼食会の席で、ルネサスエレクの件で釘を刺したとか…。共和党の小さな政府の感覚では、市場原理に任せるべき事案なのですね。それを産業革新機構なる政府系ファンドが登場する奉加帳形式の形が、果たして正しいのかどうか…。シャープの奉加帳は失敗し、公募と言う形で決着しましたが、経営陣の認識が疑われます。本来は経営権も含めた第三者割当増資を考えるべき事案なのでしょう。そうすれば…株価は500円台でも決着したのだと思います。ところが…内紛を抱えたままの経営陣の形で、増資をする有様。カタルはシャープが好きな会社なので、頑張って欲しいけれど…これでは筋が通りませんね。東電と同じです。
さてデフレ脱却が、成功するかどうかは…未だに定かではありませんが、しかし順調に来ていますね。ソフトバンクが320億円で、銀座ティファニービルを買収した事例からも明らかです。それなのに…ケネディクスの株価は、公募価格512円を割れてきましたね。おそらく筋の演出だろうと考えられますが、この辺りは内部に身を置いている訳じゃなく推察に過ぎません。しかしこのティファニービルの単価推移を見れば、現状の東京の不動産価格の実態が分かります。380億円が250億円に落ち込み、このような環境下で金融庁の厳格な検査により、ダヴィンチは減損会計の資金が手当てできずに上場廃止。残ったケネディクスは倒産価格まで追い込まれましたが、辛うじて踏みとどまりました。中身は褒められたものではないでしょう。しかし上場維持…と、踏みとどまったことが非常に大きいのですね。流石、米国資本です。抜かりはありません。
良いですか、現状のケネディクスの帳簿の簿価は、ティファニービルの250億円の評価のままなのです。おそらく、ここに来て70億円の含み利益になっているのでしょう。しかしケネディクスも相当、無理して財務マジックを使っているので、直ぐに70億は実現できませんが…急速に財務内容は改善し「プラス転回」していますね。なにしろ軍艦ビルに、メザニンローンが復活しているのです。メザニンローンが復活しているという事は、金融システムが動き、投機筋も参入しているのでしょう。東京の不動産は上がりますよ。介護リートの話は、夢がありますね。不動産以外に、もう一つの成長市場が生まれます。間違いなくケネディクスは、4ケタを目指しますね。ただしデフレ脱却が条件になります。
一方、米国財政問題で投資マインドが急速に悪化すると、株価を崩した007は再び2000円を割れてきました。此処は買い場でしょう。カタルは何度も2000円以下は買い場だと述べています。ユビキタス時代が急速に訪れ、その評価が出来ていないのでしょう。村田が資本提携した段階で、此方も1万円が確定でしょう。何しろ世界一の電子部品会社です。ここに来てIVI(車載情報機器)などの材料も表面化しています。ルネサスエレと村田との共同事業です。CEATECのレポートが紹介されています。此方です。
カタルはナノキャリアやJ・TEC以上に「見えない利益」の成長性を007に感じています。故に、先日付けた高値2390円も買っている次第です。あちゃ…。なかなか利食いをする気持ちになりませんね。むしろ株価が騰がると、ようやく市場が正しい評価に動くのかな?…と、いつも思うのです。おそらく利益が、実際に出るまで買い続けるのでしょう。組み込みソフトの一般的な成長予測は、20%程度と経産省から発表されていましたが、ユビキタス時代を迎え、この車のIVI以外にも、シャープがクラウド家電に力を入れ始め、急速に日本はクラウド環境が進化します。東電はスマートメーターの設置を終えつつあります。故に成長率は、今までの20%予測から30%~50%程度に上がるのでしょう。何故か、ワクワクします。だから高値になったら買うのではなく、2000円以下になったら、現物で買っておいてください。此処から下値は恐くありません。
市場はソフトバンクなどの目に付きやすい銘柄に人気は向かっていますが…悪くはないですが大型株ですからね。孫氏が中国関連のネット産業の未上場株に投資し、含みを宣伝していた時期がありますが…、ようやく、アリババのNY上場が決まり実現利益に変化します。カタルは3Dなどの群栄やMUTOHの相場批判をしましたが…、市場は本物志向の動きを強めて欲しいものです。そりゃ、ケネディクスや007だって眉唾の要素がないとは言いません。しかし正しいな政策が確実に実行されれば、確実に利益は、もう直ぐ見えるのです。007に村田が参入したという事は、研究開発要員が増えるので、一気に次々に新製品が誕生しますね。QBの時は2年でしたが、今度は半年体制です。WiFiモジュールからIVI、更には村田以外の有力企業との連携もあり、来年は目に見えるように利益が伸びてきます。だから小さなグループなのでしょうが、今回のように株価が、時々急騰するわけです。だんだんカタルのような馬鹿な行動をするファンが、ドンドン市場に増えてきますね。だからユビキタス社会が、一気に加速して時代の進歩を早めるのですね。
儲ける為だけに、株を買うのではないのです。日本経済の為に、先見性のある有望な株価を上げることにより、ケネディクスのように資金調達を助け、会社と共に日本経済に貢献するのですね。投資と言う行動が、産業を育てているのです。たんに自分の利益だけの為に、株を買うのではないのですね。市場に参加するという事は、僕らの投じた資金が回りまわって、日本経済に役立っているのです。ここをよく理解して欲しいと考えています。明日の日本を共に創ろう!

投稿者 kataru : 2013年10月08日 10:30