未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2013年)(2013年09月30日)

かたる:米国では財政問題の影響で政府機関が閉鎖され、毎月第一金曜日に発表されていた雇用統計の発表が遅れるかもしれないと言います。この現象を見て思うのは、日本の役所と考え方が決定的に違いますね。自立意識の強い国民と依存性の強い国民性の違いを強く感じます。カタルの娘が米国の大学に入学して勉強しましたが、教授から学費は誰が払っているのか?と聞かれたそうです。日本の感覚では当然、親が払うのが義務のようなものですが米国では事情が違うらしく…、勉強が好きなのか? 嫌いなのか? 必要性に迫られているのか? いないのか? …などの基準で、学費は当事者が払うのが一般化している認識のようでした。そんな話を娘から聞き、バーバラと言う教授に、このように言われた…と娘から聴いたことがありました。僕らの一般常識と言うか、認識は偏っているという事を認識すべきかもしれません。

最近、カタルは良く思うのです。通常の考え方と言うのは自己中心的に考えますが、世間は違いますね。客観性が相場の世界では、重視されます。市場を通じて、その会社の株価が客観的に決められていくのです。最近では市場の空中権は、外人投資家に委ねられており、彼らの論理で決められていきます。シャープの奉加帳を見て、昔なら、かなりの規模の金額が集まったはずですね。それは護送船団方式だったために、メイン銀行の意向が全てを決めていました。東電も成り立ちは、未だにむかしの論理が働いています。しかし最近は市場原理の中で、物事が決まっているようにも感じています。

安倍首相はNYの昼食会でKKRの人と隣席したとか…。ルネサスエレクトロニクスの買収に絡み、日本は護送船団意識が働き、経産省主導のもとで革新機構が主体になり、連合体が受け皿になりました。そうして手を挙げたKKRは排除されました。この背景にはどんな力学が働いたのでしょう。パナソニックは、未だにリストラを続け、パナソニックヘルスケアを、このKKRに売却するのだそうです。実は東京エレクトロンのケースを、日経新聞は「経営統合」と見出しが書かれていましたが、実際のところはアプライドマテリアルズによる買収と言う見方が正しいのでしょう。もし日経新聞が経営統合ではなく、ありていに「買収」としていたら…世間の認識はどう変化していたのでしょう。不思議なものですね。言葉一つで人間の感情は揺れるのですね。

株価の真実は何処にあるのか?
その落としどころは、時代性に揺れるのですね。常に客観的な見方を心掛け、株価の行方を思い描き、行動しなくてはなりません。カタルは007の見方を土曜日に提示し、この日曜日にアイフォーンに採用されてないと…お詫びのコラムを書きました。一つの認識が、市場で共有されることが、正しいと信じているからです。どんな好材料も悪材料も真実は一つだからです。隠すのが一番いけないのですね。007の株価が非常に重要な分岐点に位置していると思われるので…カタルはこのメールを貰った時に、一日、書くのをずらそうか…とも考えましたが、時間的に最速の日曜日のコラムに意見を書きました。別に僕の原稿が影響されて株価が成り立っているなんて思ってもいませんが、この辺りのカタルの心境は読者の人には分かるでしょう。

最近、カタルは上手に株を買おうとしなくなりました。昔は下値の予測をしてその水準に株価が来ると、自分の思惑で株を買ったものですが…上がると思っても売ることがありますし、下がると思っても買う事もあります。この変化はどういう事でしょう。自分の気持ちの変化を試しているのかもしれませんね。

カタルは007の5月の高値で「村田との協業成果が表面化したら買い」と前から述べていた時期がありました。故に言葉通り実行したのですね。あれは34万前後だったかな? 今、調べたら3405円ですね。理屈上は、この買いは正解だと今でも思うのですね。しかし現実は、あの翌日を起点に株価は調整に入りました。世間はこの材料の意味を理解してないんだなぁ~と強く思いました。007では信用性の観点から、どんなに素晴らしい発明や発見をしても、世間は認めてくれませんね。ところが村田なら認めるわけです。

藤田嗣治(つぐはる)が描いた少女を連想させる、現代アートの奈良美智(よしとも)と言う青森県出身の画家・彫刻家は、日本では全く評価を受けませんでした。彼が愛知県立芸術大学の出身が影響しているのかもしれませんが…、海外発で人気化したようです。不思議なものですね。独自評価を出来ない日本人と言う印象を、芸術の世界では、よく認識させられます。日本では売れないのに…海外発で売れるようになり、海外発で人気になります。村上隆さんも、その口ではないでしょうか。株式市場の銘柄発掘は、ある意味で、そんな所がありますね。自分の閃きと言うか…感性を大切にしたいものです。カタルはよくSFの話をしますね。押井守さんの電脳の世界を、何度か、このアイアールネットでも取り上げています。カタルは良く、時代認識を比較します。

きっと、今の時代は江戸時代から明治に移行した劇的な環境変化の時代に似ているのだろうと感じています。日本はある意味で、戦後も鎖国政策を維持してきました。コメが代表されるように、高い国内価格制度を維持し、海外へは安い労働力を利用して付加価値を付けて輸出は伸ばしてきました。しかし国内市場は開放してきませんでしたね。変化はプラザ合意で訪れましたが、その後、インターネットの浸透もあり、急速にグローバル化して行きます。最近では中小企業に至るまで海外展開を図っています。

今の時代は江戸時代の刀の時代から鉄砲の明治の時代へ移行している訳ですね。株価認識は自分の価値観ではないのです。世間の世界中の人々の認識によって動いています。その元となる発想の源は時代性なのでしょうね。だからようやくバイオやプログラムの組立ソフトやロボットなどの関連銘柄が主役に躍り出る時代になってきたのでしょう。問題は収益化なのですが…ようやく日本もベンチャーの埋もれた技術や知識に無駄金と思っても投資できる環境に変化して来たようにも感じています。新しい時代は急速に広がっているのでしょう。

さて、与太はこれくらいにして今日の相場は全体的に安いようです。まだ9月なので仕方ありませんが、10月、11月と…時が浸透し行くと、アベノミクスの真価が問われる段階から、評価される段階に時代が流れていくのでしょう。時代の流れを是非感じて投資行動をとって欲しいものです。日本はようやく「西南の役」と言う内部闘争が終わり新しい時代に加速する段階のように感じますね。堺は負けたけれど…、市場は一歩先を目指して歩み始めてきたのでしょうね。

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投稿者 kataru : 2013年09月30日 10:50