今日の市況(2013年)(2013年09月24日)
かたる:日経新聞3面に、今日も不動産の事が書かれています。ここでは空室率の話が掲載されており、今回の不動産の上昇は不確かだ…とする内容ですね。最近一番、カタルが関心を抱くのは、日本の不動産事情ですが、今朝の日経新聞には、わざわざ欠陥商品の新生銀行の本社ビルの事例が掲げられています。あのビルを見た人は分かると思いますが、歪な形で誰にでも好まれないビルなのですね。このデザインの力は面白いものですね。そもそも本体の価値を高くするデザインもありますが、概ね、商業ビルとしては、異色のデザインは価値を大きく下げます。故にまだ使えるビルを解体して新しいビルを建てるので1180億円が500億円なのですが250億円を足すと750億ですから、計算すると36.5%ダウンです。まぁ、これから建設費が上がるので、もっと最終的に高くなのでしょうが、それは兎も角、36.5%ダウンの水準です。この買収が昨年のアベノミクス前かどうか…掲載では、この買収時期が、末としかなってないので良く分かりませんが、昨日、かたるは軍艦ビルの事を書いており、20%減となっています。つまりこの半年の間(8か月~9か月間)に、15%も都心のビルの価値は上がったとも考えられます。
昨日のコラムの原稿を読んでもらうと分かりますが、大切なことは減損会計を実施した簿価を、時価が上回ってきたから物件が動き始めたのです。この事は非常に大切なのですよ。ケネディクスの抱える物件が、売れる水準になってきたのです。それも兆円単位の話ですね。まだ水面下の物件は多くあるでしょうが、金融庁様の過酷な査定価格を、時価が上回る意味をよく考えねばなりません。更にそれ以上に、大切なことはメザニンローンが、10%のエクイティーで付く現実ですね。新生銀行とコメルツが提供したそうですね。この辺りは、闇の中なのでしょうが…報道されているのだから事実に近いのでしょう。この意味は、我が国の金融機能が回復している事を表しているのです。ソフトバンクのM&A資金が借り入れによって賄われている事実も、銀行の「ゆとり」を示しています。
一見すると、読者には意味のない現象のように見えるのでしょうが、このような積み重ねが、株価を押し上げるのですね。新聞記事はこのように活用をするのです。今日の報道ではアイフォーンの新型5Sと5Cは売れているそうで、楽観的な事前予想は800万台でしたが、実際は900万台だとか…。この事実でアップル株も約5%上昇しているそうですが…既にスマフォは一般化しており、特需は残念ながら期待できません。しかし、この新型アイフォーンに村田のWiFiモジュールが搭載されていると言う報道があります。村田は何もアイフォーンだけではありません。世界最大のサムソンにも提供しているものと推察されますが、このWiFIモジュールの組み込みソフトは、007(ユビキタス)の技術ですね。つまり月産2800万個と言う数字は、現実化している訳でしょう。
この事実が007の株価に、いつ影響を及ぼすのか? 今日の全体相場は安いのですが、007は高く始まっています。単価が問題なのですが、通常は村田提携第一弾が発表された5月の高値394000円の奪回を目指すのが筋ですが…。市場にそのような仕掛け筋が存在するかどうか…。最近の市場参加者は短絡的な発想を好みますからね。オリンピック関連の相場を見ても、3D相場を見ても…感覚的に反応します。東電のような内容が怪しい相場まで参加します。この現象は証券マンが、間に入らないからでしょう。ネット売買が主流になり、偽物材料と本物材料の見分け方が出来ないのでしょう。だから資金量さえあれば、騙しやすいのですが…、あまり筋ばかり外していると、折角、育ってきた新しい投資家が、株は恐いとか…毛嫌いする方向性に行かなければいいのですが…。少し値動きだけに反応する姿は、やはり心配ですね。まぁ、僕の考えが正しい訳ではありませんが、物事には筋があるのでしょう。良く株価が騰がる背景を考えて欲しいものです。
今日はFRBと市場の話が出ていますが、やはりバーナンキは5月の緩和縮小の談話示唆の反応をみて、9月の縮小は見送ったのですね。本日のWSJに解説されていました。「金利上昇により米住宅市場の回復が押さえられた一方、緩和縮小観測は新興国の株式や通貨の売りにつながり、そうした国々では混乱が生じた。そして18日、バーナンキ議長は米国の金利上昇が回復を脅かしていると述べ、債券買い入れの削減を見送る理由のひとつとした。」と解説されています。一方、市場の言い分は「FRBが何をしたかというならば、フォワードガイダンスを使えるようになったという意味において自らの信頼性を薄れさせたということだ」との代表的な非難記事がありました。
ただ真実は一つなのです。株式の難しいところは、現状観測が確実な事実でないことですね。僅かな現在の変化が未来の大きな変化に繋がるのです。大震災との時に、菅直人は、折角存在する「原発法」を利用せずに、自らが楯とならずに、逃げた決断をした為に、日本国は大変な損失を受けました。産業の競争力は失われ、目に見えない損失を被ったのです。あの時に東電は、有限の当事者責任として1兆円か2兆円の有限責任に留まれば、電力料金は上がらず、貿易赤字も大きく増えなかったことでしょう。馬鹿なレベルの首相を日本は選択したものですね。あの時に小沢一郎に政権を委ねて置けば、尖閣の問題もこれほどにならず、米国と中国を、上手く天秤にかけ日本は早くに立ち直ったのでしょう。米国からの指示で検察が動き、動きを封じられたのでしょうが、残念な結果でした。日本で一番、中国とパイプが太いのは小沢さんでしょう。まぁ、今から言っても仕方ありませんが…これも日本の運命ですね。
FRBの判断は、正しいのでしょう。立ち直ったかに見えても、内部の余裕はないのですね。ようやく損益分岐点に顔を出したような水準なのです。米国も…日本の不動産事情も…。ここから真の信用創造が始まりますね。カタルは武富士を選択して失敗しましたが、あの時にJトラストを選択して置けば、100倍以上でしたかね。わかりますか? カタルはサラ金規制の解釈に於いて、最高裁の今井判事の判決を批判しました。法律の改正以前まで遡り、懲罰的な判例を示しました。その為に我が国のサラ金業界は異常な引当金を積んだのです。この過剰分が必ず相場になると…、カタルはサラ金株を長く推奨していました。
この現象と同じことが今の不動産です。金融庁の指導は間違っていたのです。過剰な引当金を積ませたのは、やはり異常ですよ。だってどう考えても利回り採算に合う物件を時価が一時的に下がったと言う事実で、その間違った時価を基準に、減損会計を迫ったのです。その為にダヴィンチの金子さんは沈みました。この象徴的なビルの一つが、今回の軍艦ビルの売買なのですね。20%の損ですね。この意味が分かりますか? 一晩考えてください。あすカタルの見方を披露しましょう。ただし僕の見方が正しい訳じゃありません。ただ論理的な見方があるのです。だから、必ずケネディクスは上がりますね。
さて今日の相場は…。ほぉほぉ~、007は寄り値を超えてきましたね。目先筋の勘と言うものでしょうが、本物の仕掛け人が参加すると良いのですが…どうでしょう。ラサ工にTYKですが…。どんな背景があるのでしょう。個人投資家に元気が戻ってきましたが、秋の本筋は、企業業績の増額修正ですね。特に輸出関連企業の銘柄の下値に注目すると良いのでしょう。それでは、また明日。

投稿者 kataru : 2013年09月24日 10:28