今日の市況(2013年)(2013年09月11日)
かたる:あらら…市場関係者の発想は貧困ですね。昨日の人気銘柄を見ると分かります。オリンピックが決定した月曜日はガンホー、大成建設、東電、ケネディクス、コロプラ、野村、ALSOK、三井住友建設、SBIが人気のベストテンです。昨日は大成建設、三井住友、ガンホー、ケネディクス、冶金工、いちごHD、太平洋セメント、鹿島建設、コマツ、日本橋梁となっています。今の所はハコモノ企業の大成建設が人気銘柄のようです。理由はメインスタジアムの建設に絡むからでしょうが…。オリンピック特需はムードの問題で、実際には企業業績への直接的な影響は少ないと思われます。
むしろ前向きな日本人の「気持ちの変化」を捉えた需要刺激が大きいのでしょう。例えば停滞していた容積率や耐震基準への適用による更新需要などが刺激され、此方の方が企業業績にはプラスに働くのでしょう、しかし建設資材の高騰や人件費の上昇などがあるので、実際は大きなプラスに働かないのでしょうね。カタルが述べている予防保全やPFIなどの概念による社会資本設備の更新需要の方が、オリンピックよりずっと規模も期間も長く大きいのですね。おそらくハコモノ相場は2週間程度のお祭りに終わると考えています。
さてカタルご執心のケネディクスは、本日から17日までに公募価格が決定されます。おそらく本日の大引けを基準に、3%程度のディスカウントで公募価格が決まるのでしょう。あまり株価を煽りたくないので、今日は解説をせずに此処までにしますが、非常に順調な経過なのでしょう。もともと信用創造は経済活動の「要」なのです。この意味を理解しない指導者が多いから、日本は失われた時代に「どっぷり」と浸ったのです。これはある意味で人災です。FRBバーナンキが、何故、ヘリコプターと批判されるような行動に、いち早く取り組んだか? ポールソンが批判を浴びても、多額の資金投入をして、金融システムを維持しようとしたか? この意味は、歴史が何れ証明するのでしょう。本当はリーマンも救うべきだったのでしょう。
昨日はイプシロンから準天頂衛星の話を展開しました。オリンピックを、キャッシュレス社会の実験に使えばいいのです。観戦チケットはスマフォに、スマフォによる競技の解説から観光案内まで、様々な未来社会の実験場になります。成田を降りるとスマフォのアプリをダウンロードする外国人の姿が一般化します。GPSにより正確な位置情報が手に入りますから、人間を目的地に誘導できますね。時刻表がなくても、あと3分で次の列車が来ますとか、バスが停留場に来ますとか…全てスマフォが教えてくれます。観光客をお土産物屋に誘導したりレストランに誘導したり、様々なサービスが考えられます。この場所の範囲に観光客が来たら、観光ガイドが自動的に流れ、英語、中国語、フランス語などダウンロードしたアプリに沿って、自動的に説明が流れるのです。
ハコモノなどに市場人気が走るのは、前世代的な発想です。株式市場は未来の夢を語る場なのですね。観光客が行きたい場所を入力すれば、音声ガイドが自動的に、周りの景色などを解説しながら、目的地に安い料金の交通網の選択から、最も早く到達する交通網の選択などを提示してくれて、観光客が選択して目的地に誘導されるのです。関連企業はグリーでもDENAでも、やろうと思えば開発要員の人材がいますから、経営者次第で可能ですね。オリンピックの決定で、大成建設…と言う発想は、如何にも、ちんけなアイディアです。時代がスマート・コミュニティーに突入している意味を理解していません。日本の飛躍は、非効率な活動を省き、効率社会を形成することです。そうしないと少子高齢化を支えるGDPを引き上げる事が出来ません。だから安倍政権は、キャッシュレス社会の構築を、実現させるべきです。犯罪は大きく減り、警察も税務署も大幅に人員を減らせますね。そのエネルギーを他に向けられます。
さてオリンピック開催決定により、市場にも前向きなエネルギーが生まれてきました。オバマと言う人も、安倍さん同様に運に恵まれているかもしれませんね。議会に開戦を問うやり方は、彼の政治家としての器を小さくみせましたが、ロシアからの提案である化学兵器の国際社会への提供と言うアイディアは、オバマにとって救世主ですね。シリアのアサドも、この提案に乗るのではないでしょうか? リビアの二の舞になる愚策はとらないでしょう。オバマは内心では、きっとホッとしているのでしょう。仮にこの路線が延長されると…、あとはFOMCの反応ですが、これは予定通り緩和縮小を実行した方がスッキリしそうです。更に注目される消費税は、おそらく経済対策を指示したほどなので…安倍政権も消費税を3%引き上げるのでしょう。問題はここですね。
カタルの感覚では五分五分の博打です。折角のムードを壊す可能性も否定できませんね。ただでさえ、「凍てつく心」は、脆いのですね。株価動向を見れば分かります。三菱UFJの株価は、未だに600円台です。本来の巡航速度は4ケタ銘柄なのですね。完全に信用創造が壊れているのです。金融庁は方針転換をしましたが、一度手にした強権は、甘い蜜ですからね。権力を与えると手放さないものでしょう。本来1998年に構造調整が終了しているのに、なかなか新しい時代に転換できないのは、この権力構造に問題があります。だから何度も、「規制緩和」が話題になるのに一向に進みませんね。相撲から柔道まで…権力構造の腐敗は、何も中国の問題ではないからですね。難しいのです。
改革をしようとするから…なかなか前進が出来ないのでしょう。昔の大日本帝国時代には、実際の撤退を「転進」と言う便利な言葉で使っていましたね。スマート・コミュニティーへの脱皮をはかれば…組織が活性化するのではないかと思います。目ざとい幹部は、崩壊する自分達の巣の未来を感じている筈で、新しい方向性の餌を、用意すればいいのです。安倍政権が新しく増える税収をどう活用するのか? 同じ社会保障費につぎ込むにせよ、電子カルテに活用に民間活力を利用して、方向付けをすれば予算も少なく済みます。PFIの概念を吹き込むのですね。何も道路や橋、図書館に水道と言う社会資本だけでなく、新しい社会資本財の構築にも、PFIの考え方を早くに取り入れれば良いのですね。日本医師会の重鎮を新しい組織に移築すれば、良いのでしょう。既存のダニを纏めて、淘汰するチャンスでもあります。農協等の組織もそうですね。既存の組織を、TPPを切っ掛けにスマート・アグリに転用すれば良いのでしょう。
今日は与太話が多いですが…核は捉えていると自負しています。今日は値決めなので真打の足かせが外れるのは、明日以降でいよいよ登場です。明日は少し具体的な話を展開できるでしょう。今日の相場を見ると…、流石に昨日の熱気は、少しトーンダウンしているようです。重要なことは、アベノミクス第一段ロケットから第二段ロケットに点火したと言う事実でしょう。もう追証の心配は消えたのでしょう。まだ9月に入ったばかりで、疑心暗鬼の人は多いでしょうが…いろんな指数からも、この動向は確認できます。慎重に構えても良いのでしょうが…、既にBプランに相場と言う衛星は、調整波動から軌道修正したと考えられます。
カタルはハコモノ、大成建設相場に悲観的している訳じゃ…ありませんよ。建設株は総じて長い期間、調整波動の中にいた象徴的な産業です。しかし予防保全など含め、戦後構築した社会基盤が更新需要を迎え、もともとオリンピックがなくても、上がる相場の運命だったのです。日本が新しい時代に向かっていることを実感して欲しいのです。主役はあくまで、ITバブルの延長線上にある情報の活用なのです。色んな情報の形があります。遺伝子情報から交通渋滞情報、気象から農作物の作り方まで…手軽に利用するのは料理をするレシピですね。ユビキタス社会は、必要な欲望が直ぐに、手軽に満たされるのです。ほらauのCMでコンシェルジュのものがありましたね。剛力彩芽を使ったCMで、「剛力様、何かご用でしょうか?」って、やつですね。
技術革新の発展にはお金が必要なのです。だから信用創造の大切さを理解して欲しいのです。本命の銘柄は、既に決まっているのでしょう。それでは、また明日。今日は安く買ってくださいね。

投稿者 kataru : 2013年09月11日 10:43