今日の市況(2013年)(2013年09月03日)
かたる:今日は日経新聞に不動産開発の記事が掲載されていましたね。不動産は限られたもので…合理化や増産投資で供給が増えませんから、基本的に需要が増えると価格が上昇します。最近は2006年に活躍したヘッジファンドの売れない物件、所謂、塩漬けだった物件が動き出しているようです。僕らも経験があります。カタルがよく引き合いに出す最初のレポート銘柄の日揮の仕掛けは、1年早く、ようやく利食いが効いて玉を外した瞬間に、株価は何倍にも急騰し始めたのです。この1年間の時間の経過、所謂、待たされた辛抱の時間が、人間のヤレヤレの気持ちを生み、多くの人が僅かな利幅で株を売るのです。しかし実際は売った瞬間が、まさに買い場だったと言う経験を、カタルはこれまで嫌と言うほど、繰り返してきました。今の日本の不動産市況は、丁度、そのような時間位置にあるのでしょう。金融庁の政策変更が、どの程度のスピードで浸透するか…分かりませんが、キーワードは此処にあるのでしょう。
それにしても…実に久しぶりの感覚です。
昨日の相場を見て…思わず、営業時代の経験を思い出しました。何度か、ここでも書いたことがあると思いますが…カタルは新潟支店で勤務していた頃、支店をあげて任天堂を買い推奨していました。丁度、任天堂は海外進出するために資金が必要で、野村証券が幹事で公募増資を実施していた時の話です。この増資資金が海外進出に繋がり、任天堂の業績はさらに飛躍すると…考え、カタルは支店をあげて任天堂株を買っていたのです。増資を発表したのに、株価は発表時より値決めまでにドンドン上がり、とうとう野村証券から僕らが買っている証券会社に、このまま株価の上昇が続くと増資が実行できなくなるので、公募株を必要な株数をお分けしますから、値決めまで市場で買わないで欲しいと…公募増資の協力要請がかかりました。社長命令で、買いをストップさせられた事を、昨日のケネディクスの動きを見て、思い出した次第です。証券会社は、本来、日本企業が成長するための手伝いをする機関です。双日のような後ろ向きの増資を…しかもMSCBと言う形で大衆をだます行為をすべきではありませんね。カタルがシャープの公募に反対しているのも、失敗した設備投資の借金の肩代わりだからですね。本来は経営権を含めた第三者割当増資をすべきとの考え方が、正しいと思います。あるいは借金を返済してもらう銀行が、増資を受ければいいのです。公募銘柄が買われるのは…じつに久しぶりの感覚なのです。因みに任天堂のその後は、成長株として値嵩株になって行ったのでしたね。ケネディクスは目先の関門の496円を抜きました。次は555円ですね。
さて株式教室で掲げた「調整波動を考える」という8月31日のレポートのBのパターンになるのかどうか…。フランス、スペイン、イタリアなどの自動車販売まで、まだ回復の兆候は出ていませんが、イギリスを始め、ユーロ圏は8月のPMIの確定値が51.4と過去2年で最高の水準まで、非常に弱いのですが…戻ってきたようです。市場はユーロ圏の回復を無視して、中国からブラジル、インドネシア、更にはFRBの量的緩和の縮小を懸念し、おまけにシリア情勢です。結局、上げ続ける訳に行かないから、業界関係者が寺口銭を稼げるように、適度に調整を強いるのでしょう。メディアは所詮、目先の現象しか追わず、自分達が独自に数字を追っている訳ではありません。だから金融関係者の情報発信を鵜呑みにするのでしょう。
自分で原稿を書けば分かりますね。自分の意見に近い資料を探してきて…如何にも自説が正しいように資料を創り上げます。カタルの市況解説を読んでいれば、自然に洗脳されるかもしれません。カタルは自分の考えが正しいと思い、自説を披露していますが…、カタルの意見が正しくないかもしれません。僕は自分が正しいと思い、その意見を主張しているのですが…間違っていることも良くありますね。それはデフレ経済なのに…昔のようなインフレの成長経済型を想定して、株価の動きを予測しているからですね。しかし政策の選択の間違いが続けば、当然、株式相場の前提条件が変わっているから、外れるのが当たり前です。だから…何度か述べていますが、株全体が上がる時でないと、カタルは儲けられないのですね。三菱UFJが4ケタを回復すれば、最低水準の経済環境が整ったと言えるのでしょう。イールドスプレッドを無視し、純資産価格も無視し、異常な価格が正当化される社会環境は、どこか間違っているのでしょう。歪みは、必ず修正されます。サラ金株のように…さらには現状の地価は下げ過ぎですね。今朝の新聞かな? 日本の不動産はシンガポールの半値以下だとか…。
ケネディクスの株価予測ですが…、基本的にサラ―ラリーに相応しい銘柄だったのですね。しかし市場は、東電や3D関連などの「まやかし銘柄」を選択しました。間違った選択では相場は持ちません。誠備事件を考えれば分かります。いくら力で相場を持ち上げても、皆が最後に納得する状態でないと駄目なのですね。だからカタルは時代性を一番に考えます。日本にはいくつかの切り口が、存在します。消費税問題は「団塊の世代」の引退を控えた対策の問題です。少子高齢化でこの負担を賄うには、生産効率を上げるしかありません。これまで一人の国民が400万円の付加価値を創造していたとすれば、今度は600万円にすれば、団塊の世代の負担も耐えられるようになるでしょう。その為に交通渋滞の解消やスマート・グリッドの推進をはじめとする、スマート・コミュニティーの現実化を加速させればいいのです。ここで重要なことはスピードの概念です。
八ッ場ダムの1952年に計画が発表されています。しかしまだ完成されていません。調査費やこれまでの建設費には、金利が掛かっています。田中角栄は新潟への高速道路を作る為に、時間を重視しました。その為に用地買収は反対が出ないように…子供が作った鳥小屋の買収に、30万円も払ったそうで…ぶつぶつが体験した実話です。建設用地の木も一本3000円程度の予算を付けて、買収に異論が出ないように配慮し工事を進めました。成田空港も同じ反対派が居ますね。よそ者が入り込み、人間の感情がこじれ…事態が悪化しましたが、当初から、驚くようなスピードとお金を用意すれば、時間が節約できたのでしょう。役人根性の浅ましさは、目先の業績に拘り、全体像を見ていないのです。震災の後処理を見ても思います。被災された家族の中でも意見が割れ、離婚問題になっている話も聞きます。最初から一括買い上げをして、戻りたい人は、除染が済んで戻れるようになれば優先的に戻れる権利を与え、一度、全ての汚染区域を一括買い上げすれば良かったのです。漁業権も同じです。時間の概念が欠けていますね。
スマート・シティーの構築は、いずれ行われ進みます。だから少子高齢化なので、改革スピードを上げる事ですね。その方が今は、多少お金がかかったように見えても…未来になれば、時間の優位性に気付くことになるでしょう。既にスイカ、エディーに、パスモなどがあるのですから、キャッシュレス社会を構築すれば、税務署も警察も必要なくなります。事件があれば、周辺でお金を使った人を割りだし、必ず、検挙できますから大幅な合理化になりますね。税務調査なども不要になります。お金の動きを追えば、全部、分かりますからね。何故、すでに確立された技術を活用しないのでしょう。
価格表示も本、体価格だけの表示に統一すればいいのですね。そうすれば消費税が毎年変わっても関連費用は限られるでしょう。いくらでも効率社会の実現は可能ですね。医療の電子カルテの統一も、その一つです。無駄な再検査が省けます。おそらく仕組みを変えるだけで、団塊世代の負担は耐えられるでしょう。希望溢れる社会構造が見えてきますね。金融庁の検査体制が、いつ変化するのか分かりませんが、トップを変えれば良いのですね。いくらでも成長の糧は、存在します。ロボット産業は我が国における富の源泉になるでしょうから、実用化を促進させる政策が必要になります。引っ越しや介護などの世界に積極的に投入すれば、大手は続々と参入するでしょう。夢は膨らむのに…時間を超えた決断が求められるわけです。そうそう、NHKでネットテレビの実用化を始めたそうですね。なにしろNHKは法律で守られた独占企業なので、いい番組を創れますからね。きっと予算が豊かなのでしょう。
世界的な動向なのですが、スマート・グリッド関連の産業が急速に拡大しそうです。007のHEMSも生きるかもしれませんね。ようやく時代が追い付いてきたような印象を持っています。この製品も補助金の対象だとか…経産省も応援している訳ですね。時代性を感じてほしいのです。銘柄の餞別は、競争に勝てない夢ではないのです。わが国独自のスマート・コミュニティーを創り上げ世界に発信すればいいのです。ソフトバンクに続け、日本企業。いち早く、スマート・シティーを構築して、世界に日本常識を…普及させましょう。キャッシュレス社会は、日本が誇れる社会になるでしょう。

投稿者 kataru : 2013年09月03日 10:36