今日の市況(2013年)(2013年08月21日)
かたる:不思議なものですね。カタルは基本的に5月23日の相場を見て調整入りだとしました。まぁ、実際はその前の5月13日辺りで新興株が崩れていますから、その時点が起点だったのですが…。既に3か月余りの調整期間を経ています。11月に相場は上昇を開始し…、まぁ、これも実際は8月辺りで、既にアベノミクス以前からお膳立てが整っていたのですが…。基本的に11月として5月の7か月の上昇に対し、調整が現在は3か月です。この間に一番大きな問題は、FRBの政策転換の示唆でしょう。もともと市場は来年と考えていたのでしょうが…現在では9月説が濃厚のようです。カタルはもっと遅れ、12月頃だと考えていますが…この点は意見が分かれます。ここに来ての株価の動揺は米国の長期金利の上昇による下げとか…、昨日はインドネシアやタイの株式が下がったという事で日本株も影響を受けたと…解説されています。この新興国の軟調な構図は、ドル資金の引上げからくるマイナス面を危惧しています。財務基盤に弱いインドやブラジルなどの通貨が売られているのも同様の理由からです。しかし同じ新興国でも、米国の生産基地が存在するメキシコ経済の堅調さは評価されていますね。この動きは米国の実体景気の好転が支えているのでしょう。だから米国の金利上昇は良い上昇なのですね。悪い金利上昇などと述べている人は経済統計を見ていない人です。失業率などは経済指標のなかでも遅行性のある景気指標です。先行指標は人間の感覚が結果を左右するアンケートなどですよ。
日本にとって一番関係が深いのは米国ですが、貿易統計上では既に中国との経済関係が米国を上回っています。その次がユーロ圏なのですが、最近はアセアンの成長が日本経済に恩恵をもたらしています。日立が堅調なのも、これらの国々が社会インフラ整備の最中にあるという事です。丁度、日本の昭和30年代の「3丁目の夕陽」の時代です。ダイハツなどを見れば分かるように人口の多いインドネシアなどが、アセアンの景気を引っ張ってきましたが、このインドネシアは燃料費の補助の打ち切りなどで物価高になり、経済環境が急速に悪化しています。しかしそれほど悪いならダイハツは、日経平均株価に先行して6月21日の1747円の安値を割れるはずですね。昨日は大幅安になっていますが1873円に留まっています。このダイハツの株価もバロメーターの一つになりますね。動きを良く観ておく必要があります。
しかし昨日の日経平均株価は、いくら先物先行のムードによる下げと言っても、あっさりと12日の13430円を割れてしまいました。7月19日の二番天井により、建設など一部を除く多くの銘柄は戻らずに沈みました。カタルはこの二番天井の戻りは、信用創造が欠くことが出来ない環境整備なので、株や土地が上がると言う前提で、2003年からの回復過程をイメージして、「ケネディクス」を第二弾として送り出しましたが…カタルの買い参入のタイミングから1週間遅れて実際の底値を付けスタートした為に振られましたね。貧乏人は常にヘッジを主眼に動かざるえず、相場観とは違う概念が働く訳ですね。しかし抜けると考えたポイントの619円ラインを、何度かチャレンジしましたが、この壁を抜けませんでした。理由の一つが「増資観測」だったことが…、後で判明します。
新興国の減退の原因の一つは、ファンドのポジション調整です。ただこの時期に金利上昇などを懸念材料として、市況が弱含むのは解せませんね。既に一度、6月の下げでFRBの金融緩和縮小の動きは株価に織り込まれていますからね。だから目先的なポジション調整の動きは、一巡している筈です。何しろ9月のFRBの緩和縮小が、既に一般化しているのです。さらに…更に、ここに来て新事実が生まれました。先週、ユーロ圏のGDPは7期ぶりにプラス転換したと言う新事実です。発表が調整期という事もあり、メディアの利用が限られていますが、ヘッジファンドなどは、この事実を知っている訳ですね。つまり弱い新興国を餌にして、先物の下げを演出して、買い場を探しているとしか…考えられないのです。この欧州景気の改善は、非常に大きな意味を持ちます。何故なら、世界的な規模の景気動向に影響を与えないギリシャの小さな問題で、世界の株価をあれほど叩いたからですね。この落ち込みを振り返ってください。

本来2010年10月に実施された画期的なデフレ対策だった包括的金融政策の実施は、危険資産の購入を含めたマネタリーベースの拡大に、日銀は既に踏み切ったのです。しかし不幸にも翌年3月の大震災で叩き、その後、この欧州問題で再び株価を叩きに叩き、下値を確認したのですね。この材料が好転しているのです。これは非常に大きな事ですね。新興国の悪材料以上に、世界景気へ影響を与えるでしょう。それにも拘らず、僅かな先物からの演出で「投げ」を誘うヘッジファンドは、メディアを使い欲、深い連中です。既に米国も、欧州の一部であるイギリスも地価は上昇しています。
米国の自動車販売は金融危機で落ち込んだ分が、特需的な要素で需要が生まれています。これから住宅もそうなるでしょう。何しろオバマ大統領は不法滞在者の合法化を目論む方針です。米国の人口は伸び続けます。更にここに来て、GSE(ファニーメイなど)の黒字化定着から、不良債権の最後の膿を出すように促されています。これまで隠していた最後の膿が表面化し、2007年の金融危機がようやくスッキリするのですね。遅れていた金融機能の回復が実現しますね。先日、オバマが住宅ローンの民間移転を述べたのも…その動きの一環です。つまりアベノミクスの足を引っ張る材料は限られたものです。インドはルピーの動きなどを見ると確かに悪いですよ。しかしタイは心配なのですね。問題は円安との関係ですが、タイは東アジアの拠点になっています。インドは人口が多いですが、経済規模や日本への影響度は大きくありません。スズキなどは多少の影響を受けるでしょうが…。それ以上に米国や欧州などの回復が、新興国からのポジション調整の動きより、世界全体の実態経済のプラス効果の方が大きいでしょう。
僕は日経平均株価が、昨日は6月12日の13430円のポイントをあっさり破り、二番天井の調整下にありますが、6月13日の12415円は割らず(多少割っても大きく崩れない)に、ボックス圏の動きとの相場観に修正したのでは、今でも正しいと思っています。どんな株でも最大の悪材料は、赤字決算です。その赤字決算は発表されても下がらずに買い気配スタートになったグリーのように…。あるいはアベノミクスの前の大震災や欧州危機で散々株価を下値に叩き、それでも売り物が出ずに上がり始めた株価が、アベノミクスと言う追い風で急騰したのですね。いよいよ第二段のスタートが近いのでしょう。消費税がどんな形で決着するにせよ。この奥歯にはさまったものが解消されれば、あく抜けになり、新しい相場がスタートすると考えています。理由は金融庁の査察改革などの重要なキーワードをこなしているからですね。この一見すると株価に関係ないように思えるような環境整備は、冷酒のようにジワジワと実体景気に影響を与えて来るのです。カタルの方針は変わりません。スマートコミニュティーの007や信用創造のケネディクスの年末の株価位置を楽しみにしてくださいね。まだ調整期からの脱却の確認はとれていません。
確認作業のポイントは7月19日の14953円を抜く事が必要条件の一つになります。故にまだ調整期なので、投資は現物投資に留め、いくら余裕があっても信用取引は慎むべきでしょう。お金を出して現物投資に変える事が出来るなら信用取引を利用されても問題はありませんが…お金持ち以外は、ドル平均法などの確実に儲かる投資方法は利用できませんね。あくまで自分自身の力量が、問われる相場環境なのです。007のここ2日間の動きを見ると…この意味を理解してないようです。007の確認はまだ取れていませんよ。下値のポイントは162000円、158200円で、上値は先の193400円や254000円など…でしょう。チャートは需給バランスを見る道具の一つで特に出来高推移が重要でしょう。今日は弱含みなのに昨日より高く始まりました。しかし残念ながら昨日の下値を切りましたね。
売り方が存在するとすれば、一気に162000円を割らせ、この弱含みの好環境を利用して158200円を割らせることが出来るなら参加者の動揺を誘えますが、6月の安値の133200円は切れないのでしょう。何故なら、既に信用買い残がそれほど多くないからです。要するに、僅かな値動きの範疇の動きなのでしょう。今日の後場から高くなれれば良いのですが…どうでしょうか? 193400円までの僅かな売り物を現物で買う筋が居るのかどうか…。ケネディクスは増資含みなので、やりにくいのでしょうが、此方も下値は限られたものでしょう。この株は405円がポイントになりますが、16日陽線は強かったですね。この日の安値が441円です。今日も今の所、この水準を割れていませんね。今日は今までのところ446円までです。個別株、全体の動きやニュースの市場の反応を見て、相場観は組み立てられます。欧州のGDP数字が、7四半期ぶりにプラス転換したのに…。これほど大きな材料が、市場では話題になりませんでした。逆に小さな材料の二番煎じである、新興国からの資金引上げリスクが問われ、先物からの値崩しに使われている事を、どう解釈するかという判断は、非常に重要なのでしょう。明日は高いのでしょう。きっと…。

投稿者 kataru : 2013年08月21日 11:21