今日の市況(2013年)(2013年08月14日)
かたる:折角、アベノミクスに期待しヘッジしたのに…。その資金が逆戻りしているようです。長期金利は低下し始め、昨日は0.747%ですね。本日の日経新聞には、5年物の国債入札が好調だったと報じられ、30兆円の資金が活用されていない時代に、逆戻りしたような動きになっていますね。岩田さんの発言した「逐次ではなく適切だと言う」発言は正しいのですが…長年、騙され続けている日本人は、簡単には心を開きませんね。なにしろ20年以上もデフレに慣らされ続けてきたのです。白川さんが、日本は充分に金融緩和を実施していると答弁したのも事実です。米国に比べ日本の緩和度は危機ラインを感じさせる程ですから…それでも動きませんね。4月の異次元緩和の時より、日経平均株価は、まだ上に位置しており、市場はそれほど悲観をしていません。しかし、非常に微妙なのですね。WSJが社説で「アベノミクス、限界に近づく」と意見表明をしたのも、GDP統計を見れば頷けます。
人気の朝ドラ「あまちゃん」を見ていると、テンポよく次々に意外性等を盛り込み、常に興味をそそる内容になっています。かたるは、少しやり過ぎだな。…と感じますが、最近の人間性は、この辺りの人間が多いのでしょう。5回目の候補で直木賞を受賞した葉室麟さんが書かれた「蜩の記」(ひぐらしのき)のような渋い演出では、今の時代は、なかなか受けないのでしょう。「恋しぐれ」に出てくる俳句の良さは、言葉の裏を想像しないと味が出て来ません。余談ですが…彼の作品で「銀漢の賦」や「秋月記」はマズマズですが…他の作品は今ひとつでした。
最近の相場の中身も同じで、目先筋は話題性を追うようです。3Dなどの利益に結びつかない材料が人気になり、アベノミクスに必要不可欠な信用創造と言うマジックを理解する市場関係者はなかなか生まれないようですね。市場経済を心得ている識者が、政策官僚の存在するのかどうか…。確かに包括的にヒットを連発している様な政策の中身なのですが…日経新聞だけでは記事がアドバルーンの可能性もあり、何処に主眼があるのか…見えづらいのです。
信用創造は論理的にも正しい政策です。そもそもGDPを引き上がるという事の原点を考えてみればいいのです。日本の過去の成長は内外価格差の容認ですよ。このような事例で国民をだまして日本価格を実現させ、眉唾の付加価値を高めてきました。その政策の擁護により、研究開発にも予算を振り向ける事が出来たのです。今の日本はもっと物価を上げても許容できますね。カタルは消費税の段階的な1%ずつ毎年引上げを実施して、プライマリーバランスが実現されるまで、引き上げると言う構想を述べています。この比率は2%ずつでも良いのですが…。2%程度が限度でしょうね。この引上げの発想は、未来の価格は高いと言う、本来あるべき正しい経済の姿を印象付ける狙いがあります。今年より来年は給料が上がるのが…活力のある社会を取り戻す原点です。希望を生むことですね。日本には間違った概念がありました。そもそも5年の年収で家が持てるように…と地価を下げる為に税制を強め、金融に厳格な融資基準を設けたのが、デフレ経済の出発点です。年収を上げるのではなく、ものの価格を強引に下げる政策を実行したためにバブルが破裂し、その後処理の為に、時間を費やし責任逃れしたことにあります。発想が逆ですね。
家を買うために頑張るように、心を動かせばよかったのです。今の日本を立て直すのは簡単です。路線価を政府が保証すればいいのです。銀行が路線価の80%で無制限に資金を貸し出せばいいのです。資金の使用目的などを問わずに、この融資を容認すればいいのです。簡単に土地担保金融が復活し、信用創造の一翼が誕生し、経済が元気になりますね。このぐらいの事を実施して、政府保有の資産を民間に売却すれば、日本の1000兆円を超える国債などなくなりますね。あっという間に、超健全財政国家になります。国が持っている空港や港湾や島でも良いですね。なにも国が保有する必要はありません。民間の力を利用すればいいのです。何故、カタルが信用創造の大切さを一貫して述べているか?ここに日本が置かれた突破口があるからです。クラウドを利用し情報国家、スマートコミニュティーを実現すれば、社会保障費も削減できます。信用創造のケネディクスとスマートコミュニティーの007を掲げている意味は此処にあります。
このままでは五分五分です。カタルもどちらに転ぶか…見えづらいですね。消費税の引き上げは仕方ありませんが、ヒットだけでなくホームランがあるから、野球は面白いのでしょう。まぁ、ナノキャリアなどの夢のある株価は、期待感だけでは、なかなか価格は維持できませんね。しかし未来に希望を感じる事が出来るなら、時間を超えて夢を持ち続ける事が出来るようになります。株式市場は夢を買うような希望溢れる市場なのですね。時代の流れに乗る銘柄を選別せねばなりません。原発の後処理日が膨らみ続ける東電を上場させておく取引所の姿勢は公正ではありませんね。その銘柄をおもちゃにする体制が、日本にあるのが哀しいのです。上場を維持させるならせめて信用取引を禁止させるべきでしょう。

さて今日は年金ファンドの皆さんへ介護の「ツクイ」(2398)を組み入れましょう。この会社は現在の収益は足踏みを続けています。理由は新規出店費用が吸収できない為ですね。しかし間もなくその費用負担をこなせ、再び成長路線が見えるでしょう。株価は高値から600円ほど下がり1000円を割れています。しばらく株価は横ばい波動が続くでしょうが…1000円を挟む展開に推移するでしょう。リスクは国の介護基準の見直しなど…です。しばらくは国内の規模拡大を目指すのでしょうが…日本の介護の仕組みを海外に展開できますから、未来も展望できます。ユニクロは10年以上の歳月が掛かりましたが、国際展開していますね。同じことです。
カタルはこれまで沢井製薬を始めピジョンなど…時々、年金ファンド向けに銘柄をご用意しています。他にもカタルが好きな東レなどは、日経平均株価に合わせ…何度でも売り買いが出来ます。年金ファンドは東レなどを、安くなったら買って、高くなったら売ればいいのですね。たくさん年金ファンド向け候補はありますよ。あなた方は国債金利が基準の筈です。コア銘柄として銀行株なども加えて割安株はかなり存在しますね。イールドスプレッドの概念をしっかり持って、行動してほしいものです。
カタル自身がツクイなどの銘柄を買う事はありません。カタルの好みは、あくまでハイリスク・ハイリターンだからです。失敗をする事もありますが…フォローは心掛けているつもりです。グリーのように…。今回の決算が発表されたら買っても良いかもしれませんね。目先、人気になる可能性があります。何しろ…あの取り組みは魅力的ですね。800円を挟む展開ですが、安全を見積もるなら決算が発表されてから取り組むべきですね。007と同じく14日の予定です。全体相場は当面は低迷するでしょう。その中で可能性のある一番手はケネディクスや007ですが、ここにグリーも、久しぶりにレースに参加できるかもしれませんね。素質は依然、高いのです。ただ残念ながらワンタッチでしょうね。田中さんの周辺に劇的な変化が生じていれば話しは別ですが…株価面の魅力だけでは人気は長続きしませんからね。素質のある株は限られています。

投稿者 kataru : 2013年08月14日 09:47