今日の市況(2013年)(2013年07月18日)
かたる:それにしても市場には、旗振り役が不在ですね。目先筋と指数絡みの動きに終始しているように見えます。やはり日銀なのでしょうね。昨日は6月の議事録が公開されましが…、一度は固定オペの期間延長が検討されたようです。しかし結局、良識が働き「逐次ではなく適切」が採用されたのですね。包括的金融政策と言う禁じ手とも言える、危険資産の購入にまで日銀は動いたのに…。まだ適正に拘る識者の考え方は、僕には理解できません。バブルが起こる前からバブル懸念を指摘し、金融引き締めに動いた2006年の福井総裁と同じ過ちに映ります。確かに…アベノミクスの効果が絶大でしたが、市場論理からすれば4月の異次元緩和の発動時点より株価が下がるという事は…黒田さんの手腕に疑問を抱いている市場の姿も見えますね。メディアは自公民の過半数獲得を伝えていますが、僕は本来、自民党に近い考え方なのに…、未だに自民党に対し不信感を抱いています。「失われた時代」は、非常に強烈なのですね。誰も真剣に日本の行く末を心配してないのでしょう。
僕は歩合セールスだったので、株が上がらないと死活問題でした。どんなに、いい銘柄を打ち出しても…政策が駄目では全体の株が下がります。結局、最後は政策になります。だから日本のおかれた問題点が、嫌と言うほどに、目に付くのですね。世界一の富豪のメキシコの通信王のカルロス・スリム氏は、1日12時間働いたとして、時給で2424万円とか…。一日あたり2億9083万円を稼ぐのだとか…。これが世界トップの付加価値を生み出す人間の「効率水準」です。昔、ソフトバンクの孫さんに面会を求め、一緒に事業展開を考えたことがありました。そうして面談を求めたら、三木さんと言う秘書が、孫さんが10分で、いくら稼ぐか知っていますか?と聞かれたことを、思い出しました。まだ彼は、ほんのペイペイの時代で、売り出したばかりの時期だったのですが…。効率と言う概念の基準が、ここにあります。同じ当時、ヤフーにも面談を求め、金融部門の担当だった宮坂さんが、今では社長ですからね。彼は自分達より、下の人間とは付き合わないと言う考え方だったように思います。いずれも20年近くなるのかなぁ~。IRNETを始めた当初の話です。
ようやくバブルの後処理が終わり、グローバル化に踏み出した日本、明治安田生命はタイに進出するとかで…出資を検討していると言います。もともと保険の仕組みはインフレで儲かる概念の設計になっています。デフレ環境では逆風ですからね。何故、もっと早く、ピジョンのように自分達の立場を考えて、行動しなかったのでしょう。不思議な国民性ですね。まるでグローバル化の鎖国ですからね。内外価格差の是正と言うギャップを、梃にした企業がデフレ産業の活躍企業でユニクロは当初、「安かろう、悪かろう、ユニクロ」と悪口を叩かれましたが、いつしか品質は、ハイクオリティー商品に変わりました。そうして世界トップに、もう少しですね。「繋がらない」と揶揄されたソフトバンクは、今では、その過去を逆手に取ったCMを流し、世界トップを目指します。
一番大切なことは、時代の流れを捉え、その流れの銘柄を物色する事でしょう。東電などは、確かに市場の一番人気ですが…、上場維持が問われる銘柄を、市場が選ぶ発想の貧困さを嘆かねばなりません。それもこれも、日銀や政策担当者の偽善ですね。自己本位な自民党の体質は変わらないでしょう。さて昨日、注目しているケネディクスの業績の増額修正が発表されました。営業収益168億が182億円に、営業利益45.5億が58億円に、経常利益29億円が37億円に、更に最終利益1億が1.5億円に変わりましたね。最終の一株利益は6円55銭です。最終利益の増額率は50%になります。この増額修正の理由が「アクイジションフィー」6億円の発生だそうです。カタルも馴染みがなく…インターネットで調べてみました。なるほど…カタルが見たサイトは此方…。やはり…、このような不動産物件に絡む手数料は1%~5%なのですね。取得時に発生する「アクイジションフィー」と運用資産の運営にあたり、毎年発生する「アセットマネジメントフィー」などの構造になっています。
カタルが上京した1989年はバブルのピークなのですが、その後も不動産絡みの融資残は伸びています。その当時、カタルは新規開拓の為に、東京駅周辺や新川、銀座、八丁堀周辺をよく新規開拓していました。その時に、地方から上京したある青年に出会います。彼は地上げ作業の手伝いをしていました。東京駅周辺の話ですが、その場所に住み、周辺を朝早くから掃除をしたり、おじいちゃん、おばあちゃんの買い物の手伝いなど、地域のなんでも屋さんをやっていましたね。そうして1年、2年と時間をかけ、地上げを纏め、その仲介料を生業にしていました。収益の上がるビルを作る為に、小さな猫の額のような土地の地主や、借家人を説得しなくてはなりません。大変な労力がいるのです。東京駅の前だから、時間をかけても成り立つのでしょうが…。大手不動産は、その様な連中を利用して土地をつくってきましたね。今ではそのフィーが1%~5%か…ずいぶん安くなったものですね。

もう一度、実は3度目の登場だと思いますが…。不動産向け融資の残高の推移を見て下さい。このグラフを見れば分かりますが、経済発展に際し、信用創造の必要性が嫌と言うほど分かります。今日のWSJにも、関連の記事が掲載されています。資産価格の上昇がカギ」と言うコラムですね。何度も登場させている「不動産特定共同事業法」の改正により、ケネディクスの収益が増す事が、容易に分かりますね。カタルは年率20%増収と言うマジックも解説しています。要するにレバレッジを掛ける社会環境が整うかどうか…。シニアローンを提供する銀行の余裕度が問題になりますね。欧州では駄目ですね。米国も最近、ようやく金融は利益を計上しています。今四半期で一番収益が上がっているのは、金融セクターですね。日本は既に貸し出し体制の条件が揃っています。バーゼル3への対応が終ったのですね。だからソフトバンクの買収も現実化したのです。
情報と言うのは、色んな方面から検討しなくてはなりません。その条件が整わないと…シナリオが完成しませんからね。ケネディクスがここに来て増額修正をして、更に事業組織の組み換えを始めているのは、お金が動いてきたからですね。日本では今年に入ってから、ようやく始動し始めています。4―6月期に加速し始めているのです。不動産向け融資残の推移を見れば、これから高成長が始まるのですね。年率20%の高成長ですよ。確かにスバルはすごいのです。米国の自動車販売の環境も良いのでしょう。…しかし既に株価に、その見込みが組み込まれたスバルが、今後数年、高成長を続けることが出来るのでしょうか? それより…日銀の異次元緩和の効果が期待できるケネディクスの方が、今後、数年間の高成長が約束されていると思いませんか?
確かに日銀次第ですが…。ケネディクスが新高値を付けて、4ケタになる夢を市場のテーマとした方が、相場として楽しいですね。東電なんかより、ずっと未来が見えますよ。さて何故、ケネディクスが高収益を上げる事が出来るのか?その仕組みをカタルなりに、簡単に説明して行きます。僕は専門家ではないから詳しいことは分かりませんが、中学を卒業していれば、誰にでもわかるように解説します。要するにレバレッジの話しなのです。…が、書くスペースがないので、明日、続編を書く予定です。
さて007は今日も安いですが…本物は此方ですからね。真打は後から登場です。現物で1株、2株と…人気がない時に拾っておきましょう。スマートシティーは必ず通る時代なのですね。今日のケネディクスは、一気に壁を抜け、ようやく走り出すかもしれません。そうしたら、カタルは、また買い増しをしなくてはなりませんね。さて日銀さん、今日のWSJの景気回復は「資産効果がカギ」と言う学者先生の論文を、よく噛みしめてくださいね。自分達が正しいのではなく、市場があくまで正しいのです。故に市場の方向性が、確実でなければ、もう自分達は充分だと考えても…、もっと手段を講じなければなりません。簡単に言えば、ケネディクスが4ケタを抜けるまで、応援の政策を実施しなくてはならないのです。

投稿者 kataru : 2013年07月18日 10:33