今日の市況(2013年)(2013年07月10日)
かたる:根が株屋なので、どうしても過剰に政策支援を求めたくなるのですが…。先日の全国支店長会議の動向を見れば、日銀の追加緩和策は必要ないと一般的には判断されるのでしょうね。更にこの所、指数からの上げと言っても…株価は一応、上がっていますから。このような偽装上昇は、1989年の相場に似ています。あの時は1988年には実質的にバブル相場は終わっていたのです。1989年は日経平均株価の指数採用銘柄の乱舞がありました。中身のない株が、大きく上がる指数相場でした。最近は日経レバレッジなどのETFが多く開発され、そのウェートが高くなっている為に、株価が乱高下する要因の一つになっているようにも感じます。まさに昨日の株価上昇は、その影響が大きいのでしょう。この辺りの動きを念頭に入れておかないと…相場観も狂いますね。

それでは実態はどうなのでしょう。上のグラフはカタルが独自にデータを集めている実態の相場です。過去2か月の高値を抜いている銘柄数などが条件になっており、その数字の変化のグラフです。ハッキリ言ってリストアップされている銘柄は、皆、市場をリードできるような銘柄ではありませんね。ピジョンなどはカタルのお気に入り銘柄で、数年前にフィンランドだったかな? そこのファンドが大量に購入したあと、中国の在庫整理の為に、減益に遭い数年待たされましたね。でも考えてみると、あの時の株価は2000円台でしたね。カタルがお気に入りに採用したのは、その前の株価が1000円台の時で…、何故、少子化の日本で、赤ちゃん用品のメーカーの株価が高いのか? 疑問を覚えた時に、銘柄を調べた時から、この銘柄をお気に入りに加えていましたね。今から思えば、良く上がったものですね。米国のみならず、中国が主体で、最近はインドなどへも進出しているのですね。少子化の危機感がグローバル化を加速させ、他社に先駆け海外戦略を推し進めたのです。余談は兎も角、こんな弱小企業が、多くリストアップされています。ただ、清水建設や太平洋セメントなどは明らかに異色です。この所、前田道路なども顔を出しています。
もともと自民党の集金システムの存在が、200兆円構想に繋がっており、自民党の利権体制は変わりません。ほら震災復興予算を使って、関係ない事業にお金を使ったケースの関連付けを見れば、彼らの能力は長けています。問題は国に余力がなく、予防保全や耐久年数を超えた社会資本整備の改修、時代性からのスマートコミュニティー需要の増大などの背景は充分に備わっておりますが…、爆発力を感じないのですね。カタルは日本のとるべき道はPFIやPPPだと考えています。だからスター株候補として熊谷組などを掲げてきました。でも、どこもPFIを同じように手掛け…売り上げの割合は、未だに少なく…あまり業績に寄与しませんからね。話題性だけの背景だけだと…どうしても株価にインパクトがありません。
カタルの基準は、非常にハードルが高いのです。ピジョンなどは結果論なのですね。この程度の上昇は、年金ファンドには十分過ぎるほどですが…カタル銘柄には保守的な運用に映りますね。皆さんは5年も10年も株を保有することを前提に、銘柄選別をしませんからね。せいぜい2年から3年でしょう。沢井製薬もカタルは早くから注目していましたが…年金ファンドではないからね。他にもたくさんありますよ。介護のツクイも、かなり株価が上がってきましたね。これなども沢井やピジョンに続く年金株の候補銘柄ですよ。保守的な方はぜひ検討して下さい。カタルはどちらかと言えば、スター好みです。派手好きなのですね。常にハイリスクを追い求め、銘柄選別をしています。短期間に株価が2倍は当たり前で、5倍、10倍となるような銘柄を狙っています。先ほどの建設と共に環境が整っているのは、不動産なのですね。何故、ケネディクスに注目しているかと言えば、世界のファンドには、中央銀行の緩和政策により潤沢なマネーが存在します。そうして米国の不動産は既に上昇過程に突入しており、不動産ファンド関係者は「ユーフォリア」な状態なのです。
幸福感に包まれた状態の時に、日本の不動産市場が立ち上がるから…世界の投機資金が参入しやすいのですね。無名のダヴィンチが1兆円ものお金を調達できた、2006年の金融環境に似ています。故に続々と海外勢が日本の不動産市場に参入しますね。だから2006年の再来を期待しているのです。上場してないダヴィンチの話をしても仕方ありません。同じような銘柄の中から、カタルはケネディクスを選別しました。あの時にケネディクスの株価は、今の株価で直すと4000円を付けたのです。福井さんやその後の失政、更に金融危機の影響により、ケネディクスの株価は50円まで叩き売られました。当然ですね。先日、解説したように不動産の減損会計で自己資本が飛んだからですね。しかし異次元緩和により、不動産への資金が戻っています。だからケネディクスは最近、エクイティー部分を買い戻していますね。年率20%以上の投資が再開されています。今からこんな話をすると…馬鹿だと言われますが、カタルは2006年の高値を抜く可能性も指摘しておきます。つまり4000円を超える可能性があるのです。その背景は…「不動産特定共同事業法」の改正が、先の国会で通過しています。長くなるのでこの解説は明日にしましょう。

その様子もグラフだけ、提示して置きます。今日の日経新聞の作為的なグラフ引用とは違い、銀行の融資状況のグラフですが…。グラフデータと言うのは、採用期間が変わると受ける印象が変わるのです。加えて、カタルはマネリタベースの前年比も同時に掲載しておきます。ヒントを掲げましたから、1日、自分なりにカタルが、何故、ケネディクスの4000円説を述べているか?考えてみてください。
さてそのケネディクスですが…昨日は初めて前日の安値を割りましたね。別に割っても構いませんが、僕はてっきり、大陽線を描いた後に、休みに入るのかと思っていました。これで休んだ後、(最大1週間程度までで、通常は2日から3日程度)上がるケースも出てきましたね。どちらか定かではありません。しかし重要なのは、上伸した後のコマの形で、上下の髭より実線が重視されます。この3日間は切り上がりですから…、やはり311円から552円の上昇波の値幅が、この後訪れると…考えるのが自然だと思いますね。つまり200円程度、株価が上乗せされ、株価は700円から800円台に入る等倍波動か、人気が強ければ、この波動の2倍論である株価900円から1000円が、次の上げで示現する可能性もありそうです。僅かな下値を取る為に、空売りをするのは、かなり冒険ですよ。むしろ買いに「歩」があると考えています。休んでも2日から3日が限度だと思います。
カタルは今回の全体波動を、二番天井だと述べています。全体相場が力強く上昇することはあり得ません。故に市場をリードする銘柄は、仕手性の強い強弱感が対立する銘柄だと考えてきました。しかし日銀の異次元緩和により一番恩恵を受けるのは、やはり不動産なのでしょう。だから今回の主役は「ケネディクス」だと考えている訳ですね。
ケネディクスの解説はこの程度にして、グリーに対し日経新聞が追加報道していますね。内容は悪いものですが…株価はどうでしょうね。非常に注目される時期になってきました。あと1か月で本決算が発表されます。今回はひょっとすれば、DENAからの連れ高になるかもしれませんね。ただやはり基本的な見方に欠陥があったので、回復したとしても、昔のカタルがイメージした株価の意外高は期待できず、せいぜい条件が整っても新高値に届くかどうか…。そんなイメージです。カタルはまだ諦めてはいないのですね。そりゃ、失敗は失敗ですが…リベンジはあると考えています。
昨日、007の引け間際の売りもの80株程度を買いましたね。今日も朝方に222000円に150株程度の売り物が出ていました。地合いを見たみせ玉か?とも考えられますが、しびれを切らした目先筋の売りでしょう。おそらく20万円割れから買った人達も、現時点では業績推移が見えてないのでしょう。通常は美味しい買い物に見えますが…。企業業績の数字と言うのは暗黙の数字ですが、市場は敏感に感じ取るものです。目先筋が相場から降り、新規の買い参入が起こるかどうか…が、焦点なのでしょうが、この潮目を決めるのは時代変化なのです。カタルが一番、重要視するのは時代の移り変わりです。時代背景が確りしておれば、株価は必ず反応してきますからね。問題はスピードだけの話です。このような試練を乗り越えた人が、手にする果実。なかなか、日々、株価推移を見ていると自分の気持ちが動揺して…、何故、マイクロソフトで数億円ものお金を手にしたSさんのケースが、レアなのか、分かりますね。一度、決めたら自分のシナリオに従い、身を委ねることも大切なのでしょう。
さて期待されるケネディクスは、一気に事前予想通り、雲を抜け駆け上がるのかどうか? この動きを知るのは、神様の領域です。僅かな運命の違いが人間の人生をも左右します。故に人生は楽しいのでしょう。

投稿者 kataru : 2013年07月10日 10:20