未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2013年)(2013年07月02日)

かたる:今日の日経新聞のトップは、未だに中国金融の話しでしたね。同様の動きは他でも広がっています。ある記事に気になったのはマネーサプライの話で、M2が米国の1.5倍水準だと言うのです。これはやはり気になる数字ですね。ただ米国はカード社会で現金の利用率は少ないですからね。先進国はこの傾向が強まりますから、一概に比較はできない筈です。昨日の相場も中国の動向を見てから日本株が上昇しており、日経新聞の最初の書き方が、やはり問題だったのでしょう。最初から意図的な予防の可能性が大きい…との見解を前面に出す報道内容なら、市場心理は変わっていたのでしょう。カタルはこのようなメディアの報道姿勢が、微妙に市場に影響を与え、「失われた時代」が作られたと考えています。

何しろ、英ザ・バンカー誌なる世界の銀行ランキングでは、中国工商銀行が米国勢を抑え首位に輝いたと言われています。もともと中国の銀行は、既にバーゼルⅢの基準をクリアしていると言われ、自己資本比率は高いのです。遅れているのは欧州ですね。工商銀行の配当利回りは6.2%なのだとか…。更に中国人の多くは現金で不動産を買います。融資を受けて買う場合も、自己資金比率が50%ぐらいなんじゃないかな? 日本の様に「頭金なし」なんて言うのは、ないですよ。カタルが問題だと思うのは、地方政府主導の過剰投資ですね。まぁ、実態は分かりませんが…。でも様々な報道の流れを見れば、現時点では、米国の金融危機を連想するのは…やはり行き過ぎているように感じます。

例えば、久しぶりに…今日は末村さんが17面の一目均衡で「株主主権論からの卒業」とのレポートを掲げています。理解できなくもありませんが…、松下銀行と言われるほど財務内容が良好な企業が凋落した原因は、日本の株式持ち合い制度などに甘えた経営陣の怠慢があると考えます。ドコモを見れば分かります。ソフトバンクは果敢に外部資本を使い、博打とも思える冒険をしてきました。ボーダフォンの買収は、どう考えても、本来ならパンクの口でしょう。ところが米国の金融デリバティブ機能を利用し、おそらく社内にも優れた能力のある人が居るのでしょうね。少しお金が回り始めると、自ら社債を発行し金融市場を上手く利用し、成長を遂げてきました。この借金返済がネックになり、設備投資が出来なかったので、一時は「繋がらない電話」と揶揄される事態も甘んじてきましたね。総務省からも文句が来ていたでしょうが…孫さんの手腕で乗り切ってきました。今でもスプリントの買収に動き、果敢にチャレンジを続けています。今回はボーダフォンの買収時代よりリスクは低いのでしょが、それでも当面は資金繰りなどを含め、競争に勝てるかどうかの綱渡りが続くのでしょう。故に今の株価は高過ぎると思います。

日本の企業で儲かっており、キャッシュを積み上げる無借金企業はたくさんありますが、現在の金利を考え、企業成長率を考えると、もっと果敢に行動した方が良い企業は、たくさんあります。それにも拘らず低成長に甘える企業が、なんと多い事か…。川重などは車両部門を抱え、米国で地下鉄車両などを供給しており、比較的に造船の中でも余裕があります。ところが今回の騒動を見ると…、社長解任までに動く明確な理由が分かりませんね。挑戦を止め、現状維持を選択したようにも感じられます。たぶん騒動の主要因は、取締役の保身でしょう。詳しく調べてないから合併効果があるかどうかは分かりませんが…。企業の潜在成長率が10%を超えるような企業は、付加価値の大きな部分の投資を増大させ、付加価値の低い部門を売却するか、引き離すかして、常に時代に合わせた投資をしなければなりません。ところが仕組みに胡坐をかき、努力を怠っている企業は、たくさんありますね。225兆円に膨れ上がる企業の現・預金残は、どう見ても不自然です。末村さんの主張も分からなくはありませんが、あなたのような論調が、これまでの「失われた時代」を増長したのでしょう。

確かに多くの市場参加者は、目先の利益を求め、株を売り買いし、一時的なホルダーですが、そのような行為が、効率的な企業の株に資金を集め、企業成長を支えるのです。それが市場原理の仕組みですね。そうして成長力の無い企業は淘汰される訳です。パナソニックやソニー、シャープなどが、国際競争に敗れるのは、日本に既得権の仕組みを作ったからですよ。株式の持ち合いなどで…。これは野村が推し進めた、間違った仕組み構造ですね。メディアがROE重視の論調に転換すれば、日本企業は高効率を求め、国外に進出します。最近、ようやく国内企業もアジア進出を始めています。日立が変わったのは、利益率への拘りでしたね。もっと日本の経営者の潜在意識を変えねばなりません。その為には、不採算部門の淘汰ですね。大企業はたくさんの無駄を抱えています。社員一人一人がコスト意識を持って、仕事をしているか疑わしいのです。ROEを高める論調に切り替えるべきです。

株主の目先の利益のエゴが、世界競争に勝つ抜く原動力になっていると信じています。目先の利益より、未来などと言うお題目は、民間企業がやるべきではなく、国が主導すべき課題ですね。上場企業は常に利益の向上を図り、世界競争に勝たねばなりません。日経新聞は多くの経営者が目を通しますから…日本のかじ取りを担っているのですね。だから見識のある多面性の報道が必要です。「失われた時代」を創ったのは、メディアの編集委員の責任でもありますね。全ての株が下がる時代を創ったのは、あなた方の責任ですからね。

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日経平均株価だけを見ると、カタルのサマーラリー予想は、正しいように映ります。カタルは6月7日が底だと思っていました。日経平均では12日ですが、個別株の多くが7日に安値を付けています。参議院選挙まで、これから株は上昇を続け2番天井を模索に行くと言うのが、当初のカタルのシナリオでした。故にカタルは信用創造の大切さを知っているから、不動産と株に拘り、株価が調整を続けているケネディクスを選択したのですね。野村証券でも良かったのですよ。同じ発想です。リスクの選択は、人それぞれです。同じ不動産でも野村リート(1343)でも良かったのです。しかし何故か、不動産の多くの安値は最近ですね。大きく期待感から上がり過ぎたためでしょうか? それとも消費税の関係があるのでしょうか?

アベノミクの成功には、「信用創造機能の復活」は絶対に欠かせません。名目と実質のギャップを解消するには、希望が必要だからです。この希望を支えるのは「明るい未来」なのですね。介護ロボットが実用段階を迎え、遺伝子治療が一般化する情報を取り入れたネットワークを利用する未来社会(スマートコミュニティー)ですね。クラウド・サービスが発展し、間もなくテレビ電話が一般化して、分からなければ、いつでもどこでも質問が出来る便利な世の中が現実化します。日本だけではないのですね。世界に繋がるのです。

アップルがコンテンツの中から仕組みの利益をピンハネするのは…構造が少しおかしいのです。カタルは何れその情報網を提供する電話会社そのものがネットワークを作ると思っていました。ドコモはこの度、サムソンのギャラクシー4Sとソニーエリクソンのエクスぺリアを投入し、なんと、このエクスぺリアは1カ月で64万台を販売したとか…。年間にすると800万台弱なので世界基準からは遠く及びません。何しろアップルは2億6100万台だそうですからね。サムソンはそれ以上でしょう。ソニーはコンテンツを作る能力のある会社です。何しろ映画とゲーム部門を抱えていますからね。何故、経営資源をそこに投入しないのでしょう。テレビとのコラボもそうですね。インターネット・テレビが一般化しますね。ソフトの仕組みづくりが、如何に大切であり、利益を生むか。経営者なら見えている筈ですね。

先日、サムソンの有機EL発売で、シャープのIGZOの賞味期限が短くなると述べましたが、あれは湾曲のタイプだけで平面は販売しないようですね。どの時点で爆発するのか分かりませんが、論理的に壁掛けが容易になり、有機ELの方が優れている筈ですね。ソニーの出井さんが、タイミングを間違うのですから…素人のカタルの予想など当たるはずがありませんね。全ては演出ですからね。一気に補助金政策で薄型テレビが広まりましたが、日本の住まいの事情を考えると、やはり壁掛けでしょうね。話しがピョンピョン飛びますが、当初の発想はケネディクスの2番天井でしたね。少なくとも8万円台を予想していました。場合によれば10万円も可能だと考えていましたね。もともと世界中からヘッジファンドのお金が投入されやすいのです。何しろ歴史的な不動産価格の低迷が続いている現実があり、収益還元法で採算ペースが合い、世界中のお金を吸収できる流動性がある市場はないのです。だからGEが先日も追加投入している訳ですね。1兆円を超える資産の支配権を保有するケネディクスが、もっともメリットの恩恵を受けるはずですね。

ものの所有と言うのは…支配権の問題なのですね。自前のお金で土地を買うのが正しいと言う先入観を持っている人が沢山いますが…違います。エクイティーの部分はリスクが高いので配当も高いのです。20%もありでしょう。メザニンは多少リスクが軽減されますから一般の融資に比べ、多少、上乗せの金利でしょう。7%程度かな? シニアローンは最終的に物件の価値が下回らねば、元本は回収されますから2%程度なのでしょう。つまりケネディクスは、このエクイティーのような存在ですね。自己資金が少なく多くは借り入れによる保有です。不動産の中でも、最もハイリスクなのです。故に的を得れば、最も高いリターンが期待できる効率投資になります。世の中に安全で儲かる上手い話などはないのです。投資した資金が2倍、3倍を狙うなら、ハイリスク投資を心掛けるしかありません。007は無限の利益が生まれる可能性があるから、100万円は通過点だとの可能性を述べている訳です。

しかしケネディクスが、いくらハイリスクでも上限はせいぜい20万程度までで、10万を超えれば、それで「良し」なのですね。そんな程度ですよ。三菱UFJの4ケタ奪回の可能性は充分にあります。しかし今から2000円、3000円は考え辛いですね。多くの銘柄は過去最高利益が基準になりますね。たいがい、銘柄の値動きを見ていれば、理想的な展開かどうかの判断はつきます。ケネディクスは先日付けた19日の519円が壁になっています。それを抜けてから、参戦しても充分でしょう。007は先日の277700円と285000円が、壁になるのでしょうね。最近はようやく落ち着いた動きになってきました。二度の急落が、参加者に恐怖を与え腰が強くなっていますね。目先筋が100株単位で売って、自然に株価が固まっているように見えます。本当は26万円台での安定が望ましい展開でしょう。まぁ、時間調整は済めば、一気に新高値に向かうのでしょうが…。今年はワクワクしますからね。日本写真印刷も2000円奪回に動きそうですね。

問題は日銀の金融政策決定会合の動きです。本当にアベノミクスを成功させる気構えがあるのかどうか…。岩田さんの「逐次」などの表現は、非常時の対応ではないですね。順調に行っている時の、平時の発言です。この辺りの認識のギャップが、やはり気になります。昨日の日経夕刊には、国税庁の地価調査の路線価が載っていました。2012年が▲2.8%、2013年が▲1.8%ですからね。これでは不動産株は下がり、名目が実質を下回るデフレを解消は出来ませんね。しかし浅草のように…△9%ならケネディクスの1兆円は毎年1000億円を生むのですよ。こんな事は小学生でも分かりますね。要するに、そのような希望が溢れる環境を創るかどうかなのです。概ね、大都市の地価は既に上昇し始めています。

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投稿者 kataru : 2013年07月02日 10:29