今日の市況(2013年)(2013年06月05日)
かたる:本日の日経新聞にはマネタリーベースの事が書かれています。相場の基本は此処に焦点がありますが、何故か、ドル・円の為替や米国の金融緩和論などにメディアが焦点を充てる為に、多くの投資家が今回の相場のスケールを感じていません。本日の報道によれば日銀は資金供給オペレーションの拡充を検討していると言います。具体的にどういう事を実施するかと言えば、現在、行っている低利資金供給期間を1年から2年に延長すると言うものです。この資金提供の金利水準は0.1%なので、日銀は明らかに最近の長期金利の上昇を意識し、金利を抑え込もうとしています。
日経新聞では、初めてじゃないかな?
カタルが前から述べている長期金利動向のグラフを掲げ、17面の市況欄に「債券市場 安定化を試す」と言う記事を、掲げましたね。このような記事を、もっと早くに書くべきなのですね。どうしてフジサンケイでは、報じられている日銀が公開市場操作を検討している記事が、日経にはないのか? 不思議ですね。意図的なのかどうか…。リートの購入額を増やす観測記事は、掲載されていましたが…。観測記事が定番の日経が、大切な記事を書かないのは…どんな背景があるのでしょう。カタルは「ガラガラポン」のリスクをレポートで掲載し、長期金利の急激な上げスピードに焦点を充てていたから、この記事の重要性に気付くのですが、多くの人はこの動向に気付かないでしょう。それは為替や米国経済を相場の主眼に置いているからですね。しかし本質は違います。日銀のベースマネーの増加度が大きな問題なのですね。

さて、このベースマネーの注入は総量が問題ではなく、継続的に増える変化率が問題なのですね。福井さんが急いだ出口論に、米国の金融危機が重なり、株価は「デフレ・ボトム・ポケット」を形成することになりました。しかし、ある意味では運が付いています。この「デフレ・ボトム・ポケット」は欠くことが出来ない現象ですね。相場論的には、このような現象があることでドラスティックな転換が生まれます。人間の感情は変化率に動かされるのですね。絶対値ではないのです。この意味は、非常に大切です。結婚生活を続け熟年離婚などがありますが、もし互いに刺激し合い変化を続けていたなら、成長を続けていたなら、おそらく円満な夫婦生活が生涯送れるのでしょうね。人間の感情は、変化によってもたらされるのですね。さて話を戻しましょう。日銀は前年度比で2012年の春はマイナスだったのですが、カタルが相場に対し強気転換した10月には10.8%増、11月5%増なのですが12月は11.8%増、1月は10.9%増、2月は15%増、3月は19.8%増、4月は23.1%増、5月は31.6%増…と、ベースマネーの供給を増やし続けています。これで相場が下がる訳がありません。カタルが昨日、打診を入れたケネデックスの株価は、間違いなくまた新高値を抜くでしょうね。ただ直ぐではありませんよ。まだ下値模索を続ける可能性は高いのです。だって赤字だし調整の波動は始まったばかりで、時間の経過が大きく足りませんからね。カタルは何度も述べています。株価の値下がりで株を買うのではなく、時間の経過で株を買うのです。
これは僕が数十億円の資産を飛ばし、長年の経験から得た貴重な体験です。多くの人は株価を気にし過ぎますね。企業業績の転換は3年や5年程度は続くのです。金融相場の歴史的な意味を噛みしめてください。戦後の高度成長期を除き、このようなペースで中央銀行が資金供給することは、過去の歴史上ありません。まさに初体験の領域ですね。しかも先進国が、一斉に資金を出しているのです。本当に…世の中のアナリストや評論家は、この歴史的な転換の意味を、知っているのでしょうか?それなのに…。未だに三菱UFJは純資産以下の株価に甘んじています。都市銀行は何処の主要駅にも、駅前に店舗を持っています。しかし規制なのでしょうか?…その資産を有効活用していませんね。このような一等地の資産を多く持っている企業はありませんよ。日立などの資産は、茨城の片田舎で売れない資産とも言えます。トヨタの工場などの生産設備は二束三文です。しかし都銀の資産は価値が全然、違いますね。不思議でしょう。同じ純資産価格で、質が違うのですが…株価は、その事を全く考慮していませんね。
昨日、群栄は大きく下げババ抜きが終ったかに見えますが…地震と同じで、余震は続くのでしょう。仕手株の場合、昔から「初押しは買い」だと言われています。僕はこの株を評価するものではありませんよ。最初から3Dプリンターなど話題性だけのババ抜き相場と述べています。しかし今日も連続して大幅安をしており、現在は353円だから…空売り筋が居るかもしれないから忠告している訳ですね。僕がディーラーなら、今の株価は買うかもしれません。要するに空売りは避けろと述べているに過ぎません。しかしユニデンは違います。米国経済動向の影響を一番、受けるはずです。しかもまだ純資産価格にも株価は届いていません。だから300円台の株価は充分にあるのです。失敗しても怖くもありません。いや失敗はないですね。時間だけの問題でしょう。まぁ、みんなワクワク感が生まれない銘柄ですが…。やはりピカ1ですね007は…。株価が上がっても買いたくなる銘柄は、そうザラにあるものではありません。僕は先日の村田の材料が表面化した340500円で義務感から1株買いましたが…。きっと100万円になっても買い続けるのでしょう。まぁ、その頃は黒字になって、皆が007の良さを認め始める時なのでしょうが…。通常は株価が高くなると、この気持ちの高ぶりは消えるものなのです。しかし何故か…増幅され続けています。昨日のグーグルの副社長の談話など…ユビキタスの未来社会は入り口に位置しているからですね。
アベノミクスには、夢がないですね。TICAD(アフリカ開発会議)の閉幕式で安倍さんは、夢と自信を取り戻そうと日本の事を述べていましたが…スマート・コミニュティーの発想が足りません。日本の家電業界が薄っぺらになっているのも同じですね。東芝は4Kなどと言う同じ失敗を繰り返し続けています。4K、8Kなど…どうでも良いのですね。確かに大画面になれば、細部が綺麗に見えた方が良いのですが…こんな事より官民挙げてソフト資産の総合図書館のようなものを構築した方が良いですね。国会図書館では書籍の電子化に取り組んでいますが、著作権などの法的な見直しをして、ソフト資産大国に向けて、価値観を大きく見直した方が良いのでしょう。ソニーは何をしているのでしょうか…。ヘッジファンドに衝かれるわけですね。資産を有効活用していません。
さて今日は、もっとも重要な相場の源泉であるマネタリーベースをテーマに原稿を書きました。おそらく6月は2番天井を模索するのでしょう。しかし残念ながら、大きく儲かりません。ソコソコなのでしょうね。だから、あまり無理をする事はありませんよ。どうせ二番天井なのです。全体相場が動き出したばかりで、下値を気にすることはないのですが…、007以外に銘柄を探すのは、なかなか至難の業ですね。この手の銘柄が、そう出現するわけがないのですが…。やはり今はユニデンクラスぐらいかな。そうそう、Nもマズマズですね。何しろ増産体制を構築している最中で、フル操業を続けていますからね。四季報予想と会社予想は、大きく会社側の予想が今回は上回っていますが、実態はそれ以上に激変する筈ですね。四季報が15日に発売されユニデンも、このNも増額されます。Nは外人好みの銘柄で、外人ファンドが挙って参加するのでしょうが…。僕はお金持ちじゃないし…どちらかと言えば値動きに魅了される性格ですからね。困ったものです。早くお金持ちになり、のんびり三菱UFJでも持っていれば、それだけで充分です。貧乏人は困ったものですよ。

投稿者 kataru : 2013年06月05日 10:18