未来かたるが語る

今日の市況

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2012年09月28日

9/28

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かたる:「表現の自由」とは難しい問題ですね。カタルも時々逸脱し、辛辣な言葉を用いて注意を受けることがありました。しかしカタルの性格はどちらかと言えば、あまり細かいことに拘らず、…と言うか無神経なのですね。もともと楽観的な発想で、世の中はどうにかなるという性格なのです。そうでなければ、矛盾だらけのなかで自分の意見を信じて行動は出来ませんね。まぁ、その結果、挫折感を味わっているわけで…自分の性格が良いのかどうか分かりません。しかし多くの仲間が自殺を選択している現実もある環境の中で、うつ病にもなっていませんから、良かったかもしれません。

評価を何処に置くかは難しい問題です。リビアで米国大使が襲撃により亡くなった原因はユーチューブで公開されている映画の予告編だそうです。この映画の予告編は7月に投稿されたようですが、9月にアラビア語訳されてから各地で反対運動が起こっている点は興味深いものです。内容はイスラム教を侮辱していますが、実際にテロや暴動などが頻繁に起きており、一概に的外れともいえない面もあります。要するに悪意に満ちた誇張なのでしょ。残念ながらカタル君、映画を観ましたが英語版しかなく半分も理解していませんが…しかし不思議ですね。こんなものがリビア大使の命を奪うのですから…。ロンドンで見たように、おそらく各地の米国大使館へは連日の抗議デモが続いているのでしょう。表現の自由はどこまで認められるのでしょう。

学校でのいじめ問題に今回の事例を置き換えれば、明らかにこの映画はいじめっ子がイスラム教徒を虐待している構図ですね。要するに表現の自由とは言え、相手は嫌がっているわけですから止めるべきなのでしょう。グーグルでは映像配信停止の判決があるにもかかわらず掲載を続けており、自由とモラルの解釈の違いが対立しています。大統領選に間近に控え外交問題で攻撃されているオバマ陣営の配慮かどうか分かりませんが、先ほどこの映画を製作したとされる ナクラ・バスリ・ナクラ氏はロサンゼルスの連邦裁判所に召喚されました。この製作者は度々問題を起こしている人物らしく保護観察中だったらしいですね。興味深いのはこの映画の製作に関わり100人以上のユダヤ教徒から500万ドルを調達したという観測もありました。イスラエルとアラブ諸国の対立構図は続いているのでしょう。

貧困は人間のユトリの幅を狭くし、日頃から不満を抱えることになります。高学歴の英語を理解する人種しか分からない時は問題にならないのに、アラビア語に訳されてから問題に火が注がれたことは興味深い過程ですね。清貧思想はある意味で正しい。「もったいない」と言う、ものを大切にする言葉には二面性がありますね。「環境」と言う言葉もそうですね。市場原理主義は、早い話、野蛮な行為まで容認します。「同情するなら金をくれ」と言う言葉が話題になりましたが、この表現などは市場原理のいやらしい部分を表現しています。何故、米国の覇権主義はこれほど嫌われるのでしょう。ベルリンの壁崩壊は共産主義や社会主義の敗北にあり、人間の欲望に根ざした市場原理が、人間社会の効率的な成長に役だったことを示していますね。その市場拡大の為に、市場原理を広げる努力を米国は行動して来たとも捉えられます。市場原理を支える根底は公正なルールですね。このルールに則って競争し、勝利したものが利益を得られ、他人より物質的に豊かな暮らしができるのです。GDPの向上はそういう事でしょう。現在のブータンの幸福度は別の視点ですね。

どの次元に考え方の基点を設けるかは、難しい問題です。誰でも豊かになりたいがために、所得を増やそうとします。国税庁の所得調査が載っていましたが…一人平均409万円で300万円以下の人は4割で1000万円以上の人は3.27%だそうです。でも2500万円を超えると、ぐっと減り僅かに92000人しか居ないのですね。全体の0.2%の話です。0.2%の確率は至難の業ですね。しかし資本金が10億円以上の大企業では1000万円以上の人は10%程度いるのですね。GDPに拘り、熾烈な競争社会を勝ち抜くかそれとも別な次元で生きるかは、人それぞれの選択です。

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カタル君はQE3を受け強気になりつつあります。
しかし市場はその反動を受けまた「元の木阿弥」の水準になってきました。アノマリーは此処からの下げは買い場なのでしょう。例年、年末・年始は株価が高くなります。財政の崖を懸念する動きもあるでしょう。欧州危機の再熱もあるでしょう。更に中国経済の話もあります。色んな悪材料を掲げ相場は下値模索をしているようですが、所詮は岩盤水準なのです。益利回りの評価はそういう意味ですね。金融緩和はお金をばら撒き、資産価格を引き上げるのです。この考え方は基本です。そのお金が何処に向かうのか?そのお金の流れを先にキャッチするあるいは先導する人たちが市場原理の世界では豊かになるのでしょう。三菱UFJは再び366円と60円台になってきました。今回は398円まででしたね。今回は349円から398円だから49円の値幅でしたね。まぁ、1割水準ですね。グリーと比較すると大きな違いです。所詮は、まだ、この程度の市場環境なのでしょう。公示地価も依然、下げていますからね。「清貧思想よ、さようなら、バブルよ、こんにちは。」文化の発展は豊かな時代に栄えるのですね。小林多喜二の「蟹工船」の世界では文化は育ちません。

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2012年09月27日

9/27

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かたる:この「国の形」を見せつけられる自民党総裁選挙の推移でしたね。安倍新総裁は次期日本国首相の可能性は高く、市場原理主義に近い考え方を有していると思われますから、株式相場にとってはプラスかも知れませんが…どうも釈然としません。理由は健康問題により短期で政権を投げ出した印象がある事。そうして「美しい日本」とか言う時代錯誤のキャッチフレーズが、どうも印象に残っている様で、政治家の世界は市場を理解してないと思われる結果だったからです。本来はやはり石破氏が党員票の過半数を占めており代表になるべきだと思いますが、時代遅れの政治力学が関与したのでしょう。自民党政権は現在の混迷を招き入れ、間違いを犯した政党で農業政策など見れば分かるように、改革が必要とされていますが、反省の色も薄く、能力はないのではと…疑っています。

オスプレイV-22の沖縄配備が実行に移されそうですが、尖閣湾問題を考えれば容易に想像がつく問題です。所詮、日米同盟がなければ、なし崩し的に日本は硝酸を嘗めるしか方策はありません。憲法改正から始まって真の独立国家を目指す道しかないわけですね。自立しなくてはなりませんね。米国からの離脱が唯一の道でしょう。親中派の小沢氏が政権を握っておれば変わったかもしれませんが、代表選で菅氏に敗れ混沌としましたね。官僚派の野田政権が誕生し、これまでの選択は間違ってないとは思いますが…劣化する形を救えるかどうか…「国の形」のあり方を真剣に考えねばならないのでしょう。市場原理主義は金融デリバティブの発展で、加速度的に市場原理化が進みました。新興国の発展は経済力が支えたのですね。国力とは軍事力と経済力でしょう。その源は教育でしょうね。そうして人口です。ただ人口は移民政策などで補えますね。

日本が形ある国として成長をする為には、長期的なビジョンが必要なのでしょう。一例を示せば情報の活用です。国民背番号制からあらゆる情報のデータ化を進め、効率的な社会形成をせねばなりません。数日前に日経新聞はPBRが割安な原因を、ROEの観点で捉えていましたが、情報網が整備されている先進国なのに…、何故か、携帯電話料金は高いし、データの総合管理も進んでいませんね。何故、キャシュレス社会を構築しないのか?さっぱり理解できません。お金を管理すれば多くのデータが寄せられ、効率的な資金配分が出来るようになります。データは乗数効果などを含め直ぐに分析され、国家予算の配分などはスーパーコンピュータを使えば計算できるようになるでしょう。交通量の分析も容易になり、効率的なエネルギー管理ができるようになり、世界で最も先端を走ることが出来ます。わが国はすべて揃っていますね。ITSなどを含め、Nシステムなどが整備されている国は他にはないですね。スイカやパスモにエディーと…原発事故でスマートメーターの配備も進んでいます。

昨日のクローズアップ現代で、印刷工場の胆管癌の話しなんか…電子カルテの整備を法令化で義務付け、総合的な管理をすれば、薬の副採用からウイルスの発症から予防まで、効率的な国民の健康管理が出来ますし、遺伝子データの蓄積から無駄な医療費も削減できますね。簡単なことですね。遺伝子データを集めれば、適切な投薬治療が出来るようになります。それこそ医師など必要なくなる可能性さえあります。農業政策もそうですね。品種の作付けなどを効率的に管理し、気象データと組み合わせれば、農家の無駄な生産はなくなるでしょう。効率化は適正利潤を生みますから、情報の一元管理により世界競争に勝てるようになりますね。部品の製造から全ての管理が出来ますよ。何故、情報の管理を政策目標にしないのか?さっぱり分かりませんね。キャッシュレスにすれば、間違いなく犯罪はなくなりますし、脱税も不可能になります。その過剰な要員を再教育して膨大なプログラムのシステム開発にも利用できます。

ただ…あまり効率化を求めると人間性が失われ、創造的な脳だけが必要になり人間の不要論が生まれてきます。人間の構造はやはり動くように出来ていますらね。働く原点は身体を動かし肉体的な労働が人間の生きる本質のようにも感じます。今でも新聞配達が懐かしいのです。また始めてみたいような…あの肉体を駆使する、追い込まれる仕事は嫌いではありませんね。1日に3回もシャワーを浴びるほど汗をかき、ただ動いている生活は健康的な体を創りますね。10キロも痩せましたからね。この2か月で再び5キロ程度戻ったようです。今は不健全な生活ですね。やはり僕には農業などが合っているように感じています。

さて最近、QE3は効かないというレポートを目にするようになっています。理由は日本化現象と同じ背景ですね。所詮、そんなに直ぐに効果が出るものではありません。金融政策の反応は、現在では1年程度は見ないとならないのでしょう。金融機能が余りに痛んでいるためです。それくらいに過剰な金融デリバティブの規模だったのでしょう。しかし「欧州のクジラ」が失敗したように、ここで言う「欧州のクジラ」とはJPモルガンの金融取引で失敗したことを指します。彼は金融危機のトンネルを抜け出す方に賭けた訳ですね。しかしその思惑は失敗に終わりました。丁度、株価が急落する最中のリバウンド相場のようなものでしょう。カタルも何度も同じ失敗しているので、その気持ちが良く分かります。しかし結果は正しいのですが、タイミングが間違っているのでしょう。

現在は勝ち組が少なく、その勝ち組もネガティブな方に賭けている連中だけですね。小手川君が大株主になっている川崎汽船の内容も投資タイミングも良く理解できます。しかし僕と同じ失敗をしていますね。何故、カタル君は急ぐ必要はないとと言っているか…。理由は、時期は来ていますが、なかなか劇的な変化を求めるほど体力がないのですね。故に見てみれば分かりますが、良い銘柄は上がってはいますが、時間が非常にかかっています。例えば国家戦略会議のメイン銘柄の100兆円需要創造の「ツクイ」などは、確実に株価は上がっていますね。底値で何れ上がる銘柄のなかでは、J・TECもその範疇の銘柄です。

今はQE3の期待相場の反動ですね。故に少し調整色が強く出ているだけでしょう。この時期の懸念は、再びギリシャ問題など…で、ストが多発しています。領土問題からイラン、シリアなど…、内外的な不満を抑える為に敵を作り、民族意識を煽るのはいつの時代も変わりません。ヒトラーのような独裁者が現れやすい環境でもありますね。橋下さんは充分な素質がありそうです。それくらいに日本の政治は迷走しています。だって自民党政権では変化しないから、民主党に一旦は委ねましたが、やはり結果は同じだったという印象ですからね。独創的な意見が必要なら、言論統制を含めた管理も必要になりますね。悪材料を上げれば、キリはありませんが、僕は何度も言うようにQE3の効果は確実に出て来ると思いますね。勿論、世界全体のパイが大きくなっているので、米国の成長のおこぼれは限られます。しかり基軸通貨の供給量が増えますから、基本的にインフレ色は強くなるでしょう。つまりデフレ下の日本にとってはプラスなのですね。消費税も引き上がりますから確実に駆け込み需要もあるでしょう。しかし消費者に可処分所得の余力が乏しいので爆発はせずに、しり上がりの展開なのでしょうね。郵貯の住宅ローン参加などはある意味で刺激的ですね。彼らのノウハウの蓄積は少ないでしょうから、食い物にする業者が出てきても不思議ではありません。つまり一般的な銀行では融資は実行されませんが、郵貯なら利用できる可能性があるのです。

今の時期、上手く歯車が回れば、一気に立ち上がる可能性もありますね。危険な投資行動はリターンも大きいのですね。欧州のクジラと同じです。一般的には失敗する可能性もありますが、今の時期だから成功する確率も高くあります。何も住宅ローンだけを述べているわけではありませんよ。株式投資も然りです。

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ここでレンジの話をしましょう。長年、三菱UFJを用いていますから、代表的な事例として…。株価のトレンド見てください。このような大きな時代変化、つまり長い方向性を観るうえで重要なことは時間軸を伸ばす事ですね。今は底値を模索している最中でしょうね。2003年の下値351円を維持できませんでしたね。ただ2009年3月の下値が371円で2012年現在もこの位置をキープしていますから下値模索が4年程になりますね。今度、600円台になるなら確実に4ケタを維持できる相場に発展するでしょうね。チャート的には2009年5月の699円が壁になりそうですが…320円台は大底なのでしょうね。QE3発表後、未だに今年3月の高値448円を抜いていませんから、この辺りが当面の焦点になるのでしょう。

カタルは年末か来春にはこの水準を抜くと考えています。だから金融緩和が決定されて下がっている今は買い場だと考えています。おそらく既に底を付けて長期波動の序盤戦なので時間がかかり鈍いと思われているでしょうが…十分に採算は合いますからやがて緩和効果は実際の相場に現れてきます。少し皆さんの感覚とカタルの感覚は違いますね。この株が実際に4ケタにならなければ、市場は正常に機能していないと考えています。本来は4ケタの実力を有していますね。4年も底練を続けていますから、余程の事が起こらなければ、もう下げないのです。下げなければ上がるだけの話です。おそらく間もなく300円台のレンジから離脱する筈です。この下げはチャンスですね。

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今日はドコモの参入で下げているグリーなども心配ないでしょうね。次の四半期業績の発表時は人気が再び高まるでしょう。今は目先人気の連中が多いと思われますが、海外売り上げ推移が時間と共に確認されるようなら、間違いなく新高値を更新します。外人投資家は実弾で買ってきますね。これまでは確認が取れなかったのですが、前回の業績発表でその片鱗を示していますから、前回、カタルが指摘した考え方が確認されるかどうかに相場はかかっています。もし確実に海外売り上げの向上が見えるようになるなら、間違いなく新高値ですね。だから下げた場面は買い場になるでしょう。

問題は両社とも買うタイミングです。銘柄など沢山候補はあります。しかし市場環境が良くなければ伸びませんし、儲けよりもタイミングのミスで失敗もしますね。昨日、人気になっていたUBICなどは長い下降波動が転換したのかもしれませんね。昨年は人気株でしたね。ただこの手の株は難しいのです。やはり流動性のある人気株の方が売り買いしていて面白いのでしょうね。グリーなどは上下が激しく、何度でも売り買いが出来ますからね。色々書きましたが、今日は株価レンジの話です。下値のボックス相場を抜け出せるかどうか…非常に興味ある場面なのです。株価は弱い時に真価が発揮されます。人間と同じですね。

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2012年09月26日

9/26

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かたる:QE3を受けた相場は強く、多少の悪材料にも勝てると思っています。何しろ3回目ですからね。しかも目標が雇用指数です。この意味は非常に重要なのですが、どの程度の認識が市場にあるかどうか…。株式市場の基本は所詮、需給バランスに過ぎないのです。しかし問題の根底にあるのはドルへの信認でこの価値観が保てるかどうか…ですが、消去法から言えば、ドルへの信頼感が減少しても、やはり基軸通貨はドルしかないのでしょう。ユーロも問題を抱え、中国も領土問題が存在し、最近はアフリカ開発も自己利益優先の開発が中心で、明らかに下心が見えますからね。このQE3に対抗するのが金価格ですね。古代時代から崇拝される金は、何故か、他の金属より人間の心を惹きつけています。科学技術の発展は錬金術から出発したとされますし…この価格推移は重要なキーワードですね。ここ数年、高値保ち合いを続け通貨体制の不安を表している象徴的なものですね。ただ同時に米国住宅産業株も大きく上がっており、ドルの信認と金価格の推移は興味深い焦点でもあります。

金(ゴールド)価格の推移(2007年1月~2012年8月)

しかし中国と言う国は面白いですね。日本と言う国の立場を試しているのですね。日本は独自の軍隊も持っておらず、自衛隊程度の軍備では、たかが知れています。何しろGDP比で1%が基準になっていますからね。国家間の対立の要は、軍事力か経済力なのですね。しかし日本は経済政策の失敗で20年以上も劣化し続けています。時間の壁はなかなか破れませんよ。何故か、飛行機の中の映画でも「3丁目の夕日」を選択できましたね。あの時代は日本人の最も輝いていた時代だったからですね。都知事の石原氏がオリンピックの誘致に拘る理由の深層心理は、やはりその心が存在するからでしょう。今日の日経新聞の広告ですが、ユニクロの柳井さんが書いたPHPからの出版の本のタイトルは「現実を視よ」となっていましたね。何故、グリーなどの携帯ゲームが好まれるのか? 所詮、現実逃避の感情が心にあるのでしょう。バーチャルな世界への逃避ですね。現実世界への失敗が続き、なかなか抜け出せない狭き門だから、ゲームの世界、バーチャルな世界の成功体験に人間は逃避するのですね。自殺者が増えている環境にも、似た背景があります。白川さんは一応ポーズをとっていますが…バーナンキの対応と比較すれば良いですね。

今日の日経一面は、三菱UFJ、1000億円の米社リース業の買収です。リース業の資産は会計上、リース資産の償却が厳格に行われていれば、美味しい買い物ですね。航空機業界は益々競争が激しくなり、古い飛行機よりどんどん新しい飛行機が求められますね。既に機内のエンターテーメント設備は古いですね。大英博物館では日本語ガイドのボイスガイドがあり5ポンドで楽しめました。ただ反応速度は今ひとつのイメージですね。もっと改善の余地があります。このような観光ビジネスは伸びますよ。僕のベンチャー会社構想企業の一つです。実はカタル君、食えなくなりいくつかのビジネスを考えています。既に15年前、今のAKB48のビジネスモデルも考えて原宿でアンケート調査をしたことがありました。少し僕の考えていたシステムとは違いますが非常によく似ていますね。また脱線しますね。兎も角、日本企業は米国を怒らせても良いのですね。だってドル安放置をしているのは米国で、明らかにユーロ危機のユーロより割安になっています。おそらく長期のトレードなら「ドル売りのユーロ買い」のトレードが成立すると考えます。1989年当時のバブル期は架空マネーの円での買収、今回は地に足がついた現実マネーの買収ですね。

だから商社は、格付けや低金利を生かし米国で資金調達をして、穀物メジャーに対抗できる程度の実力を付けるチャンスでもあります。丸紅さん、頑張ってね。貴方の会社が勝てるとすれば鉱物資源ではなく、穀物の分野に特化することですね。ダイエーなどの買収もその背景があったはずなのに…十分に経営資源を使いきれていませんね。

そうです。中国関連で市場はコマツなどを売っていますが、中国関連ならハニーズやローソン、更にピジョンもそうですし、イオンも自動車も特に小売り絡みの株は、もっと売られても良い筈ですね。ここが不思議なのですね。コマツは業績に陰りが見え始めていたところに今回の騒動です。ところが業績に伸びがあるハニーズなどは、そんなに売られていませんね。しかし今回の騒動がまだ続くとすれば、大変な痛手になります。ローソンもそうなるでしょう。誰も日本企業の商品は買いませんからね。トヨタ車に乗っているだけで殺されるなんて…信じられませんね。国民性なのでしょうね。暴動と言うのは人間の本性が出ると言うか…一種の狂気の世界です。戦争もそうですね。殺人が認められる世界ですからね。デモは非常に怖いのですね。原発反対のデモが日本でも見られるようになっていますが、世情が荒れている証拠でしょう。政治へのジレンマが背景にあります。

話しはドンドン飛びますが、昨日のNHKの「クローズアップ現代」ではSNSゲームの実態を採り上げていましたね。それにも拘らず、グリーの株価はあまり下げていませんね。悪材料に反応しなくなるほど、株価が強くなっています。個人の自由と落伍者の保護は微妙な関係ですね。僕などは家庭内教育の問題かと思いますが、社会の責任にする人間も大勢いるわけです。事実、僕も今でもそうですが、社会批判を良くしますからね。日銀総裁の行動を見て、自分がまだまだデフレ社会が続くと思っているなら、株や土地を売れば良いわけですからね。政治の混迷を嘆き社会が荒れる時代が続くと思うなら、はっきりと確信するなら、世界中どの国に行っても良いわけです。米国の仕組みが過ごしやすいと思う市場原理主義者なら、日本を離れ米国で生活をすれば良いわけです。それをグチャグチャ…長年、良く続けたものです。やはり所詮、ぼくは3流人間ですね。孫氏は高校を卒業したのかな? 米国に留学したわけで、僕も同年代ですから実行できたのですね。彼と何が違うのかな?

僕はNYに行ったことはないけれど、ロンドンは国際色が豊かな街でしたね。ユダヤからイスラム、そうしてチャイナから黒人と…中東のお金持ちも大勢、暮らしているようです。娘の結婚相手はイタリア人ですが、お父さんはお金持ちらしく、昔、JPモルガンに勤めていたとか…そうして自分でビジネスをやっているらしいのです。溺愛する弟はブルガリなどの高級ブランドに身を固め、イギリスに留学し現在は1年間、スペインに留学です。お父さんは中国を薦めたらしいのですが…失業者から浮浪者に成り下がるカタル君とは大違いだなぁ~。そろそろ目覚めないと…と焦るばかりです。流動性供給を受け上がった株式市場は利食いの反動で下げていますが心配はありません。数年に一度しかない好機ともいえる場面ですね。慌てる必要はありませんが、株は買い場だと考えています。

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2012年09月25日

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かたる:ほぼ1週間の旅でしたね。このところ、カタル君は大きな気持ちの変化があり迷っている様子がうかがえるかと思います。市場原理主義と儒教の精神に基づく日本村社会の狭間にいるわけですね。もともとカタル君の考え方は市場原理主義です。しかし…一般的に信じられている豊かさとは何か?と言う概念に疑問を持ち始めてきたわけです。この背景はこれまで信じてきた市場原理主義のあり方に疑問を覚えているわけです。市場原理では空売りは善ですが…カタル君の精神では悪なのですね。故に長年にわたり仕事に苦しみジレンマを抱え、とうとう株屋を辞めて新しい考えを模索し始めた訳です。勿論、カタルの失敗が重なり、自信喪失になってどん底に落ち込んでいる自分も同居しています。

そろそろIRNETの読者も少なくなり、このページの読者は、昔からのファンと言うか…仲間だけになってきたようでもありますし、かたるの深層心理を語っても良いのではないかと思っています。株屋を辞めたのは、借金を抱え返すために相場を手掛けざる得ませんでした。しかしやはり駄目でしたね。おそらく上記の心の戦いに決着がついてない為でしょう。更に実力もないのでしょうが…。お金もなくなり、働かざる得ずに新聞配達もしましたが、最初は12万から30万になったところを見ると、満更、体力も含め能力的に他人より劣っているわけではなさそうです。そうして体力もある程度できたので、次のステップに向け、心の整理を付ける為に山に登りました。昔に憧れた槍ヶ岳と…日本一の富士山へ。しかし残念ながら、期待する新たな感情は湧き起こらず、依然、気持ちは沈んだままの現状です。

ここにきて心を揺さぶっているのが、山本周五郎の作品でしょう。
「樅の木は残った」「虚空遍歴」そうして、この度の最中に読んだ「ながい坂」。特にこの「ながい坂」は一番、良い出来ではないかな?…と感じます。樅の木は残ったでは、主人公の原田甲斐の忍耐力を見せつけ、虚空遍歴の主人公の中藤沖也は、浄瑠璃の自らの道を模索するのですね。ながい坂の主人公の三浦主水正は、色んな山や谷を越えて自らの道を模索しています。まぁ、何れの作品も人間の生きる道を模索している内面心理が描かれているので、自分の深層心理と似ているから、きっと惹かれるのでしょうね。

挫折して初めて知る敗北感…と言うか…、戸惑う心は面白いものです。最近の小説は働く場所がない現状の世界の描写を良く見ます。事実、カタル君もハローワークに簡単に気持ちで向かいましたが、実際になかなか決まらず、働く場所がないのですね。コンビニの仕事にも不採用で、掃除夫も駄目でした。唯一あったのが新聞配達で、過酷な重労働の世界です。一日、おそらく12時間から14時間程度の実労働時間で…貰う給料は先ほどの水準ですね。まぁ、一応、正社員にもなれたのですが…度々、重なる労働条件の変化に切れちゃって…首にしてもらいました。黙って働いていれば雇われていたのですが…それに、どっち道、仕事を休めないので、今回のイギリス行には辞めざる得なかったからですね。実は娘がイタリヤ人と結婚しロンドンに住んでおり、向こうのご両親にご挨拶もしていませんでしたから…向こうのご両親もこの時期にロンドンに来ると言うから、僕らも観光を兼ねて、ごあいさつの食事会にロンドンまで行ったわけですね。

くだらないカタルの身の上話など、読みたくないでしょうが…カタル君は市場原理主義と儒教の日本村論理の考え方が重要だと考えているのです。相場を考えるうえで…非常に重要なテーマなのですね。やはり歴史的な背景が見えないと相場の流れは見えませんからね。カタル君の今のテーマは日本村論理と市場原理主義の生い立ちや、考え方の違いを見極めることで、この事は僕にとって重要なテーマなのです。例えば、米国のQE3で支えられた相場はどう動くか…? 日銀の対応から日本の相場はどうなるか? これらの利益に繋がる展開を考えるうえで、このテーマは非常に重要なのですね。日本株市場は、残念ながら市場原理主義者の姿は薄く市場には残っていませんが、しかしよく見ると、そう捨てたものでもありません。ただ非常に弱い波動の中で動いているのですね。

日銀の政策会議で円高対応の話が出たようですが…ここにも市場原理主義と村論理の戦いが見られますね。現状の政策の決定権は日本村論理が主軸で動いています。村論理は秩序を重んじる訳ですね。合理的なROEではなく、総資産に対する利益とか…。何故なら、みんなで仲良く食おうとするわけですね。島国なので…その選択を続けました。しかしグローバルになりどんどん市場原理主義が優勢になっています。この精神的な歪みの中で戦っているのは輸出企業ですね。雇用を守る為に生産高を死守する目標で行動をしてシャープなどは敗退しています。ソニーも松下もガラパゴスに特化かな? まぁ、小さく特化し進化するなら、まだ道はあるでしょうが、何れも中途半端な選択ですね。これらの企業はカタルと同じ失敗をしています。空売りを出来ずに買い続けたカタル君と…。

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ここでは奇妙な現象も見え始めています。
中国のデモの話ですが、「陝西省西安市。51歳の李建利さんは頭蓋骨骨折の重傷を負った。トヨタのカローラに乗って反日デモの前に飛び出してしまい、袋だたきにあったという。」と言う写真の報道があります。助手席に乗っていた女性がデモの大衆に向かって抗議している写真らしいですね。今回、僕がロンドンで滞在したホテルは、メイフェアのアメリカ大使館のすぐ側にあり、連日、イスラム教徒のデモを見ていたわけです。多くはないのですが…夕方3時ごろから6時ごろまで叫び、日曜日はそれこそ、一日中やっていたようですね。デモは社会の状況への不満の表れです。日本でも原発反対のデモが多発しています。

何やら、感じるのですね。大英博物館に一日近く費やしたのですが…イギリスの発展の歴史は面白いですね。スペインの無敵艦隊を破り産業革命を経てイギリスは発展します。シティーは女王陛下でも中に入るには、ロンドン市長の許可が必要だったらしいのですね。今でも「株制度」と言うのかな?…シティーで取引をする為の権利制度がシティーには残っているのだそうです。義理の息子がロイズの子会社かな? ロイズ本社かな? 良く分かりませんが勤めており、シティーを案内してくれました。彼らは昼になるとビールを飲むわけです。その歴史あるパブで昼食を摂ったのですが…昔からの商談の絵が飾られていました。大英博物館にあるロゼッタストーンなどの歴史的な宝物は、はっきりと言えば略奪品ですね。ロンドン塔で見た王室保管のアフリカの星などもそうなのでしょう。面白かったのは、古代ギリシャの遺産なども多く飾られており、自分達が古くから保存してきたから、このように良い状態で、今でも鑑賞できるんだと…折に触れ強調していることです。覇権に対する米国への抗議、日中の領土問題からの不幸な結果。なにやら見えない糸で結ばれているような気がします。

余り長くなると読む方も大変なので、今日はこの辺で幕を綴じ次回に委ねますが…相場は歴史の変化を微妙に感じているように感じています。皆さんは、一度上がって、株は休んでいるので、再び下がると考えている人がいるかもしれませんが…カタルは久しぶりに強気ですね。三菱UFJ銀行にしても、グリーにしても上がると思っています。株ですから当然、上がれば休みます。しかしFRBの3回にも及ぶ緩和処置は、新興国へのお金流れを先進国に振り向け、やがて溢れ出るおこぼれが新興国に向かうのでしょう。だって良く見てくださいよ。以前、推奨しているカタル銘柄のタカラレーベンも松屋も上がり続けていますね。なぜ、この文章の前に、相場はそう捨てたものではないと…述べたかと言えば…この下げ相場の6月からもヤフーなどは上がり続けてきましたね。このような断片的な動きが、やがて見えてくる相場の流れをより鮮明にするのでしょう。大英博物館にはパルテノン神殿の遺産が多く存在しますが、破壊された断片を集め完成品に仕上げていますね。あのジグソーパズルに似た作業を、市場も続けていくのでしょう。

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2012年09月18日

9/15

かたる:不思議なものですね。中国側とパイプを持つ小沢氏が鳩山政権を担ぎ上げ、米国からの離脱を試みたのが沖縄基地移転問題ですね。この危機を感じ取った米国は東京地検を動かし小沢氏検挙を画策したのでしょう。小沢氏の考え方は基本的に独立国家を目指したのでしょうね。田中人脈以来続くパイプを使い中国との接近を図ったと思われます。この意図に気付き米国は行動を起こしたのでしょう。野田政権は官僚支配ですから親米派ですね。日本は敗戦から、ずっと米国依存を続け高度成長時代を経て成長してきました。しかし田中角栄は晩年、日本を独立国家への路線に変更したかったのですね。その為にロッキード事件が勃発したのでしょう。米国に相談もなく中国と国交を回復したからですね。

まぁ、憶測に過ぎませんが、おそらく事実とそんなにかけ離れてないと思います。基本的に情報操作や世論誘導などの手順は仕掛けが存在しますね。事実に基づく裏付けがその仕掛けを成功させるか失敗させるか決めるわけですね。裏付けの切っ掛けは、何でも構いません。株式市場の場合は制癌剤の開発などでも良いわけです。今の時代になっても、なかなか癌の完璧な治療法は見つかっていませんが、むかしは科研製薬のイチジクから抽出した物質ががんを治すとか…これを材料に相場になりました。しかし欠片はあったけれど…裏付けの制癌剤の存在が不十分だったのですね。だから相場になったけれど、本物になりませんでしたね。持田製薬のOH1もそうです。東洋電機の偽のカラーテレビ事件などもありました。最近では僕が惚れたQBなども、技術的には携帯電話に応用できると思ったのですが…駄目だったようですね。様々な新発見や新技術が生まれ、本物かどうか? 実用化されると会社の業績はどうなるか? …という事を、元にした仮説で株式相場は動いています。

何故、かたるが一般的には株に関係ないと思われる考え方を、繰り返し述べているかと言えば…、今、日本は選択の岐路にあるからですね。尖閣問題もその一つですね。おそらく米国は行動を起こさないでしょうね。日米同盟の範囲内とは言え、米国が中国無しで今の経済を考えられるかどうか…。イランの事例を見てもわかるようにグローバル化が進展し制裁は難しいですね。また中国漁船が大量に押しかけるパフォーマンスが行われるのでしょうが…何の利益があるのでしょう。国有化して尖閣問題を棚上げするのが、戦略的な互恵関係なら、外務省は明らかに失敗の路線を歩んでいるように感じますね。V-22オスプレイの配備で揺れている現在、日米同盟の重要性を日本国民に再認識させるために、尖閣問題を煽っているとしか思えないでもありません。つまり日米関係の再構築ですね。

しかしベトナム戦争を見ても分かるように、所詮は軍事同盟など他国の事ですからね。イラクのケースを見ても分かるように、考え方の違いがある国を掌握するのは難しいですね。今回の金融危機で明らかになっているのは、米国の絶対的な権力は落ちているわけです。良い事例は為替ですよ。ドルの価値はどんどん劣化していますね。時代の流れを見れば相場の流れが見えてきます。だから世の中の移り変わりは重要なのですね。そうして様々なシナリオは重要です。「カタルの仮説」とよく本文では述べていますが…仮説を元にして行動するわけですね。先ほどアポロ13号のドキメンタリーをNHKでは放送していましたが、危機管理のミッション・マニュアルがあるんですね。どのような危機、事故が考えられるか、もしその事故が起こった時にどのような手順で行動するか? 流石、米国ですね。市場主義の考え方が生きており、様々な危機管理のケースに対応できるように仕組みが構築されています。失敗を元に改善を加え、進歩するわけです。スリーマイル島の原発事故で米国は原発の開発を止めませんでしたね。日本は福島の自然災害で廃止が決定されます。この辺りの基本的な根底にある考え方が、日米では違うようですね。だから株式相場に対する見方も違いますね。ここでも日本村社会の村意識と市場原理主義の考え方がぶつかり合います。昨日、一昨日とコラムで儒教の考え方を採り上げ、背景を考えました。

乃木将軍は203高地の戦いで、確かご子息を二人亡くすのでしたね。無謀な戦略で兵を失わせ精神論で戦う日本、米国なら戦争をしないでしょうね。軍備がないのに…背景がないのに戦っても意味がありません。確かな裏付けが必要なのですね。日本のように精神論の神風を期待するような戦い方はしませんね。乃木大将は山鹿素行を慕っていたようですね。中朝事実を写本し明治天皇の殉死の際し、昭和天皇に差し上げたと言います。山鹿素行の考え方はある意味で精神論ですね。

何故か、無謀な赤穂浪士の行動が褒め称えられる日本の村構造、NHKでは五味康祐原作の「迫桜記」を放送していますが…主人公の丹下典膳(山本耕史)と中山安兵衛(高橋和也)は吉良側と赤穂浅野家側に組し、その心情変化は面白いやり取りでしたね。合理的な考え方の丹下典膳は幕政に非があると説き、君臣の義を重んじ、主君の無念を前面に押し立て行動する中山安兵衛の構図です。ここでも市場原理派の合理的な考え方と儒教の日本村社会の対立が描かれています。山鹿素行は赤穂藩士の教育をしていました。歴史は面白いもので、朱子学批判をして処罰され、山鹿素行は播磨国赤穂藩へお預けの身になるところが起点ですね。山鹿素行は陸奥国会津浪人の子供です。

相場の中に隠された人間心理のやり取りは非常に面白いものです。FRBは果敢に合理的な理由で雇用指数を目標にしたことは面白いですね。当たり前なのですが…実績主義の米国人らしい考え方です。一方、白川さんは充分に緩和政策をやっていると自己弁護しています。出来の悪い社員がノルマを達成できない理由を述べているようです。相場はロケットのように騰がるかどうかは分かりませんが、歴史的な転換点なのですね。何故、中央銀行がラスト・リゾートと呼ばれるか? その意味は、間もなく分かりますね。裏付けが大切なのですね。

最後にグリーについて、かたるはあまり触れていませんが、ようやく待ちに待った兆候を、今回の会社説明会の資料で一端を覗かせていますね。本当かな?と疑うような数字ですね。ただ6月と7月だけの比較で売り上げ数字を発表してないから何とも言えませんが、日経新聞の記者の推測では1割と述べていましたね。両社の資料を繋ぎ合わせ、更に前回の決算資料にある日本の会員数はグリー全体の12.9%と言う数字を見れば、自ずと結論は出てきますね。

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小説ならここで終わりです。でも皆さんはもう少し説明した方が分かりは良いのでしょうね。だっておかしいでしょね。1582億円の売り上げの90%が日本で計上されているわけですね。しかし会員数は12.9%なのですね。誇大表示すれば、ようやく海外売り上げが計上され始め、日本並みになるなら1兆円を超える売り上げが計上されても不思議ではないと、考える考え方が出てきますね。その伸びは今回の決算資料の6月と7月の変化ですね。あのグラフは1.3程度だとしても、年間なら…1年間で複利なら23倍になるのですね。まぁ任天堂の数字が、この辺りがピークでしたね。しかし任天堂はハードの売り上げも含んでいますからね。1兆8386億円がピークでした。だからグリーの株価1万円説が復活しても、不思議ではないのですね。皆さんのご期待に応えられると良いのですが…どうでしょう。

さて、今週、カタル君は1週間程度イギリスに行くのでしばらくお休みです。来週の月曜か火曜日は再開できるかな? 相場は1年で一番、おいしい季節になっています。来春までどちらかと言えば強気の構えでいいと思います。循環物色ですね。王道の金融株とグリーの材料株で良いと思いますが…。皆さんが自分で決めることです。

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2012年09月14日

9/14

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かたる:実力主義の米国らしい対応ですね。FOMCで追加の緩和策がとられました。このような対応が、市場に信認を生み相互理解を深めお金が動き始めるのでしょう。「日本化現象」と呼ばれる現象が、何故、生まれたか? ここで言う日本化現象とは「流動性の罠」の状態です。つまり、いくら金融緩和をしてもお金が動かない現象で、デフレの悪循環の事を言いますが…この「日本化現象」の源は政策当局への不信なのですね。市場原理主義の中で一番大切なことは競争原理を生む、行動を支える事なのですね。

その為にお金は道具にすぎないという事なのです。お金を持ったまま死ぬ人は多く居ます。成功者は基本的にお金を使いきれないのです。お金など道具なのです。生きる環境を豊かにしてくれる道具なのですね。ところが日銀は日銀券の価値に拘ったのですね。それは澄田総裁の失敗を、日銀が自ら反省しているからですね。プラザ合意からの金融緩和の行き過ぎが過剰融資を生み、経済を破たんさせた反省です。その為に多くの人の命が奪われました。ハッキリ言って澄田さんも三重野さんも犯罪者ですよ。

実力がない日銀総裁がその後も続き、未だにデフレの渦の中にいる日本経済は明らかに犯罪ですね。政策とは信念を持って目的を達成することですね。目的を達成するまでは妥協しない姿勢をFRBは示しました。お金なんか、紙くずなんだ…と言っているわけです。

市場原理において、それくらいに期待インフレ率は大切なモチベーションなのですね。既に充分に緩和しているのですよ。しかしお金が動かないのです。動かす人の所にお金が行かないのですね。だからお金を動かす人のとこまで、お金が届き行動に移るまで緩和を続けるのです。勿論、副作用はありますよ。当たり前ですね。しかしそれは起こった時に考えればいいのです。小麦価格が上がり、トウモロコシが上がり、原油が上がる、その時に価格統制をすればいいのですね。先物で買う人の利益に大きな課税をすれば、場合によれば罰則を設けても良いのです。今やるべき課題をまずは克服する。市場原理を守ろうとする決意が違うな。…と感じます。

市場原理の根底はお金が正しく動くことです。ここで言う正しく動くとは論理的に歪められるような市場が間違っているので、その歪みが修正されるまで市場原理を支えるのですね。本来の市場経済はマイナス金利など生まれないのです。だってお金を借りる人が金利を払うのが当たり前ですね。お金を貸してやるのに、逆にお金を取られるのはおかしな話です。本来は利回り裁定が起こるのが当たり前なのです。ドイツ国債が1%でイタリアが7%なら、誰だって7倍の金利にお金を預けますね。何故、利回り裁定が起こらないのか?日本などは馬鹿な例ですよ。0.8%ですよ。三菱UFJは12円配当だから株価が380円なら3.1%ですね。何故、国債を売って三菱UFJ株を買わないのでしょうか?このように利回り裁定が行らない事、日本化現象が何故、生まれたか?…と言えば政策に対する不信ですね。

今だって、馬鹿な論争をしていますね。国民の信を問え!と野党は不可解な要求を度々します。4年に一度の衆議院選挙で信任を得たのですね。一度、信任を得たなら任期の4年間は政策運営を任せるべきですね。当たり前のことです。政策を実行して直ぐに効果など出ませんね。ころころマニフェストを変える政党も問題ですが、日本人の政治に対する姿勢も問題ですよ。メディアに誘導され過ぎです。自分の意見がないですね。全ては画一化教育の弊害で、ロボット教育を実施されているためですね。自民党政権がだらしがなく、何もできなかったのですね。だから民主党が政権を取ったのです。だれも良いとは思っていませんね。それを今も自民党は変わっていませんね。日本維新の会がどの程度、実現できるかどうかわかりませんが、あのメンバーを見る限りどうも人がいないような気もします。ただの勢いでは国政は動きません。大阪市の改革はどうなったのでしょう。刺青パフォーマンスぐらいで政策は動きませんね。対立の構図で人は動くのでしょうか?

世界は確実に新しい一歩に向かっています。米国の自動車ローンの不良債権化を気にする視点で日経新聞に記事が掲載されていました。この視点で物事を見る人がメディアに多いですね。全てがネガティブ発想です。二者択一の選択問題でどちらの主張を取るかと言えば、ポジティブの発想の方が面白いですね。批判を恐れるからネガティブな慎重発言をいつも掲載するのですね。記者の度量の問題ですね。それとも編集の人間の発想なのでしょう。もっと楽しく物事を観なくては駄目ですね。市場には様々な観点があり、人それぞれ意見は違います。益利回りがここまで来ているという事は、株価は限界点に来ているのです。下がりませんね。何度もこの事は書いています。既に岩盤に届いたのですね。ただ勢いよく騰がるかと…と問われれば、どうかな?…と楽観な僕でも感じています。しかしこれは言えます。また小手川君のような人間が生まれる環境になってきましたね。市場原理の世界において実行できる人が、実際に行動する人が、恵まれる世の中が、本来の市場原理の世界なのです。果敢に行動あるのみでしょう。

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2012年09月13日

9/13

かたる:希望の光となるかどうか…最近、成功体験が少なく、まるで分らなくなってしまったけれど、ほのかな兆しを感じています。市場の情報スピードは速くなり噂の段階で市場の変化が見られるようになっています。しかし基本は企業業績の推移ですね。今回発表されたGDPも実質はプラスでしたが名目はマイナスでしたね。4―6月期の実績値ですが、株高の基本である「期待インフレ率」が生まれない状態だと言えます。依然として、GDPデフレーターはマイナス圏なのですが、日銀の努力でマネタリーベース残高が増え続けており、貸し出し動向も上向き始めています。震災の影響だろうと考えられますが、兎も角、増えてきましたね。ただ未だに資産価格である土地の価格は上向いては居ません。基本は期待インフレ率が高まると、当然、資産価格は上昇します。

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米国も実は似たような状態なのでしょう。カタルが注目しているブラジル株価指数は高値圏にあることが下のグラフから分かります。欧州危機の影響を心配しましたが、資金は流れているようです。ここ数日間の動きはFRBへの期待もあり再び高値圏を目指しています。やる気とは何か? モチベーションが日本人には欠如していますが、この背景はこのデフレなのですね。日本は長い間、GDPデフレーターがマイナス圏なのです。つまり名目成長率が実質を下回る状態で物価が下落しているのですね。やる気とかモチベーションと言うのは、長い時間維持するのは至難の業です。維持する時間が2年や3年程度なら我慢は出来ますが、10年、20年の長いスパンを維持するためには、途中で成功体験がないと、なかなか気持ちが維持できませんね。カタルが東京に出てきて2度の上昇期がありましたが、期待インフレ率が高まると直ぐに反対勢力が登場し、なかなか時代が動きませんでした。

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日本ではデフレ脱却等経済状況検討会議4月13日に1回目が行われ、8月30日の会議で7回目を数えましたが、この会合は形だけの印象が否めません。効果が出てないからです。日本の場合、ここが問題なのですね。形式だけで実力主義ではないのですね。グラフで使用している資料はこの7回目の資料を用いています。何年も同じことを繰り返すのは当事者に能力がないのでしょう。オバマ大統領が金融危機からの回復に苦労していますが、クリントンは「誰がやっても直ぐに回復は難しい」と述べ、その演説が素晴らしく支持率を伸ばしたとされています。確かにそうですが、米国はやはり実力本位の世界なのですね。自分が信じる政策を大規模にやって効果が出なければ、更に追加の政策を実施するのです。この感覚は実に大胆ですね。弊害を恐れるより先ずは目先の課題を克服するべきなのでしょう。マクロ的な話をしても専門家でないと理解が今一つかもしれません。

具体例を掲げましょうか…日経新聞の論調は少し変化していますね。今日はDENAの事が書かれていましたね。コンプガチャ前の水準まで業績が回復していると…昨日、カタルがグリーの業績を見てヒントを書きました。実際の数字が伸びると信者は増えますね。実績値が人間の行動を後押しするのです。しかし一つでは駄目なのですね。先日、火災報知器の話をしたのを覚えていますかね?人間の行動は一つでは疑い深く行動に移さないのです。火災報知器が鳴り、煙が実際に見えるとか…誰かが火事だと叫ぶとか…二つ、三つの事象が重なると行動に移るようになります。その一つ目が今回の企業業績の発表ですね。明らかにカタルの期待している片鱗が見えているように感じますね。残念ながら会社取材はしていませんが…IRで正確な数字を発表するのが筋でしょう。会社によっては月次で店の売り上げなどを発表しており、簡単にデータは掌握できる時代ですから、会社の情報開示姿勢の問題でしょう。まぁ、何れ分かります。次の決算数字に変化は確実に表面化する筈ですからね。

問題は市場環境です。リートの促進パーティーがありましたが、日銀がリート市場を支えているから資金が集まるのですね。資産価格は収益還元法価格になっていると以前から述べていますが、都心では不動産開発をすれば10%程度に回せると…先日、山に登っていた時に一緒だった何処かの社長が話していましたね。三井住友が融資すると誘っているそうです。つまり市場で3%程度の金利上昇なら十分に採算が合う訳ですね。実際にリートは5%程度になっていますからね。ただ問題はこれらリートの持ちビルは建築基準が古いものが多く、耐震構造に不安を抱えています。故に東京都などが耐震基準を厳しく法令を変えると…危うくなりますね。何でもリスクはあります。久しぶりに相場の流れが見えてきたようですが…今晩のFOMCではどんな結論が出るのでしょう。基本はベースマネーを増やしお金を動かす事なのです。実際にお金が動き始めると必ず金利が上昇します。金利が上昇することが、期待インフレ率の表面化と考えていいのです。


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一番、上昇する株などは誰にでも分かります。理屈通りに株式投資をすればいいのですね。先ずは金融株が上昇し潤わないと実体経済は動きません。全体の底上げがモチベーションを高めるのですね。

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2012年09月12日

9/12

かたる:ほぼ想定通りの動きのようで…。これでFRBが緩和策を実施して大統領がロムニーになるのがベストシナリオのような気がしますが…。既に今回、QE3の緩和策を実施しても一時的な値上がりなのでしょう。もし実施されても、今回の緩和効果も波及までに時間がかかるのでしょうね。基本的に普通の状態なら、一連の緩和策の乗数効果は表れやすいのでしょうが、ここまで金融機関が痛んでいると、先ずは緩和効果の利益は、金融機関に行きますからね。この金融機関の「利益のダム」に水が埋まり、溢れるようになって、初めて一般社会へも緩和効果が波及するのでしょう。日本の場合は既に金融機関の緩和効果は充分な筈です。国債の上昇もあり、中小企業円滑化法案の不良債権処理額を計上してもユトリがあるのでしょう。だから、あとは切っ掛けだけの筈なのです。

最近のみずほ株を見ると、この相場の局面でも130円の公募価格を維持していますね。需給バランスも大きく改善してきた証拠のようですね。ようやくここまで来たか…と言うイメージです。ただ政治の混迷ぶりを見ると、いささか頼りないようで領土問題の外交など見ると決着を図るアイディアに欠けますね。大恐慌からの脱出は、結局、最後は戦争による破壊から需給バランスを改善させました。欧米の対中国の貿易赤字額を見ると、次期国家主席の習近平氏の苦悩は分かりますね。日本は内需拡大を掲げながら、なかなか構造転換が出来ませんでした。一人あたりのGDP額がまだ小さいので、地方の社会資本整備などの固定資本形成で経済の乗数効果は、まだまだ高く得られると思いますが、沿岸部の成長は止まったままでしょう。

世界景気の停滞が長く続くと、必ず外に国民の不満を向けますね。仮想敵国を作り国民感情のはけ口を創ります。この不満が戦争への火ぶたを切ります。最近の領土問題など少しやり過ぎですよ。米国は一応、尖閣問題も日米同盟の範囲との認識で布石を打ちましたが…もし景気が低迷したままで行くならば、過度の刺激は負け戦ですね。日本には自前の軍隊が存在しませんね。自衛隊程度の装備では中国に勝てませんね。人口からも装備から見ても負け戦です。米国は中国の進出を脅威的に見ていますから当面は応援しますが…米国自体もユトリがありません。新しい社会へ向けた技術革新が確立されていませんね。ものではなくアイディアが勝負になるように感じますが、日本は硬直した村社会でソニーは内部で優秀な人材を抱えているのに…なかなかグローバルな展開が見えてきませんね。TOBを実施したソネットエンタは優秀な企業を育てていますね。スリーエムなど含め情報の活用は出来ていますね。その情報の活用を耐久消費材に結びつけるアイディアが足りないようです。アップルは着々と情報の整備を始めています。ソニーは世界でも一番近い位置にいたのに…テレビで失敗し…残念なことですね。だってソニーはゲームに映画などのソフト資産があり人脈もありましたね。何故、総合的に生かせないのか不思議ですね。

日本人はこのような総合的なプロデュースが下手ですね。官僚機構は優秀なのにその組織を使いこなせる人材が居ません。やはりここでも教育問題ですね。画一化教育がリーダー育成に繋がらないのですね。だからどの企業も後継者が不足しています。戦中、戦後派の昭和一ケタ世代が高齢化し、戦後派の人材は環境に恵まれ過ぎたがために試練が足りません。故に僕のような欠落者が生まれるのでしょう。この反面、今の若い世代は就職氷河期と言われますが環境に恵まれていますね。若い時に就職できない苦労をして海外に出ていく若者が多く増えれば価値観が養われます。孫さんなどはある意味でその道を先駆して歩んでいるのでしょう。北尾さんとの関係の推移を客観的にみると素晴らしいですね。普通は意見衝突が致命的な結末を迎えることが多いけれど、充分に相手の主張も認め自分の道も歩んでいるようです。問題はこれからですね。料金を下げるべきですね。日本は既にガラパゴス化しています。新しいアイホーンになると情報量が非常に多くなりARPU〈利用者一人あたりの売上〉は大きくなりますね。LTEに絡む投資額はまだまだ増えますが、利益を還元させるのが通信業者の役割です。既に通信料から利益を生むのは間違っています。アステルを買収したのはその転換点の一つでしょうが、折角、ヤフーなどを持っており中国にも橋頭保を築いてあるので新しいアジア展開を望む次第です。NTTコムはミャンマーで通信設備の展開を図るそうですが…アジア圏の通信インフラの事業展開からソフトの利益を模索する方が面白いと思っています。

さて株価の話題に少し戻りますか…グリーの決算について話していませんでした。注目されている点の開示が不十分ですね。この点が僕には、この会社に「いやらしさ」を感じる所ですね。DENAとの争いも気持ちは十分わかりますが訴訟に持ち込むなど…僕にはない感覚です。折角、今までは海外会員数の推移を発表してきたのに…今回はなかったようです。その代りに注目の売り上げの資料がありました。6月を1とした場合、7月はグラフを見ると1.3台かな?つまり加速度的に売り上げが増える段階になってきたのかもしれませんね。しかし売上額の発表はないですね。ここにも不満があります。IRは赤裸々に公表すべきですね。悪戯に投資家心理を煽るような発表はすべきではありません。誤解がないように現状を説明するフェアな精神を保つべきでしょう。日経新聞の記者はおそらく取材している筈で、現在の海外売り上げは全体の1割ほどとの掲載が先日在りましたね。

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もしこの報道やこの資料に捏造などが無ければ、株価は底を打ち上げ始めます。驚異的なスピードですね。1割の売り上げが来年にはある程度見えるほど育ち始め、株価は来年新高値を突破する筈ですね。故に空売りは慎んでください。買って、買って、買いだと思っています。問題はこの海外売り上げの推移がこのスピードで続くかどうかです。今後もこの会社の株価の焦点は此処だけですね。残念ながら株価1万円とか…余程の展開にならないと難しいのでしょう。少し魅力が乏しいのですね。新しいワクワク感がないのですね。株価は業績と未来の夢です。この夢の広がりが大きくないと駄目なのです。ただ間違いなく株価は新高値を抜くでしょう。だって海外売り上げの比率が10%で国内が90%なのに海外会員は85%程度存在していましたね。こんなバカな現実は修正されますね。一旦、売り上げ計上が始まれば、売り上げ計上の仕組みは構築されたはずです。ゲームは日本のお家芸の一つですね。文化は広がります。今考えているのはソフトバンクがNHKと共同してそのソフト資産を生かす活用を提案すれば良いですね。NHKは素晴らしい宝の宝庫ですね。おそらく受信料などもう要らないほどの利益を計上できるはずです。NHKが上場されていれば、ぜひ買ってみたいものです。民間のテレビ局の番組価値は低いですよ。文化の伝承は目先の視聴率ではありませんね。最近のNHKの番組の制作などは、余程お金があるんですね。素晴らしい…の一言です。宇宙は夢があるし、山や自然には人間の心のふるさとがあります。番組製作者の熱意が伝わるいい番組がたくさん存在しますね。

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9/12

「出来高急増銘柄」「株式指標」はここをクリック。

かたる:ほぼ想定通りの動きのようで…。これでFRBが緩和策を実施して大統領がロムニーになるのがベストシナリオのような気がしますが…。既に今回、QE3の緩和策を実施しても一時的な値上がりなのでしょう。もし実施されても、今回の緩和効果も波及までに時間がかかるのでしょうね。基本的に普通の状態なら、一連の緩和策の乗数効果は表れやすいのでしょうが、ここまで金融機関が痛んでいると、先ずは緩和効果の利益は、金融機関に行きますからね。この金融機関の「利益のダム」に水が埋まり、溢れるようになって、初めて一般社会へも緩和効果が波及するのでしょう。日本の場合は既に金融機関の緩和効果は充分な筈です。国債の上昇もあり、中小企業円滑化法案の不良債権処理額を計上してもユトリがあるのでしょう。だから、あとは切っ掛けだけの筈なのです。

最近のみずほ株を見ると、この相場の局面でも130円の公募価格を維持していますね。需給バランスも大きく改善してきた証拠のようですね。ようやくここまで来たか…と言うイメージです。ただ政治の混迷ぶりを見ると、いささか頼りないようで領土問題の外交など見ると決着を図るアイディアに欠けますね。大恐慌からの脱出は、結局、最後は戦争による破壊から需給バランスを改善させました。欧米の対中国の貿易赤字額を見ると、次期国家主席の習近平氏の苦悩は分かりますね。日本は内需拡大を掲げながら、なかなか構造転換が出来ませんでした。一人あたりのGDP額がまだ小さいので、地方の社会資本整備などの固定資本形成で経済の乗数効果は、まだまだ高く得られると思いますが、沿岸部の成長は止まったままでしょう。

世界景気の停滞が長く続くと、必ず外に国民の不満を向けますね。仮想敵国を作り国民感情のはけ口を創ります。この不満が戦争への火ぶたを切ります。最近の領土問題など少しやり過ぎですよ。米国は一応、尖閣問題も日米同盟の範囲との認識で布石を打ちましたが…もし景気が低迷したままで行くならば、過度の刺激は負け戦ですね。日本には自前の軍隊が存在しませんね。自衛隊程度の装備では中国に勝てませんね。人口からも装備から見ても負け戦です。米国は中国の進出を脅威的に見ていますから当面は応援しますが…米国自体もユトリがありません。新しい社会へ向けた技術革新が確立されていませんね。ものではなくアイディアが勝負になるように感じますが、日本は硬直した村社会でソニーは内部で優秀な人材を抱えているのに…なかなかグローバルな展開が見えてきませんね。TOBを実施したソネットエンタは優秀な企業を育てていますね。スリーエムなど含め情報の活用は出来ていますね。その情報の活用を耐久消費材に結びつけるアイディアが足りないようです。アップルは着々と情報の整備を始めています。ソニーは世界でも一番近い位置にいたのに…テレビで失敗し…残念なことですね。だってソニーはゲームに映画などのソフト資産があり人脈もありましたね。何故、総合的に生かせないのか不思議ですね。

日本人はこのような総合的なプロデュースが下手ですね。官僚機構は優秀なのにその組織を使いこなせる人材が居ません。やはりここでも教育問題ですね。画一化教育がリーダー育成に繋がらないのですね。だからどの企業も後継者が不足しています。戦中、戦後派の昭和一ケタ世代が高齢化し、戦後派の人材は環境に恵まれ過ぎたがために試練が足りません。故に僕のような欠落者が生まれるのでしょう。この反面、今の若い世代は就職氷河期と言われますが環境に恵まれていますね。若い時に就職できない苦労をして海外に出ていく若者が多く増えれば価値観が養われます。孫さんなどはある意味でその道を先駆して歩んでいるのでしょう。北尾さんとの関係の推移を客観的にみると素晴らしいですね。普通は意見衝突が致命的な結末を迎えることが多いけれど、充分に相手の主張も認め自分の道も歩んでいるようです。問題はこれからですね。料金を下げるべきですね。日本は既にガラパゴス化しています。新しいアイホーンになると情報量が非常に多くなりARPU〈利用者一人あたりの売上〉は大きくなりますね。LTEに絡む投資額はまだまだ増えますが、利益を還元させるのが通信業者の役割です。既に通信料から利益を生むのは間違っています。アステルを買収したのはその転換点の一つでしょうが、折角、ヤフーなどを持っており中国にも橋頭保を築いてあるので新しいアジア展開を望む次第です。NTTコムはミャンマーで通信設備の展開を図るそうですが…アジア圏の通信インフラの事業展開からソフトの利益を模索する方が面白いと思っています。

さて株価の話題に少し戻りますか…グリーの決算について話していませんでした。注目されている点の開示が不十分ですね。この点が僕には、この会社に「いやらしさ」を感じる所ですね。DENAとの争いも気持ちは十分わかりますが訴訟に持ち込むなど…僕にはない感覚です。折角、今までは海外会員数の推移を発表してきたのに…今回はなかったようです。その代りに注目の売り上げの資料がありました。6月を1とした場合、7月はグラフを見ると1.3台かな?つまり加速度的に売り上げが増える段階になってきたのかもしれませんね。しかし売上額の発表はないですね。ここにも不満があります。IRは赤裸々に公表すべきですね。悪戯に投資家心理を煽るような発表はすべきではありません。誤解がないように現状を説明するフェアな精神を保つべきでしょう。日経新聞の記者はおそらく取材している筈で、現在の海外売り上げは全体の1割ほどとの掲載が先日在りましたね。

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もしこの報道やこの資料に捏造などが無ければ、株価は底を打ち上げ始めます。驚異的なスピードですね。1割の売り上げが来年にはある程度見えるほど育ち始め、株価は来年新高値を突破する筈ですね。故に空売りは慎んでください。買って、買って、買いだと思っています。問題はこの海外売り上げの推移がこのスピードで続くかどうかです。今後もこの会社の株価の焦点は此処だけですね。残念ながら株価1万円とか…余程の展開にならないと難しいのでしょう。少し魅力が乏しいのですね。新しいワクワク感がないのですね。株価は業績と未来の夢です。この夢の広がりが大きくないと駄目なのです。ただ間違いなく株価は新高値を抜くでしょう。だって海外売り上げの比率が10%で国内が90%なのに海外会員は85%程度存在していましたね。こんなバカな現実は修正されますね。一旦、売り上げ計上が始まれば、売り上げ計上の仕組みは構築されたはずです。ゲームは日本のお家芸の一つですね。文化は広がります。

今考えているのはソフトバンクがNHKと共同してそのソフト資産を生かす活用を提案すれば良いですね。NHKは素晴らしい宝の宝庫ですね。おそらく受信料などもう要らないほどの利益を計上できるはずです。NHKが上場されていれば、ぜひ買ってみたいものです。民間のテレビ局の番組価値は低いですよ。文化の伝承は目先の視聴率ではありませんね。最近のNHKの番組の制作などは、余程お金があるんですね。素晴らしい…の一言です。宇宙は夢があるし、山や自然には人間の心のふるさとがあります。番組製作者の熱意が伝わるいい番組がたくさん存在しますね。

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2012年09月11日

9/11

かたる:それにしても…気持ちの変化とは不思議なものですね。今までは見向きもしなかった歴史や文化に関心が向かうなんて…昼間のテレビなどもみなかったのですが、最近はNHKの番組はお気に入りの一つですね。特に昨日紹介したBSのアーカイブの番組に興味をそそられることが多いですね。数学者の世界も面白いものです。結局、人間は謎に惹かれるのでしょう。何故、どうしてこうなるの? 松下金融相が昨日自殺したそうですが、女性問題が週刊新潮に載る彼は73歳だったのですね。建設官僚でインドネシアに精通していたようです。昨日はWHOの自殺予防デーだったのです。皮肉なものですね。国の大臣が…その日を選んで自殺するなんて…。橋下さんは昔の事とは言え、同じようにスキャンダルを叩かれましたが国政に力を注いでいます。先日、9月8日の株式教室で、たまたま取り上げた自殺の話は、先進国の空洞化の実態を書いたものです。その後、韓国青年ユニオンがNHKで取り上げられており、時給が300円台だとなっていました。今朝の新聞では東京都の時給は850円だそうで、最低は島根など652円のようですね。まぁ、どんぐりの背比べで沖縄や岩手をはじめ九州も653円となっていました。

しかし現実は東京でも500円台の実態はあります。実際に僕が働いていた新聞屋の世界はそうでしたね。まぁ、人間のやる事ですから間違いはある訳で、時々、配るのを忘れるのですね。…と言うか、同じようなマンションの造りですから隣に入れるとか…そうして新聞が届かないと、普通の人間は「今度は気を付けてね。」って具合なのですが、中には新聞配達の弱みに付け込むというか…直ぐに止めると怒る人もおり、実際に、まだ契約が3か月も残っていると、配達した本人がその金額を給料から引かれる罰則もあるのです。まぁ、1回や2回程度ならカバーしてくれますが…中には度々問題を起こす人間が居て、給料から引かれると、その内に給料がなくなるのです。生活をする為に集金のお金を誤魔化したりする人間も、当然、出てきます。まぁ、正確に言えば横領ですが…。いろんな人間がいるのですね。今度は、店側はその人間を警察に訴える…と言い、借金漬けにして脅すわけです。かくして安い労働賃金で長い期間、働かせている実態がありました。やくざの世界のような一面もあるのですね。経営側も今のご時世なので、どんどん売り上げが減り、苦しいから追い詰められているのでしょう。理不尽な要求を従業員にするので、どんどん職場が荒れますね。僕はこのような実体験をしたので韓国の時給300円台も何となく理解できます。

韓国は表面上、LGやサムソン、ヒュンダイが成功を収めていますが、国の保護政策の為ですね。電力料金には税金が使われ料金は安く抑えられており、設備投資の税金なども安くなっています。その様にして製造業の世界競争を支えています。韓国は今でもそうでしょうが…日本が間違った選択をした為に、日本の優秀な技術者を引き抜きました。実際に僕の知り合いはNECからサムソンに引き抜かれ、今は米国の会社に勤めています。韓国の生活は技術の伝承が終われば、お払い箱です。日本で育ててもらい韓国で身売りする。こんな生き方を恥ずかしいと、昔は思っていたと思うのですが…最近の日本は終身雇用体制も終わり、直ぐにリストラですからね。だんだんそのような感情が薄れていくのでしょう。まぁ、そのような物まねで韓国は勝ち残ってきました。日本も欧米の真似をして成長しましたが、韓国や中国は日本の加工貿易制度を真似してきましたね。しかし日本は長い時間をかけて雇用形態を変化させてきましたが、韓国はその時間がなかったために、時代の変化が激しいのでしょう。後は民族性もあるのでしょうが、自殺者が日本より多いのですね。

歴史を見ると面白いですね。先ほどNHKのテレビで勝鬨橋の由来を話していました。1940年ですから…皇紀2600年を記念して月島地区で日本万国博覧会へのアクセス路として、海の歓迎門として建設されたと言います。1933年に着工したと言いますから、7年もかけて当時としては、優れた橋だったのでしょう。あの橋は今では動いていませんが、開通当時は一日3回、真中が割れて大きな船が通れるように可動式になっていたのだそうです。でもウィキペディアでは1日5回になっていますね。NHKでは3回と報道していましたが…まぁ、そんなような話で…その番組のなかで柳橋の話が出ており、昔は神田のあの辺は花街だったそうで、料亭が立ち並び、座敷を中座して舟遊びを楽しんだそうなのです。昔は風流だったですね。夕食の途中で舟遊びに出るのです。趣向を変えるのです。

何故、こんな話を書いたかと言えば、コラムで紹介した端唄の「梅は咲いたか」ですが…その詩の中で♪柳橋から 小舟で急がせる 舟はゆらゆら 波次第 舟から上がって土手八町 吉原へご案内♪と言う文句があるのですね。江戸時代の暮らしぶりが手に取るように分かる訳ですね。確かにあの時代はインターネットもテレビもありませんが…それなりに楽しかったのではないかと思うのですね。文化の質が上がると食生活も変化し、肉を良く食べるようになりました。でも人間の心の変化はどうなのでしょうね。山本周五郎が好まれるのは、その人間の心模様を詠っているのですね。今は「町奉行日記」と言う短編集を読んでいますが、最初の「土佐の国柱」などはサムライの精神構造を称えている物語ですね。

何もない、変哲もない姿に見えるその裏には、様々な思いやエピソードが隠されているわけです。株価の裏にも値動きの中で様々な背景を感じることができるのです。今日、明日は正念場ですね。オバマ大統領の支持率がロムニー氏を、若干の数字ですが民主党大会の後、上回っていると言います。52%対48%だと報道されていますね。4年程度では金融危機の影響を…誰が大統領になっても、景気は回復出来ないとのクリントンの演説が支援になったとか…。その通りですが微妙な背景がありますね。もしこのまま金融株が下がるようでは、まだまだ今の調整は続くと思わねばならないでしょう。しかし仮に後場からある程度持ち直し、明日も強いならQE3の可能性はありますね。NYダウはかなり高値圏ですから材料出尽くしで売られるかもしれませんが、内容にもよるでしょうが市場経済の流れは上手く修復できるかもしれません。

ただそうなると大統領選の結果が違うような気もしますし…何故、こんなことを考えるかと言えば…仮に景気が時間をかけずに回復するなら、やはり共和党の大統領が生まれると考えているのですね。オバマが再選されるという事は、実体景気がやはりかなり弱く、まだ時間がかかるんじゃないかとも考えているのです。何故なら、人種問題はそれほど人間の根幹を左右する問題であるとの私の先入観があります。もともと市場原理派の精神は、小さな政府の自由競争社会の確立です。競争に敗れる敗者が増え、上手く経済が回らなくなると、共産主義的な考え方が増えると思っています。所詮、人間は怠け者で、敗者はいつまでも敗者のままなのです。競争を勝ち抜ける強い精神を持つ人間が先に豊かになり、全体を押し上げるのが、市場原理の勝ち組の生き方ですね。敗者が腹いせに勝者をやっつける下剋上の世界は、混乱に向かうだけなのです。やがて戦争などを選択することになります。つまりここでQE3が実施され、景気が短期に立ち上がり、共和党のロムニー政権が誕生すると言うのが、理想的なパターンじゃないかと推測しているわけですね。

自殺者の話を冒頭に持ってきた話の根幹は、先進国の雇用体系が変化している兆しなのですね。日本では国家戦略会議が目標を定め、イノベーションを推し量り、日銀は資産デフレ対策をして、1年ですよ。そろそろ立ち上がっても不思議ではありませんね。このような考えが背景にある訳です。冒頭に橋の由来などは話しましたが、相場の流れを良く見れば、その株価の数字の裏には、様々な人の想いが流れ、数字が形成されていると言いたかったわけです。山本周五郎の小説の中には、文脈に隠れた流れがあるのですね。だから心が惹かれるのでしょう。相場も同じです。時代背景に流れる筋を見れば相場は読めるとも考えているわけです。

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2012年09月10日

9/10

かたる:浮かない数字が吉報をもたらすかもしれません。米国の雇用統計指数の話です。つい最近まで事前予想を引き上げさせるほどの前評判が良かったのですが、実際の数字は空を切ったのです。不透明な未来予測は人間の感情を大きく左右します。株の世界で相関関係の高い期待インフレ率、この期待インフレ率は、基本的に人間の心を示す感情の数字に近いですね。経済界では、常に予想と現実の狭間の中で数字が動いています。統計数字の発表に賭け相場を張る人も大勢いますし、その統計数字が大きく現実を左右するのです。でも統計数字の解釈も定まっていませんね。堂々巡りを繰り返す論理と現実は様々な未来の現実を生みます。

日本が行った90年代の財政出動は失敗でした。考えられるのは基礎インフラ整備の整った国での財政支出は、乗数効果が低下するのが原因でしょう。中国などの途上国においては鉄道や道路、水道から電気に通信と…これらの社会資本整備への投資は、他の経済行動を促す起爆剤として乗数効果は高いのでしょう。しかし…豊かな社会になった日本においてテレビの画像がきれいに見えるとか…、画素数が増して画像が鮮明になっても…、人々の心は大きな驚きに繋がりませんね。つまり旧来型の社会資本整備を実施しても乗数効果は、昔は5だと10だったかもしれませんが、現代においては1.2とか1.5との僅かな乗数効果しか期待できなのでしょう。だから技術革新(イノベーション)が必要なのです。蒸気機関の発明は、馬車などの時代から鉄道へ大きく変貌させました。今はインターネットの情報革命を、現実世界の飛躍に結びつけるビジネスが付加価値を生んでいます。限りない付加価値の無限の高さの源は、多くの人間を惹きつける魅力です。感動ですね。昨日のコラムでは、中村中の友達の詩を紹介しました。心を揺り動かす感動は、何ものにも代えがたい魅力を秘めています。

梅ちゃん先生の昭和30年代のノスタルジアが、何故、好まれるかと言えば、現代において、多くの日本人は希望を失っているからですね。あの時代は洗濯機が欲しいとか…テレビが欲しいとか…、やがてその欲望が耐久消費財の長である車や家に向かいます。その覇者になったトヨタや大和ハウスは大きな相場になりました。永大産業などと言う一大仕手株を生みましたね。しかしグローバル化した自動車は、産業として確立した地位に登りましたが、住宅はグローバルな視点を欠いたのか? 大きな発展はしていません。最近、ようやく日本の住宅産業は、海外でも分譲開発するようになりましたが規模は小さいですね。TOTOが開発したウォシュレットは日本の生んだ文化ですね。

今日はちょっと高尚な内容でしょうか?
ケインズ経済学は大恐慌時代には、ニューデール政策などをみると財政出動は成功したとも言えるのでしょう。しかし現在はフリードマンのような考え方が主流になり、金融政策が重視されていますが、実験に過ぎません。フィッシャーの交換方程式に興味をそそられます。MV=PTと言う式で流通貨幣数量や流通速度を増やせば、価格や取引量は増えるのですね。ところが現代は日本化現象が進み流通速度がドンドン低下しています。この現象が日本を始めドイツや米国などの国債の金利低下(金利の上下は流通速度に比例する)により明らかです。ベルリンの壁崩壊により市場経済化が進み、物が売れると思われましたが、生産量も飛躍的に増えたのですね。韓国や中国は日本の物まねをして輸出に力を入れましたが、東西冷戦の最中の物流機能が制限されていた時代は有効だったのでしょうが…加工貿易体制の歪みが空洞化を生み、現在もまだ調整を強いられています。故にシャープだけでなくパナソニックやソニーが低迷しているのですね。

人々が感動する付加価値の高いものを生み出す必要性があります。ある意味でEVなどは革新的かもしれません。これまでリッター4キロとか5キロ程度しか走らなかった車が、20キロ台に躍進するのですから…しかしせいぜい画素数を引き上げている技術革新の領域程度の感動なのでしょう。何故、今日はこんな書き出しになっているかと言えば…先ほど見ていたNHKのアーカイブ番組の「ポアンカレ予想」の番組の影響でしょう。この演題を証明したロシアの数学者グリゴリ・ペレリマンは、その功績により数学界最高の栄誉・フィールズ賞の受賞が決定しましたが、受賞を拒否し行方をくらましてしまったそうです。この人の行動と昨日読み終えた山本周五郎の「虚空遍歴」が重なっているのですね。天才は限りない付加価値の極みを求めるが為に、周りから見ると何処か異常な行動に見えるのでしょう。それほど、その世界に没頭しないと新しい世界が見えないのかもしれません。可哀そうに…折角、演題を証明して発表したのに…、多くの学者は彼の主張が理解できなかったらしいですね。その証明が正しいと実証されるまで、再び4年の歳月が要されたとか…美の極みの境地と言うか…芸術と数学の世界もきっと一緒なのでしょうね。

経済学も同じようなものです。バーナンキの論理が正しいかどうか…雇用統計の数字が思うように伸びず、彼の金融緩和の実験を、是非、続けるべきでしょう。今週の最大の見所ですね。もしこの予測が正しくバーナンキが更なるQE3を実施すれば…日銀のETFとリートの買いが需給バランス上の均衡点に位置しているとすれば…今年の春のような金融相場の走りが見られるかもしれません。名実の政府予測の逆転など…、かなり色んな条件は整っている筈です。僕もポアンカレ病になり始めてきたのかな?ハハハ…。

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2012年09月07日

9/07

かたる:「ドラギの空手形」などと失礼な呼び方をしたものですね。条件付きとはいえECBが再び南欧国債(スペインやイタリア)を買うと表明したのですから、市場の信認は繋がり始めてきたのでしょう。最近のニュースの流れを見ると、ギリシャの債務返済の条件緩和やブルガリアのユーロ導入見送りなど、流れは悪かったのですが、本筋の救済策を実施したイメージですね。あくまでも一時的な救済策で、決して金融機能を本格的に立て直すものではありません。基本的に金融機能の回復には時間がかかります。一時的な混乱が大きな損失を生み、一旦、資産価格が大幅に下落すると、その損失の評価損を計上し埋めねばなりません。スペインの状態は欧州にとってリゾート圏のイメージですから、米国のマイアミのような存在なのでしょう。その米国は、本日の日経新聞にも積水ハウスの事が載っており回復し始めているようですね。米国も計画を早めたとはいえ、GSE(ファニーメイやフレディマックなどの政府後援住宅金融など)は再建途上ですからね。しかし金融危機の拡大が食い止められるのは事実で、二次被害が広がるドミノ現象は改善されるので大きなことです。よって短期のショートポジションは解消され株価が高くなったのでしょう。

米国経済が堅調なのはシェールガスの影響が大きいのではないでしょうか? 最近のNY市場やSP500の値動きはすごいものです。アップルが寄与している現象とは言え、時価総額の総体指数が強いのはすごいですね。日本はバブル崩壊後、初期対策の対応を大きく誤りましたが、米国は果敢な金融緩和を行い、日本の轍を踏まない素晴らしい金融政策を実施しているイメージですね。日本の場合は2003年に1989年からの不良債権処理を14年かかり終了させましたが、米国は6年ですね。既に完了し始めているイメージですね。JPモルガンの失敗は、満更…過ちではなかったような行動だったのかもしれません。やはり欧州のクジラは、一流のファンドマネージャーだったのかもしれません。9月にQE3を予定していましたが、必要なのかどうか分からなくなっていますね。だって自動車販売は好調だし住宅指数だって悪くありません。心配されている雇用統計もそんなに悪くはありませんね。しかし金融本体にエネルギー(利益の蓄積)がないから、市場原理は動いていませんね。本来なら金利は上昇する筈です。もしQE3をこの段階で実施すると確実にインフレ方向に向かいますね。資産価格を引き上げるので、銀行は利益の蓄積からリスク先行型になり融資条件が緩和され、一気に景気が過熱する方向に向かいますね。そこまでバーナンキは考えているかどうか…、下はSP500の対数チャートと米国10年債の利回り推移です。1985年より…

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正常な経済状態は期待インフレ率が生まれると金利が上昇します。米国金利が上昇しない限り正常な経済状態とは言えないのです。本来は日本が先に動くべきなのですね。先日、紹介したMBO(経営者のよる買収)のレポートは意味があります。本来の市場原理の考え方では、米国の2倍の効果があるのです。だからここに金融デリバティブを利用するチャンスがありますね。個人のレベルではどうなのでしょう。まぁ、金融論理は必ず復活します。見ていてくださいね。要するに時代を変化させるスピードが問題なのです。このスピードを決めるのは期待インフレ率であり、この効果を生む背景は金融機関の利益の蓄積なのですね。市場原理の世界では、お金がお金を生む無限の連鎖が始まるのです。日本の製造業至上主義は古い考え方ですね。一人あたりのGDPが先進国並みになったのに…諸条件はドンドン悪化し、製造業は衰退の一途です。アップルが成功しソニーなどが敗退している現象はEMSの利用ですね。設備投資などの初期投資をしても技術進歩が速い時代で初期投資を回収するのは余程の技術差がないと難しいのでしょう。シャープの失敗もここにありますね。

まぁ、理屈を述べても、いくら論理的に正しくても、市場機能が死んでいる状態では躍動感に欠けますから無駄な抵抗ですね。ラストリゾート(日銀)が膨大な含み利益を生む時代に僕らは踊る訳ですね。今年の春の相場、野村や三菱などが軽く株価が飛ぶように見える日がもうすぐ来るかもしれません。既に何度も言いますが下準備は完了しています。後はきっかけ次第なのでしょう。

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2012年09月06日

9/06

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かたる:ブルームーンだそうです。特別なことを意味する用語らしいですね。解説によれば満月は一月に2回訪れますが、ブルームーンは大気中の塵などが影響し、2年から3年に一回しか見られないので、極めて珍しいと解説されていました。だから「特別なこと」の比喩として用いられるとの事です。今年の8月31日の画像だとか…。

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最近、ようやくカタルの主張が新聞に載るようになってきました。日経新聞を読むとそう感じてきましたね。今日の日経に載ったFTの引用文もその内容でしたね。スペインでは銀行機能が麻痺している様で中央銀行が融資したと報じられています。イカサマをしたギリシャのツケは大きな代償になっています。イタリアの危機はそれほど危機とは思いませんでした。売るものが沢山あります。ブランドを見れば分かりますね。文化があります。しかしスペインはどうなのでしょう。嘗ては無敵艦隊を誇り世界の覇権を握っており、スペイン語は言葉の分布が示しように、英語に続き広く用いられています。ギリシャは古代ですからね。ローマ帝国からスペインか…世界の覇権の動きを見ると面白いですね。イギリスから離脱した米国は金融の要の市場が機能しており、捨てたものではありません。不思議さを感じますね。何故、金融危機の発端の国がある程度、健全なのに…(自動車販売は予想通り伸びています。)その余波に踊った国々が、ターゲットになっている現状は不思議な思いを抱きます。世界ルールの覇権を握る米国は基軸通貨を有しているために健全に見えるのでしょうか?

金融を長く見ていると、演出されていることに気付きます。よくそのように思うのですよ。株を投げた瞬間に反発したり…逆に売った瞬間に暴騰したりする経験を良くしますね。人間感情を逆手に取った演出が日常茶飯事の出来事の世界です。株価が動き出すと人間の感情は揺さぶられます。ここが面白いところですね。最近はあまり感じなくなりましたが…夜も眠れないワクワク感は久しく遠ざかっている感情です。市場が豊かになれば多様な考え方が混入され市場原理が復活しますが…日本は金融教育が実施されていませんからね。戦後教育は画一化の実施で、ロボット人間を生産した教育でしたね。考えるのは中央官僚で充分で国民はタダ命令に従えば良いという教育でした。その為にいつしか中央官僚にも人が居なくなったのでしょう。政治の混乱などもその事例でしょう。時代が上手く進まなくなると色んなことを考えます。日本は世界に先行してバブル崩壊から金融機能の停止、そうして清貧思想が蔓延し、資産デフレから委縮する日本化現象が生まれました。それでも日本村論理を優先したのがライブドアの2006年ですね。日本村論理派は市場原理派に2003年に一度は敗退したのですが、再び復活したのですね。今は揺り戻しですね。

ただ最近は変化を感じています。失業率の増加は世界共通の現象で日本の若者だけの現象ではありません。中国の生産活動がそれぞれの製造業の空洞化を生んだのでしょう。要するに誰でも出来る仕事の価値が相対的に下がったのです。このギャップを埋めるのには高い教育とイノベーションですね。技術革新が新たな需要を創ります。日本は震災が起こり省エネ化が推進され、電力の見える化などの需要が生まれています。エコカーもその範疇ですが、もっとも需要が不足しているのはIT化に絡むソフト開発技術者でしょう。この業界の年率成長率はすごい数字です。モバイル化が進み情報の価値観が高まっていますね。いつでもどこでも情報が手に入るスマートフォンは人類の進歩に貢献しています。何しろアラブの春を生むほど、情報が世界を駆け巡り行動を触発しています。アップルのID漏洩などFBIが舞台になり話題になっていますが、その一例でしょう。ただ日本は面白いことに消費者世代が年金族に移行し、此方の分野も華が開きそうですね。最近の相場は国内需要の消費関連が緩やかに上昇しています。山ガールなどは代表的な言葉ですね。IT化と相反する自然派の需要推移は面白い現象です。好日山荘は非上場ですね。

さて冒頭の記事紹介ですが…実は預貸率が日本の場合は最新データでは68.4%です。銀行の本分である預金と貸し出しの比率です。世界で見ると…米国は86%で、ドイツは92%なのです。何故、両国の比較を用いたかと言えば、米国は市場原理の国で株式市場優先に社債環境などが整備されていますが、ドイツは日本的な風土を持つ国ですね。歴史的な観点から見れば、明治維新の頃に日本がドイツを真似たのですが…。何故、カタルが地方分権を声高に主張しているかと言えば、本筋は日本村の構造転換なのですが、貸し出し推移をみると分かりますが、中央集権体制が確立されています。地方銀行は50%を割れている所も数多くあります。要するに地方金融のお金を中央に集め融資しているのです。故に東京は97%と高水準なのです。因みに奈良県は37.9%で最低の預貸率です。産業が育ってないのですね。しかし相対的に銀行資金は国債に眠っているのです。だからFTの引用文の記事は的を得ています。この記事は日本村論理の会社を潰し、新興企業に資金を振り向けろと述べていますが、国債に眠っている資金は過去への資金で、未来への資金ではありません。消費税が引き上がると国債負担率が下がるので資金が動き始めるのではないか?と言う仮説も成り立ちます。下のグラフは色んな意味を示唆しており面白いですね。欧州が金融危機に弱いわけですね。

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市場には多様な考え方が存在し、常に優位な条件を探し資金が移動しなくてはなりません。この資金の移動が景気の根底を支えるのですね。景気が良いとか悪いとか…何を示すかと言えば、行動が盛んかどうかのバロメーターに過ぎません。お金など紙くずなのです。その紙くずを移動させることが政策なのですね。税金の配分も予算の執行も原点は如何に効率よく資金を動かすかのスピードが問われているのです。多様な刺激がイノベーションを生むのです。火星探査船の「キュリオシティ」はワクワクしますね。

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2012年09月05日

9/05

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かたる:市場ではQE3に関心が集まっています。雇用の回復が緩慢な為に更なる刺激策が必要だと言われていています。それでも「HSBCの米国のチーフエコノミストであるケビン・ローガン氏が説明しているように、バーナンキ議長はこれまで2回の量的緩和でGDPを約3%押し上げ、200万の雇用を創出したとし、いずれも量的緩和がなければ起こり得なかったと考えている。」とのコメントを引き出すくらい、バーナンキ議長は職務を全うしているのでしょう。問題は最近出された国連食糧農業機関などがコメント発表したように、米国で干ばつが続き穀物価格が高くなっている背景です。もともと新興国のGDPが上がると日本と同じように肉を食べるようになります。肉を育てるには大量の穀物が必要になります。必然的に食糧問題はこれからの大きな課題になりますね。日本では物産や丸紅などは穀物メジャーと比べれば格差は歴然としていますが力を入れている会社ですね。QE3が切っ掛けになり、更なる高騰路線に突入するかもしれません。注意を要します。(期間の長いチャートは此方から…)

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選択には二面性があるもので効用と弊害が付き物です。リスクとリターンの関係ですね。無理をすれば必ず歪みが生じます。これが世の中の常ですね。プロのガイドの山登りの歩き方を見ると非常にゆっくりと歩きます。此方が嫌になるぐらい、ストレスが貯まるほどゆっくりと歩きますね。兎と亀の話を思い出します。でも安全を考えれば、初歩的な必然性なのでしょう。もしトラブルが起これば安全性が失われますからね。先ずは安全が第一なのでしょう。

何故、こんなことを話題にするかと言えば…カタルの発想パターンは必ず最善を模索するからですね。行動を起こす基準としてベストを考えてそれに向かって行動を起こします。だから失敗したらどうするか?…と言うリスク概念が全くなかったのです。故に一昨日だったかな?中国のコラムで過剰生産設備の問題を取り上げていましたが…その話は沿岸部の話で内陸部は違うし、長沙市の10兆円の公共事業の話をあまりにも過小評価しているとあのコラムを読みました。最後にさらっと触れていましたが…地方都市が10兆円規模のインフラ整備をするというのですね。10兆円ですよ。国家のレベルなら理解できますが…地方都市の話です。まぁ、人口700万人と言いますから東京より小さな規模でしょうが…昔は日経批判をしていましたね。日経新聞の記者は清貧思想の塊だと考えて憤慨したことでしょう。メディアのあのような書き方が日本人をマニュルアル人間になるように再教育していると批判したことでしょう。

面白いものですね。挫折を経験してみて考え方と言うのはある程度、変化するようです。物事には二面性があり、自分には負の見方がかなり不足していると…自分自身の分析をするようになります。この年になって自分の性格がだんだん理解できるようになってきましたね。世の中は広いのです。さて、そろそろ行動を起こす時期が近づいてきましたかね。相場は予想通り安くなってきました。でもNY市場がもっと安くなると思っていたのに…違うのですね。不思議です。デッドクロスの話題が市場解説に載っていましたが、今年7月に何故か反転したのですね。私はこの転換が理解できませんでした。7月25日でしたね。今の下げはある程度、予測の範疇の動きです。今日は高いソフトバンクもそろそろ疲れていると考えています。考えてみると面白もので…誰かが株価を操作しているようにも感じていますね。ハニーズもそうですし…金融株は安いのにアコムは頑張っていますね。昨日だったかな?オリコが人気になっていましたね。50円台まで売られたのはビックリしていましたが…やはり、いつの間にか株価は100円台に復帰したのですね。こう考えると基本的に駄目な相場環境ですが…工夫次第ではある程度、利益を上げられるように感じてもいます。ただ市場の動きは非常に緩慢です。いつの間にか…の時間的な流れなのですね。

面白そうだな…と感じるいくつかの銘柄を、丹念に下値を拾い、待つしか方法は考え付きません。しかし大概、面白そうだと…感じるのは下落過程なのですね。気持ちが長続きしないのです。時間的な調整に慣れてないのか…この気持を維持できないのでしょう。ユトリがないからでしょうね。生活にユトリがあれば時間的な概念などどうにでもなるのです。もっと下がればいいのです。しかし買いたい銘柄がそれほど下がるかどうか…。僕がお気に入りの銘柄はやはり銀行かな?先日紹介したJ・TECなども興味をそそられます。しかし東邦チタンなどの動きを見ると偽物なのかどうなのか分かりませんが、市場には奥深さがまだまだ足りませんね。全体の構造も非常に緩やかになってきましたが、まだ下に向かっているようにも感じます。つまり需給バランスはまだ完全にフィットしてないのでしょう。単純平均株価がジワリと切り上がる時期が来ていると思ってはいますが…まだ足りないのでしょうか? 

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2012年09月04日

9/04

かたる:今日はシャープの銀行担当者が日経新聞のやり玉に挙がっていましたね。記憶にあるのはパイオニアの新株割当価格が高く、その後、急激に値下がりしたことですね。当時はシャープの自社株もパイオニアに売却し、株式の持ち合いをしたようなのですが…。実態はパイオニアの資金繰りをシャープが助けたのでしょう。この提携を成し遂げた片山社長が現在のシャープを混乱に陥れた張本人なのでしょう。片山さんは、今年、責任をとって辞めましたが…亀山工場の後の堺工場の新設が命取りになったのでしょう。大阪府などの減免処置など色んな特権があったようですが…液晶から有機ELへの切り替えの時期に重なって、無用の長物に成り下がりましたね。ある意味でソニーの出井さんと片山さんは時代の読み違えをしており、入れ替わっていれば上手く行ったかもしれません。出井さんは早くから有機ELなどの次世代技術に賭けていた人ですからね。

今日の日経新聞の構成が面白かったですね。金融日本には企業育成こそ融資の王道と…日経では銀行の融資担当者の技量問題と人材不足を採り上げ、シャープをターゲットにしており、同じく一面には韓国のLGの有機ELの新工場建設が報じられています。前から有機ELはディスプレイの本命と言われており、カタルはトッキに注目していましたね。そのトッキはキャノンが、その技術力を担保に買収しましたね。キャノンの御手洗さんはSEDに拘り、最近まで量産化の開発をしていました。有機ELとSDEは次世代テレビの本命と開発競争が繰り広げられていましたが、おそらくこれからは有機ELが主流になるのでしょう。銀行融資は判断が難しく下手をすると背任横領になります。しかし昔の銀行マンは博打が当たり前だったのですね。夢のような技術に惚れ、銀行の金をその夢に注いだものなのです。だからトヨタや松下が世界的な企業に育ったのですが…今の銀行マンはマニュアル人間に成り下がり…冒険をしなくなったというか、社会の風潮が住宅ローンなどのマニュアル商品に流れるようになりました。産業資本の調達などの役目を果たさなくなっています。

机上論ですが、ROEが10%以上の企業は、なんと昨日現在で734社もあります。この中で売上高負債比率が10%以下の企業は326社もあるのです。無借金の企業は108社もありましたね。つまり現在の金融環境なら借り入れを起こし、財務レバレッジを高めれば金融力により業績を大きく伸ばせるのですが…銀行マンは何をしているのでしょう。仕事をしてないという事ですね。何故、こんなことを考えたかと言えば、カタルの失敗作のベンチャーリンクの話です。仮にあの会社の財務内容が良い時に、大手銀行相手に借金をしていれば…ひょっとすれば提携などの他の道が模索できたかもしれないという事ですね。日本ではFCのビジネスモデルは崩れましたが、中国など元気な期待インフレ率の高い国で事業展開を図れば、成功していたかもしれませんね。基本的にROEが10%以上も叩ける会社が、株価低迷でPBR1倍以下に放置されているのは理屈上、話がかみ合いませんね。

このようなバックボーンがあるから…、バロンズに日本市場を救うにはMBO、上場廃止が鍵を握ると書かれるのです。米国株はPBR2.2倍なのに、日本株は0.9倍だと報じられています。三菱UFJ銀行などはMBOで上場廃止にすればいいのですね。カタルの好きな松屋もこのレポートで登場し、時価総額は5億200万ドルなのに、資産価値は20億ドルと報じられていますね。4倍ですよ。実は株価が大きく下がっているシャープも計算はしていませんが、この可能性があります。しかし堺工場などの最新設備も移り変わりが激しい業界で、資産価値が大幅に劣化している可能性はありますね。有機ELの最近工場への転用は可能なのでしょうが…どの程度の追加資金が必要かどうか…。そう言えば、先日、シャープだけがアップルのディスプレイ供給に遅れが生じていると報じられていましたね。きっと開発者も最近のゴタゴタ続きで仕事に没頭できないのかもしれません。

今日は米国大統領選の話しを題材にしようと考えていたのですが…日経新聞を読んだら、話が他の方向に行ってしまいましたね。今回の大統領選で劣勢とされているロムニー氏が当選すれば…意外に米国経済は早期に立ち上がるかもしれませんね。基本構造はGDPの先進国は金融拡大により新興国の成長を促しました。背景は1989年のベルリンの壁崩壊です。東西冷戦構造が崩れ社会主義の敗北が決まり、市場原理の考え方が勝利しました。だから鄧小平氏は「富める者から豊かに成れ」と、格差を容認したのですね。共産主義と相反する考え方を導入し、金融デリバティブの発展が寄与しましたね。これにより新興国と先進国のギャップが埋まりました。だからこの移行期に日本は空洞化に苦しんだのです。しかし今、中国は過剰生産設備に苦しんでいます。一つの時代が終わったのでしょう。有機ELは高い技術力が要求されます。だから10年以上も開発が続いたのです。イノベーション革命が進みインターネット言語のソフト技術者が不足するぐらいに技術進歩が大きく進んでいます。京への利用申し込みは制限されているとか…日本船の宇宙空間の利用はまだ進んでいないようですが…高速コンピュータの利用などが技術進化が進み、遺伝子レベルの医薬品開発が進み始めています。

何を言いたいか分かりますかね?
先進国と新興国の格差が埋まり、今度は先進国が再び足踏みを止めて前に大きく前進する順番になるのが道理だと述べています。多くの問題は資産価格を上昇させることで解消されます。坪単価を東京なら100万のものを2倍の200万にすれば、期待インフレ率は高まります。人間の感情は欲なのですね。技術進化と欲が絡み新しい成長が促されます。基本構造はベルリンの壁崩壊で始まった、先進国と新興国の格差是正の時代が終わり、新しい成長期が始まるかもしれませんね。だから共和党のロムニー氏が当選するなら、その順番が大きく加速されるかもしれません。共和党の基本は市場原理なのです。小さな政府と強い国を模索するのです。

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2012年09月03日

9/03

かたる:自分でもなかなか行動に移せないのですが…人間が決断をする為にはいくつかの行動を促すパーツが必要になります。例えば日本村論理の理解の為に、先日、かたるは山本周五郎の「樅の木は残った」を引き合いに出して日本の現状を解説しました。しかし多くの人はこの小説を読んだことはないでしょう。文庫本で3冊の上中下の3部作で新潮社から発売されています。アマゾンで中古の文庫本を注文しても良いでしょう。NHKでは大河ドラマとして放送していたようですが…。あのコラムを読んで、実際に小説を読む行動を起こした人は何人いるのでしょう。「恥辱に耐える」原田甲斐と表現しましたが、正しいかどうかは人の感じ方です。何故、かたるが心惹かれたかと言えば、今の低迷相場に相対するには忍耐力が必要で、小説の舞台に環境が似ているからですね。時が来なければ…行動はなかなか起こせないのです。

一昨日だったかな? 防災の日でNHKでは人間の危機対応の話をしていました。その中で人間の行動パターンの分析があり、火災報知器が鳴った程度では人間は避難をせずに、他の要素が重なった時に、人間は行動を起こすというのです。火災報知器が鳴り、煙のにおいがするとか…。火災報知器が鳴り、誰かが火事だと叫んだとか…の時に、初めて人間は行動すると言うのですね。先日、カタルの住んでいるマンションで火災報知機が鳴りました。最新式の設備らしく避難誘導を指示する声がします。カタルはボタンを押し報知器の声を切ったのですが、実際の行動はしませんでした。マンションですから大丈夫だと…判断したのですね。しかし数分後に消防車が来たので、初めてマンションのドアを開けて表を見ましたね。二つの事例が重なったためです。しかし結局、装置の誤作動だったようです。

人間の行動パターンは偶然の事象が重ならないと行動には移らないようですね。株価が上がるパターンも企業業績の向上と、他の夢が必要になります。大きな相場になるのは偶然の社会環境が重なることが必要になりますね。人気が人気を呼ぶのは、一つだけの事象では駄目なのですね。ましてやデフレ社会で資産価格が下落する時代です。基本は名実成長率にあると言っても良いでしょう。GDPデフレーターなるものが存在する現状では、全体が沈むので逆風下での行動は慎まなくてはなりません。カタルはこの基本姿勢に逆らって生きてきたために失敗をしたのです。しかし…今日の日経新聞には、この現象に変化が生じると述べてありました。先日の政府見通しの追加版が掲載されていましたね。さてここまで書いて、皆さんはピンときましたか?

おそらく、ここまでカタルが書いたことで、あの記事だな…と感じられた方は、もう一人前でしょう。今日の日経新聞でカタルが興味を持って読んだのは一面のLEDの話し、先日からカタルはイノベーションと需要の話をしている続きですね。この一面の記事と資生堂の中国市場の動き、シェールガスの話し、そうして景気指標の需給ギャップの話ですね。この需給ギャップの話は非常に面白かったですね。小竹さんが述べている背景を調べてみようかという気になりました。本文を引用すると…「こうした需給ギャップとインフレ率(消費者物価ベース)の関係(いわゆるフィリップス曲線)を期待インフレ率も勘案して推計すると、3四半期程度のラグを伴って、需給ギャップの縮小とともにインフレ率は高まり、また、期待インフレ率の水準によってフィリップス曲線が上下にシフトする関係が描ける。すなわち、需給ギャップが改善すればインフレ率は当然高まるが、同じ需給ギャップ水準であっても、期待インフレ率が1%から2%になれば、0.4%程度高いインフレ率の経路に経済が移行することが示唆される」となっています。

難しいことは良いのですが…次のグラフを見て頂ければ、株価が上がった時期と期待インフレ率が高まった時期が一致するのが一目瞭然です。今回の白書は非常に重要な示唆をいくつか与えてくれます。一度、じっくり読まれるのも良いでしょう。白書は此方です

インターネット社会は素晴らしいですね。アラブの春が起こるのも、時代のスピードが速まるのも実感できます。昔はわざわざ白書を買い求めたのですね。しかし今は無料で、しかも自宅で簡単に読むことが出来ます。官僚は統計分析が仕事ですから、白書は一流ですよ。この白書を政治家が生かせないことが問題なのですね。最近の官僚も下積みが短いのか…政策誘導への行動がないのか分かりませんが…二流になりましたね。折角、時代分析が出来ているのに応用力が足りません。教育制度の問題でしょう。もう少し期待インフレ率の解析をしなければなりませんが、今日は漠然と期待インフレ率が高まれば株価が高くなるという事だけを留めておけば充分でしょう。

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