株好き父さんのための

Take IT Easy!

バスターするものが違いますって(2005年04月30日)

トレンドマイクロ-4704 がやっちまいました。ウィルス対策ソフト「ウィルスバスター」のウィルスパターンファイル といわれる新しいウィルスに対応するための更新データを取り込んだパソコンやサーバーのCPU負荷が異常に高まり(CPU使用率100%の状態)、動作が極端に遅くなったり、起動できなくなったりした問題です。ソフトウェアにバグ(不具合)はつきものですが、今回の場合、コンピュータを守るべき役割のウィルス対策ソフトが、そのコンピュータを動かなくしてしまった というところに問題が大きく報じられてしまったようです。ウィルスをバスター(退治)する前に、コンピュータをバスター(退治)してしまったわけです。川で溺れている人に、浮き輪じゃなくて間違えてマンホールの蓋を投げ込んじゃったようなもんですかね。

インターネットが普及していない時代、ソフトウェアの修正は、コンピュータ雑誌の付録のCDに入っている修正プログラムを適用することで行っていたため、何千台、何万台のコンピュータが一斉に動かなくなるなんてことはまずありませんでした。けれども、ブロードバンドによる常時接続の時代になった今、ソフトウェアの修正は、インターネット経由でしかも自動更新なんてしてるもんだから、ひとたび問題が発生するとあっという間にその被害が広範囲に広がってしまうという危険をはらんでいます。長い年月をかけて脈々と築き上げてきた信頼や信用が、一瞬のうちに失われてしまうこともある恐~い時代なのです。あなたの不用意なネットへの書き込みから第三次世界大戦が勃発したり、網棚に置き忘れたノートパソコンに入っている情報から数千億円のビジネスがぶっ飛んだりすることもありえる世の中なのです。

そもそもこういう問題が発生したのも、コンピュータウィルスという厄介者が世の中に蔓延ってしまったことに根本原因があります。コンピュータウィルスには、いろいろと分類がありますが、一般には「コンピュータの中で不正を働くプログラム」のことを総称しています。ウィルスという名前のとおり、感染したコンピュータからネットワークを通じて、他のコンピュータにウィルスを送り込むということをして自己増殖をはかり、あっという間に世の中に感染者(感染したコンピュータ)を増やしてしまいます。

コンピュータウィルスってどのくらい種類があるのかなと思って、自分のPCに導入しているシマンテックのアンチウィルス(Symantec AntiVirus) というソフトの対応できるコンピュータウィルスの数を数えてみたら、なんと約7万種類もあるんですね。しかも毎日10種類ずつくらいの割合で増えているそうです。今回、ウィルスバスターがこんなことを起こしてしまいましたが、やっぱりネットワークに繋げるパソコンには、ウィルス対策ソフトは必要ですね。

株好きのお父さんの中には、トレンドマイクロは大丈夫かいな と思っている人もいると思いますが、おそらく大丈夫でしょう。確かに今回の件で信用は失墜してしまいましたが、かえってこれから品質は良くなっていくでしょう。2回目をやったら、それこそ終わりですからね。
それにパソコンを買ってから一切追加のソフトウェアを買わないような人でも、ウィルス対策ソフトは買ったりしますしね。ソフトウェアの売れ筋ソフトの常に上位にいるのもウィルス対策ソフトです。しかも新しいウィルスに対応するため、毎年毎年更新しなければならないし、ソフトウェアのビジネスで言えばいちばんおいしいアセットビジネスに近いものがあります。それになんと言っても、この業界はトレンドマイクロシマンテックマカフィーの3社の寡占状態です。マイクロソフトがウィルス対策ソフトを発売するという噂が噂のままでいる限り安泰でしょう。

ところで、今回問題を引き起こしたウィルスパターンファイルの番号が、2.594.00(通称 594) という事から、トレンドマイクロエバ・チェンCEOは全マシンが復旧するまで、自分の報酬を594円にすると発表しましたが、なかなかおもしろいことしますね。
それなら、こちらは、5月1日の天皇賞(GI)で3連単 5-9-4 を買って、来週のナンバーズ3で594を買ってみようかな。こちらも当たる?かな。

デンの今日のTake IT Easy :コンピュータウィルスは約7万種類もあって、毎日10種類ずつくらい増えています。ウィルス対策ソフトは必須です。車の自賠責保険と同じです。
レイジーの今日のおとぼけ:ある意味私はウィルスより恐いかも。何回か大事なシステムをぶち壊しそうになったことがあります。