未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2013年07月11日)

かたる:ニュースと言うのは読み手に様々な知識がないと、報道されたニュースの価値を見出せないのですね。カタルは新人当時、最初に入社した証券会社の株式部長から、色んな話を毎日のように聴いていました。…と言うのもフロアが同じで、株式部が第一営業課の隣だったのです。さらにラッキーだったのは、入社したのが地方の小さな証券会社だったために、直接、株式部長から指導を受けられたことですね。大きな会社では絶対にあり得ません。その為に入社して転勤するまでの3年位かな…、ミッチリと新聞の読み方などの指導を受けました。彼は何誌も、毎日、新聞に目を通します。その時にいつも話してくれました。例えば日刊工業新聞に、増産の記事が載ると…この影響が、どのように企業業績に変化を与え、その結果、株価がどのように動くかなど…。彼の貴重な人生経験を教えてくれたわけです。今でも感謝しています。

その後、彼の影響もあり、カタル自身も新聞を何誌も読むようになります。日経新聞より日経産業の方が、特集なども詳しく報じてあり、世情を知るには有意義でしょう。更に日刊工業などは経営が苦しいのか、最近ではあまりヒントを感じられなくなっています。むしろ「Sankei Biz」の方が、読み応えはあるでしょう。日経ヴェリタス(日経金融)などは、あまり必要ありませんね。費用対効果から見て高い新聞でしょう。それよりネットのWSJの購読料は安くヒントがたくさんあります。日経新聞より充実しているように感じますね。グローバル化の影響でしょうか? 残念ながらFTは英語版のみで、カタルには不向きですね。英語が苦労なく読めるなら別かもしれませんが…トホホ。

最近、ビッグ・データーの話しから、データの活用が話題になっています。様々なデータは公開されています。半導体の市況などを過去にさかのぼるとかの細かい特殊なデータはやはり有料のケースが多いですね。ケース・シラーなんかも、最近は有料になりましたね。昔は無料だったのですが…。各団体の業界データの扱いは、マチマチですね。このデータ集めは経験がものを言う世界です。日銀の検索データなども、使い慣れないと戸惑う事が良くありますから…。各省庁の白書などは、良く纏められておりヒントも多いですね。最近はネット時代なので、自分で独自にデータを収集し、自分なりにグラフを作った方が良いでしょう。

カタルはネット上で、既に10年以上も毎日、記事を書いており、書き手の意図が掴めるようになっています。日経新聞の記者が、何故、この期間のグラフを採用するか? 昨日の日経新聞の「銀行貸し出し」の推移と、カタルのグラフを比べてみれば分かりますね。同じデータを用いていますが、採用する期間の長さにより、読者の受ける印象は大きく変わります。株価チャートでも同じですよ。横軸と縦軸の比率を変化させるだけで、同じグラフを用いていても、受ける印象がガラッと変わります。このようなことは自分自身が記事を書いたり、データを作ったりしないと、決して分からない事です。新聞は作為的な表現が、かなりあります。つまり人々の心理の方向付けを、文章で誘導するわけですね。かたるも、その傾向があります。007などの推奨記事を見ていれば、自然に買いたくなるのでしょう。その辺りも理解され、読者自身が割り引いて考えなくてはなりませんよ。日経新聞でも、朝日新聞でも、読売でもみんな一緒ですね。インターネットのブログなどいい加減だと、疑ってみて考えた方が良いでしょう。基本的に情報を自分なりに、検証しなくてはならないのです。

こんな事は、書く事ではありませんが、あまりに幼稚な日本人の意識レベルですからね。昨日は群栄化学などがストップ高だとか…。まぁ、市場が決める価格ですから、文句は言いませんが…単なるババ抜きは、あまり意味がないと思います。加藤あきらが失敗した同じ過ちを、繰り返すべきではないでしょう。丸栄にしても同様ですね。東電は分からなくもないのですが、あくまでも博打ですね。政治の決断で、銀行団も株主も責任が生じますからね。もともと曖昧な形ですからね。

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さて余談が長くなりました。カタルは日銀の異次元緩和の最も恩恵を受ける業種は、不動産だろうと考えています。2010年10月に日銀は資産デフレから、基本的に方向転換しました。銀行貸し出しのデータを調べていると、奇妙なことに気付きましたね。国内行全体では昨日、検証したように貸し出しは増えているのですが、都市銀行は最近まで資金回収が主眼だったように感じます。おそらくバーゼル3の影響だと思われます。米国は既に立ち上がり、より厳しい米国基準に合わせているようですが…、欧州はとてもとても、あと3年位は必要なのでしょう。

さてカタルが感じる狙いを理解して頂けるかどうか…。三菱UFJのアユタヤ銀行へのTOBは二つの意味で注目されます。邦銀が本格的に海外展開(アジア)を図ると言う点と、バーゼル3への対応が完了したのでしょう。ソフトバンクの買収資金の提供も、その兆候の一つですね。本格的なデフレ脱却は、様々な条件が整わねば達成できません。しかし今は歴史的なチャンスなのですね。先ずはケネディクスのデータから下の不動産業への銀行貸し出しと地価動向の実態を感じてください。

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ここで少し時間軸を大きく変えて、歴史の検証をしましょう。同じ不動産業への銀行貸し出しの推移を見たグラフが此方です。どうでしょう。「失われた時代」の実態がご理解いただけると思います。全く融資残は止まっています。何故、カタルは信用創造が大切だと述べ、何度もフリードマンの恒常所得仮説を引き合いに出しているか…分かるでしょう? 資産デフレが、希望の喪失に繋がり、経済の停滞を招いているのですね。最初の10年程度は、異常に上がった地価の修正で不良債権処理など必要だったのですが…。その時代の転換点はダヴィンチが創業した1998年ですね。長銀や日債銀で政策転換すべきだったのですね。2003年のみずほは、やり過ぎでしょう。だからあの時に、あの大型株が10倍以上に跳ね上がったのです。

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何故、グラフの採用期間を1970年からにしたのか? 経済成長は信用創造の上に成り立っているのです。その事を理解して欲しかったのです。異次元緩和を切っ掛けに、不動産融資は嘗てのような伸びに変化するのでしょう。残念ながら、最近までケネディクスなどは不良銘柄でした。実質的に倒産企業だったのですね。利払いがやっとで…公認会計士から更なる減損会計を求められたら、完全にアウトだったのでしょう。だから株価が50円になったのですね。ところが今度は逆転しますね。事実、最近のケネディクスの組織改革などを見れば、その様子が窺えます。明らかにお金が回り始めているようです。

ここで昨日の「不動産特定共同事業法」の改正の話です。ヒントは7月9日の日経新聞の夕刊の十字路です。この報道によれば、これまで古いビルの建て替えは、ケネディクスのような倒産懸念のある企業では進まなかったのですね。今度は物件ごとに権利関係がスッキリして、親会社の経営は無関係になり、お金が集めやすくなります。つまり古いビルが最新のビルに変わり、賃貸料が上がり収益が増えるのですね。これは大きな法律改正ですね。これまでは融資できなかった物件にも融資できるようになり、証券が発行できて資金繰りが、断然に違いますね。このような時代の追い風が、株価を押し上げるのです。カタルが550円として200円アップの700円から800円が第一目標で、人気が過熱すれば今回でも4ケタもあり得るとし、最終目標は、ひょっとすれば4000円の過去最高値を更新するかもしれないと述べているのは、1970年からの不動産融資の変化のグラフを見れば、読者の皆さんにも容易に想像が付くと思います。

自分自身で考えなくてはなりません。カタルが日銀のホームページに飛び、データを集めましたが、自分でやってみれば良いのですね。さて昨日、目先筋が降りたのか…007の今日は反発しています。基本的に時間の概念は大切です。目先筋は株価の上下に必要ですが…昨日の下げで感じたことは…かなり玉がこなれているようですね。昨日のような一部の売りが続くと不安になり、この不安が増幅し追随の投げが重なるものですが、限定的だったようです。だから直ぐに上がると予想するのは、早計でしょうが…基本的にこのようにして、株価は次のステップに進んで行くものなのです。ケネディクスは昨日、流石に一服、入りましたが、時代背景を見れば分かるように…やはり楽しみですね。一番大切なことは、時代の流れを見極める事なのですね。法律の改正など007は「電気用品安全法」、ケネディクスは「不動産特定共同事業法」と追い風が吹いています。今日のIPS医療の開発期間の話しも同じです。この時代対応の変化が、やがて株価に影響を与えるのでしょう。後場からも楽しみですね。間もなく発車するのでしょう。

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投稿者 kataru : 2013年07月11日 10:23