今日の市況(2013年05月07日)
かたる:今日は連休明けで動きやすくなるために賑わうのでしょうが…。カタルにとって、この時期は厭な経験しかないのです。想い出すのは2006年の話です。1月にライブドアに東京地検が入り、それまで好調だった相場が崩れ、何とかリカバリーしたのが5月でした。丁度、前のピークまで戻したのですね。しかし、それから相場は復活せずに、また株式相場は低迷しました。一般認識は国際優良株などが、その後も上昇し2007年が高値ですが、2006年からのカタルの成績は悪かったのです。何故か?…実質的に1988年に高値を付け、その後、1989年の創られた高値の相場に似ている感じです。ライブドアに地検が入る前に、小泉首相は、早々に任期満了で首相を退くと宣言をして、その後、自らも政界から引退しています。カタルは一連の動きの背後に、何か取引があったのではないかと推測しています。
表面的な現象の背後には、様々な動きがあるものです。僕らが認識する姿は、ある意味で権力闘争の末に現れた現象なのでしょう。特に小泉首相は郵政民営化を述べ、権力の温床である財政投融資の資金の配分を巡る対立抗争がありましたからね。2006年からの揺り戻しは、最後のあがきのようにも見えます。そうして再び、あの時、指名された安倍政権が誕生し、市場原理主義のような考え方が復活していると、考えるのは僕だけでしょうかね? 5月3日のコラムで「クロトン効果はアノマリーを凌駕できるのか?」を書きました。カタルは迷っていますね。毎年訪れる調整相場の機運は、指標からみられます。ただ今回は強烈な日銀によるクロトン効果が相場を支えるのではないかとも考えています。故に最近は「相場は相場に聞け」と言う流動的な表現を用いている訳です。人は誰しも、考える事は同じようで…こんなコラムを発見しました。
さて今日は007の続編を書こうかと…考えていましたが、相場は高いようですから止めましょう。又にします。市場は007の価値を認めるのでしょうかね? 僕が考えている価値を、市場と共有することができるのかどうか…。結果は、時間が経過しないと分かりませんからね。確かに自画自賛をしても良い相場観です。昨年からの見込みは、概ね当たっていますからね。要するにスピード感の問題です。でも市場から認知を得られないものもあり、全てが完璧に捉えている訳ではありません。残念な話ですがグリーなどは、今月6か月の期日を迎えるのですね。現引きを出来るかどうか…。おそらく業績は悪いのでしょう。でも株は、みんな上がっていると思っていたのは…勘違いのようで日本電気硝子等はグリーと同じで、株価位置は低いままでした。結構、上がっていない株もあるようです。

これだけ良い相場環境なのに…。何故、三菱UFJは700円も回復できないのでしょう。不思議ですね。どうも米国金融株の動きを、一度、調べる必要がありますね。今、調べてみました。やはり金融危機の前の水準を回復している訳ではありませんね。日本と米国は違うと思いますが、買いセクターの主力が外人投資家なので、国内勢は株を買いませんから、彼らの意向が問題にされるのでしょう。現在は75.2%の水準ですね。あと25%の上昇で完全回復しますが…まだ道のりは遠く感じます。金融セクターに拘るのは、経済の要だからです。金融が儲からなくては、リスクを取るような投資は盛んになりません。故に金融庁が、この時期に貸し出しの行政指導をする意義は大きいのですよ。日本人はサラリーマン経営者が多く、どうしても他人の行動の真似をします。横並び意識が働きますね。だから強烈な行政指導の効果は、他国より高いですね。もともと日本の企業も現金保有率は高いのです。ソフトバンクのような事例は珍しいケースですね。ROEの概念は基本的に借り入れをしてでも利益を上げようとするもので、無借金企業を支持している訳ではありません。それはデュポン式を見れば分かります。
日本は非常に恵まれていますね。成長時期を迎える人口の多いアジアと言う市場を抱えています。この好条件を生かせるかどうか…インドネシアに投資をする三井住友の動きが正しいのか?それとも米国に力を入れる三菱UFJが優位なのか?この辺りの評価は難しいですね。カタルは比較優位から空洞化の揺り戻しが始まり、「先進国への回帰」と言う仮説を述べていますが、決してアジア圏の成長が大きく鈍るとは考えていません。米国のシェールガス革命は先進国の生産効率を引き上げます。TPPの推進等の自由貿易はインフラ整備や税率の問題が大きく絡みます。日本はある意味で少子高齢化時代を迎え、負担が大きくなりますから、難しい舵取りを迫られていますが…逆を言えば、こんなに恵まれたチャンスはないのですね。多くの国民は転換意欲に溢れているのです。携帯ゲームを見ると分かります。何処の世界に、新卒の若者が500万も700万も稼げるのでしょう。
カタルがグリーを支持しているのは、一つのモデルケースに見えるからですね。少子高齢化の時代の中では、付加価値の高いビジネスを伸ばす必要があります。車など…の生産ではなく、生活支援ロボットなどの付加価値の高い未来産業にスタンスを移すべきでしょう。既に歩行支援ロボットなどは開発済みなのですね。女性の雇用促進が言われており、本来は女性の参入が難しい引っ越しなど重労働の分野にもロボットスーツを身に付ければ、軽々と作業が出来る時代です。ロボット産業は必ず、欠くことのできない大きな産業に育ちます。ホンダもトヨタも今の利益を先行開発費につぎ込み、一気に新時代への扉を開く時期でしょう。電脳の開発も未来産業ですね。グリーなどのビジネスの将来は、その様な開発に繋がる可能性があります。だからカタルは組立ソフト分野の007に力を入れている背景も、その辺りにあります。産業が育てば世界から人は集まり、開発が一気に進みますね。携帯ゲームビジネスは一つの事例です。付加価値の高い産業を育てれば、今の日本が抱えている壁を打ち破ることが出来ます。
市場経済とは、本来は必要な産業に資金を供給する場です。夢を語れる場所なのですね。今は利益が生まれなくても、見えない未来の利益を材料に、市場はその真価を問う場所でもあります。市場の洗礼を受けないで育つビジネスなどありません。計画経済において資金配分する企業も、当初は軌道に乗らないから、国がIPSなどを支援するのは当然でしょうが、一度、軌道に乗れば、後は市場原理に委ねるべきでしょう。悪戯に産業支援などと言う錦の御旗を翳す事は、時代の進化を妨げることになります。淘汰が新しい時代を築くのです。この辺りの認識が、政策官僚には必要なのでしょう。さて007は…今日もストップ高したようですね。先ほどの下落29万の壁をクリアできるのは、なかなかの動きですね。今度、株価が緩んだらSQLの導入の話をしましょう。かなり株価は高くなったようにも見えますが…先日掲げた東証一部単純平均株価では、まだまだ株式相場は序盤に過ぎませんね。ただ相場が良い時ほど、同時に注意をせねばなりません。当分は防護も忘れずに果敢にチャレンジすることになるかな?「相場は相場に聞け」か…。

投稿者 kataru : 2013年05月07日 11:20