未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2011年07月28日)

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かたる:今日の昼間は出かけており、全ての相場を見ている訳じゃないのですが…今日の下げは仕方ないかな? 仮に米国がデフォルトを起こすなら、下げはこんなものではないですね。何故なら基軸通貨の国で、市場原理を他国に押し付けている覇権国家のお膝元なので…ドルの信認が薄れます。基軸通貨の根幹を揺るがす問題だから、おそらくNY市場は1万ドルを割れるでしょうし、当然、日経平均株価も大きく下押しますね。久しぶりのドラスティックな下げに見舞われるでしょう。故に、この程度の懸念は仕方ないでしょう。

時代や:それなのに空売りをしないの?

かたる:起こりもしない懸念を、売っても仕方ないよ。米国の債券相場や為替はデフォルトと口では言っているが…相場は、欠片程度しか評価してないね。みんなは市場原理を知っている国だから、議会と政府は何処かで妥協すると思っているのでしょう。でも一抹の懸念は残るので上値は買わないし…積極的に買う動きはないでしょうね。

時代や:期日は8月2日と言うけれど…今週が実質期限と言う見方があるようだね。

かたる:8月15日に大量の償還を控えていると聞いたよ。米国は他国に厳しく自国には甘いね。格付け会社もそうだよ。ギリシャ国債は売っているのに、米国債は利回りがそんなに上がってないね。10年物金利は、昨日3%を割れているからね。本当にデフォルトなら8%程度に上がっても、なんら不思議ではないよ。それにも拘らず3%を割れているからね。市場原理主義と言うのは、市場動向を見て政策を変化させるんだよ。仮に株式は今晩も300ドルぐらい安くなれば、共和党も民主党も妥協を模索するだろうね。

時代や:…と言うことは、懸念はないと言う事じゃないの?

かたる:いや…それは少し違う。覇権国家である基軸通貨の米国が、世界経済に動揺を与えているのは事実で、過去にあまり例がない。米国はQE2まで実施して流動性を高めたけれど、実体経済は慎重だね。キャッシュは豊富にあるのに、企業は動かない。つまり将来に対する不安があるから、動けないのだろう。この根幹には米国金融システム問題があると思うよ。

住宅投資が増えないのも、雇用情勢がスッキリしないのも、全て金融システムの再構築が完了してないからだね。バーゼルの基準目標も、まだ先の話だよ。前に話したけれど、実体経済だけでは成長は望めない。金融経済が健全に働くから実体経済も動く訳だね。この点をオバマ大統領は理解していると思うが、それ以上に緩んだ規律を立て直す…と言う意識が強いのだろう。この戒めが行き過ぎると、日本のようなに「失われ時代」が続くことになるね。

トロ:カタルのまえからの持論だね。清貧思想がデフレ経済を呼び込んでいると言う。

時代や:おい、かたる。DENAは大丈夫なのか?

かたる:ここで訂正です。僕は10週連続だと思ったけれど9週間の連続でしたね。ごめん。たしかに、このように連続して上がっているから乖離調整は何処かで起こるね。それが今回かも知れないし、もう少し後かも知れない。たぶん目先も大丈夫でしょう。何故なら、昨日より株価は下げているが出来高推移は逆に増えているね。

それに僕はファンダメンタル派かな? 
何故、一株利益が250円もある成長企業が、PERの評価で16倍弱なのかな? 設備投資のファナックは、中間期予想が383円だから、単純に2倍して一株利益は766円で、株価は14700円だから、PERで19倍の評価だよ。僕にはやはり理解できないね。市場の評価は間違っていると思うよ。最低、PERで20倍から30倍を念頭に置いているよ。つまり250円の20倍で5000円、30倍なら7500円ぐらいが正当な評価じゃないのかな? でも僕も、直ぐに実現するのかどうかは分からないけれど…。

何故なら、僕は昨年もDENAを1万円と言っていたからね。
そうして昨年の春に2800円前後で買ったのに、その後、秋に2000円を割れたからね。今はその安値から2倍の水準になったが…。何処かで休むかもしれないよ。しかし昨年と違い、発表があったように今年は昨日から英語圏や中国圏で携帯ゲームの提供を始めたんだね。この環境は、全体相場の株価が閑散のなかで、急騰劇を演じた2009年の秋に相当するんだね。チャートを見てもらいと分かるが…、あの時は、秋の安値から株価は4倍になったんだね。おそらく今回の起点は直近の安値の2759円で、あの時と同じように4倍なら簡単に1万円を超えることになるね。

時代や:ほ~ら、法螺、うそつきカタルの狂言が始まったよ。

かたる:まぁ、何とでも言ってよ。僕は他人の評価を気にしないから…。

トロ:日立の業績観測記事が日経新聞に載っていたよ。どうなの?

かたる:僕は前から1Qは赤字の可能性を指摘していたよ。僕が言っているのは最終利益の話だが、日経新聞は営業利益を用いて解説していた辺り、日経新聞さんの意向が分かるね。でも日経の報道のようにマズマズだね。もともと日立に興味を抱いたのは中西さんに変わり経営方針が大きく変わったことだね。今の日立は濡れた雑巾だよ。いくらでも絞れば利益は湧き出る時間位置にあるね。だって赤字から黒字に転換したその期に、一気に過去最高利益を更新したんだね。わかるかな? 3年後や4年後に最高利益を更新したわけじゃないよ。だから濡れた雑巾なんだね。乾いたぞうきんで、水を絞るのは不可能だが…バケツに浸かっている雑巾だから、日経報道のような1Qの数字も納得するね。

トロ:…と言うことは、一株利益がどんどん増えて、70円とか80円とかを想像しているの?

かたる:問題はアジア・インフラ整備に、どの程度、日立が力を入れるのか? 日本の復興景気もあるし、日本が本当に復興景気から、未来都市(スマート・シティー)の建設に力を入れるかどうかだね。昨日も少し話したが、今日の日経新聞には、日本IBMと凸版の「見える化」支援の話が掲載されているね。昨日、僕は007の話に絡め、ソフトバンクの孫さんが、風力開発のGPIに出資した話をしたよね。自然エネルギーの法案が通るかどうか分からないが、効率的な社会基盤整備は必要で、反対意見はないよ。

日立に話を戻すが、インドネシアは2億4千万人かな? なにも中国だけでなく、アジアの人口は多いけれど、社会基盤は未整備なんだね。そこに日本が戦後に整備した社会資本整備の更新需要が重なるので…。特に日本だけれど…、国のかじ取り次第で日立の利益は100円台に乗るかもしれないんだね。だって10兆円の売り上げだから7%で7000億円だから半分として3500億で一株利益は77円だよ。ここにアジアや日本の社会資本整備が成長加速されれば、売り上げの2割増は実現可能で、だいたい一株利益は100円になるからね。株屋の構想はこんなイメージだから日立の株価が4ケタに乗る可能性もないとは言えないよ。

時代や:おい今日も曇りで、夏は遠いから、ホラーはなしだよ。怪談話や幽霊じゃないよ。もっと現実的に考えてよ。

かたる:僕はいつも現実的に考えているよ。考えてごらんよ。円高を利用して自由貿易国を模索している韓国に工場を移転しても、日本そのものは空洞化でも、企業は利益が上がるんだよ。そりゃ、社員は英語が社内語になったり、出張もアジアが増えるだろうが…呆れる国内政治や遅延するTPP交渉などを暢気に待っていたら、どんどん競争から遅れるね。だから多くの経営者は日産自動車のように見切って行動しているよ。トヨタの経営方針が果たして正しいのだろうか?

マツダを、昨年、僕は取り上げたけれど…この考え方の背景は、マーチなどの海外移転が進み貿易黒字が減るから円安になるだろうと言う読みがあったが、現実は頑張る経営者が多くいるね。愛国心が強いと言うか…。たしかに一見するとトヨタを応援したが、下請け叩きをしているわけで、苦しい道を歩むより、臨機応変に一度出れば良いと思うね。そうして円が100円になれば、また国内に工場を戻せばいいよ。最近、円高でも株価は大きく下がらずにいるのは、円高による輸入メリットもあるからだよね。富士フイルムの決断も面白いね。写真が衰退し富山化学を買収したり、今度はインドの後発薬メーカーか…。

時代や:東電が相変わらずの人気だね。カタルは好きじゃないみたいだけれど…。

かたる:僕だって博打は嫌いじゃないよ。好きだよ。でもね。進化がないと言うか…。ロマンがないんだね。東電が5000円になったり、1万円になったりするのかな? 公共株だし、存続しても原発補償から債券のような存在だよね。ただやはりこの額が確定するまで株価は揺れ続けるかもしれないが…。

東電以外の日本企業なら、世界の覇者になるかも知れないよ。スマートフォンのコンテンツの覇者がゲーム以外に広がっても良いよ。折角、インフラも整い、技術もあるんだから創造性を育てる方に、お金を向けた方が良いね。僕は既に株屋じゃないが、やはり市場を愛する者として、正常な方向にお金が向かってほしいね。別に博打を否定するわけじゃないが…どうせやるなら、社会に貢献できた方が良いよ。いつの間にか長くなったね。きょうはここまで…です。

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投稿者 kataru : 2011年07月28日 16:42